コミュ障ヘタレと9人のアイドル   作: まきパリ

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ここにきてまさかのヒロイン判明!?

この伏線を覚えている読者の方がいましたら僕はその行動に敬意を表す!




次のミライへ・・・

観客や他の出場グループが出ていった後の誰もいない静かな会場。

 

俺達10人はステージの上から会場を見渡していた。

 

瑠惟「終わったな・・・」

 

千歌「終わっちゃったね。」

 

瑠惟「いやぁまさかサプライズで歌を披露されるとはな。」

 

千歌「えへへ。びっくりしたでしょ。」

 

瑠惟「まぁびっくりというか・・・」

 

曜「感動して泣いてたもんね。」

 

瑠惟「えぇ?なんで分かったんだ?」

 

梨子「何でも何も瑠惟君たらステージに一目散に走ってきて泣きながら叫んでたじゃない。」

 

瑠惟「あんな歌を聞かされたら誰だって泣くよ。なぁずら丸?」

 

花丸「マルに振らないでほしいずら。・・・でも嬉しかった。『こたえてくれて』。」

 

善子「はぁ・・・先輩は男でしょ。だったらメソメソしてたらダメじゃない。」

 

瑠惟「す、すいません・・・。」

 

ルビィ「まぁまぁ善子ちゃん。瑠惟先輩も喜んでくれたから。」

 

ダイヤ「全くあんな暗い会場を走っては危ないですわよ。」

 

果南「でもそんな瑠惟も可愛かったよ。」

 

鞠莉「果南の言う通りデース!私も嬉しかったよ。」

 

 

 

 

 

 

「素敵なグループだね。瑠惟君。」

 

 

 

 

9人「!?」

 

 

 

誰もいないはずの会場・・・俺達の後ろにいたのは・・・

 

 

 

瑠惟「穂乃果さん!」

 

9人「『穂乃果さん』!?」

 

穂乃果「やっほー!」

 

千歌「なんでここに・・・み、μ'sの高坂穂乃果さんが?」

 

俺以外のみんなが驚いている。それもそのはず目の前にいるのは全スクールアイドルの頂点にして憧れ。世間にスクールアイドルブームを巻き起こしたあのμ'sその人達だから。

 

そして特に驚いているのが2人・・・

 

ルビィ「ほ、穂乃果さんに海未さん、ことりさんに凛さんに・・・花陽さん!」

 

ダイヤ「西木野真姫さん、矢澤にこさんに東條希さん。そして・・・絢瀬絵里さん!!」

 

 

 

穂乃果「あなたがAqoursのリーダーだね。高海千歌ちゃん。」

 

彼女が千歌の前に行き、そう言った。

 

千歌「は、はい。リーダーの高海です。」

 

穂乃果「・・・うん!確かに優勝グループのリーダーって感じがするね。」

 

千歌「ありがとうございます・・・。でも何でここに・・・。」

 

穂乃果「うーん・・・真姫ちゃんに言われたってのもあるけど、やっぱりこの目で直接見てみたかったの、瑠惟君からずっと聞いていたAqoursの集大成を。」

 

瑠惟「実はこの人達夏の予選も見に来てたぞ。」

 

千歌「えぇ〜!?」

 

ダイヤ「瑠惟さんはμ'sの方々とどういう関係ですの?」

 

そういえば千歌達にはμ'sのこと言ってなかったもんな。

 

瑠惟「昔からの知り合いですよね。」

 

μ'sの皆さんが頷く。

 

そしてAqoursの中でいくつかの疑問点が一本の線で繋がった。

 

なぜ彼があたかも見てきたかのようにμ'sのことに詳しいのか。

 

なぜ彼がスクールアイドルの指導に長けていたのか。

 

なぜ彼が音ノ木坂学院を見て『懐かしい』と呟いていたのか。

 

それらは全部彼がμ'sと繋がりがあることで説明がつく。

 

Aqoursは改めて目の前にいる男子が特別な存在であるのだと気付いた。

 

果南「本当に君って色々すごいんだね。」

 

絵里「静岡に行って本当に良かったわね。瑠惟。」

 

にこ「全くよ。一時はどうなるかと思ったわ。」

 

にこさんの言葉にAqoursが疑問を投げかける。

 

