Fate/Grand Order vs ALL RIDER ー幕間の物語ー 作:ジュンチェ
エグゼイドが…ッ!あとすこしで終わってしまう!!
取り敢えず、映画までに間に合ったぜ。
「落ち着け……落ち着くんだ、オルタちゃん。わかった、ここはひとつ冷静に話し合おうじゃないか?」
今回ばかりは本当にヤバい面々に再交渉をジャンヌオルタに持ちかけるG。よりにもよって、おふざけのギャグパートでマジの地獄で封印されていたであろう悪逆の化身を呼び出すなんて空気を読まないにも程がある。彼等は敵だろうと味方だろうと何かの拍子で平気に殺しにかかるような連中だ。
「……イライラするんだよ…」
まず、『仮面ライダー王蛇』。クラスは見たところバーサーカー……
コブラを思わせる紫の仮面ライダー…。変身者は浅倉威、殺人や暴力といった重犯罪をイライラしたという理由から物心つく時から繰り返した狂人である。
ライダーとしての能力も龍騎系に属であるためベントカードを使用した多岐にわたる戦術に彼自身の暴力の嵐のような戦闘スタイルからかなり危険なサーヴァントだ。
「久しぶりの外の空気だ……まあ、これから地獄と変わらなくなるが…?」
もう1人は『仮面ライダーエターナル』。こちらもバーサーカーだろうか?
白い3本角に∞を模した複眼の純白のボディに黒いマントと仮面ライダーダブル同様にシンプルなれど、胸部や随所にはガイアメモリをスロットするマキシマムスロットが装着されている。変身者は不死身の傭兵部隊NEVERのリーダーである『大道克己』。王蛇に比べれば落ち着いているが、翔太郎曰くかつて風都を恐怖と混乱に陥れるだけではなく街の守護者の仮面ライダーをも追い詰めた狂気と実力の持ち主。こちらも、ダークライダーの系譜に恥じぬ者なのだ。
そんな彼等をよくわからけど取り敢えず、強そうとかっていうノリでジャンヌオルタは地獄から解放してしまったのだろう。加え、怒りでアヴェンジャー化したレーザーターボも含めると4体1である。見るからに、不利だ……されど…
「クククッ…」
ゲンムは……新・檀黎斗は笑う……
「ハハハハハァ!!?何を呼んだかと思えば、その程度かジャンヌオルタ!!地獄の囚人を引き連れたところで無駄ッ!この神である私に勝てるものかァ!!!九条貴利矢もろとも、神の前に立ったことを後悔するが良いィィ!!!!」
神は咎人を裁くもの、神に届く罪人などいるはずが無いと彼は自らの勝利を疑わない。いや、これがまっとうな戦いとすら感じていないのだろう…
そのあまりの傲慢さに溜息をつくジャンヌオルタ。
「はあ…私が言うのもおかしいけど、いっぺん聖女さまか鉄拳女に説法でもしてもらったら?まあ、神様なんてカルデアに割りといるけど録なのいないし……」
カルデアではだけではなく、型月にまともな神様なんてまずいないだろう。因みに仮面ライダーにも神様なんてろくなやつがいた試しが無い。しかも、割りと理不尽な理由で人類を滅ぼしにかかってくるとかザラである。ん……?
<コウタサンヲワルクイウナー!!
<ミツザネェ!!
「…なんか今、変なの聞こえたんだけど?」
もしかしたら、神様の声かもしれない…Gもとうとう聖人になってしまったのか。仮面ライダーの聖人…………妖怪ボタンむしり753315DETE。
「いくぞ、G!こんな犯罪者ごとき、私の敵ではない!!」
【ガシャコンソード!】
「…ハッ」
【SWORD VENT】
ああ、もうやっぱりこうなった。
ゲンムは黒いガシャットを起動させてゲームのコントローラと剣が一体になったような武装ガシャコンソードを構え、王蛇も蛇の尾のようなベノサーベルを召喚し、両者は激しい剣の打ち合いをはじめる。
「いいねぇ……久しぶりだァ、俺をもっと楽しませろ!」
「…ぐっ!?」
乱れる刃の中、王蛇は笑い…頭突きを繰り出す。これを顔面に受けたゲンムはよろよろと後退りし、追い討ちにとレーザーターボが迫るッ!
