星河スバル(偽)の戦闘録   作:星屑

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本日2話目。
土日中心の投稿になるかもです。

6/22、修正しました。


2

 ーーウェーブロードーー

 

「こ、ここは……?」

 

 面倒くさいが、暫くは何も知らないフリをしないと勘『は』鋭いウォーロックに気づかれるかもしれないので驚いたようなアクションを取っておく。

 

 

「ここが、さっき話したウェーブロード。下を見てみろよ。……さっきまでいた展望台が見えるだろ?」

 

 やっぱり凄く興奮する!電波化して左手がイヌみたいになったが。ささいなことだ……!

 

「オマエはオレと融合して電波化したんだ」

 

 おっと、気を抜いている場合じゃない。……これから本当の戦闘をするっていうんだから。

 

「融合って、ボクと君が合体しちゃったってこと?それに電波化だって!?どうなってるんだ!」

 

「ガタガタ騒ぐな!逃げようとしないことは評価してやる……が、今は電波ウィルスを倒すためにオマエの力が必要なんだよ!」

 

 お、FM星の戦士的に逃げないのは高評価なのか。

 

「ねぇ、ロック、ボクでも戦えるかな……?」

 

「大丈夫だ!いいか、よく聞けよ……癪な話だが、どうやらオレはこの星ではFMプラネットにいた時ほどの力は出せない。この星でオレがチカラを発揮するには、この星のモノと融合する必要があるんだよ」

 

 やっぱりFM星人単体では大きな力は持てないってことか。他の人に任せるのも、不確定要素が大きすぎて出来ないし。

 

「こうやってオレたちが融合して電波化することを『ウェーブイン』そして電波世界から元の現象世界に戻ることを『ウェーブアウト』と呼ぶ」

 

 この辺りの単語は口が滑った時に怪しまれる可能性があるからしっかり聞いておかないといけない。

……っていうかウォーロック、いやロックって教えるの上手いな……

 

「大体わかったよロック。それで、ウィルスに向かうにはどうしたらいいの?」

 

「ハナシが早くて助かるぜ!……まずはこのウェーブロードを伝って機関車の電脳世界に行き、電波ウィルスを見つける、そして倒す!簡単だろ?」

 

「電脳世界ってのは?」

 

「オマエらの作った電子機器が電波を発信したり受信したりするのをコントロールする場所……電波化すると実際にその電脳世界に入って行動することが出来るんだよ……っと、時間がねぇ!準備はいいな!?」

 

「いいよ。行こう」

 

「フン!やる気があっていいことだ!戦い方はオレが教えてやるが、動くのはオマエだからな……気ィ引き締めろよ!」

 

「うん、まずは機関車の電脳に入ろう……って電脳にはどうやって入るの?」

 

 ゲームじゃあ近づいてからタッチして入れたけど、現実でも同じとは限らないよね……

 

「ウェーブロードを進みながら説明する!まずは機関車に近づくんだ……」

 

 幸いあまり遠くはない、急がなくちゃ……

 

「…………着いたな、行くぞ!カラダに流れる電波の向きを意識しろ……!受信する電脳世界があればそこに飛ぶことができる!飛ぶって言っても一瞬だがな」

 

 電波の向きを意識……おお……なんか流れてる感じがする…………いけるぞ!

 

「あとは機関車の煙突の上に小さなウェーブホールが見えるだろ……?あれがチカチカ光ったら外部から電波を受け付けている証拠だ……」

 

「なるほど行くよ……ってウワァっ!」

 

 なんか、早い!そしてもう電脳世界が広がる入り口が見えてきた……!

 

 ーー機関車の電脳世界ーー

 

「ここが……機関車の電脳世界……?」

 

 …割と広いな。

50メートル×50メートルの正方形のパネルに、いくつかのウェーブロードが繋がってるってところか……ところで、他の電脳世界に繋がってるわけでもないのに、なんでこんなにウェーブロードが伸びているんだろう……?

