コミュ障ヘタレと9人のアイドル   作: まきパリ

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どうも皆さん。まきパリです。

この頃かなり暑くなってきましたね。私も外に出るのが嫌になってしまうくらいです。

それと新曲を初めて聴きましたが、神曲だと思いました(笑)

毎度ながら駄文、誤字、脱字があるかもしれませんがよろしくお願いします。

ではどうぞ。


コミュ障ヘタレとAqoursの想い

善子ちゃんが新たに加わり、徐々にスクールアイドルとして成長していくAqours。

 

今日もいつも通りの学校生活を過ごしていたのだが・・・ 

 

ピーンポーンパーンポーン

 

「二年、西王瑠惟さん至急理事長室まで。繰り返します・・・」

 

鞠莉さんかな?一体どうしたのだろうか。

 

「瑠惟君、呼ばれたよ。」

 

「あぁ、行ってくるよ。」

 

鞠莉さんからの呼び出しとはただ事ではない気がするな。

 

コンコン

 

「失礼します。」

 

理事長室には鞠莉さんに加えダイヤさんもいた。

 

「Oh 瑠惟、急に呼び出してごめんね。」

 

「鞠莉さん、あのことは本当ですの?」

 

「何かあったんですか?」

 

「あなた達には私から直接話しておこうと思ってね。実は・・・この浦の星女学院は沼津の高校と統廃合するかもしれないの。」

 

「え!?それは本当ですか?つまりこの学校は廃校に・・・」

 

「今のところはね。でもまだ決定ではないの。私がまだ待って欲しいと強く言っているからね。」

 

「鞠莉さんが?」

 

「何のために私が理事長になったと思っているの。この学校は無くさない。」

 

「私にとってどこよりも大事な場所なの。」

 

鞠莉さんがそう言っているのもきっとダイヤさんや果南さんが大切だから。

 

何か出来ることはないのだろうか・・・

 

「方法はあるんですの?入学希望者はこの二年、どんどん減っているのですよ。」

 

確かに、三年生に比べて二年生や一年生はかなり少ないように感じる。いきなり数を急激に増やすのは難しいだろう。

 

「だからスクールアイドルが必要なの。あの時のことはまだ終わったとは思ってないわ。」

 

「私は私のやり方で廃校を阻止しますわ。」

 

そう言ってダイヤさんは理事長室を出て行った。

 

「瑠惟も気づいているんでしょ。私たちがAqoursだったこと。」

 

さすがは鞠莉さん。なんでもお見通しだな。

 

「はい。覚えていますよ。いつかまた見たいです。」

 

「瑠惟は本当に優しいのね。とにかくあの子達をよろしくね。応援してるわ。」

 

「あと、何かあったらいつでも相談に来なさい。待ってるから。」

 

「ありがとうございます。ではこれで・・・」

 

 

部室に行くと統廃合のことを話していた。

 

「瑠惟君!浦の星が無くなるかもだって!」

 

「さっき理事長から聞いた。どうやら本当らしいな。」

 

それにしても千歌の奴はなんで嬉しそうなんだ?自分の母校が無くなるかもしれないんだぞ。

 

「そうだよ!廃校ってことは学校のピンチだって事だよね!?」

 

「千歌ちゃん、心なしか嬉しそうに見えるけど。」

 

「だってあの音ノ木坂と一緒だよ!」

 

「そうは言うが、この学校つぶれるかもなんだぞ。それでもいいのか?」

 

「今、私たちはあのμ’sと一緒なんだよ!奇跡だよ!」

 

「お前はバカか。確かにμ’sは廃校の危機を救ったが、そう簡単にうまくいくとは思えないな。」

 

「それでも廃校の危機が学校に迫っていると分かった以上Aqoursは学校を救うために行動します!」

 

そうだな。全員異論は無いようだし、ここで動かなきゃスクールアイドルの名に恥じるな。

 

「それで千歌、具体的に何をするんだ?」

 

「・・・・え?」

 

どうやら何も考えてなかったようです。

 

 

 

「内浦のPVを撮る?」

 

「そう。東京と違って外の人はこの町の事知らないでしょ。だからこの町のいいところを伝えようと思って。」

 

「なるほど・・・いいんじゃないか?東京とはまた違った部分を伝えるのはいろんな人に興味をもってもらえそうだな。皆はどう思う?」

 