「はああっ!」
「おおっと、そうはいかないぞ?」
しかし、寸前で彼の腕は掴まれ手が届くことはなかった。
レーザーターボが狙ったのは自分の変身ツールであるLv.0ガシャットによるゲンムの弱体化。されど、元々それを作ったのは開発者である黎斗だ…そこまで彼はアホじゃない。が、こちらもレーザーターボとしても承知の上……
「…喰らえッ!」
「ぬっ!?」
突然のレーザーターボを巻き込むほどの炎の津波!ジャンヌオルタの放つ業火だ…!!贋作なれど竜の魔女を焼き、その憎悪と憤怒の灼熱は死を司るゲンムとてかなりのダメージを与えるもので、骸と骨のような装甲を焼いていく。まずいっ…と感じたゲンムはガシャットソードに先と同様の黒いガシャットを装填した。
【タドルクリティカルフィニッシュ!!】
「ハッ!!」
そのまま、刃を振り抜き放つ絶対零度の旋風を起こして捩じ伏せるように炎を相殺してみせる。彼が使用したのはプロトタドルクエストガシャット……武器の召喚は勿論、通常のガシャットとは桁違いの力を出すことが出来る代物。
「倍返しだ。」
【タドルクリティカルフィニッシュ!!】
加え、タドル系ガシャットの性能として炎と氷の力を操れるのだ。今度は自分がやり返さんと黒炎を刃に燃やすゲンム…その前にエターナルが立ちはだかり、自らの獲物のナイフのエターナルエッジにガイアメモリをスロットし、迎えうつ!!
【エターナル!マキシマムドライブ!!】
「「はああっ!」」
放たれる2つのぶつかりあう斬撃の三日月。どちらも同じ威力で拮抗するかに思えたが、一瞬でゲンムの攻撃が掻き消え彼は直撃を受けて近くの岩に叩きつけられた。まあ、結局は強力な攻撃を受けても当たり前のようにゾンビダンスしながら立ち上がるのだが……胸には今の攻撃でついたであろう傷痕が不気味に熱と蒸気を帯びている。この様子にGは違和感を感じ警告をする!
「黎斗!!何かおかしい、気をつけろ!」
「黙れ!神に指図をするなァ!!」
そう、あの技が相殺でも何でもなくゲンムに当たった時から嫌な予感がしていたのだが本人は聞く耳などあらず。再び、ガシャコンソードを構えようとするが……
「……何?」
握った剣は装填されていたガシャットを残して消えてしまう。それだけではない、ゲンム自身にも激痛と電撃が走りその場へ膝をついてしまう。
そんな彼を見てエターナルは不敵に笑った。
「残念ながら、無力化の能力を持つのは1人だけじゃない。ライダーシステムが違えば…まあ、少し時間がかかるようだがエターナルメモリの力も効くようだな?」
「……ァ!?……がっ!?」
仮面ライダーエターナルの力…エターナルレクイエムは自らと同じガイアメモリを扱う者を無力化できるとうもの。しかし、今回はゲンムに直接エネルギーを送りこんだことでシステムは違えど機能不全を起こすことが出来たようだ。
「馬鹿な!?あり得ない…っ!!そんなこと……!」
「お前はもう不死じゃない。さあ、地獄を楽しみな。」
直後、エターナルに蹴飛ばされてゴロゴロと転がり…そこを王蛇がマウントしリンチがはじまる。ベノサーベルを何度も…叩きつけられ、装甲に亀裂が走り…とうとう殴りとばされた拍子に変身が解除されてしまう。
「嫌だぁ!!嫌だぁ!!死にたくない…!!!死にたくないぃぃぃ…!!!」
神と自身を語った男のなんと情けない姿か。ボロボロになり、四つん這いでなんとか逃げようとするもご機嫌な王蛇がその背中を逃げる蜥蜴の尾を掴むように踏みつけた。満身創痍の生身の人間が仮面ライダーの力から逃れる術は無い。
「どうした……?もっと俺を楽しませろ!!」
「ちょっと、ストップ!!そこまでにしなさいよあんた!!死んじゃったらどうんすんのよ!?」