 

「おう、そうだぜ。簡単に言えば機関車のコンピュータの中ってトコロか……このエリアのどこかにウィルスが居やがる……探しだしてぶっ倒すぞ!」

 

 …かなり乱暴な口調だけど、今はこの積極性がありがたい!

 

 そして、電脳世界の入り口から中央の正方形のパネルまでは一本道……ウィルスも、そこにいる……!

 

「居たよ……ロック」

 

「おう、ぶっ倒すぞ!デリートだ!戦い方はオレが教えてやるから、安心しな!」

 

「う、うん……頼むよロック」

 

「何いってんだ、メインで戦うのはオマエなんだぞ!……それにここで戦わなきゃ町がメチャクチャになっちゃうかもしれないぜ」

 

「……わかったよ、やるさ!」

 

「フン、オマエの親父ほどじゃねぇが肝は据わってんじゃねぇか……!」

 

「父さんのことを……!?この戦いが終わったら宇宙で会った父さんのことを教えてよね……交換条件だよ、ロック?」

 

「……へっ!考えておいてはやるぜ」

 

 ふぅ……んじゃ、殺るか……

 

「おいおい、足が震えてるぜ」

 

「黙ってて!これは武者震いだよ、ロック……」

 

 そう、これは武者震いなんだ……ワクワクが止まらない!今ならなんでもやれる気がするんだ!

 

「よーしよし、いいぜいいぜ!いいか、オレの言う通りに戦うんだぞ?いくぜ!」

 

 

 

「……うおぉぉぉぉ!」

 

 

 …ファーストバトル、ライドオン!相手はメットリオなので流石にすぐ終わってしまうだろうが……結構メットリオって可愛い…………

 

「さぁ、電波の世界での戦い、ウェーブバトルを教えてやる」

 

 ゲームでは下画面にバトルカードが映っていたけど実際にはどこで選択していたんだろう…………ってカードが見える!?

 手をかざしても触れない……?もしかして網膜投影ってやつかな?……うわっ、攻撃してきた……!

 

「縦2×横3でカードが見えるだろ?こいつはオマエにしか見えないから安心しな……今見えてるカードはオマエが持ってるバトルカード30枚の中から6枚がでているんだ」

 

 …本当だ、展望台で暇潰しに確認していたお粗末な初期デッキのカードと一致してる……ちょっと弱すぎやしませんかねぇ…………

 

 メットリオのショックウェーブはとても遅く、250㎡もあるフィールドなら悠々避けることができる。

 

「この中から使いたいカードを選べばいい訳だ……が、選ぶにもルールがある……簡単に言えば縦に選んだ2枚、または同じカードは場所を選ばず選択できる。そして白いカードは選んだカードに関係なく選べるぜ」

 

「バトルカードなんて持っているけど使うのは初めてなんだ。どんな効果かは、絵柄から推測するしかないんだけど……」

 

 …そして最も大切なことは、どうやって選択するかということだ……!

 

「それに、バトルカードはどうやって選択するの?この6枚のカードは見えるけど触れないよ」

 

「それはすまなかったな……ちょっと待て…………」

 

 大丈夫だよね?初戦からロックバスターだけとかないよね!?

 

「…………よし、わかったぞ、スバル……右手を右の耳当てに当ててみろ」

 

 …何だ……?スイッチのような押せる箇所が耳当ての縁に7ヶ所あるぞ……?

 

「スイッチを見つけたか、スバル?一番前面に近いスイッチを押してみろ」

 

 …おお……左上に移るカード消えた……これが選択するってことなのかな……?

