Fate/Grand Order vs ALL RIDER ー幕間の物語ー   作:ジュンチェ

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Build on build Ⅱ

……偽ビルド襲撃から数日。

 

 

 

 

 

 

「私オルタぁ!たっくんから離れなさい!!たっくんの麻婆豆腐をフーフーするのは私です!」

 

「何をっ言っている?それは私の役だ。オリジナルは血でも入ったらまずいから引っ込んでいると良いぞ。さあ、たっくんフーフーしてやるぞ…」

 

 

 

「いいや、お前らふたりとも離れろ。」

 

 

カルデアの食堂。W沖田に取り合いにされるたっくんの姿が…。最近は増えた沖田オルタにまでなつかれた上にだいぶ良い歳の姿で現界(仮面ライダー4号あたり)しちゃったたっくんの故に若干、危ない絵面に見えるのは気のせいだろうきっと……

 

「…いったい、沖田どもはたっくんの何がええのじゃ?え…?」

 

「茶々知ってるー!中の人ネタってやつ!!ネタにする人少ないけど!」

 

「やめんか、そういうの言うの。まー、わしもニチアサならプ●キュアとかあるんだよねぇ……キュ●ノッブとかもう本当、当時のトレンドで猿もびっくり……」

 

「叔母上、その頃まだ喉く●ゅうじゃなくね?」

 

 

 

 

 

「右●さんのプ●キュアはパワーワード過ぎる……まあ、そんなことはどうでも良いから君たちの成分を採取させてくれ。」

 

 

 

 

 

 

「わかったから、そう急がずとも……ん?茶々、主今、なんと言った?」

 

「……今の茶々じゃない…よ…?」

 

 

え…?じゃあ、今の声…どっかで聞き覚えが…

 

何か悪寒走る。

ゆっくりと……振り向くと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【イェーイ!!(ゴリラモンド)】

 

 

「「うわあああああああまた出たああああああああああ!!?!?」」

 

 

偽ビルド再び。すかさずW沖田が斬りかかるがダイヤモンドの豪腕を刀が貫けず、ゴリラの腕力で一網打尽。巧も変身しようとしたがダイヤモンドの飛沫をとばされてファイズギアを取り上げられてしまう。

 

「さて、君たちのぐだぐだ粒子…? だっけ?中々、興味深いからまた採取させてもらうよ!」

 

「待て!俺にぐだぐだ要素は無……ッ!?」

 

「ハ●パーバトルビデオ。」

 

「…」

 

たっくんの『それは…ノーカンだろ…』という悲痛な訴え虚しく全員、成分を吸収されてしまった。全員、色素が抜けて動けなくなってしまう。

さて、これだけ煽ればそろそろ……

 

 

「……で、これで気は済んだか?」

 

 

やっぱり、来たか。本物の仮面ライダービルド=桐生戦兎…彼は偽ビルドを見据え、ビルドドライバーを装着していた。周囲にもG率いるサーヴァントたちやマシュの姿もある…逃げ場は無い。しかし、偽ビルドは余裕そうな姿勢を崩さない。

 

「久しぶりだね、桐生戦兎……」

 

「ああ、そうだな…葛城巧?」

 

挨拶のかわす様から両者は顔見知りだと理解できる。そして、偽ビルドはビルドドライバーからボトルを引き抜くとそこから現れたのは白衣を纏いガスマスクをお面のように被る桐生戦兎と同じ顔……

途端、周囲にどよめきが起こりGは戦兎に彼について一体何者なのかと問う。そして、答えはマスターである彼にとって予想外であった。

 

「アイツは悪魔の科学者<キャスター>の側面で現界した仮面ライダービルド…『葛城巧』。……

 

 

 

 

 

 

……俺の『大元<オリジナル>』だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆

 

 

 

 

 

 

 

……説明が遅れたが、桐生戦兎の霊基はかなり特異なエクストラクラスの『アルターエゴ』である。

 

 

該当する霊基は『沖田総司オルタ』、『パッションリップ』、『メルトリリス』…最近では『メカエリチャン』なる者や、仮面ライダーで言うなら『エグゼイド』、『パラドクス』、『リュウガ』などかなり存在が特殊なものがあたる。このクラスの特徴としては(ごく一部を除いて)大元にあたる存在がいるのだ…わかりやすい例こそ沖田オルタあたる沖田総司、リュウガに対しての龍騎などなど。

 

無論、アルターエゴクラスの桐生戦兎もまた例外ではなく大元の存在がいるわけであり……

 

 

 

「……それが僕、悪魔の科学者<キャスター>『葛城巧』ってわけだ。」

 

 

 

シュミレータールームへと移動したGと戦兎に揚々と説明してくれた葛城。まあ、彼の提案なのだが…要は何にしろ戦闘は避けられないということだろう。取り敢えず、戦うなら食堂でドンパチやられるよりは良い。

さてさて、問題はこの悪魔の科学者が一体なにを思ってカルデアに乗り込んできたのか…だが……。それを問うのは警戒全開の戦兎。

 

「葛城、お前の狙いはなんだ?」

 

まどろっこしいのは無し。単刀直入に。

すると、彼は白衣から通常のものより遥かに大きいフルボトル…通常の飲料水の缶より少しばかり小ぶりでいて透きとおるような色合いのものを取り出す。それはビルドの『最終再臨<ビルドアップ>』に必要な最後のフルボトルであり、自分<桐生戦兎>が創りあげたものではなく自分<葛城巧>が創りあげたものの故か現界の際に持ち得なかったビルドの最強の力……

 

「…ジーニアスフルボトル……!!」

 

「そう。ビルドの最後のパーツであり、君の忘れ物さ。」

 

