前回のコミュ障ヘタレ。ラブライブ予備予選と学校説明会が同じ日になってしまい困惑するAqours。抽選会で一番を引き当てる。これが残された道。そしてたった一つの希望を善子に託したのであった。
善子が引いた番号。Aqoursの運命を決める番号それは・・・
全員「あっ・・・」
善子「11番だ。」
確かに1番だけど。そっちじゃない。ここまでくると逆にすごいわ。
瑠惟「みんな、とりあえず学校に帰って作戦会議だ。」
お通夜みたいな空気が漂う中自分達は学校へと帰った。
善子「みんな、ごめんなさい・・・」
梨子「善子ちゃんが悪いってわけじゃないよ。」
くじ引きは運勝負なのでこればっかりはどうしようもない。
誰も責めることはできない。
果南「でも本気でどうするか考えないといけないよ。」
瑠惟「果南さんの言う通りだ。ラブライブ予備予選か学校説明会どちらかを諦めないといけないかもしれない。」
曜「そんな・・・。」
果南「千歌はどう思う?千歌がリーダーなんだから最終的には千歌が決めないと。」
千歌「・・・・私はやりたい。両方やりたい!どっちかを諦めるなんてできない。」
お前ならそう言うと思った。分かってるんだ。でも・・・
ダイヤ「それが難しいからこうして話合ってるのですよ。」
梨子「千歌ちゃん、やっぱりどっちかを決めないと。」
千歌「絶対にどうにかできるはずだよ!それにここまでやってきて簡単に諦められるの?」
瑠惟「おい、落ち着け。お前の言いたいことはみんな分かってる。でもな全てがうまくいくわけじゃない。それは千歌自身が1番よく理解してるはずだ。」
千歌「そうだけど、そうだけど・・・」
今日は話し合いができる感じではないな。
瑠惟「とりあえず今日は解散。明日どうするか絶対に決めよう。」
3人で一緒に帰っている途中も千歌はずっと何かを考え込んでいる様子だった。
梨子「千歌ちゃん、さっきからずっとあの感じだね・・・。」
瑠惟「少しきつく言い過ぎたかな?」
梨子「でもそれが現実だから仕方ないと思う。」
瑠惟「こんなこと言うのは変かもしれないけど、自分はマネージャーとして、ファンとしてAqoursには両方に出てほしい。」
梨子「私達も両方に出たい。このまま終わりたくない・・・。」
ここで『なんとかしてやる!』て言えないのがとても悔しくて情けなかった。
それからは3人とも無言のままだった。
家に帰るやいなや千歌はすぐに自室へと向かった。
自分はまだ何か可能性が残ってると信じて、地図を広げた。
改めて地図で予備予選の会場と学校の位置を確認した。
予備予選の会場から学校までの最短距離は大体15kmぐらいだが、この最短距離を行こうと思えば山を超えなければならない。
ライブ後のみんなが山中を走っていくのはとても現実的ではなかった。
やはり使うとなれば会場からバスに乗って学校まで行くルートだ。
でもこのルートはもう使えないことが確定している。
となると残っているのは・・・。
船に乗って川を通って海に出て学校の近くまで行くルートだけか。
このルートを使えば前2つのより早く着くことができるが・・・
肝心の船がない。
確か曜のお父さんが船乗りだって言ってたな。
スマホを取り出して曜に電話をかける。
瑠惟「もしもし曜。」
曜「どうしたの?何かあった?」
瑠惟「ちょっと聞きたいことがあってな。曜のお父さんって船乗りだったよな?」
曜「うん。そうだよ。」
瑠惟「良かった。今、地図を見てたんだがバスを使う以外のルートがあったんだ。それもAqoursが歌った後でも間に合うルートだ。」
曜「ホントに!?それはどこを通るの?」
瑠惟「陸がダメなら・・・そう!川だ!」
曜「なるほど!確かに川なら順番に関係なく学校に行けるね!」
瑠惟「あぁ。ここで本題なんだが・・・。曜のお父さんの船って借りられないかな?」