「私は良いと思うよ。面白そうだし。」

 

曜は賛成してくれた。

 

「私もいいと思うけど案外難しい物よこういうのって。」

 

そういえば善子ちゃんはネットで配信をしていたんだっけ。経験者は分かってるな。

 

「とにかくやってみようよ!μ’sもやってたみたいだし。」

 

 

 

 

千歌の提案で内浦のいいところを探してビデオに収めていったのだが・・・

 

「う~ん。いまいちピンと来ないな。」

 

当初は千歌も簡単だと思っていたのだが地元のアピールポイントを見つけるのは案外難しかったようだ。

 

今ここに居るのは自分、千歌、梨子の三人だ。他の皆はもうすでに帰ってしまった。

 

「意外と難しいんだな~。いいところを伝えるのって。」

 

千歌がふとため息を漏らす。

 

「住んでみないと分からない良さもたくさんあるし。」

 

「そうだな。自分もここで暮らし始めてからこの町が何となくだけどいいところだなって思い始めたんだ。」

 

「私もよ。千歌ちゃんや瑠惟君、Aqoursの皆に出会ってこの学校が好きになった。こんな毎日が楽しいと感じてる。」

 

「瑠惟君、梨子ちゃん・・・私ね、この学校が好きなんだ。もちろん瑠惟君や梨子ちゃん、Aqoursの皆、それにこの町の人も。だから無くなっちゃダメなんだ。」

 

「あれ?どうしたの瑠惟君?顔が赤いよ。」

 

「な、なんでもない///」

 

さっきの言葉、好きなんて言うから少しドキッとしたじゃないか。男子はすぐに勘違いするからやめてほしい。

 

「うふふっ。」

 

「なんで笑ってるんだ梨子。」

 

「やっぱり変な人達だなって思ったの。」

 

「なんだそれ・・・」

 

「まぁもうこんな時間だし、家に帰ろうか。」

 

「うん!私お腹空いたよ・・・」

 

「もうちょっと我慢しろ。じゃあな梨子。また明日。」

 

「ええ。さようなら。また明日ね。」

 

この先、まだまだ険しい道が続くだろうがあきらめるなよ千歌。その日は絶対に来るから。

 

 

 

翌日、ある程度仕上がったPVを鞠莉さんに見てもらったのだが、

 

鞠莉さん曰く、どうも自分たちはこの学校と町の良さが分かってないらしい。

 

その際、鞠莉さんにこの学校と町の良さを知りたいかと聞かれたが千歌は断った。

 

千歌は聞いちゃダメな気がする、自分たちで見つけることが大事なんだと言っていた。

 

全く、千歌らしいな。

 

それで自分は何をしているかというと現在理事長室で鞠莉さんの仕事の手伝いをしている。

 

「なんで鞠莉さんは千歌達にあんなことを言ったんですか?」

 

「あんなこともなにも思ったことを言っただけよ。それに瑠惟も気づいてるんでしょ。私がどうして欲しいかを。」

 

「まぁ何となくですけどね。多分鞠莉さんは町や学校のいいところはなにも観光スポットや景色だけじゃないって言いたかったんですよね?」

 

千歌達は本当に大事なところに気づいていない。でもそれを千歌達自身で気づけるなら・・・

 

「さすが瑠惟ね。ホントあなたは私好みのボーイね!」

 

「たまたまですよ。」

 

すると鞠莉さんは昔を思い出したかのようにつぶやいた。

 

「あの子達を導いてあげてね。私達みたいにならないように。」

 

「鞠莉さん・・・でも自分はあの時のAqoursがまたステージで踊ってくれるのを待っていますよ。今度は新しいメンバーも一緒でね。だから鞠莉さん達が帰ってこれるような場所を作っておきますから。」

 

「そうね!私も頑張ってダイヤ達を戻してみせるわ!」

 

鞠莉さん、あなたは本当に気づいているんですか?なぜあの時果南さん達が歌わなかったのかを。

 

 

十千万に帰るとAqoursの皆が集まっていた。

 

「みんな来ていたのか。」

 

「あっおかえり瑠惟君。結構時間かかったね。」

 

千歌が部屋から出てきた。

 

「あぁ、手伝うことが多くてな。それより他の皆は帰らなくていいのか?明日は朝早いぞ。」

 

