32
ーー5-A教室ーー
「教室のドアを潜ると、そこは別世界だった」
「な~に言ってるのよ、スバルくんは」
委員長が呆れたような声を出しつつ、ボクをジト目で見る。そこまでされるようなことかなぁ!?
「委員長、最近ボクの扱い酷くない?」
「フン!誰かさんがワタシのコトを、からかうからではなくって?まったく、この前の天体観測の時だって……」
「そんな、ボクは何時だって本心だよ!」
委員長の反応が面白いなんてコトは全くない。(棒)
「え?あ、あら、そう?……別にワタシを褒めたって、何も出ないわよ?」
何だか、クネクネしながらそっぽを向く委員長も新鮮でいいと思うんだ。(歓喜)
「(オイ、またはじまったぞ。この二人)」
「(何だか雰囲気が怪しいですからねぇ……藪蛇な気もしますけど)」
「(やぶへびって何だ?ウマイのか?)」
「(ゴン太くんに諺の話題を出した、ボクが間違ってました)」
ーーキーンコーンカーンコーン
「あ、そろそろ時間だね」
「さぁ、貴方たちも席につきなさい。育田先生は時間ピッタリに来るんだからね!」
「「「はぁーい」」」
ーー放課後ーー
「さて、これで帰りのホームルームを終わるぞ~!みんな、寄り道しないで真っ直ぐウチに帰れよ~……あ、そうだ、ゴン太。課題の算数ドリル、まだ提出していないな?明日持ってこなかったら一週間居残り勉強だぞ!」
あれから、育田先生は面白い授業であることはそのままに、少しずつ学校のカリキュラムに沿った内容を重視し始めた。いい傾向だとボクは思う。既知の内容でも、育田先生の語り口なら不思議と楽しめるから興味深い。
「そ、そんなぁ~!ムリにべんきょうしたら、アタマがパンクしちゃうよ、オレ……」
「おかしいな?ドリルはやったけど、持ってくるのを忘れたんじゃなかったかな?三日前はそう言ってたぞ?」
「あ、ウググ……」
オックス・ファイアにでも変身しそうな唸り声を放つゴン太。残留電波があるから、あながち嘘と言い切れないのが面白い。
「い、いいんちょう……」
ゴン太が救いの女神に、祈るような声を出す。しかし、委員長はこういうことに厳しいのだ。多分。
「ワタシは手伝わないわよ、頑張ってやりなさい!……ワタシが手伝ったら、アンタのためにならないでしょ。ね、先生?」
育田先生は全てわかっているような顔だ。きっと前に委員長が手伝ったことがあるんだろう。
「そうだな、たまには自力で頑張ってみるのもいいだろう!」
「そんな言い方しないでよ。オレがいつも自力でやってないみたいじゃないか」
「お前の提出する課題の間違っているところが、いつも最小院と同じなのは、単なる偶然か……」
丸写ししてたのかよ!流石に草バエル。
「ゲッ!」
「アチャー……いつもあれほど丸写しはやめて下さいって言っていたのに……」
『アハハハハハハ!!』
クラスが爆笑に包まれる。あー面白い。
「あ、そうだスバル。この後、放送室に来てくれんか?ちょっと話があるんだ。何、説教じゃないから安心しろよ」
「ハーイ」
説教以外で話とか、何なんですかねぇ……(疑惑)
いや、確か五陽田さんが来てるんだっけ?
「ようし、それじゃ今日はここまで!ゴン太、ドリル忘れるなよ!」
『さよーならー!』
ーー解散後ーー
委員長はゴン太とキザマロに話があるようで、教室の隅に集まった委員長たちに、ボクは聞き耳を立てていた。待ってるように言われたけど、先に行ってもいいかな?というか、さりげなく下校するように言ったけど、やっぱりボクに人を動かす才能はありませんでした、まる。
「ったく、なにやってるのよ!算数ドリルくらい、サッサとやっちゃいなさいよね!ワタシのブラザーのアンタがそんなんじゃ、ワタシまでバカだと思われるじゃないの!」
委員長はお冠だ。いや、流石に算数でコケたらキレるだろうけど。
「め、面目ない……」
「キザマロ、今からゴン太のウチに行ってドリルを手伝っておあげなさい」
おおっ!普通に優しい。
「け、けどさっき自分でやりなさいって……それにボク、夕方から見たいアニメが……」
馬鹿野郎!今日の夕方は『危ない暴れん坊ウルトラ大将軍』の再放送だろうが!そっちを見ろよ!
