転生レ級の鎮守府生活   作:ストスト

47 / 87
感想お待ちしています。


「天龍と龍田」

飛行機に乗ること数時間。

俺達は沖縄の那覇空港に到着した。

 

「着いた〜‼︎」

 

皐月が伸びをしながら言う。

 

「確か、空港で鎮守府の人が待っているって

言ってましたよね」

 

「ああ、確か一階のターミナルだったかな?

そこで待ってるとさ」

 

龍驤がよいしょと荷物を持ちながら、

それを天龍に渡す。

 

「沖縄鎮守府は前にうちも所属してたから

あっちの子達からも手紙でやりとりしとるけど、

あそこ今軽巡の子しかおらんらしいで」

 

「軽巡だけだと決め手に欠けるんじゃないか?

まあ俺らが言えた口じゃないけど」

 

「それがな、そうでもないんやと。

うちの後輩……北上と大井、あと木曾ちゅう

のがおるんやけどな。

そいつらみんな改二らしいで」

 

「本当ですかそれ⁉︎凄いじゃないですか‼︎」

 

時雨が驚く。

 

「なるほどな。改二が三人もいるんだったら

大丈夫だな」

 

一階のターミナルに向かう俺達。

と、天龍の顔が強張った。

 

「久しぶりね〜。天龍ちゃん」

 

声のした方には、おしとやかな印象を受ける

少女が微笑んで立っていた。

歳の頃は天龍と同じくらいか。

 

「申し遅れました。私は天龍型軽巡洋艦二番艦、

龍田です。以後お見知り置きを」

 

天龍型の二番艦、ということはつまり。

 

「天龍さんの妹さんという解釈でいいですか?」

 

「それでいいわよ〜。血も繋がっているしね〜」

 

龍田はそう言うと、「沖縄鎮守府までは

タクシーで移動するから、皆付いて来て

下さいね〜」と俺達を先導して歩き出した。

 

 

 

 

 

 

艦娘の血縁者、特に姉妹には艦娘の適性が

あるものが多いという。

川内型や妙高型は全員血縁者だったりする。

では睦月型は皆姉妹なのか、となると

それは違う。

血縁関係があるのは睦月と如月のみで

後はみんな赤の他人である。

 

「天龍さんって自分についてのことは

あまり話さなかったんだよねー」

 

「ああ、姉妹がどうかなんて話も

しなかったな」

 

2台のタクシーに分乗(片方には長月、皐月、

龍田、俺、もう片方には時雨、天龍、龍驤)

した俺達は話をしていた。

 

「なんで天龍さんは話さなかったんですかね?」

 

「……天龍ちゃんが自分から話すのを

待つべきじゃないかしら?天龍ちゃんだって

話すべき時期を見定めてたと私は思うのよ〜」

 

気のせいだろうか、その時の彼女の声は

どこか硬い質感を伴っているように思えた。

 

「あ、あの建物……あれが沖縄鎮守府かな?」

 

皐月が指差す方向を見ると、横須賀鎮守府と

同じ、赤煉瓦造りの建物が見えた。

 

「そう。あれが沖縄鎮守府よ。

皆気をつけてね。あそこの提督は……

真面目そうな顔してセクハラを

仕掛けてくるわよ〜」

 

そう龍田は言うとクスリと笑ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、横須賀鎮守府。執務室。

 

「レンゲさんたちは無事にあちらと上手く

やっていますかねぇ……」

 

神崎はレンゲ達のことを案じていた。

そしてもう一人、執務室にはいた。

 

「大丈夫でしょう。彼女らなら無事に

やっていけると私は思いますがね」

 

内房鎮守府の提督、芝浦提督である。

彼女は三宅島の一件で大本営に招集を

受けていたが、先日お咎めなしとなった。

そして今日は自分を擁護してくれた神崎に

礼を言いに来たのだった。

 

「ところで、今日はお礼の他にも伝えたい

ことがありましてね」

 

そう言いながら芝浦は話を始めた。

 

「もしかするとまた大規模作戦で我々も

呼ばれるかもしれません。

南方の深海棲艦の活動が活発になってきて、

米軍の基地があったハワイが占領下に

置かれました」

 

「南方……まだ沖縄とは離れていますが。

それよりもリンガの方が危ないですね」

 

「ええ、リンガは艦娘の数も少ないですし、

即刻援軍を送るべきだと思います」

 

芝浦は緑茶を一口飲み、顔にかかっていた

銀髪を後ろにやると、話を続けた。

 

「そういえば、沖縄の提督の話は聞いて

いますか?あくまでも噂話なんですが、

彼、結構なスケべらしいですよ?」

 

「……まさか。そんなことはないでしょう?」

 

「過去に女性の提督に手を出したことが

原因で沖縄に飛ばされたとも言われてます」

 

そこまでスケべな提督だと聞くと、レンゲ達の

ことが更に心配になってくる。

 

「まあ流石にレンゲにセクハラするわけは

ないでしょうがね」

 

「そのまさか、なんてことがあったら

大変ですよね」

 

レンゲにセクハラしようものなら即現行犯逮捕

ものの犯罪である。

 

「まあ……そんなことがないように祈りますか」

 

「……大本営でバッタリ会ったりしませんように」

 

二人はそれぞれ沖縄鎮守府の提督が変な事を

しないように祈るのであった。

 




沖縄の提督はしょっちゅう龍田にセクハラして
手を切り落とされそうになってます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。