幻想殺しと電脳少女のボンゴレ生活   作:軍曹(K-6)

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第七十話 シモンファミリー

―――至門が来たその日の夜。

炎真と真美の古里兄妹は、ツナの家に泊まっていた。

 

「ツナー。お風呂入っちゃいなさーい?」

「あ、はーい」

「お風呂?」

「そ、炎真君と真美ちゃんも後で入りなね」

 

ツナは遊んでいたゲームを一時停止してお風呂に向かった。

 

 

―――風呂。

 

「ふぅ・・・。風呂は命の洗濯だな・・・」

「お兄ちゃん一緒に入ろ!」

「突然、何言ってんの!? ってかもう脱いでるし!」

 

突然全裸の真美が突入してきた。と言っても胸の前でタオルを持っているので、下の大事な部分は隠れている。胸も隠せと言いたい。

 

「いいじゃんいいじゃん! 兄妹のふれあい!」

「俺真美ちゃんと血も繋がってなければ、戸籍的にもそんな繋がりないんだけど?!」

「じゃあ裸の付き合い!」

「じゃあ?! じゃあって言ったよね!」

「一緒に入りたいの・・・。ダメ?」

「うっ・・・」

(真美ちゃん・・・やりますね)

(うむ。あるじ様の苦手な上目遣い+半泣きのコンボを習得しておるとは)

(中学生の順調な膨らみかけだし)

(ロリコンの先輩にはキツいんじゃないですか?)

(ちょっと黙ろうか? お前等)

(でも、反応しますよね?)

(流石にこの体じゃ・・・当麻の体に戻ったらどうか分からんけど)

((((反応するでしょ))じゃろ)だろ)

(満場一致かよ)

((((だってロリコンじゃん))))

(そうだけど揃ってんのムカつく)

 

脳内で怒涛の会話を繰り返しているが、この間ツナはマルチタスクで真美と会話もしていた。

 

「ダメじゃないから入りな。風邪引くよ」

「わぁい! お邪魔しまーす」

 

とりあえず一緒にお風呂に入って、真美の間違った入浴知識(ソ○プ方式)(ツナ専用)を正そうと奮闘したり、浴槽で執拗に肢体をすりつけてくる真美に溜め息を吐いたりと、異様に疲れた入浴になった。

 

 

―――次の日の朝。

 

「え、うわぁあぁあぁあぁあぁあ!?」

「!? ど、どうしたのツナ君!」

 

ベッドで悲鳴を上げたツナに驚いて、隣に布団を惹いて寝ていた炎真が飛び起きる。ツナの方を見ると、彼に添い寝をするようにパンツとシャツだけ着た真美が寝ていた。

 

「・・・敵襲かと思ったよ」

「どんな勘違いだっ! 俺にとってはこっちの方が死活問題だよ! 昨日の記憶が曖昧でこの状況とかマジでマズい!」

「・・・ただ真美が潜り込んだだけだと思う」

「俺のベッドに?」

「うん」

「・・・・・・不幸だ」

 

 

―――通学路。

ツナ、炎真、真美の三人は並盛中に向けて歩を進めていた。

 

「ねぇ、炎真君」

「真美は僕にも止められない」

「腕から剥がすだけで・・・」

「ムリ」

「・・・真美ちゃん。俺、素直な子が好きだなぁ」

「うん」

「歩きにくいから、腕から離れてくれると嬉しいなぁ」

「うんっ」

 

真美の扱い方が分かってきたツナだった。

そんなこんなで学校に着いたツナ達の前では、校舎に粛正の垂れ幕が着いているというなんともあれな光景だった。

 

「これ・・・は・・・」

「アーデルハイトの委員会活動だよ♪」

「学校の風紀を暴力によって取り締まる粛清委員会の委員長なんだ」

「全校生徒の一割にも満たない人数の転入生で、その中でも一人だってのによくやるよ・・・」

「お兄ちゃんなんか見方が違うね」

「見ろ、屋上! 誰かいる!」

「あ・・・」

「アーデルハイト」

「雲雀さん・・・」

 

ツナは呆れながら校舎の方に歩いていく。

 