曜「それは・・・できないかな。パパは少し前までは内浦に居たんだけどもう船に乗って海に行っちゃったんだ。パパが帰ってくるのは今年の冬なんだ。ごめんね。力になれなくて。」
瑠惟「分かった。こっちも急にすまん。」
曜「別にいいよ。・・・やっぱりまだ諦めてないんだね。」
瑠惟「あいつを見てたら気が変わったんだ。」
曜「本当に千歌ちゃんのこと好きなんだね。」
瑠惟「大切な家族だからな。」
曜「いいなー。私も瑠惟君みたいに思ってくれる人がそばにいてほしーなー。」
瑠惟「曜なら絶対にいい人と出会えるよ。」
曜「ありがとう。」
曜(そういう事じゃないんだけどなー。やっぱり気づいてくれないか。)
瑠惟「別の方法がないか考えてみる。」
曜「うん。私も考えとくね。じゃあおやすみ。」
瑠惟「おやすみ。」
そうか。曜のところの力は借りられないか・・・
次に果南さんに電話をかけた。
あの人の家はダイビングショップをしているから船を持ってるはずだから多分貸してくれる・・・と思う。
瑠惟「あっ果南さん、突然かけてすいません。」
果南「別に私は大丈夫だけど、どうしたの?」
瑠惟「実は・・・・・・っていう感じなんですけど、果南さんのところの船を使うことってできますか?」
果南「・・・・ホントに2人って似た者同士だね。」
2人?似た者同士?
果南「さっき千歌も同じことを聞いてきたの。川から学校に行けるから船を使いたいって。」
あいつも考えることは同じだったとは。確かにだんだん似てきてるのかもな。
瑠惟「それでなんて答えたんですか?」
果南「私もできればそうしてあげたいけど、その日は仕事で使うからできないの。」
瑠惟「そうですか・・・。」
果南「どうしてもそのルートしか残ってないの?」
瑠惟「はい。現実的なのはそのぐらいですかね。」
果南「やっぱりどっちかを選ぶしかないのかも・・・」
瑠惟「・・・・・」
小原家の力を借りるのは無理だし、万事休すか・・・。
そう思いうつむいてしまう。
しかしあるものが目に入る。
これは・・・。
なるほど。この手があったか。これなら確実にみんなを連れていくことができる。
瑠惟「果南さん。」
果南「ん?」
瑠惟「予備予選まで練習の指揮を任せます。」
果南「えっ?どうしたの急に?」
瑠惟「あとみんなに伝言を・・・『必ず戻ってくるから、2曲とも完璧にしておくように。そして・・・2曲とも全員で歌え。』と。じゃあ果南さんしばらくの間よろしくお願いします。」
果南「ち、ちょっと!瑠惟待っt」
やることがはっきりした以上ぐずぐずしてられない。
すぐに出発しよう。
準備をして志満さん達に事情をを伝えた。
瑠惟「それじゃあ行ってきます。」
志満「気をつけてね。あと無理だけは絶対にダメよ。何かあったらすぐに連絡すること。いい?」
瑠惟「はい。」
志満「千歌ちゃんには言ったの?」
瑠惟「それが部屋にも行ったんですけど居なくて。」
志満「千歌ちゃんなら外に居るわよ。最近ずっと練習から帰って来たら外に行って何かしてるの。」
瑠惟「そうなんですか・・・。」
最後に千歌に言っておくか。
外に出て浜辺の方を見ると言った通り千歌が練習をしていた。
瑠惟「おーい。」
千歌「あっ、瑠惟君。ってどうしたのその荷物!?」
瑠惟「今日からしばらく用事があってな。練習のことは果南さんに任せたよ。」
千歌「えっ〜!?そんな突然すぎるよ。それに用事って何?」
瑠惟「千歌は気にしなくていい。そんなことより練習しっかりやっとけよ。」
千歌「気にしなくていいって言われても・・・。」
瑠惟「予備予選までには絶対に戻る。だから信じてくれ。」
千歌「・・・分かった。絶対に戻ってきてね!絶対に!」
瑠惟「あぁ約束だ。」
