遊戯王VRAINS 幻影の咆哮~青き天使との日常~ 作:kajoker
今回からスペクターとのデュエルが始まります!果たして、葵は勝利できるのか?
それでは本編をどうぞ!
「よし、良い感じだな…これならもうすぐ完成できそうだ…ん?レイから連絡が届いてるな…」
作業を続けながら、ふと、デュエルディスクに目をやると、レイからのメッセージが届いていた。
その内容は葵とレイがプレイメーカーから聞いた話しの内容だった。
そこには、ハノイの塔が完成したら何が起きるのか、そして、ハノイの塔を止めるにはリボルバーを倒さなければならないことなど、大体俺の予測通りの内容が書かれてあった。
ただ、一つだけ信じられない内容を見つけて、思わず絶句する。
「…ゴーストガールがハノイの塔に吸収されただって!?嘘だろ…」
「ゴーストガールが!?どうしてそんなことに…」
「わからない…だけど、リボルバーの仕業の可能性が高いな…くそっ!そこに俺が居れば何とかなったかもしれないのに…」
そんな風に、自分の行動を後悔する。
そんなことをしても無駄だとわかっていても、後悔せずにはいられない。
「…侑哉、ゴーストガールのことは残念だけど、今は侑哉の考えてくれたプログラムを作成するのが先よ!このプログラムが出来ればゴーストガールのような人がこれ以上増えずに済むんだから!」
「…!あぁ、そうだな…悪い、花恋…作業を続けよう、これ以上、犠牲を出さない為にも」
「そうこなくっちゃ!さぁ、さっさと終わらせましょう!」
「あぁ!」
そう言って、俺は作業を再開した。
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「私の先攻でいかせてもらいます、私は手札から《サンシード・ゲニウス・ロキ》を召喚!」
サンシード・ゲニウス・ロキ レベル1 攻撃表示(ATK0)
「現れよ!私達の道を照らす未来回路!」
「いきなり、リンク召喚!?」
「アローヘッド確認、召喚条件は植物族通常モンスター1体!私はサンシード・ゲニウス・ロキをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!現れよ、リンク1!《聖天樹の幼精》(サンアバロン・ドリュアス)!」
聖天樹の幼精 リンク1(ATK0) リンクマーカー下
「聖天樹〈サンアバロン〉は攻撃的対象にされず、リンク召喚したターン、リンク素材にできません」
「攻撃力0…何かあるわね」
『そうですね、その可能性が高いと思われます…侑哉さんも攻撃力の低いモンスターは厄介な効果を持っていることが多いと言ってましたし』
レイが私の言葉にそう返す。
…何であれ、警戒しておいた方が良いわね。
私はそう考えながら、デュエルに再び集中した。
「私はカードを1枚伏せて、ターンを終了します…さぁ、あなたのターンですよ、ブルーエンジェル」
「私のターン、ドロー!」
ブルーエンジェル手札5→6
「私は手札から魔法カード、《閃刀術式-ジャミングウェーブ》を発動!メインモンスターゾーンにモンスターがいない時、フィールド上にセットされたカードを1枚破壊できる!私はあなたの伏せカードを破壊するわ!」
ジャミングウェーブの効果により、スペクターの場の伏せカードが破壊される。
私がこうして、閃刀カードを使えているのはレイが私のデュエルディスクに来た時に侑哉が閃刀姫のデッキのカードを数枚送ってくれたからだ。
自分は戦えないから、せめてカードだけでもと考えてくれたんだと思う。
…ふふっ!こんな風に信用してくれてるんだから負けるわけにはいかないわね!