……オペレーターにまわっていたマシュやダ・ヴィンチちゃんも息を呑む。仮面ライダーは最強形態に至るために特殊なアイテムを使用するのは知っており、その全てが通常の形態より破格の力を発揮する。勿論、ビルドのジーニアスについても既に聞いていたわけだが…

 

【成る程、君は彼にそれを届けにきた。でも、それだけってわけじゃないんだろう?】

 

「ああ、勿論そうさ。僕には僕の目的がある。」

 

マイク越しのダ・ヴィンチちゃんの質問を肯定する葛城……まあ、でなくてはわざわざサーヴァントを通り魔なんてしないだろう。さあさあ、ここからが本題…

 

「桐生戦兎……。ジーニアス無いからって、怠惰を貪っていたわけではないだろう? 研究していたはずだろ…『更なる力』を。」

 

「…っ!」

 

「そして、それを察してきて君はその力をここに持ってきているはずだ。さあ、見せてくれ。」

 

更なる力…恐らくは新たなるフルボトルか、それともドライバーか何かか…葛城の狙いはそれ。戦兎の身構えるリアクションからして相当する存在があるのは確かだった。

しかし、ここはカルデア…サーヴァントたちが集うこの場所で不埒を働きただで済むだろうか?

 

「フハハハハ…! 我が友を貶めようとして自らの主張を押し通そうとは片腹痛い!!」

 

「凡骨とは今回ばかりは気が合うな! 左様、ここをカルデアと知っての狼藉か!? 」

 

高らかな笑い声をあげながら来る獅子頭にドレッド頭…戦兎と同じ科学者仲間のサーヴァント…『エジソン!ニコラ!』と声をあげるG。そう、この世を文明の光で照らした二大偉人である。カルデアきっての変人枠(科学的方向でのみ)であり、そんな気質故か戦兎とも交流があり彼も科学者として尊敬する英雄である。また、彼等からしても戦兎は研究する対象こそ違えど人類の未来のために科学の道を志す後輩であり、その顔に濡れ衣をかけるような所業は許すわけがない。

 

対し、葛城は余裕を崩さずペコリと彼等に礼をする。

 

「これはこれは、ニコラ・テスラに発明王エジソン…。お会い出来て拝謁の極み。いや、『憐れな発明強盗被害者』に『訴訟王』と言ったほうが良いかな?」

 

口は的確に逆鱗を撫で上げたが。『『ほう…?』』と科学者ふたりはコメカミをひくつかせ、手元にプラズマを走らせる……あ、まずいこれ激おこだ。これ絶対に灰にするまで止まらないやつだ。

 

「凡骨……言わずともわかると思うが………」

 

「気が合うな、スットコドッコイ…」

 

 

「「図に乗るなよ、若造が!!」」

 

 

待て!!と声をあげる戦兎の声も虚しく放たれる文字通りの雷の柱。かつて、雷神の権能と言われたそれを人の手元にまで落とし込み自らの宝具へと昇華したそれは容易く葛城を……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【エボルドライバー!!】

 

 

 

 

「「!?」」

 

 

 

貫くことなど無く、突如として彼の取り出した現れた『紅いビルドドライバー』に弾かれて四散する。サーヴァントの雷撃、如何に近代の英雄なれど威力は半端ではないはず。ならば、逸話の具現すら簡単に捩じ伏せるアレは何なのか………一堂が唖然とする中で、戦兎のみが正体を知り更なる驚愕をしていた。

かつての怨敵が血眼になってさがしていた切り札であり、ビルドドライバーのオリジナル…… しかし、それは主と共に世界新生時に失われたはずの……

 

 

「エボルドライバー……だと!?」

 

「ああ、そうだ。模造品ではなく、オリジナルのね。」

 

 

エボルドライバー…。しかも、オリジナルだという。しかし、本来ならば彼の所持していたものではなく地球外生命体の技術の産物だ。ましてや、オリジナルなんぞいくらハザードレベルが高かろうが主以外に扱える代物じゃない。そのはずなのだが…

 

「葛城……何故それを持っている!?」

 

「紆余曲折あってね、説明は面倒だ。まずは僕の研究成果を見てもらおうか?」

 

睨む戦兎を笑いながら見据えるとエボルドライバーを装着する葛城。取り出すのは『青いフルボトル』と『黒のフルボトル』…それをスロットへと接続していく。

 

 

【 タンク!! ライダーシステム!! エボリューション!!!】

 

 

【Are you Ready?】

 

同時に歓喜の歌にも似たメロディが流れ出し、エボルドライバーのレバーをまわす。前後に形成される青のパーツが人型を象り、邪悪な魔力を洩らす…

管制室にいたマシュも悲鳴にも似たオペレートを叫ぶ。

 

 

【魔力反応急上昇! 霊基変質を確認…これは!?】

 

 

「葛城…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………そして、悪意の科学者は戦兎に向かい鋭く口角を上げて言い放つ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「変身。」

 

 

 

 

【 タンク!! タンク!! エボルタンク!!! フーッ、ハッ! ハッ!! ハァッ!! 】

 

 

 

 

To be continued.

 

 





☆沖田さん
913のことになるとへいき、へっちゃらどころではなくなる。特に555小説版は特にNG。

☆たっくん
自分はシリアスの住人だと思っていたら、ハイパーバトルビ●オとかいう黒歴史を出された。夢オチとはなんだったのか

☆魔神さん
やっぱり、913は苦手。そういえば、9月13日に何かのお祭りがあるときいたぞマスター? 誕生祭とかなんとか……

☆マスター・G
か、影が薄いんですが今回……













☆ふたりは特命係
プ ● キ ュ ア ( 迫 真 )






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