海未「あなた達も彼から過去に何があったかは聞いていたと思います。恥ずかしい話ですが私達は彼の近くにいながら何もしてあげられませんでした。」

 

瑠惟「ちょっと待ってください!海未さん達はあの後俺のことを必死に励ましてくれたじゃありませんか!」

 

海未「それでもあなたは良くなるどころか日に日に病んでいき、ついには私達を気遣って偽りの笑顔をさせてしまいました。」

 

確かに・・・彼女の言う通りだ。否定はしない。だけどμ'sの皆さんがいてくれなかったら俺は本当に心が折れていたかもしれない。

 

真姫「でも、あなたは東京から離れた後こうして変わった。曲作りの時だって私に協力を求めて、必死に彼女達のために動いていた。」

 

ことり「夏だって私達が見に来た時に言ってたよね。『μ'sを超えて優勝する。』って。あの時のあなたは一年前とは別人みたいだった。」

 

穂乃果「そして今日のステージ・・・Aqoursの集大成の曲。そして瑠惟君が作ったあの曲。

 

2つともすごかったよ。

 

Aqoursの想い確かに私達に・・・会場のみんなに届いていた。

 

なにより最後の曲は正直に言うと穂乃果達もウルっと来ちゃったんだ。

 

私達がかつてあなた達と同じように頑張っていたんだってことを思い出して。

 

瑠惟君があんなに涙を流していたのは・・・あんなに自分の気持ちを叫んでいたのは見た事が無かった。

 

それだけあなた達と素敵な思い出があったってことだよね。

 

Aqoursは本当に瑠惟君を変えてくれたんだね・・・。

 

だから私達μ'sからAqoursの皆さんに。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

μ's「瑠惟君と一緒にいてくれてありがとう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

μ'sと別れて会場を出た後俺達はホテルに戻り打ち上げをした。

 

泊まっているホテルからのお祝いで色々と準備をしてくれたようだ。

 

瑠惟「よっし、みんなコップは持ってるよな。

 

じゃあ浦の星女学院スクールアイドルAqoursのラブライブ優勝を祝して・・・」

 

 

全員「かんぱーい!!」

 

 

 

10人だけの小さな打ち上げ。

 

それでも俺達は今日のことを喜び、たまに感極まって涙したり・・・。

 

優勝という事実を大いに噛み締めたのであった。

 

そんな打ち上げの中俺はあることを思い出した。

 

そして曜を呼び出す。

 

 

曜「どうしたの?」

 

瑠惟「約束。」

 

曜「約束?」

 

瑠惟「ほら。前に曜の家に行った時にした。」

 

その瞬間、曜は顔が真っ赤になり俺に背を向けてしまった。

 

瑠惟「大丈夫か?」

 

曜「う、うん・・・。あのね・・・ここで言うのは恥ずかしいから部屋の外でもいいかな?」

 

瑠惟「おう。構わないぞ。」

 

 

 

 

そして俺と曜は打ち上げ会場の外に出た。

 

やっと聞けるんだな。曜の心を射止めた羨まし・・・ゲフンゲフン、素敵な男のことが。

 

会場の外で向き合う2人。

 

聞こえるのは会場からの楽しそうな声。

 

曜(あぁもう・・・なんで覚えてるの・・・でも今言わなきゃ絶対に後悔する!)

 

曜「ねぇ瑠惟君、私達が初めて会ったのはあの夏の日だよね。」

 

瑠惟「あぁ。今でもよく覚えてる。」

 

曜「初めての場所ですごく不安だった私に優しく声を掛けてくれた時、とっても安心したし嬉しかった。」

 

曜「あの日からもう会えないかもって思ってたら・・・2年生の最初にあなたは来てくれた。

 

教室に入ってきたあなたを人目見た時に瑠惟君だってすぐに分かった。

 

あなたが千歌ちゃんの従兄弟だっていうことも初めて知った。

 

それからスクールアイドルとマネージャーの関係で一緒に過ごしてきた。

 

あなたはいつも優しく、暖かく私達Aqoursの傍でいつも見守ってくれた。

 

人数が増えても一人一人のことをちゃんと見てくれて、思い詰めた時には寄り添って一緒に悩んでくれた。

 