続けて痛ぶろうとした王蛇だったが、慌てジャンヌオルタが叫んで止める。このまま続ければ黎斗は間違いなく死んで消滅してしまう…そうなったら、お仕置きどころの話では済まない。本気で自分の立場が悪くなってしまう。
「そこまでしたらもう良いから。あとはソイツからデータを取り上げれば良いだけだから退がりなさい。」
「…あぁ?」
「私の言うことが聞けないっての?地獄からアンタらを引っ張りだしてやったのはワ・タ・シよ!!」
王蛇は一時手を止めた。すると、ベノサーベルを手離して再びベノバイザーにカードを装填する。
「お前…黙れ。」
【ADVENT】
『シャアアア…!!!!』
「……なっ!?」
同時にいつの間にかジャンヌオルタの目の前に現れた巨大な紫のコブラ。簡単に彼女など一呑みに出来そうな大蛇の名はベノスネーカー…王蛇の契約するミラーモンスターだ。まさか、キャスタークラスでもないのにいとも簡単にこんなサイズの怪物を術式や詠唱も無しに呼び出すとは予想すらしておらず、面食らったジャンヌオルタにベノスネーカーが吐く毒液が迫るッ!
咄嗟に『危ねぇ!?』とレーザーターボが庇うが代わりに強酸の猛毒が彼を遅い…ジュゥゥと音と共に苦悶の声をあげた。
「久しぶりのエサだ。喰っていいぞ?」
『『グルルル…』』
それだけではない。王蛇は更に人型サイズのサイのようなミラーモンスター、メタルゲラスにエイ型の赤いミラーモンスター、エビルダイバーを呼びよせる。恐ろしいことにこの2体も王蛇の契約モンスターで主が暫く地獄にいたこともあり、とてつもなく餓えていた。今のジャンヌオルタたちは極上のご馳走にしか見えないだろう……
「さて……お楽しみはこれからだ……」
「…あ、ああァア……!!」
自分のペットはペットでお楽しみだ。ならこっちはこっちで楽しもう…と、王蛇が更に踏みつけ……
「秘技ッ!!女神直伝・マジカル☆八極拳!!」
ドゴォ!!
「なにっ!?」
…る直前に弾丸のように飛んでくる肘ッ!
不意討ちを喰らった王蛇は軽いダメージだったものの後退し当てられた腹を片手で押さえる。一体、何なのだ今のは?
その様子を遠くの崖からイシュタルが見ていた。
「ふ~ん、やっぱり筋がいいわ。教えた甲斐があったわね。」
ニコニコと小悪魔敵に笑う女神様。さて、このまま自分は観戦といこう…………冥界から悲鳴が聞こえるけど知らない。
「社長、回復です。」
さて、王蛇を後退させたGは黎斗に回復魔術を使用した。焼け石に水より少しマシなくらいだが、無いよりは良い……黎斗もなんとか立ち上がりデンジャラスゾンビガシャットのスイッチを押すが起動しない。
「……!?、何故だ!!何故だァ!?」
「当たり前だ。エターナルの力を喰らったんだ…使えるわけがない。」
「……ぁ?…ぁあァ!!?」
何度も押すが無機質にカチッカチッと音が鳴るのみ。加えてエターナルの宣告に完全に取り乱してしまう……
そこへ、王蛇が再び襲いかかろうとするがエターナルが制止する。そして、Gへと呼び掛ける。
「カルデアのマスター……今のは見事だった。流石、世界を救っただけはある。そこで、お前に質問がある……」
「…?」
「そこの契約しているサーヴァントは俺達と同じ『ダークライダー』のサーヴァントだ。人を越えた力を我が物顔で振るい、災厄をばらまき、悪徳を美とした仮面の悪魔……何故、ソイツや竜の魔女と契約している?お前は善人だろう?悪を許さず、大義を掲げそれらを挫いてきたお前の旅と相反する者だぞ?」
彼の問いは最もだった。Gの旅は人類の破滅を望む『悪』を駆逐する旅で、それは何処の特異点だろうと変わらないものである。結果、人理修復を完遂させ人理を救済したGは『善人』『正義』とされるであろう…