改めて千歌を見ると、ずっと練習をしていたのか服が砂だらけだった。
ここでさっき言われたことを思い出した。
『最近ずっと練習から帰って来たら外に行って何かしてるの。』
瑠惟「いつからここで練習してたんだ?学校では相当な量をやってるはずだろ?」
千歌「鞠莉ちゃんから廃校になるって言われた時から毎日だよ。」
瑠惟「!」
それって2学期が始まってからずっとだよな。
あれだけの練習を毎日しておいてその上ここでもやってたらいつ体が壊れてもおかしくないぞ。
瑠惟「今のお前はオーバーワークだ。頑張っているのは分かってる。でも休むのも大事だ。」
千歌「私はみんなみたいに歌やダンスも上手くないから少しでも多く練習しないといけない。自分でもやり過ぎてるのは自覚してる。でもこれぐらいしないとラブライブで優勝なんて絶対にできないし、学校だって救えない。だから・・・」
瑠惟「それで体を壊したら元も子もないだろ。とにかくきちんと休みを取ること。」
千歌「うん。分かった・・・。」
分かってくれたみたいだし、時間もいい頃だな。
瑠惟「じゃあそろそろ行くわ。頼むぜリーダー。」
千歌「行ってらっしゃい。」
瑠惟「行ってきます。」
こうして自分は内浦を後にした。
多分、戻ってこれるのは予備予選当日の朝になるかな?
それまでAqoursは見てあげられないけど。
まぁあいつらなら心配はいらないだろう。
ー sideout 瑠惟 ー
ここから第3者視点になります。
瑠惟が突然出ていった翌日、学校でもこのことはすぐに広まった。
曜「どこかに行ったって本当なの!?」
梨子「昨日までそんなこと一言も言ってなかったのに。」
千歌「大丈夫。絶対に戻って来るって約束してくれたから。」
千歌はそう言いつつも実際に彼がどこで何をしているのかは知らなかった。
1年生の間でも彼のことは噂になっていた。
ルビィ「先輩どこに行っちゃたんだろう?まさかルビィ達が嫌いになって出ていったのかな?」
花丸「あの人に限ってそれは無いずら。多分食べ歩きでもしてるずらよ。」
善子「それはアンタがしたいことでしょ。・・・それにしても本当に突然ね。何か陰謀を感じるわ。」
花丸「陰謀・・・もしかしてSaint Snowのところに行ったとか。」
ルビィ「た、確かに前に2人にスカウトされてた!」
善子「これからは敵・・・ということね。」
3人はSaint Snowのマネージャーとしての彼を想像したが・・・
1年生「似合わない(ずら)。」
1番に瑠惟の出発を知った果南はダイヤと鞠莉に昨日のことを伝えた。
果南「それでどう思う?」
ダイヤ「確かに彼の意図はよく分かりませんけど・・・」
鞠莉「2曲とも歌えってことは何か策があるってことよね。」
果南「多分そうだと思う。練習メニューは送られてきたから問題ないんだけど・・・。」
ダイヤ「精神的にみんなが耐えられるかどうかですね。」
鞠莉「そうね。彼はマネージャーとしてAqoursを支えてくれてる以上に私達の精神的支柱でもあるわ。」
果南「彼に何度救われたか・・・。私達からすれば後輩だけど、どこか兄のような存在みたいだった。だからこうしていなくなると改めて存在のありがたみを感じる。」
果南は今まで彼に頼り過ぎていたことを自覚した。
ダイヤ「果南さん、しっかりしてください。こういう時こそ私達3年生が下級生を引っ張るべきですわ!」
鞠莉「That's right!ダイヤの言う通りね!」
果南「うん!きっと彼も私達ならできるって期待してるから任せてくれたよね!」
練習前に果南は昨日のことをみんなに話した。
梨子「やっぱりどこかに行ったのね。」
ルビィ「先輩、大丈夫かな?」
果南「あと瑠惟から伝言を預かってるの。」
千歌「伝言?」
果南「うん。『必ず戻ってくるから、2曲とも完璧に。そして・・・2曲とも全員で歌え。』」