そんなあなたをずっと見てきた。大きくて優しいあなたの背中を見てきた。

 

私は・・・ううん私達みんなあなたがライブで成功して喜んでくれるのが本当に嬉しかった。

 

でも、たまに千歌ちゃんや梨子ちゃんと仲良くしているあなたを見るとモヤモヤする時があったんだ。

 

それである人に言われて気づいたんだ。

 

 

 

私・・・恋してるんだって。好きな人がいるんだって。

 

 

 

そして思った。いつまでも見てるだけじゃダメだって。チャンスはいつまでもあるわけじゃないって。

 

だから・・・今伝えたい。大切な人に私の気持ちを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は・・・あなたの笑顔を誰よりも一番近くで見たい。

 

 

 

 

私は・・・あなたの悲しみを誰よりも一番近くで分かりたい。

 

 

 

 

私は・・・誰よりも近く、誰よりも長くあなたと一緒にいたい。

 

 

 

 

西王瑠惟君・・・ずっと前からあなたのことが好きでした。」

 

 

 

曜の好きな人・・・まさかの俺。

 

真剣な彼女の顔を見れば『冗談だよな』なんて口が裂けても言えない。

 

勇気を出して告白してきた彼女にいい加減な気持ちで返事はできない。

 

だったら・・・

 

瑠惟「ありがとう。曜のその気持ち嬉しいよ。まさか告白されるとは思っていなかった。」

 

 

 

 

 

 

瑠惟「俺も曜のことが好きだ。曜みたいな子が彼女になったらきっと毎日が楽しいし、もっと一緒に過ごせる時間も増えると思う。」

 

 

 

 

 

曜「だったら・・・」

 

 

 

 

 

瑠惟「でも!今は違うんだ・・・。俺達はこの先離れ離れになる。それは曜も分かっているはずだ。」

 

彼女は無言で頷く。

 

瑠惟「どうしても会える時間も少なくなるし、連絡だって頻繁に取れるとは限らない。

 

それに俺はバスケ、曜はスクールアイドル活動。

 

俺は大丈夫だが、曜は違う。

 

ラブライブ優勝グループになったからこそメンバーの一人に恋人がいるなんて知れ渡ったら確実に曜だけでなくAqours全体に迷惑がかかる。

 

俺もできるなら曜と付き合ってみたい。その気持ちは本当だ。

 

でもこの時期に付き合ってスケジュールが合わせられなかったり会うために無理したりして、やるべきことが疎かになったら本末転倒だ。

 

お互いのことを考えて、今は付き合わないという選択を取るのが正しいと思う。

 

 

だから俺は・・・曜と付き合うことはできない。ごめん。」

 

曜は『うん』と小さく呟き、続けてこう言った

 

曜「瑠惟君の言う通りだね。

 

やっぱりまだ早かったかな・・・

 

でも・・・『ごめん』って言われるのって・・・こんなに辛いんだね・・・」

 

瑠惟「!」

 

彼女は泣いていた。

 

静かな空間に彼女の声だけが聞こえる。

 

俺は『やっぱり付き合おう。』と言いかけるが唇を思いっきり噛み無理矢理言葉を抑える。

 

口の中に血の味が広がっていくのが分かる。

 

曜「私が瑠惟君と付き合うのは難しいかなって・・・何となく・・・分かってた。

 

でも、もしかしたらいけるかもって思う自分もいた。

 

・・・だから現実を聞いて余計に辛くなって涙が出てきちゃった。

 

ごめんねこんなところ見せちゃって。」

 

瑠惟「俺もこういうやり方でしか言ってやれなかった。すまない。」

 

曜「ううん。瑠惟君は悪くないよ。

 

それに私も言いたいことを言ってなんか胸の中がスッキリした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも・・・最後にあなたとの特別な思い出が欲しい・・・。あなたが好きだったっていう証明が。」

 

 

 

 

 

 

そう言って曜は目を閉じた。

 

 

 

俺もそこまで馬鹿ではない。彼女が何を求めているのかは理解できる。

 

 

 

俺は曜に近づく。

 

 

 

 

彼女は俺が近づいたのが分かると少し背伸びをし、少しだけ口を尖らせる。

 

 

 

 

俺は震える彼女の肩に手を置きゆっくりと顔を近づけ目を閉じる。

 

