では、どうぞ。
畑仕事を終えたある日。
その帰りに妙な物を見た。
塀から覗く女性‥‥‥はいいんだが、問題はその言動にある。
なんと言えばいいか‥‥‥そうだな、俺と目が合った瞬間、『ぽぽぽ』とか何とか聞こえたんだ。
まぁその時の俺はあまり気にも留めなかったが。
「ただいま」
「あ、おかえりマサキ」
「‥‥‥また怠けていたのか」
「えー、だって手伝いとかめんどくさ‥‥‥いたたたたたたた!?」
「お前‥‥‥!!」
少々頭に来たので雪乃のこめかみをグリグリする。
じたばたと暴れるが抑え込みながら仕置きをする。
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!頭割れちゃうっ!!」
「知るか。最低限住まわせてやってんだから畑仕事ぐらい手伝え」
「わ、わかった、わかったからぁ!!その手を離してぇ!!」
「ったく‥‥‥ほら」
「っつぅ‥‥‥そんな痛くする必要無いじゃない‥‥‥」
「手伝わないお前が悪い。お前今日のデザート抜くぞ」
「そ、それだけは勘弁してぇ!!」
うむ、扱いやすいな。
ちらりとデザート等の甘味をちらつかせるとちゃんと言う事を聞く。
‥‥‥子供みたいじゃねぇか。
そんな事を考えながら雪乃の相手をしていると、玄関の戸が軽く数回叩かれる音がした。
「あれ、誰か来たみたいよ?」
「ちょっと待ってろ‥‥‥行ってくる」
「はーい」
玄関まで向かい、戸を開ける。
開けるとそこには‥‥‥。
「あ、あの‥‥‥雪乃ちゃん‥‥‥いますか‥‥‥?」
「あ、あぁいるが‥‥‥」
第一印象、デカい(身長もでかけりゃあれもデカい。何処とは言わないが)。
麦わら帽子を被った女性が、そこにいた。
「あ、八ちゃん!!」
「久しぶり、雪乃ちゃん‥‥‥」
え、まさか知り合い?
どういう事だ?
「ま、まぁとにかく上がれ」
「ありがとう‥‥‥ございます‥‥‥」
居間まで案内し、とにかく説明してもらう。
いったいどういう事なんだ、雪乃?
「えっと、この子は八尺様って呼ばれてるの」
「ど、どうも‥‥‥八尺です‥‥‥」
「あ、ご丁寧にどうも」
「い、いえ‥‥‥」
‥‥‥で、何故彼女がここに?
理由を聞いてみる。
「えっと‥‥‥その、私‥‥‥」
「?」
「あー‥‥‥私だいたい察したわ」
「どういう事だ?」
「貴方本当に妖怪について知らないのね」
「悪かったな‥‥‥それで、八尺ちゃんはどうしたんだ?」
「あの‥‥‥私、貴方に‥‥‥そのぉ‥‥‥」
「‥‥‥妙に歯切れの悪い言い方するな。何なんだ?」
「はー‥‥‥仕方ないわね、私が説明してあげる。つまりね‥‥‥」
雪乃に耳打ちされる。
「あの子、貴方に一目惚れしちゃったのよ」と。
‥‥‥は?
「ゆ、雪乃ちゃんっ、どうして言っちゃうのぉ‥‥‥」
「だってハッキリ言わないからでしょ?」
「うぅ‥‥‥」
「‥‥‥雪乃、そこまでにしとけ。八尺ちゃんが困ってるから」
「はーい」
なんでも八尺様、という都市伝説には『見入った者を連れ去る』という話があるらしい。
だが、実際は現代風に言えば『あの人に惚れたからお婿さんになってほしいな☆』みたいな感じ。
なんのこった。
まぁ、仕方がないので八尺ちゃんも住まわせる事にした。
まだ余裕があるからな。
「えっと‥‥‥不束者ですが‥‥‥よ、よろしくお願いします‥‥‥」
「一応言っとくがまだ婿にはならんぞ」
「わ、わかりました‥‥‥認めてもらえるように私、頑張ります‥‥‥!!」
‥‥‥妖怪を嫁にするってアリか?
流石にマズイだろ?
次回をお楽しみに。
アンケート等募集中です。
よろしければどうぞ。
では次回の更新で。
感想等お待ちしてます。
ではでは(´・ω・`)ノシ