 

「今消えたカードが選択中ってことになる…………この状態で選べるのは左下のエアスプレッド1か左上と同じカードのキャノンってことになるな」

 

 なるほどなるほど、カチカチやると結構楽しいな……右の耳当てだから左手のロックの顔に干渉しないし楽でいい。

……おっと、攻撃だ。シールドでガードしなくっちゃ……

 

「キャノン2枚でいいかな……選んだよ、ロック。次は何をすればいい?」

 

 ロックバスターは弾速が高いけど、やっぱり威力は低いみたい。HPが中々減らない……

 

「ああ、選び終わったら後頭部に一番近いスイッチを押して選択完了だぜ…………どうやら、かなり余裕があるみたいだな、スバル。……地球人は、電脳世界での戦闘に慣れていないはずなんだが……」

 

「……そうかな?小学生位の男の子なら、カッコよく戦う自分の妄想の1つや2つ、すると思うよ……?」

 

 自分でも少々強引だと感じるが、ここはこの妄想する小学生理論で押し通す……

 

「それと、選択完了したら視界に3つ見慣れない表示があるだろ?左上にある数字と、さっきからオマエが撃ってるロックバスターがウィルスに当たる度に減っているのがヒットポイント、HPでこれが0になったらオレもオマエもオダブツだから気を着けろよ。右上にあるのがカスタムゲージ、これが貯まると新しくカードを選べるようになるから、しっかり把握しておけ……最後が視界下部にあるバトルカードと数値、これは次に使うカードが表示されている……っと、理解したら早速使ってみろ」

 

「……うん……バトルカード、キャノン!」

 

 左手が割と大きな大砲に変化し、自分の意思に沿ったタイミングでデータの砲弾が発射される。

初めてにしては中々堂に入った構えで撃った砲弾はメットリオ一体に着弾し瞬時にヒットポイントが0へ変動し電脳世界に飛び散るように消えていった……

 

「あと、7体!」

 

 続けて、もう一枚のキャノンをメットリオ一体に当て、使用できるカードが尽きたところで、カスタムゲージが満タンになったことを確認し、新たに補充されたソードを含めたソード→エアスプレッド→アタック+10の順で選択、素早く完了させる。

 

「おっと、スバル。そのソードは高い攻撃力を持っているが射程が短い。そんなときに役立つウォーロックアタックについて解説してやろう」

 

 自分の名前付けちゃうんだ……

 

「……ウォーロックアタックってのは?」

 

「ウォーロックアタックってのはこのオレの突進パワーでオマエのバトルをサポートしてやる機能でな……ロックオンカーソルを出して、カーソルが合ったらその敵の目の前まで突進することでオマエの攻撃のサポートをしてやれる。……突進って言ってもウォーロックアタックはオレ固有の力だから、電脳世界に入ったときみたいな超スピードで敵の不意を突くこともできるぜ」

 

 おお…………ウォーロックが凄く有能だ……

 

「うん、じゃあ行くよ……ロックオン」

 

「ウオリャァァァ!!」

 

 凄いスピードだ……よし、ソード発動!

 

「あと5体……」

 

 エアスプレッドにアタック+10を付与して発動!周りにいたメットリオ3体の体が崩壊していく……

 

「あと2体!」

 

 既に貯まっていたカスタムゲージを確認し、新しいバトルカードを選択……ウォーロックアタック!ワイドソード!並んでいた2体を同時に切り裂き、素早く後退する。

 

「やっと終わりか……?」

 

 …さっきからウォーロックが喋らない。どうしたんだ……?

 

「思ったよりかなり動けるじゃないか……!よし、気に入ったぜ、オマエ」

 

 …望んでやったとは言え、やっぱりこうなるのか……

 

「気に入った?」

 

「ああ、だから暫くオマエの世話になるぜ!」

 

「父さんのことは?教えてくれるんだよね?」

 

「へっ……まぁ、追々な」

 

 まぁ、いいか。ウェーブバトル、楽しかったし……またさせてくれるなら……

 

「……わかったよ、どうぞ。トランサーの中に入るんだよね?」

 

「よーし、交渉成立だ!取り敢えずオマエのウチに帰ろうぜ」

 

 …この後、暴走した機関車はもとの場所に戻っていった。

自動で場所を調整するプログラムが入っていたみたいで、登録した場所から移動すると、元の場所に戻るようにプログラミングされていたようだ。

 

(ロックには、いつか母さんよりも先にこの体やボクの意識について話さなきゃならないんだろうなぁ……)

 

 

ーーこうして、ボクの長い1日がようやく終わった

 

 

 

 




戦闘シーンって難しい……
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