しかし、反面で彼は『悪』に定義されるサーヴァントと契約しているのだ。ジャンヌオルタは元々、邪竜百年戦争オルレアンにてワイパーンを操って多くの人々を殺している。そして、黎斗も自身の世界にバグスターウィルスを放ち…多くの惨劇の種をばらまいた。どちらも、多くの死をもたらし罪を犯した…許されざる者のはず。
すると、Gは黎斗を見据えて語りはじめる……
「確かに、突き詰めればあなたの言うとおりかもしれない……うん。だけど、まあ…なんていうか俺の我が儘というかさ。ぶっちゃけた話………そんな大義だとか俺には無い。助けたい……っていう想いと勢いで気がついたらここまで来てただけ。」
彼の旅のはじまりは燃え盛る炎の中で自分に手を伸ばした儚い少女の手だった。そこから駆け出して、走り抜けて……泣いて、笑って、挑んで、挫けて、苦しんで、もがいて……それの繰り返しで許せないエゴと向き合うことがあっても自分が正義だと理屈的に考えたことなど一度も無い。全力で都度の死線と試練を超えるので精一杯だったのである。
「ジャンヌオルタがやったことはこの目で見たし、社長のことも一応は教えてもらった。多分、犯したことは許されないことだと思うけど……今、契約して生きている今を大切にしたいんだ。悪いことは勿論、止めるし…サーヴァントでも生きているなら他にも生き方は選べるはずだって。」
でも、Gは知っている。恐れられた海賊たちが杯を仲良く酌み交わし、斬り裂き魔の名を冠す無垢な少女が幼い者同士で笑いあっていることを。悪だからといって可能性はひとつじゃない……生きるからこそ、見いだせる可能性があると。
「……それに俺、社長の作ったゲーム好きだし。カルデアのファン1号ですから!」
「!」
この一言が、黎斗を再び立たせるには充分だった。
使えなくなったバグヴァイザーを外し、代わりにゲーマドライバーを装着して新なガシャットを起動する。
「とんだお人好しだな……本当に呆れるくらいにお前は……」
【マイティアクション・エックスッ!!!!】
使用するのはモノクロのゲーム。ゲンムの持つもう1つの切り札……
「…ダークライダーァ?大いに結構!!私の才能を縛る正義など邪魔でしかない!!この神の力は私のためと…私の才能を愛するプレイヤーのためにあるッ!!」
【ガシャット!!】
「グレード0!変身ッ!!」
【ガッチャーンッ!!レベルアップ!マイティジャンプ!!マイティキック!!マイティ・アクショォォン……エックス!!!!】
再び現れたゲンムの姿はデンジャラスゾンビの時とは違い、非常にシンプルでスラッとした姿だった。眼もオッドアイから赤に…スーツ部分には白いボディラインが走っている。『仮面ライダーゲンム レベル0』…死の力こそ無いが、扱いと強力さは前者と退けをとらない。クラスはバーサーカーからアヴェジャーへ…
「いくぞ、マスター……コンテニューしてでも、クリアしてみせる!」
この時の発した『マスター』の響きは今までと違っていた。形式的なものではないそれに気がついたマシュだったが、既に戦闘はエターナルの斬りこみにより再会していた。ゲンムはかわしながら、青いガシャットをGへと投げ渡す。
「受けとれ、神の恵みだァ!!」
「!」
受け取ったそれは『パーフェクトパズル』とラベルされたガシャット。取り敢えず、起動してみると…
【パーフェクトパズル!!】
「!」
目の前に展開されるコインを象った幾つものエナジーアイテム…これらが綺麗に空中に整頓されていた。
ああ、成る程そういことね…彼は理解すると指先をクイクイッと動かしてエナジーアイテムを重ね、ゲンムへと投げる!