曜「2曲とも歌うってことは何か方法があったのかな?」
果南「恐らく何か考えがあって出ていったんだと思う。しかも私達が確実に2曲とも歌うのが可能だってこと。」
花丸「本当に私達歌えるのかな?」
千歌「私は信じる。だって瑠惟君だよ?きっと何とかしてくれる。今までもそうだったもん。だから今度も大丈夫。」
梨子「千歌ちゃん・・・。」
千歌「瑠惟君が私達のために頑張ってるくれるなら、私達にできるのはたくさん練習して、本番でその成果を見せてあげることなんじゃないかな?」
ダイヤ「千歌さんの言う通りですわ!みんなで彼を驚かせられるように頑張りましょう!」
果南「ということで予備予選まで練習は私が指揮をとるね。」
花丸「良かったずら。果南ちゃん優しいから練習もきっと・・・」
果南「ちなみに瑠惟から練習メニューを預かってるよ。かなりハードなやつだから覚悟してね。」
花丸「ずら〜〜!」
こうして約2週間、マネージャー不在の中Aqoursは2曲を練習していった。それは今までより身体的、精神的に辛いものであったが3年生や千歌を中心にメンバー同士が支え合い、なんとか乗り越えることができた。
そして迎えた本番当日。
予備予選の会場に着いたAqoursは自分たちの出番が来るのを待っていた。
今日は学校説明会もあるのでいつも応援に来てくれる裏の星の生徒はみんな学校にいるため、今日のライブはほとんどアウェーと言っても過言ではない。
そんなこともあってかAqoursは会場の空気にのまれそうになっていた。
さらに痛いことに
千歌「まだ来ないね・・・」
瑠惟がまだ会場に来てないのだ。
梨子「朝には帰ってくるって言ってたのに、どうしたんだろ?」
曜「もしかして何か事故に巻き込まれたのかも?」
千歌「そんなわけないじゃん。・・・多分。」
梨子「でもさっきから電話も繋がらないし。」
曜「どうする?」
千歌「とにかく今はライブに集中しよう。今日はいつもより応援も少ないし頑張らなきゃ。」
スタッフ「Aqoursのみなさん。スタンバイお願いします。」
不安を残したままAqoursはステージへと向かった。
ステージに上ったAqoursが一番最初に感じたのは圧倒的プレッシャーだった。
もし失敗すれば予備予選で敗退。さらにこの後にある学校説明会でのライブにも影響する。
すなわちこのライブに学校存続がかかっているも同然なのだ。
加えてマネージャーの不在。いつもと違う景色。周りには他のグループの応援ばかり。
不安と緊張が重なりメンバーの心は折れる寸前だった。
千歌「わ、わたしたちは・・・浦の星スクールアイドルの・・・あ、Aqoursです。」
かつてないほどの緊張でうまく言葉が出ない。
千歌(何にこれ?こんなに広かったけこの会場?知ってる人もほとんどいない・・・。いつも一番前で見てくれてる瑠惟君もいない。私、どうすれば・・・。)
会場の誰もがもうダメだと思ったその時だった。
???「それでもお前はAqoursのリーダーか!高海千歌!」
千歌「えっ?」
声がする方を見るとそこにいたのは・・・
千歌「瑠惟君!」
ーside in 瑠惟ー
急いで来てみたと思えば・・・何やってるんだあいつら。
瑠惟「お前らスクールアイドルなんだろ!?だったらなんでそんな泣きそうな顔をしてるんだ!」
千歌「だって・・・」
瑠惟「前に言っただろ。スクールアイドルは笑顔を届けるのが仕事だって。たとえこの会場に応援に来てくれてる人がいなくたって、どこかにAqoursを信じてくれてる人たちがいる。Aqoursの歌を聴いて勇気をもらったり笑顔になる人もいる。学校のこととかラブライブ優勝とか今はそんなこと考えなくていい。どこかでAqoursを応援してくれる人のため、何よりお前ら自身のために歌え!」