「閃刀ですか…これは少々予想外ですね」
「まだまだいくわよ!私は手札から《トリックスター・キャンディナ》を召喚!そして、キャンディナの効果でデッキから《トリックスター・ライトステージ》を手札に加えて、そのまま発動!そして、ライトステージの効果で《トリックスター・リリーベル》を手札に加えて、リリーベルの効果で自身を特殊召喚!」
ブルーエンジェル手札5→4
トリックスター・キャンディナ レベル4 攻撃表示(ATK1800)
トリックスター・リリーベル レベル2 攻撃表示(ATK800)
「そして、私はスケール6の《EMギタートル》と同じくスケール6の《EMリザードロー》でPスケールをセッティング!そして、ギタートルの効果によりデッキからカードを1枚ドロー!さらに、リザードローの効果で自身を破壊して1枚ドロー!」
ブルーエンジェル手札4→2→4
「さらに、キャンディナを手札に戻して、手札から2体の《トリックスター・マンジュシカ》を特殊召喚するわ!」
トリックスター・マンジュシカ レベル4 守備表示(DEF1200)×2
「そして、私は手札から魔法カード、《カップ・オブ・エース》を発動!コイントスを行い、表が出たら私が、裏が出たら、あなたがデッキからカードを2枚ドローする!」
「なるほど…どちらに転んでもあなたにとっては有利に働くわけですか…困りましたね…」
スペクターは余裕そうな様子でそう口にする。
私はその言葉を無視して、コイントスを行う。
「…結果は表!よって、私はデッキからカードを2枚ドローする!」
ブルーエンジェル手札3→2→4
よし!何だか最近、カップ・オブ・エースの成功率が上がっている気がする……侑哉のおかげかな?
「さぁ、いくわよ!現れて!夢と希望のサーキット!召喚条件はトリックスターモンスター2体!私は2体のマンジュシカをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!来て!《トリックスター・ホーリーエンジェル》!」
トリックスター・ホーリーエンジェル リンク2(ATK2000)リンクマーカー左下/右下
「ホーリーエンジェル、与えたダメージの分だけ攻撃力が強化される、あなたのエースモンスターですね」
「…有名になりすぎるのも考えものね…続けるわ、私は手札から魔法カード、《死者蘇生》を発動!このカードの効果により、墓地からマンジュシカを特殊召喚する!戻って来て!マンジュシカ!」
トリックスター・マンジュシカ 守備表示(DEF1200)
「そして、ホーリーエンジェルの効果発動!このカードのリンク先にトリックスターモンスターが召喚、特殊召喚される度に相手に200ダメージを与える!さらに、ライトステージの効果で追加の200ダメージよ!」
スペクター LP4000→3600
(あれ?今、あの樹のモンスターが揺れた?)
ホーリーエンジェルとライトステージの効果でダメージを与えた時にスペクターの場のモンスターが揺れたように見えた。
「…ホーリーエンジェルの効果!トリックスターモンスターの効果によってダメージを与えた時、与えたダメージ分だけ攻撃力をアップする!ホーリーブレッシング!」
トリックスター・ホーリーエンジェル(ATK2000→2200)
「いくわよ!バトル!まずはリリーベルでダイレクトアタック!」
スペクター LP3600→2800
「フフ、この瞬間、《聖天樹の幼精》の効果を発動!ダメージを受けた時、1ターンに1度このカードのリンク先に聖蔓〈サンバイン〉リンクモンスター1体をEXデッキから特殊召喚!現れよ!リンク1!聖蔓の守護者〈サンバイン・ガードナー〉!」
聖蔓の守護者 リンク1(ATK600)リンクマーカー上
「そして、受けたダメージ分だけライフを回復します」
スペクター LP2800→3600
「だけど、ライトステージの効果は受けてもらうわ!」
スペクター LP3600→3400
「あなたのデュエルはまさに絵本の通りです…まぁ、所々にPhantomの影響がありますがね」
「絵本…?」
「知ってますよ、あなたのネーミングの由来…絵本の主人公ですよね?タイトルはあなたと同じ『ブルーエンジェル』」
「だとしたら何なの?」
というか、何で私のネーミングの由来を知ってるの?ネーミングの由来は侑哉には話したけど他の人には話したことないのに。
「ブルーエンジェル、青い天使…私も読みましたが実にいい本です」
そう言いながら、スペクターは絵本の内容について話し始めた。
『エンジェルとして生まれながら冷たい心しか持っていない主人公。そんな性格だからいつもひとりぼっち』
『自分では孤独が好きと強がっているがひとりになると寂しさのあまり泣いてばかり…その涙はなぜか紺碧の海のように深く青い』
「まるで財前葵そのものじゃないですか」
この人…私の正体まで…もしかして侑哉のことも知ってるの?