【高速化!!マッスル化!!鋼鉄化!!】
【ガッチャーンッ!!】
受けたゲンムはバフ効果が発動。バグヴァイザーをチェンソー形態で右腕に装着し、王蛇が降り下ろしたベノサーベルは片手で止め、キックによりふっとばされる。続けて、素早くエターナルの間合いに入り腹部を突く!
「…ぢぃ」
無論、この程度で倒れない。王蛇は立ち上がるが、そこにすかさずGがエナジーアイテムを操作する。
【混乱!!】
「しばらく、ピヨッてろ!」
「!?!?」
王蛇に付与されたのは混乱のエナジーアイテム。文字通り、使用者に目眩など混乱にあたる症状を与えるデバフアイテムである。
これがパーフェクトパズルガシャットの力…エナジーアイテムをパズルに見立てて操ることが可能なのだ。これは操作者自身にも有効なのでかなり戦術の幅が拡がるガシャットだ。
「…クソが!!」
【U-NIGHT VENT】
しかし、パーフェクトパズルの力をもってしても混乱は相手の動きを完全に封じるわけではないので、もがきながらも王蛇はカードを使用。すると、彼の契約モンスターたちが合体してドラゴンがごとき邪龍『ジェノサイダー』へと変貌。が、契約モンスターたちが予測してなかった動きのために大きな隙になり、ジャンヌオルタとレーザーターボは逃げ出す。
取り逃がした獲物を追いたいジェノサイダーだが、主からの命令は逆らえずに自らの胸を食い破りブラックホールを発生させる!
「…なにっ!?」
「…もらったァァ!!!」
【回復!!キュア!!】
【ガッチャーンッ!!キメワザッ!!デンジャラスクリティカルストライク!!!】
流石のエターナルもあまりの事態とブラックホールの引力に動けず、そこにゲンムのライダーキックが一撃!!ビリヤードのように飛ばされ王蛇を巻き込みエターナルはブラックホールに呑まれていった。同時にジェノサイダーも断末魔をあげ消滅する。
「神が本気を出せば、まあこんなものだ。フンッ!!」
不遜に笑い勝利を確信するゲンム……だったが……
「ほう?中々面白いな……」
「「!」」
なんと、そこにはボロボロになりながらも立つエターナルの姿があった。が、彼は手を前に出し制止する、
「待て、もう戦う気は無い。そろそろ地獄の門限なんでな…。それにしても、悪でも共にあるなら拒まない…か…。悪くない。」
すると、彼は背を向け変身を解くと……死神が描かれた黒に赤いラインが入ったジャケットを見せる。顔は影になってしまっているが不敵に笑っているようにも窺えた…。
「カルデアのマスター…。悪も悪魔も拒まないなら、そして……地獄に気が向いたら俺を召喚すると良い…。俺は仮面ライダーエターナル…不死身の傭兵『大道克己』だ。覚えておけ。」
そして、彼は炎に包まれ消えた。
こうして、事態は一段落したのである……
「ふぅ~……疲れたぁ。」
「やれやれ、先に景品を渡してしまってはこの先に意味は無いな。カルデアに戻るぞ、G。」
★☆ ★☆ ★☆ ★☆
「どー、ちー、らー、にー、しー、よー、うー、かー、なー?あー、んー、ちー、んー、さー、まー、のー、いー、うー、とー、うー、り!!」
ゴォォウ!!!
「「ギャァァァァァァァァァァァァ!?!?」」
カルデアに帰還するなり、マイルームできよひーが貴利矢んとジャケットオルタちゃんを焼いていた。やめてくれ、人の部屋で火刑とかマジやめて…
取り敢えず、駆けつけたジャンヌと他エグゼイドやニューオメガなどのライダーたちがきよひーを押さえつけてふたりを救出して治療に向かわせた。全く、竜の魔女が竜に焼かれるわ、医者が怪我人では面目まる潰れである。
そんな彼等を傍らにGは黎斗と話をしていた。
「さっきも言ったが、そのパーフェクトパズルガシャットが本来なら新・壇黎斗祭りの最後に手に入る景品だった。あの愚か者たちのおかげでまあ台無しになったが……」
「取り敢えず、許してあげて。」
「フンッ、神は寛大だからな。すでにバチは当たっていたようだから不問としよう。」
先のアクシデントから狂気イベントは中断となり、ゴタゴタこそあれどやっと一息つけることになった……
そんなGを黎斗は観察するように眺め、Gもその視線に気がついた。
「……なに?」
「いいや、私は君を見くびっていたと思ってね。」
今更だろう。でなきゃ、こんな暴挙にうって出るか普通……
すると、彼は笑みながら続ける。
「………ふむ、決めたぞ!ゲンムコーポレーション〈私の会社〉に来い。G!!」
「…」
……はい?