千歌「うん!」
よし。これでいつものみんなになったかな。
この2週間ここを離れていたけど、いい顔になったじゃないか。
さぁ、努力の成果を見せてもらおう。
予備予選では1年生+3年生+瑠惟が作った『MY舞☆TONIGHT』を披露することになっていた。
この曲は1年生と3年生それぞれの個性を詰め込んだ曲だ。
Aqoursらしい前向きな歌詞がありながら、和とロックを組み合わせた今までにない曲調になっている。
ちなみにセンターは曲作りの際にみんなをまとめていてくれたダイヤさんとルビィの黒澤姉妹のダブルセンターだ。
この2人は衣装づくりもやってくれて、ダイヤさんにしては珍しく、少し大胆な衣装にしたいというルビィの意見を了承してくれたのだ。まぁ本人もまんざらでもなかったけど。
ライブを通して完璧というほどではなかったが、それでもあの短い期間でここまでできたのは素直に褒めたい。
会場の人達もすっかりAqoursに引き込まれていて、曲が終わると大きな拍手が送られた。
これなら予備予選は突破できただろう。
さて・・・ここからが仕事だ。
出番が終わったAqoursにすぐに荷物を持って集合するように伝えた。
数分後全員の集合が完了した。
瑠惟「みんなお疲れ。ライブも良かったし、ゆっくり休んで・・・と言いたいところだが、今からすぐに出発して学校に行く。」
果南「それでどうやって行くの?そもそもこの2週間何してたの?」
瑠惟「はい。果南さんに最初言った通り川を通ります。」
曜「えっ?でも私のところも果南ちゃんのところも船は出せないのに・・・」
ところがどっこい。船はちゃんとあるのさ。
瑠惟「とりあえずこの近くの川の船着き場に行くからついてきて。」
みんなと船着き場に行くと・・・
全員「え~~~~!?なんで!?」
そこにはどこから調達したのか船があった。
千歌「これどうしたの!?」
瑠惟「よくぞ聞いてくれた。今回の作戦名付けて・・・・『船がないなら借りればいいじゃない作戦!』だ。」
果南「こんな船どうやって借りたの?」
瑠惟「東京でバイトした。日雇いで高日給のやつを。この2週間毎日。それで費用を集めてギリギリ借りれたんだ。」
梨子「どうしてそこまでして・・・」
瑠惟「自分にできるのはこれぐらいだし、何よりみんなには何かを選ぶことで何かを諦めないでほしい。」
千歌「本当に・・・本当にありがとう!」
瑠惟「ではでは予備予選会場から浦の星までの間のささやかなクルージングをお楽しみください。」
こうして船に乗って学校へと向かった。
ちなみに操縦しているのは自分だけど、いつ免許取ったんだとかは気にしたら負けです。
Aqoursが学校に着いた頃、学校説明会は終盤だった。
みんなは船内で説明会用の曲の衣装に着替えていたのですぐにライブを始めることができた。
今回歌う曲は『君の心は輝いているかい?』。
2年生の3人が学校説明会のために作ってくれた曲だ。
そういえばこの曲が完成したとき千歌が言ってたな。
千歌「何か見えたんだ。今何を言いたいか、何を考えているか。私が私に問いかけていた答えが。」
それ以上は言わなかった。でもあいつらが探している答えが何なのかなんとなくだが分かる。
君の心は輝いているかい?
もちろん・・・
『YES!』と答えるさ。
ライブも無事に終了し、学校説明会も程なくして終わった。
ステージから降りてくるみんなに労いの言葉をかける。
それは最後に千歌のところに行った時だった。
瑠惟「お疲れ様。なかなかいい出来だっt・・・」
バタッ!
千歌が倒れた。
瑠惟「おい!大丈夫か!誰か救急車を呼んでくれ!」
曜「千歌ちゃん!?」
梨子「千歌ちゃん!千歌ちゃん!そんな・・・!」
いくら声をかけても千歌は目を覚まさなかった。