「ゴン太が一人でやって明日までに終わると思ってるの?二人がかりでちゃっちゃと終わらせて来なさい!」
「は、はい……」
「わ、わかりました。ゴン太くん、行きましょう……」
ソロソロと教室を出ようとする二人。
「何、タラタラしてるの!走りなさい!」
「ヒイッ!」
こえーよ。
「ブラザーがアレだと、ホント疲れるわ……」
「(あのオンナ、いつも怒鳴ってるな……)」
「(それが個性ってモノだよ、ロック。FM星人にはそんなヤツ、いなかった?)」
「(……そういや、オックスの野郎がいつも怒鳴ってたような気がするぜ。いや、あれは興奮してたのか?ブルルルッ!ってな)」
「(赤いモノ見て興奮してたんじゃないの?あ、オックス自体が赤かったね……)」
「(ガハハハ!違いねぇ!)」
さて、そろそろ放送室に行かないと……
あんまり待たせて、五陽田さんに変な邪推させても面倒だからね。あ、連絡連絡っと……忘れるところだった。
ーー放送室ーー
「失礼します、星河です」
「おーい、こっちだ!」
育田先生の声を聞いて放送室の奥を確認する。
やっぱりいたか。
「…………」
「どうした?早くきなさい。こちらは、サテラポリスの五陽田ヘイジさんだ。先日、この学校で起きた事件について調査に来られたみたいでね」
うーん、ファーストコンタクトが悪かったのか、あんまり良い印象がないんだよなぁ……
「久しぶりだね、スバル君……だったね」
集めたデータを失い、悲鳴を上げていた姿はそこには無かった。リカバリー(データ)出来たのかな?
「久しぶりです、五陽田さん。今日は、どんなご用件ですか?……また家を捜索させろ、とか言い出さないですよね?」
ううん、やっぱり少し辛辣になってしまう。
「……アレはすまなかったよ。先日、この学校を舞台に事件が起きたのは覚えているな?」
同じようなやり取りを、したような気がするぞ。
「ええ、もちろん」
「今日、この学校を調査したところ、非常に強い残留ゼット波が検知されたのだよ。つまり、先の事件にはゼット波が関わっているのは火を見るより明らか。そして事件はキミが三年ぶりに登校した時に起こっておる……」
正確には、登校して二日目だけどね。
「五陽田さん、ちょっと待ってくださいよ。あの事件はワタシがおかしくなって起こしたものです。この子は何も関係ありません。寧ろ、彼は被害者だ」
やはり聖人育田は健在であったか。
「まぁ、先生。落ち着いてください。ワシは別に、この子が犯人だと言ってるワケではありません。ただ、この子は何かをしっているのではないかと、そう睨んでいるのです。我々の知らない何かを……」
さっきから物理的に睨んでいるけどね。これは言わぬが花なんだろうか。ぶっちゃけ人相悪いからね。
「なぁ?スバル君」
「知りませんよ。これで満足ですか?」
「だが、キミが事件現場にいたのは紛れもない真実だ。我々は、サテラポリスの名に懸けて市民を守らなければならない」
……言うじゃないか。
「……いいかね、スバル君。驚かずに聞いてくれ。ゼット波の正体とは、宇宙人なのだ!」
「唐突ですね。フィクションの見過ぎじゃないですか?いくらNAXAで地球外生命体の反応をキャッチしたからと言って、宇宙人何て誰も信じませんよ?」
地球外生命体のことに関しては、NAXAの公開情報によって調べたか、当時のニュースを覚えている人なら知っていてもおかしくはない。ましてや、交流のための宇宙ステーションに乗っていたのは星河大悟、つまり星河スバルの父親だったのだから。
「……いいか、その宇宙人は人の目には見えない電波の体を持ち、そっと人間に近づき、心に取り憑き悪事をはたらくのだ。キミも下手をすればその宇宙人に取り憑かれてしまうかもしれないんだぞ!?そうなったらキミにも危害が及ぶかもしれないんだ」
そもそも解決してるのがボクですし?というか、FM星人に悪事をはたらかないヤツってウルフとかキャンサー以外にいるのか……?見たことないけど、ゴート・カンフーとか?あ、ムーン・ディザスターとかいう、変なシンガーがいたっけ。オレの歌を聞けYOOOO!!みたいな。違ったかな?