 

 

そして2人の口は少しずつ近づき・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュッ

 

 

 

 

 

 

 

 

それはキスというにはあまりにも短く、だがとても優しく彼女の唇に触れた。

 

その出来事は2人とって一瞬のようであり、永遠のようでもあった。

 

俺達は目を開けてお互いを見つめた。

 

曜の顔が真っ赤になっている。恐らく俺も同じだな。

 

瑠惟「こんなことしかできない俺を許してくれ。」

 

曜「ううん、とっても嬉しい。」

 

瑠惟「この先はもしいつか俺達が恋人になれたら・・・」

 

曜「・・・うん。私・・・瑠惟君の恋人になれるようにがんばるから。」

 

瑠惟「千歌にも言ったが曜はもっと色んな人に会って自分の全てを捧げてもいいと言える男性を見つけてほしい。

 

・・・色んな人を見てそれでも俺と一緒にいたいと思ってくれるなら待ってる。」

 

曜「やっぱり千歌ちゃんにも告白されたんだね。」

 

瑠惟「どこまで本気なのかは分からないがな。」

 

曜「じゃあ私は千歌ちゃんとライバルだね。」

 

瑠惟「あいつにもいい男ができてほしいんだけどなぁ。」

 

曜「瑠惟君。」

 

瑠惟「ん?」

 

曜「素敵な思い出をありがとう!」

 

全く・・・本当に俺には勿体くらい可愛い女の子だよ。

 

 

 

 

打ち上げ会場に戻るとどこかみんなの様子がおかしい。

 

みんな顔が紅く、そわそわしている。

 

近くにいた善子に聞いてみる。

 

瑠惟「何かあったのか?」

 

善子「えっと・・・それは・・・。」

 

そう言って善子は曜と俺を交互に見る。

 

まさか・・・

 

瑠惟「もしかして聞いてたのか?」

 

善子は何も言わない。

 

つまりはYesってことか。

 

善子1人だけが聞いているはずはない。恐らく全員・・・

 

曜は再び顔を紅くする。

 

そんな中千歌が口を開く。

 

千歌「2人だけいなくなったから気になって外を見て見たら・・・ね。」

 

曜「ち、ちなみに・・・どこから聞かれてたの?」

 

千歌「『ねぇ瑠惟君、私達が初めて会ったのは・・・』のところから・・・」

 

全部じゃねぇか!

 

曜は恥ずかしさのあまり顔を伏せてしまった。

 

梨子「別に盗み聞きするつもりは無かったんだけど・・・千歌ちゃんがどうしてもって止まらなくて最後まで・・・」

 

『最後まで』ってことは・・・

 

瑠惟「も、もしかして俺と曜が・・・」

 

果南「見ちゃったんだよね。」

 

鞠莉「曜と瑠惟があんなことするからダイヤったら・・・」

 

ダイヤ「全くああいうのは破廉恥というのですわ!」

 

花丸「先輩は本当に曜ちゃんと付き合う気はないずらね!?」

 

なんか花丸がグイグイ来るので思わず後ずさりしてしまう。

 

瑠惟「い、今はだけどな・・・」

 

花丸「・・・だったらマルにもまだ・・・」

 

ん?今花丸ちゃん何て言ったんだ?

 

ルビィ「でも曜ちゃん、すっごく可愛かったね。」

 

おい、ルビィちゃんその追い打ちは・・・

 

曜「あぁ〜もうみんなの顔見れないよ〜!」

 

 

 

 

 

 

打ち上げが始まってからだいぶ時間が過ぎ、曜も少しずつ落ち着いてきた。

 

今なら・・・。

 

 

瑠惟「みんな。俺との約束を覚えてるか?」

 

千歌「うん!覚えてるよ!」

 

花丸「何でも一つ言うことを聞くずらね。」

 

瑠惟「あぁ。それのことだ。俺からのお願いはマネージャーとしての俺・・・そして西王瑠惟としての俺と約束してほしいってことだ。」

 

瑠惟「まずはAqoursマネージャーとしての俺から・・・。

 

もし3年生や俺達が抜けた後にAqoursを続けるなら、これだけは忘れないでほしい。

 

 

 

 

1つ目に『スクールアイドル活動を全力で楽しむこと。』

 

