転生レ級の鎮守府生活   作:ストスト

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特にnothing。


「格が違うんだよ」

ーーーーーー三宅島道中。

索敵をしていた空母艦娘が叫んで報告した。

 

「敵艦載機発見‼︎航空戦に突入す‼︎」

空母艦娘達が矢を放ち、それらは直後に

艦載機に変わり、航空戦の場に向かい、

そして見えなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如として凍りつくような空気が

空母艦娘達の間を走った。

その様子に、他の艦娘達にも凄まじい緊張感が

伝達した。

 

「……ッ⁉︎あれは何⁉︎」

その声が聞こえると同時に、遠くの空に

ぽつ、ぽつと黒い煙が出て、やがて下へと

煙が降りてゆく。

最初は1、2つほどだったそれは、3つ、4つと

その数を増やし、数秒後には先程彼女達が飛ばした

数とほぼ同じになっていた。

 

その光景に息を飲む。

やがて、震える声で一人の空母艦娘が呟いた。

 

「せ……制空権……喪失……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「練度も高い、艦載機の種類も豊富。

なるほど、練度はこちらが不利なようだ。

だけど……悲しいかな、艦載機としては

こっちが遥かに性能を上回っているんだよ」

 

艦隊から未だ離れている三宅島。

そこに留まっているゲンブは艦載機と

感覚を共有しながら呟き、沿岸を

守るフジツボ達に命令した。

 

「そろそろ砲撃の準備を開始しよう。

準備が出来た者から雷撃を開始してくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丙型生命体の艦載機、イーグルが

ミサイルを艦娘に撃ち込み、離脱する。

その繰り返しを何度も何度も……

恐らく相手が沈むまで行うのだろう。

何人かの艦娘に搭載されている対空装備も、

マッハで空を駆け回る戦闘機の前では

無力であった。

 

「きゃあ‼︎」

艦隊の中にも、中破の者が出始めた。

この状態で進軍するのは危険があるため、

中破した艦娘は撤退させる。

無理に進軍しても沈められるのがオチだ。

この判断は正しいと呼べるだろう。

 

「くっ……ここまで差があるといっそ

清々しいわね……」

 

そう誰かが呟いた。その時である。

 

「せやな」

明らかに男の声が返答した。

 

「ッ⁉︎」

刹那、ゴヅッという重い音が響き、艦隊の旗艦の

一人が倒れた。

 

「扶桑さんッ‼︎」

 

何が起きたのか。それを誰かが問う前にその

答えが海中から勢い良く飛び出した。

 

「先ず、一人、と」

 

サンズの姿だ。

 

「なッ⁉︎」

艦娘達は驚愕した。

艦隊に単騎で突っ込んでくるものがいるなんて

想像すらつかなかったからだ。

その動揺がサンズに攻撃の機会を与えてしまった。

艦隊の間を擦り抜け、躱し、一人の艦娘の

側頭部にカポエラのように飛び回し蹴りを

直撃させる。

艦娘の全身は強固な防護膜で守られては

いるが、サンズの体重を乗せた一撃はいとも

たやすく艦娘を吹っ飛ばした。

 

「……‼︎皆早くいけ‼︎こいつの狙いは旗艦だ‼︎」

長門がサンズの意図に気付いて叫ぶ。

艦隊は旗艦が判断して動かす。

その旗艦がいなくなってしまうと、一部の

イレギュラー的な思考を持つ艦娘以外は

烏合の衆となってしまう。

サンズはそれを狙っているのだ。

 

「皆、皆すっトロイなァ‼︎肉弾戦に

慣れてねーのか畜生め‼︎」

 

「そういう貴様は砲撃戦に慣れてないようだな」

 

長門がサンズを挑発して注意を引く。

 

「そうかそうかつまり君はそんな奴だったんだな

……なら、お望み通り、砲撃戦でやってやる」

サンズがUSBを挿していない状態の多薬室砲で

砲撃する。

長門はそれを回避して、電達に告げる。

 

「おまえ達も早くいけ‼︎こいつは私が

食い止める‼︎」

 

電は僅かに戸惑ったが、すぐに長門から

離れて行った。

 

「ひょー、カッコつけかよ。一度でいいから

言ってみたいなァそのセリフをよォ」

 

サンズは多薬室砲に弾を装填しながら言った。

 

「ふん……その機会があればいいがな」

 

「ちょいちょいちょい。サンズ」

その言葉に長門が振り向くと、そこには

イカリがいた。

丁度、サンズとイカリに長門が

挟まれる形となった状態となる。

 

(ッ……‼︎挟まれた……‼︎)

 

しかも上空にはまだ敵の艦載機が

旋回して留まっている。

正直言って、長門には不利な状況であった。

 

「何?今こいつ叩きのめす所なんだけど」

 

「いや、電探とソナーに反応があった。

恐らく艦隊……2つ位か。

潰して来てもいいかい?」

 

サンズは上空の艦載機に向かいハンドサインを

しながら、

「勝手にやれ」と言った。

 

「お前って敵に容赦ねーよなぁ……

“こんにちは、死ね‼︎”ってな感じでよう」

 

「敵に容赦はしない。それが誰であろうと、

刃向かう者は必ず殺す。それこそが

私の流儀だ」

 

イカリがそう言うと、恐らくは艦隊を

攻撃するために潜行して姿を消した。

そして、ゲンブの艦載機も同じく姿を消していた。

 

「お前みたいなのはいつでもやろうと思えば

いつでもやれるけど……」

その言葉の裏には高い実力に裏打ちされた

自信があった。

 

「仲間を逃す為に自分を犠牲にするその精神に

免じて、相手をしてやるよ……‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最ッ悪‼︎マジ最悪‼︎なんでこんな時に限って

羅針盤に嫌われんだよ⁉︎」

 

一方レンゲ達の艦隊は抜錨早々羅針盤が

狂い、三宅島に行くのに時間がかかってしまった。

だが、羅針盤が狂ったのはレンゲ達の艦隊だけ

ではなかった。

 

「酷い目にあったでち……」

 

「イクもそう思うの」

 

潜水艦だけで構成された第7艦隊である。

 

「でも他にも酷い目にあった艦隊がいるかも」

 

「たしかに……でもイク達は足が遅いから

一番最後に着く気がするの」

 

「そ、それはまずいでち‼︎第7艦隊、速力最大‼︎」

 

 

しかしまだ彼女達は知る由もなかった。

第7、第10艦隊を殲滅する為に白き死神(イカリ)

近づいている事に……。

 

 

 

 

 

 

0作戦

艦娘60⇒46(12人が中破、2人が脳震盪)




この小説を書いている途中で
「敵艦隊、見ゆ‼︎」のBGMが
勝手に頭の中に……
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