「ハッハッハッハ!電波の宇宙人ですと?それは中々ユニークな発想ですな!スバル、NAXAに絡めるとは、中々良いポイントだったぞ!五陽田さん、もういいでしょう?ワタシの生徒は宇宙人のコトなんて何も知りませんよ」
そういえば、学習電波の電脳で、ロックがボクのコトをスバルって呼んでいたような気がする。スルーしてたけど、もしかして覚えていたとか?
「スバル、もう帰っていいぞ。あとは二人で話をしておく」
「困りますな、先生……(いや、反感を持たれてもマズイ。ここは引くべきだな)まぁ、いいでしょう。今日はこの辺にさせていただきます。スバル君、時間を取らせて悪かったね。近いうちにまた会おう……」
こんなオッサンに運命を感じることは、流石のボクにも出来ないよ。
「ええ、さようなら」
なるべく余裕を見せるように、悠々と退出する。何だかラスボスっぽい言動をしているような気がするな。
「あのオッサン、オレたちFM星人のことを知っていやがったな……あの様子だと、今後もしつこく付きまとってきやがるぜ?」
「コロコロしちゃう?」
そのメンボには、『警』『殺』!そう、彼はポリススレイヤーだったのだ!
「流石に飛躍し過ぎだ!」
ありゃ、やっぱり?
「ですよねーっと、そろそろ教室に戻って帰る準備しに行くよ」
「ヘイヘイ、何だかどうでもよくなってきちまったぜ」
あぁ、ロックが思考を放棄してる……!
ーー5-A教室ーー
ほい。準備終了。
「もう先生の話は終わったの?」
ありゃ、委員長。まだ帰ってなかったのか。もっと強く帰すよう促したほうがよかったかな?いや、急に帰れって言い出したら不自然だし……
「先生の話、何だったの?」
いやに食い付いてくるな……
「そうだね……ま、近況というか、クラスの雰囲気というか……色々聞かれたってことで」
「ことでって……まぁ、いいわ。ゴホン!え、えっと……今は一緒に登校したりしてるけど……その、これからもワタシたちと一緒に行動してもいいのよ?どう?嬉しいでしょ?嬉しいって言いなさいよ!」
凄くテンパっているように見える。
「えっと、元々そのつもりだったんだけど……」
「ホント!?」
凄い笑みだ。キラキラしてる。星が舞っているような高揚を委員長の表情から感じる。踊りだしそうだ。
「じゃ、じゃあ!ブラザーバンド、結ばない!?ワタシたちの繋がりを深めるために、必須だわ!」
キラキラしてた瞳がギラギラしているように感じるのは何故だろう。ボク草食系だから、肉食動物の気持ちなんてわからないよ。
「だが、断る!」
「エエッ!?何で!?」
この星河スバルが最も好きなことの一つは……じゃなくて!ミソラちゃんに相談しないと……勝手にブラザー増やしたら怒りそうだし。
「いや、実はボクには一人、ブラザーがいて……結構深い仲だから、勝手にブラザーバンド結んだら拗ねそうなんだよね」
「そ、その子って……」
ーーガラッ!
委員長の声を遮るように、教室のドアが開いた。ドアから入ってきたのは……やはりゴン太とキザマロ……の偽物だ。こうして見るとそっくりだけどね。
「いきなりドアを開けるなんて、ビックリするじゃない!ところでアナタたち、算数ドリルはどうしたの?」
委員長が二人に語気荒く問いただす。なんだかやけに機嫌悪くない?
