転生したら転性した挙句に篠ノ之箒に成っていたISプラス2期   作:銭湯妖精 島風

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対話

 

 

箒と話せるのが嬉しくて、うっかり熱中してしまい箒の同伴者の大住さんの一言を聞き、専用機の事を思い出して急いで私の専用機が載っているトラックの荷台へ乗りこむ

 

中は小さな研究室の様な雰囲気で、鈍色に近い白いISが目の前に佇んでいて、少し不思議な感覚を覚える

 

懐かしい様な感覚、久しぶりに会った様な感覚、そんな不思議な感覚を

 

言い表し辛い感覚を感じながらも、箒から渡されたISスーツへ簡易更衣室で着替える

 

「コイツがお前の専用機、白式だ」

 

「白式、それが この子の名前」

 

私は、ゆっくり白式に触れて目を閉じる

 

その瞬間、私の意識は何かに引っ張られる様に一瞬乱れ、気付けば美しい砂浜の波打ち際へ立っていた

 

辺りを見渡せば、麦わら帽子を被った真っ白な10歳程度の美少女が太陽を背に私を手招きしている

 

「君は?此処は?私は何故ここに?」

 

私は彼女に歩み寄り質問を投げかける

 

「ふふふ、大丈夫だよ一夏、落ち着いて?ね?」

 

身長差があるから美少女の表情は麦わら帽子に隠れてしまって見えないが、彼女は優しい声色で私へ告げる

 

「私は白式のコアの意識、此処は私達の深層意識が作り出した世界だよ」

 

蒼く澄んだ空と海、白く輝く砂浜と暖かい光を放つ太陽、ISコアには意識が有ると聞いていたが、この様な事が出来るとは知らなかった

 

やはり箒に会う為と言う邪な動機では彼女達に失礼だったかも知れない

 

内心少し反省していると

 

 

「ねぇ一夏、私からも聞きたい事があるの」

 

「聞きたい事?何かな?」

 

彼女は私から少し離れて口を開く

 

「一夏は、空が綺麗だと思った事が有る?」

 

「空?うん、有るよ?」

 

彼女は麦わら帽子から見える僅かな顔に満面の笑みを浮かべ、嬉しそうにしているのを見て理解する、彼女は本当に空が好きだと

 

「嬉しいよ一夏、私達以外にも空が綺麗だと思っている人に会えて」

 

そう言う彼女の背中越しに有った太陽が、ゆっくりと地平線へと落ちて行き、徐々に夕日へと変わる

 

「貴女はチカラを望みますか?」

 

急に背後に現れた声に少し驚きながら振り向くと、白騎士がそこに居た

 

威風堂々と己の(つるぎ)を立てて彼女は立っている

 

「チカラ・・・欲しい、箒や姉さんや大切な人を仲間を家族を守る為のチカラが、私は欲しい」

 

私が剣道を習い始めたばかりの頃、姉さんに日本刀を持たせて貰った事が有った

 

その時に姉さんが言った言葉『それが命を斬る事が出来る物の重さだ、覚えておけ』の意味は当時の私にはハッキリとは理解出来なかった

 

今だって本当に分かっているのか、私自身 少し自信が無い

 

「チカラとは突き詰めてしまえば暴力でしかないのかも知れない、それでも大切な人を守る為に必要な事も有ると思う、あの日 私が触れた日本刀は人を傷付ける事が出来る物だった、その重さは只の重量では無く、責任や覚悟を背負うと言う意味も有るんだと思う」

 

私の言葉を聞き、白騎士は静かに頷き

 

「貴女の覚悟は分かりました、この先 貴女は様々な経験をするでしょう。傷付き倒れそうになるかも知れません。ですが貴女が貴女で有る限り私達は貴女と共に有ります、貴女にチカラを授けます」

 

満足そうに頷く白騎士の隣へ美少女が立ち

 

「名残惜しいけど、もう時間みたい。またね一夏」

 

「いずれまた」

 

「うん、いつかまた」

 

2人へ別れの挨拶を済ませると、私の意識は再び引っ張られ箒の声が聞こえ、目を開ける

 

 

「箒、ブリュンヒルデになるには、どうしたら良いかな?」

 

「え?ブリュンヒルデにか?」

 

大切な人を守るチカラを手に入れるならブリュンヒルデになるのが最適だろうと考えて箒へ訪ねたが、唐突過ぎたのか驚かせてしまった様だった

 

困惑した箒が意外と可愛いと感じたのは内緒にしておこう、そうしよう

 

一先ずは白式のパーソナライズを済ませる事にしよう

 






なんかグダグダな気がしてならないです


とりあえず暫くはアキヒロじゃない方の男性搭乗者は出てこないかも知れません、多分

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