「君の才能はやはり、優秀だ。数々の英雄を束ねる力は私の神の力と同じ価値がある。会社をより円滑にまわすには君のような人材が必要になるのは事実!何、問題はない…就職に必要な知識と技術はこの私が直々に叩き込んでやろう!」
いやいや、就職先が決まるヤッターなんて話ではない。
いくらなんでも話が突拍子が無さすぎるし、大体ゲンムコーポレーションはこの世界に無い……
「……と言うのは察していたからな。既に聖杯を用意してある!心配は無い!!」
わーお、やっぱ神様って今も昔もどこもロクなのイネー!(呆れ)
神性なくてもハッキリわかんだね!!ていうか、先までの祭りのセッティングもこれ使ってたな。もう呆れるのも馬鹿馬鹿しくなるゲームマスターである。
「ああ、これはいつぞやの亜種特異点まがいにレイシフトした時に私が回収したものだ。気にするな!」
「気にするわ!!」
1サーヴァントに聖杯の所有を許すとか、下手をしたら他のサーヴァントの暴走を招きかねない。本来なら血塗られた儀式『聖杯戦争』を勝ち抜いてやっと手に入る代物をただ拾ったというだけで所持するなど争いの種でしかない。
「これで君を私の世界に呼び出せる…!さあ、神の下で働くためまずは…!!」
「そうはいきません!」
「! あぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
こんな時の頼れる後輩。バグヴァイザーらしき青色のアイテムで黎斗をすいとり、中に吸収した。
【な、何故だァ!?何故、貴様がそれを…!?】
「あなたが制作中だったバグヴァイザーを拝借してこっそりダ・ヴィンチちゃんに組み上げてもらいました!これで、もう我が儘は出来ませんよ!!」
【なにぃぃぃ!?!?!?貴様ァ、神の作品によくも!!!!】
「あとこの聖杯は没収です!」
ダ・ヴィンチちゃん製バグヴァイザー……本来の担い手とは別の者に造られたこれを『バグヴァイザーオルタ』としておこうか。この中で自らの才能と作品を汚された神は怒り狂っている。それから、暫く辺りに響きわたるやり取りが続き……遠くではダ・ヴィンチちゃんが自らの自室でクスクスと笑っていた。
「…やっぱり、彼も創作家〈クリエイター〉か。芸術家だろうと作家だろうと、大事なのは自分の才能を愛してくれる誰かだからね。そして、その誰かを愛せる彼は幸せ者だよ。まあ、私も実はファンなんだけど。」
全く、愉快になったものだよカルデアも。結構、結構と笑っていたが……ふと、あるものに目が留まる。
「あれ?私、PCつけっぱなしにしてた?」
バグヴァイザーオルタ制作中に使ったあと電源を切ったはずのマイPC。うっかり忘れていたのか…
と、思っていたら管制室から呼び出しがあり、電源を一旦放置して向かう彼女。別に放置したところで部屋には勝手に誰も入れないし、スタンバイになる。
……そう安心していたが
【 仮 面 ラ イ ダ ー ク ロ ニ ク ル 】
直後、不気味なホログラムが浮かび上がったのに気がつかなかった…
★仮面ライダーゲンム 夏の新・壇黎斗祭り(大嘘) 〈Fin〉
☆仮面ライダークロニクル
???…(詳細不明)
★☆次回『勇気の外科医と斬り裂き少女』
仮面ライダーブレイブ×ジャック編
感想おまちしてます。