提督も出てくるよ‼︎
名前は好きな番組のキャラから
とりました。
横須賀鎮守府。その東端にある桟橋で、
背の高い女性が一人、水平線を睨んでいた。
彼女の名は長門。横須賀鎮守府の中でも
五指の中に入る程の実力者だ。
彼女が睨む水平線に、ポツポツと
黒い点が見えた。
「……来たか」
その点は段々と大きくなっていき、
やがて少女達の形を作った。
遠征組こと天龍達の姿だ。
「すまねぇな、長門。少し
遅くなっちまった」
天龍が長門に侘びを入れてから
電や夕立達に先に船渠に入っているように
命令する。
「いや、構わないが。件の鹵獲した
という深海棲艦がそれか?」と長門は
天龍の背中を指差した。
そこにはフードを被って天龍の肩に
手を回しておぶさっている少女、
戦艦レ級の姿があった。
「ああ、そうだ。おい、降りていいぞ」
「あ、はい」
レ級が天龍の背中から桟橋へと降りる。
天龍も続いて桟橋へと上がった。
「ども。戦艦レ級です。レンゲって呼んで下さい」
「長門型戦艦一番艦、長門だ。
こちらこそよろしく……と
言いたい所だが、司令官があなたに
会いたがっていてな。
すぐに執務室に来てほしいとの事だ」
「お目付け役として天龍も」と長門は
付け加えた。
「え、俺も⁉︎」
「当たり前だろう。子供の扱いは
上手いのではなかったか?」
「マジかよ……」
右手が痛いのに、と天龍はぼやきながら
レ級の手を握って執務室へと連れて行く。
その後ろ姿を眺めながら、長門は一言
「羨ましい」と呟くのだった。
いや、鎮守府ってでかいな‼︎
俺が通っていた高校の1.5倍位
あるんじゃないか?
しかも艦娘と何人かすれ違った。
40人ぐらいの艦娘がいる、と
途中で天龍が教えてくれた。
半分くらいは駆逐艦娘らしい。
長門にも会えたし(背後から
「羨ましい」と声が聞こえたのは
気のせいだろう)、色々この
世界の事を再認識できた。
そうこうするうちに、俺と天龍は
執務室の前についた。
天龍は「提督ー。開けるぜー」と
言ってから扉を開けた。
「ちょっと待ってくれ。
ハンコ探してるんだ……。
あれ、おかしいな。確かここに
入れたはずだが……」
そこにはデスクの上に積み上げられた
大量の書類をかき分けながらハンコを探す
男性ーーーーーー多分こいつが
提督なんだろうーーーーーーがいた。
歳の頃は30代前半くらいか。
座っているから分かりにくいが
背丈はさっき会った長門と同じくらい。
「こいつが俺達の提督だ。
ちょっとこんな感じだけど
やる時はやるいい奴だぜ」
「こんな感じってなんだいこんな感じって」
と提督がハンコを見つけて、デスクの片隅に
置いてから立ち上がる。
「やあ。君がレ級……天龍の話だと
レンゲ君でいいのかな?
私がここ横須賀鎮守府の提督、
神崎 悠斗だ。これからよろしく」
と神崎提督が俺に頭を下げた。
俺も誠意を見せる為に敬礼をした。
「これからよろしくお願いします‼︎
神崎司令官殿‼︎」
刹那、天龍からツッコミが入った。
「お前その敬礼は陸軍式だよッ‼︎」
「えっ」
敬礼に陸軍式とか海軍式とかあったの⁉︎
(あります。「まるゆ」の艦長が
陸軍出身なのに上官に海軍式の敬礼を
したせいで左遷されたのは有名な
エピソード)
やっちまった……怒っちゃったよな
提督絶対……。
「あー、そんなに気にしないで。
わからなかったならしょうがないさ。
誰だって間違いは犯すものさ、
次から気を付ければいい」
聖人だこの人……。
優しい、凄い優しい。
「そういえば天龍君はもう船渠に
入ったのかい?」
「いやこれからだけどよ」
「だったらレンゲ君も一緒に船渠に
入れてあげたらどうかな?」
マジかよ。
俺元男ですけど?
船渠って絶対入浴系のだよね?
女性だらけの風呂場に行くだけで
俺死んじゃうんですけど?
精神衛生上アウトだよッ⁉︎
「そうだな、そうするか」
同意すんな天龍ーーーーーー‼︎
「ん、どうしたレンゲ?」
「……ハッ⁉︎な、なんでもないですけど」
「そうか、船渠に早く行きたくて
仕方ないんだな?ならとっとと
行こうぜー」
うん、全然違う。
むしろ逆だよ天龍さん……。
「あ、そうだった」
と神崎提督が引きずられていく
俺に向かって言った。
「ごめんレンゲ君‼︎
君の部屋用意したかったけど
できなかったからーー‼︎
代わりに営倉(牢屋みたいなもの)を
一つ綺麗にしておいたからー!
それで我慢してくれーー‼︎」
……ナディイッデンドア゙ンダ。
最後の言葉解読出来た奴凄いと思う。
オンドゥル語です。すいません。
「なに言ってんだあんた」と言ってます。
次回期待(しない方がいい)入浴回です。