「…………」
「…………」
「こんなに早く算数ドリルが終わるわけないわ……アナタたちサボってきたんでしょう!!」
「…………」
「…………」
目標、完全に沈黙しています!
「黙ってないで、何か言ったらどうなの?図星を突かれて何も言えないワケ?」
「チィッ、厄介なヤツらが来やがったぜ」
「ロックの中では厄介なヤツ認定なワケ?」
「馬鹿、厄介ってのはそういう意味じゃねぇよ!」
あれ、ロックにはもうわかってるのか。電波体だからね。
「ジェミミミ……ミギャー!!」
「ミギャギャギャーーッ!」
パターン青、敵です!二人の偽装を解いた、デンジハ人間が割とゆっくりボクたちに襲いかかってくる。その姿は紫色のゲンガーといったところか。目の色が一色なので、あまり知性は感じないけれど。
フッ、トラックから逃げ切ったボクに死角はない。
「キ、キャァーーッ!!」
『ジェミジェミミ!!』
「ご、ゴン太とキザマロが、かかかか、怪物にっ!」
「この教室から出るよ、委員長!」
『ケッケッケッケ!ピンチ到来だな、星河スバル!』
落ち着いてビジライザーをかける。ええっと確か……
『ケケケッ!こっちだこっち!』
ウェーブロードの上に立つあのフォルム。間違いない、ヤツだ。氷漬けにしたハズなんだけどな……
『久しぶりだな!そいつらはオレが作り出したデンジハ人間だ!知能は低いが、そいつらの放つ電磁波に長時間触れ続けると人間でもオダブツだぜ!大人しく『アンドロメダのカギ』を渡すのならば、命だけは助けてやろう。拒否するのであれば、その娘共々あの世に行ってもらうぜ!』
ぶっちゃけ『アンドロメダのカギ』って、渡しても問題なくない?アンドロメダをデリートすればいいだけだし。今の戦力で出来ないとも思えないんだよね。後は宇宙ステーションに飛ぶ設備さえあればね。
「ちょっとアナタ、さっきからどっちの方向見てるのよ!」
そりゃ、唐突に教室の上を向いたら怪しむか。
『そうか、『アンドロメダのカギ』を手放す気はないようだな!いいだろう……ならば力づくで奪わせてもらうぜ!いけ!デンジハ人間ども!』
例のジャミンガーの指示に従って、デンジハ人間たちがこちらに向かってくる。遅い。
「ヤダッ!アイツらが動き出したわよ!?」
「逃げるよ……学校の外へ!委員長!」
「ハ、ハイ!」
「走ってドアから脱出を!」
委員長の後ろを走って教室から出る。まずは1階に行かないと……
ーーコダマ小学校・玄関ーー
「(シッ!止まって、委員長)」
やっぱりいたか……。
「(急に何よ!)」
その問いには答えず、玄関出入口の方を指でさす。
「(さっきの、おかしなヤツ……)」
なるべく多くのデンジハ人間の場所を、探っておかないと。それに、そろそろ……
「(取り敢えず戻って様子を見に行こうか)」
「(……アナタがそう言うなら)」
よし、決まり。取り敢えずは時間稼ぎかな。
ーーコダマ小学校・1階廊下ーー
「さて、何とか気づかれずにここまで戻ってこれたけど……」
「早くエレベーターで2階に上がりましょう!」
待てよ、確かこのエレベーターには……
「ねぇ、スバルくん。アナタさっきのヤツ、もしかして知っているんじゃなくって?」
「知らないさ。200年くらい前のゲームのキャラクターにあんなのがいたような気がするけど……」
ゲンガーである。
「それはちょっと参考にならないわね……あぁ、こんなとき一緒にいるのがロックマン様だったら……」
キミが近くにいるから変身出来ないんだけどね。
ボクがロックマンだと今知ることは、委員長のためにならないだろうし。変に心に余裕が出来てしまったら、委員長の両親を説得出来るかどうか……
「ボクだって、ちゃんと守るさ」
あんまり生身では頼りにならないかもしれないけどね。
「フフッ、期待しておくわ……」
ーーピンポーン!