『しかし、ある日主人公が悪に襲われた時、仲間のエンジェルに助けられたことから徐々に優しさに目覚めていく』
『目の前に現れる悪を倒すたびに仲間のエンジェルも増えていく』
『そうやって戦うたびに主人公は優しさを手に入れていく』
『だがなぜか悪を倒す時、青い涙を流す。やがて主人公はブルーエンジェルと呼ばれるようになった』
「あなたはそんな主人公に自分を重ねた、周りに溶け込めずいつもひとりぼっちで泣いていた財前葵は青い涙を流すヒロインになろうと思った…そしてそれをリンクヴレインズで実現したかった…そうですよね?」
「他人の過去を暴くのがそんなに楽しい?」
「えぇ、ゾクゾクします…なぜなんでしょう」
「かわいそうな人、あなたも絵本と同じね…絵本に出てくる悪と」
「私が?」
「だから絵本と同じように…ううん、違うわね、私のやり方であなたを倒す!このブルーエンジェルが!」
「絵本と同じようにではなく、自分のやり方で私を倒すというのですか…フフ、面白い…では見せてもらうとしましょう、あなたのやり方とやらを…」
「続けるわ!まずは、リリーベルの効果で、墓地のマンジュシカを手札に加える!聖天樹の幼精の効果は1ターンに1度だけ、回復した数値以上のダメージを受けてもらうわ!ホーリーエンジェルで聖蔓の守護者に攻撃!」
「聖蔓の守護者の効果、バトルでのダメージをこのカードにリンクしている聖天樹のリンクマーカー1つにつき、800ポイント下げます」
「回復の次はダメージの軽減!?」
「これで1600のダメージが800ポイントになりました…そして、聖蔓の守護者が破壊されたことによりバトルは終了となります」
「ライトステージの効果を忘れてるわよ!ライトステージの効果により、あなたに追加の200ダメージ!」
スペクター LP3400→2400
まさか、回復効果に加えて、ダメージ軽減の効果まであるなんて…だけど、これでスペクターのデッキの特徴がわかったわね。
後ろに控えているサンアバロンと、それが生み出すサンバインでダメージを最小限に抑える。
しかもサンアバロンは攻撃対象にならない…守りに徹したデッキ。
でも、思ったよりダメージは通っている…花恋さんと特訓した時はほとんどダメージが通らなかったから、それに比べれば状況は良い方ね。
「私はマンジュシカを特殊召喚して、リリーベルを手札に戻す」
トリックスター・マンジュシカ 守備表示(DEF1200)
ブルーエンジェル手札4→3→4
「そして、カードを1枚伏せてターンエンド!」
スペクター LP2400
手札3
場 EXモンスターゾーン 聖天樹の幼精 リンク1(ATK0)リンクマーカー下
メインモンスターゾーンなし
伏せなし
Pゾーンなし
ブルーエンジェル LP4000
手札3(内2枚、《トリックスター・キャンディナ》、《トリックスター・リリーベル》)
場 EXモンスターゾーン トリックスター・ホーリーエンジェル リンク2(ATK2200→2000)リンクマーカー左下/右下
メインモンスターゾーン トリックスター・マンジュシカ レベル3 守備表示(DEF1200)×2
伏せ1
Pゾーン ライトなし
レフト EMギタートル(スケール6)
フィールド魔法 トリックスター・ライトステージ
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「へぇ~、やってるやってる…今はスペクターとブルーエンジェルのデュエルかぁ…原作通りにいけばブルーエンジェルの敗北なんだろうけど…」
そう言って、1人の少女はブルーエンジェル達へと視線を移す。
「だけど、侑哉の影響かはわからないけど、デッキの内容も変わってるし、ブルーエンジェルが勝つかもね」
そう言って、少女はブルーエンジェルを睨み付ける。
「…ところで、肝心の侑哉はまだ来ないのかな…侑哉の性格だからこの状況を見逃すとは思えないんだけど…」
そう呟いて、少女は自らの愛しい人の姿を思い浮かべる。
「はぁ…♪侑哉、早く君に会いたいよ…いつになったら来るのかな?」
(侑哉の性格からすると、この事態を見逃すわけないし、気長に待ってれば来るかな?それとも…)
「ブルーエンジェルをボロボロにすれば出てくるかな?」
そう言いながら、少女は狂気の笑みを浮かべる。
「…なーんてね、さて、侑哉が来た時の為に準備を進めないとね」
そう呟きながら、少女は準備を進める。
愛しい人との再会を夢に見ながら。
といった感じの第47話でした!
最後に出てきた謎の少女は新キャラです、その正体は一体、何なのか?
それは、この先の展開で明らかになると思います。
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!