「お兄ちゃん、どこに?」

「止めなきゃ。雲雀さんは強い。炎ありでもなしでも、炎真君の大地と俺の大空以外は勝てないよ」

「・・・そんなに?」

「そんなに」

 

真美にはバレているが、ボンゴレ十代目であることを炎真達には隠しているツナ。うっかり口を滑らせないようにしなければ。

 

「――次は君を咬み殺す」

 

ツナが歩いて屋上に着た時には、雲雀はすでにトンファーを取り出していた。

 

「・・・ハァ」

「お兄ちゃん、お願いしてもいい?」

「はいはい」

 

ツナは軽く走りながら金属製の小手を両手につける。そして、次の瞬間には二人の間に入り、攻撃を完全に無力化していた。

 

「何してんの? 君」

「朝っぱらから暴れないでくれますか? 雲雀さん」

「いっ・・・たいどうやって・・・!」

「どうせ見てんだろ、リボーン」

「流石だな、ツナ。無意味な抗争を防ぐのはボスとして当然だぞ」

「らら?」

「赤ん坊?」

「流暢にしゃべっている・・・」

「かわ・・・いい・・・?」

 

突然現われたリボーンに、至門の面々はそれぞれの反応を示す。

 

「何言ってんだよリボーン。学校のケンカに抗争やボスは関係ないだろ?」

「関係大アリだぞ。奴らはお客様だからな」

「客・・・?」

「ああ。こいつらはシモンファミリーっていってな。ボンゴレのボス継承式に招待されたマフィアなんだ」

「へ、へぇー・・・。マフィアなんだー。それをどうして俺に言うのかなー? リボーン・・・」

「昨日の朝いったじゃねーか。ツナは「アーアー聞こえなーい!」・・・どーした」

 

ツナの反応にリボーンは首を傾げる。

 

「残された文献によるとシモンファミリーはボンゴレファミリーと付き合いが相当古くてな、その交流はⅠ世の時代にまでさかのぼるらしい。つっても、今や俺も知らないぐらい小さくて目立たない、超弱小ファミリーなんだけどな」

「くぅ~! 結局ハッキリと言ってくれたな赤ん坊! 貴様、オブラートに包んで話すということを知らんでか!?」

「ああ、知らね」

「結局~!? 継承式に招待されたから来てやったんだぞ―――!!」

 

ボンゴレ守護者達もなぜか驚きの表情をする。

 

「勘違いして欲しくないのは、我々が転校して理由はあくまで地震の危険を回避するためであり、並盛中を選んだのはちょうど同じ時期にボンゴレ継承式の招待状を貰ったからだ。ゆえに我々はこれからも誰にも干渉されることなく、自由に学校生活を送るつもりだ」

「・・・なあ、ちょっと待ってくれよ。さっきから一つ気になってんだが」

「継承式って、どーいうことスか十代目!!?」

(十代目って誰だろなー)

「何か言え」

「んぎゃっ」

 

蹴り飛ばされたツナが屋上の床に転がる。

 

「七日後にここ日本で開催されるボンゴレ継承式は、ツナが正式にボンゴレボスになる空前絶後の式典だ」

「「「おお――――!!」」」

「九代目はお前達の白蘭との戦いのことを全て知っていてな、今回の継承式を決めたんだ」

「ついにこの時がっ。感激っス十代目!!」

「オレ、チガウ。オレ、タダノ、ツナヨシ」

「だが、同じ十代目候補のヴァリアーのXANXUSを倒した時点で、沢田は十代目決定したのではないのか? 今更何が変わるというのだ?」

「極限に分かってねーな、了平は。ボス候補であることと、正式にボスになることでは天と地ほどの差があるぞ。ボンゴレのボスの座に着くということは、全世界の強大なボンゴレマフィアの指揮権を手に入れることだ。それはつまり、裏社会の支配者になることを意味する」

「誰がなるかっ! ・・・あっ」

 

ツナがキリキリと壊れたロボットみたいな様子でシモン側を見ると、全員から冷たい目線というか、『え、ボンゴレボスってオマエが?』みたいな目線を向けられていた。

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