「一応、警戒しておいて……」
「どうして?」
いや、多分デンジハ人間乗ってるし……
『ジェミミミ!!』
ほら、やっぱり。この辺はタイミングをずらしてもしょうがなさそうだ。というか、エレベーターだと逃げ場がない。
「……近くの教室に!」
「え!?あ、うん……」
一番近い教室は……1-B教室か!
ーー1-B教室ーー
『ジェミッ!!ジェミミッ……!!ジェミミミ……』
コイツらはジェミミミしか言えんのか!
「よし、行ったね。ケガはない?」
「えぇ、大丈夫よ。それにしても、まったく何匹いるのよ、あの怪物は……このままじゃ遅かれ早かれ捕まってしまうわ……」
「(オイ、そのオンナの言う通り、逃げ回ってるだけじゃどうしようもないぜ。あのジャミンガーをブッ倒さない限り、ここからは出られないな)」
わかってるよ。そろそろ来るハズなんだけど……
「(わかってる。ここはボクの設定を利用するしかないね)」
「(設定を利用だぁ?)」
そう、こんなときに便利な設定がボクにはある……
「アイツらは、ボクが何とかする。キミはここで待っていて。いいね?あ、一人で寂しいって言うのなら……」
「バ、バカじゃないの!?どうするっていうのよ!」
心配してくれるのは、嬉しいけどね。
「大丈夫。ボクはバトル用のナビを持ってるからね。見たところあの変な怪物は電波で体が構成されている……つまり、どこかの電脳に誘い込めば何とか出来るかもしれないんだ。確率は低そうだけどね」
「け、けど、危ないわよ!」
「助けを求めている声を放っておくことなんて、出来ない。守りきってみせるよ、絶対に。……なんてちょっとくさいセリフだったかな?」
まさにピッタリな使用タイミングだと思うんだけど。
「今そんなこと言ってる場合じゃないでしょう!(こんなときにドキドキさせるようなセリフ吐かないでよ、まったく……)」
「心配しないで、いい?ここで待っててね。直ぐに戻ってくるから……」
よし、ウェーブインからのサーチ&デストロイだ!
メールも来たし、大丈夫。委員長は守りきれる!
ーー1階廊下ーー
ウェーブホールは……あった!
「よし、行くよロック!」
「おうよ!」
電波変換!星河スバル、オン・エア!
ーー1階廊下のウェーブロードーー
「よし、5-Aのウェーブロード上にいたジャミンガーをぶっ飛ばしにいくぞ!」
「オッケー!いくよロック!」
ーー2階・5-Aのウェーブロードーー
やっぱりいないか。と、なると委員長の方へ……
「いないね」
「まんまと裏をかかれたな。ヤツは多分、あのオンナのところだろうよ。しかし、アイツには同情するぜ……」
ホントにね……
「よし、急ごう!」
ーー1-B教室のウェーブロードーー
「ギャアアアアッッ!!!」
そりゃ、そうだよね……
「あ、スバルくん?こっちはもう終わりそうだよ!」
ストリングを煌めかせながら笑うと寒気が走るのは何故だろう……
「あ、うん。委員長を守ってくれてありがとう、ミソラちゃん」
「いいんだって!それに……この前、スバルくんを殺しかけたのって、コイツなんでしょ?ワタシ、張り切っちゃうよー!!」
ウェーブロードの下で、委員長は不安気にボクを待っているのが見える。よかった。電波化は防げたか……
「ク、クソッ!あのムスメと『アンドロメダのカギ』を交換するハズだったのに……!」
残念!読みきってましたァ!放送室に行く前に呼んだのは、ミソラちゃんだったのです!
「よし、ここで倒す!」
「りょーかい!」
「クソッ!ハープ……裏切りモノめ……!」
行くよ!ウェーブバトル、ライドオン!
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