「明日は何かあるの?」

 

梨子が訪ねてくる。

 

「え?知らないのか?明日は海開きだぞ。」

 

「へ~そうなんだ。私は今年引っ越してきたから初めてだな。瑠惟君はやったことあるの?」

 

「何回か千歌達と一緒にやったぞ。あれは起きるのが本当にしんどい。」

 

あ~誰か起こしてくれないかな~。

 

「瑠惟君、明日はちゃんと起きてね。浦の星の生徒は集合時間早いよ。」

 

「なんてこった。じゃあ千歌が起こしてくれ。」

 

「もうっ、しょうがないな~。」

 

ちゃんと起こしてくれる千歌さんマジ天使。

 

「じゃあみんなまた明日ね!」

 

自分も早く寝よう・・・・

 

 

 

翌日・・・

 

「おはよう千歌ちゃん、瑠惟君。」

 

「おはよう曜ちゃん。」

 

「おは曜。もうみんな来てるのか?」

 

「うん。町の人達も学校の人達も来てるよ。ほら!」

 

浜辺を見るとかなりたくさんの人が来ていた。

 

こんな朝早くからすごいな。さすがは内浦だな。

 

そう感心していると隣で

 

「こんなにたくさん人が居たんだ。」

 

いつの間にか来ていた梨子がそう言った。

 

梨子にとってこの海開きは初めてだから驚くだろうな。

 

そうしてゴミ拾いをやろうとすると・・・

 

「!!」

 

梨子が何か気づいたようだ。

 

「これなんじゃないかな。この町や学校のいいところって。」

 

求めていた答えに到達してくれたようだ。

 

「そうだ!」

 

千歌が突然駆けだした。みんなが不思議そうに千歌の方を向いた。そして・・・

 

「あの!みなさん!私たち浦の星女学院でスクールアイドルをやっているAqoursです!私たちは学校を残すために。生徒をここに集めるために。みなさんに協力してほしいことがあります!みんなの気持ちを形にする為に・・・」

 

千歌の提案したことそれは・・・

 

「ランタンを千個作って全部飛ばす!?」

 

正気なのかい?もし本当にやるんだったらかなり時間がかかるし、成功する保証はないだろう。

 

「そう!この町だから出来ること、この町の人達だから出来ること。私なりに考えたんだけどそれが一番いいんじゃないかなって思ったの!」

 

どうやら千歌は本気のようだな。それもそうか千歌は失敗したときのことなんて考えてないからな。絶対に成功させてやるって気持ちしか伝わってこないな。それならやってやろうじゃありませんか。誰も見たことがない最高のPVを作ろうじゃないか。

 

「みんなはどう思う?」

 

全員、その目はやる気に満ちていた。

 

「みんな賛成みたいだよ。千歌ちゃん。」

 

「うん!じゃあいくよ~!」

 

『Aqoursサンシャイン!』

 

こうしてAqoursの新たな試みが始まった。

 

ランタン作りは思った通り最初は苦戦していたが、途中学校の皆や志満さん達の協力もあり、予定よりもかなり早くランタンは全て完成した。

 

そして本番の時。

 

あとは成功するのを祈るのみか・・・

 

「せーのっ!」

 

頼む。成功してくれ。

 

「わぁ~!きれ~い!」

 

良かった。うまくいってくれたみたいだ。

 

並べられたランタンは見事に夜空へと飛んでいった。

 

「みんな、始めるぞ!Aqoursの想いをこのランタンと歌に乗せてみんなに届けよう!」

 

新たなメンバーが加わって初めての曲

 

『夢で夜空を照らしたい』

 

空に舞うランタン達はみんなの想いを乗せていってくれるだろう。

 

Aqoursならきっとこの想いを伝えられるよ。学校の皆や町の人、何よりこの場所がが大好きだって言う想いを。

 

追いかけていこう。そしていつか憧れのμ’sよりもすごい景色を見よう。

 

千歌達ならきっと誰よりもすごいことができると信じてるから・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まず最後まで読んでくださりありがとうございます。

どうでしたでしょうか?

アニメでも見ましたが、あのランタンはすごいと思いました。実際に見てみたいですね。

あと、『コミュ障ヘタレと9人のアイドル』の番外編も少しずつ書いているのでお楽しみに。

それではまた次回・・・




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