当たり前だが楽しくないスクールアイドル活動はもはやスクールアイドル活動ではないぞ。

 

ステージの一人一人の笑顔があってこそ見ている人は笑顔になれるってもんだ。

 

それにみんなの笑顔は他のどのスクールアイドルにも負けないくらい可愛いって一番近くで見てきた俺が保証してやる。

 

 

 

2つ目に『常に感謝を忘れないこと。』

 

俺達がここまで自由にスクールアイドル活動ができたのは顧問の先生やクラスのみんな、地元の人達の支えがあってこそだ。

 

それにラブライブだって運営の人や応援に来てくれる人がいるから成り立っている。

 

当たり前があるのはそれを裏で支える人達がいるから。

 

もし新しくマネージャーを引き受けてくれる子がいるならその子にも感謝を忘れないようにな。

 

 

 

 

最後に『無理をしないこと。』

 

スクールアイドル活動をするうえで一番やってはいけないのはオーバーワーク・・・自分の健康状態を無視して練習に励むことだ。

 

そんな状態で練習しても身につかないし、何よりみんなの身体が危険になるのは俺が練習を見てきたうえで最も気をつけてきたことだ。

 

そこはリーダーやマネージャーと相談して上手くやってくれよな。」

 

どうやらみんな分かってくれたようだな。

 

 

 

瑠惟「じゃあ次に俺個人からの約束・・・というよりはお願いかな。

 

みんなにはこれから人生を歩んでいく中でいろんな経験をして欲しい。

 

スクールアイドル活動はもちろんその一つに含まれるけど、それ以上に新しい学校の友達と一緒に遊びに行ったり、来る受験に向けてしっかりと勉強もしてほしいし、他には好きな人を見つけて恋愛だってしてほしい。

 

その経験の一つ一つがみんなを大きく成長させてくれるって俺は信じてる。

 

みんなが思っている以上に世界って広いんだぞ。

 

俺なんかが言えたもんじゃないがこの世界には知らないことや楽しいこと、もちろん辛いこともたくさんある。

 

だから・・・みんなには挑戦を続けてほしい!

 

新しいことをやってみるのは不安かもしれない、でもその挑戦がみんなにとって将来の宝物になるかもな。

 

さぁ俺のお願いはこれくらいだ。聞いてくれてありがとうな。」

 

でも、最後にあいつに聞こう。

 

瑠惟「千歌、見つけられたか?『輝き』ってやつを。」

 

 

 

 

千歌「うん!私分かったんだ。私が探していた『輝き』。私達の『輝き』。足掻いて足掻いて・・・やっと分かったんだ!

 

私一人じゃ輝けなかったんだよ。

 

みんなと一緒にいるから私達一人一人は輝ける!

 

一緒に笑ったり泣いたり、ケンカしたりその一つ一つ全てが輝いていたんだよ!

 

だからね・・・『輝き』っていうのは・・・Aqoursそのものなんだよ!

 

一人だと本当に見えないくらいの小さな輝き。

 

それが10人分も集まってAqoursという輝きを生み出すんだよ!

 

決勝でのあの光の海を見て気づいたんだ。

 

私達は今最高に輝いてるって!

 

これが私の『輝き』。どうかな?」

 

瑠惟「今の答えを聞いて確信した。千歌にマネージャーに誘ってもらえてよかったって。あぁそれが千歌の・・・俺達だけの『輝き』だ!」

 

 

みんなの顔を見るとどこか一皮むけたように希望や自信に満ち溢れた顔をしていた。

 

うん。これならもう何も言う必要は無いかな。

 

 

瑠惟「じゃあ最後にもう一度乾杯で締めようか。」

 

 

 

 

 

瑠惟「俺達のミライに!」

 

9人「ミライに!」

 

全員「乾杯!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これでコミュ障ヘタレのマネージャーとしての話はお終い。

 

俺達10人はそれぞれのミライに向かって歩き始めたのだった。

 




展開に賛否両論あると思いますが、これが一番綺麗な形でおわれると思いました。

一応これにて本編は一区切りとさせていただきます(終わるとは言っていない。)

ここまでご愛読してくださった読者の皆様、そして応援してくれた皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました。

次は番外編になります。

乞うご期待ください。

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