今回は、番外編です
ネロは今にも泣き出しそうな顔をして、正座をしながらソーマを見ていた。
そして、ソーマの顔は怒りを通り越してネロの事を冷めた目付きで見ていた。
そして低い声でネロに言った。
「ネロ、あれほどマスターに迷惑をかけるなと言ったよな?これで何度目だ?」
「あの、ソーマさん今回は私は大丈夫ですから、ネロをあんまり怒らないで欲しいかなぁって」
マスターである立香が、ネロが悪い訳ではないと言ったがソーマはこう言い返した。
「いいやマスター、今までのもそうだが、今回の件についてはネロが悪い。何だ?コンサートを開きたいって?他のネロを止めるのも面倒だったが、それでもやりたいと言ったのは、お前だけだったぞ?」
そう、ネロはコンサートを開きたいと言ってエリザベートやと一緒にコンサートを開こうとした。
しかし、その事を聞きつけたサーヴァント達が、それを止めようとして、そのストッパーにソーマが呼ばれることになったからだ。誰もジャイ〇ンリサイタルは聞きたくないのである。そして呼ばれたソーマは、エリザベートを何とか説得したがネロだけは歌おうとしたので、それにぶちギレたソーマがネロを止めたということになる。
ソーマは、そう言ってネロを見た。
ネロは、体を小さくしながら顔を下に向けて俯いている。
「まぁこの件についてはお前に罰を与える事にした。それなら少しは、お前でも反省するだろうからな」
「っ」
そしてソーマは、ネロにとっては死刑宣告に近い罰を言った。
「ネロ、お前には今から一週間俺にかかわるな。かかわったら、俺はお前の事を他人として扱うからな!!」
「なっ!?」
分かったなと言ってソーマは手錠の鍵をピッキングして開け食堂を出た。食堂に残っているのは、マスターとソーマが出た出口を見ながら呆然としているネロだけになった。
するとマスターは、ネロに声をかけた。
「ネロ・・・?大丈夫?」
しかし、ネロはその言葉に反応しなかった。
変わりに眼を虚ろにしてぶつぶつと小さく呟いた。
「ソーマに嫌われた・・・・嫌だ・・・そんなのは・・・ソーマ・・・・」
そう言ってネロは、マスターの言葉に気づかずふらふらしながら食堂を出ていった。
「ネロ・・・」
マスターである立香は、そんなネロの後ろ姿を見ながらそう呟いた。
ネロに罰を下して一日目がきた。
食堂の番人であるエミヤは、朝の四時に起きマスター達の食事を作っていた。
「よし、後は盛り付けをしたら完成だな。さて、次は」
そう言いかけた所で、食堂のドアが"プシュ"といって開く音がした。
「ん?」
エミヤはその音を聞いて、不思議に思った。
この時間帯は誰もがまだ寝ている時間帯なので、ドアが開く事はない。だとしたら誰が?と思いながら、エミヤはテーブルの方に見ると其処には、目に隈を作り、髪はかきむしった様にボサボサ、そして泣き張らしたかの様に頬には涙の後を残し、眼は何も写さない鏡の様に濁っているネロの姿だった。
ネロは、辺りを見回して食堂に誰もいないのを知ると、すぐにふらふらした足取りで出ていった。
「一体・・・何だったんだ?」
エミヤはネロが去ったドアを見ながらそう呟いた。
二日目
ソーマは、ダウィンチちゃんの所で話をしていた。
「すまないな、ダウィンチちゃん。短剣を直してもらって。ありがとう」
「大丈夫だよ暇だったからね。そう言えば、君がくる前に皇帝様が来たよ?目が死んでたけど何かあったのかい?」
ダウィンチちゃんはソーマに言った。
するとソーマは、一昨日の事を言った。
「なるほどねぇ、通りであの皇帝様一昨日からずっと歩きまわっている訳だ」
「どういう事だ?」
ソーマは、知らなかったのかその事を聞いてきた。
「君は、会わなかったのかい?一昨日からずっと誰かを探しているような感じで、ふらふらっと歩いている皇帝様
を?昨日、二回ばかり此処に来たからねきっと君に謝りたいんじゃないかな?」
ダウィンチちゃんはそう言ってソーマを見た。
「そろそろ彼女を許してあげてもいいんじゃないかな?立香ちゃんも言っていたよ?ネロの事をどうにかして許してくれないかなって?まぁそれを決めるのは君自身なんだけどね。まぁ許してあげたら?彼女の事」
そう言ってダウィンチちゃんは、部屋を出ていった。
一人部屋に残されたソーマは、小さく独り言を言った。
「全く、俺が悪役みたいな感じだな。まぁ次会って反省してたら、許してやるか・・・」
そう言ってソーマも部屋を出ていった。
ネロは今、アストルフォが無理矢理誘っていれた人生ゲームをしていた。まぁ本人は、落ち込んでいてそれどころでは無いのだが。
メンバーは、アストルフォ、ネロ、ジークフリート、キャスターのクーフーリンの順にまわっていた。
「3、4、5、となになに、3ヶ月後貴方にとって一番嫌な人物がやってくる?んー誰がくるんだろ?」
アストルフォはそう言って、自分の駒が止まった位置に書かれたマスをみて言った。
「ネロ、やらないの?やらないなら僕がやるよ?」
アストルフォは、そう言ってサイコロを振った。
「2、3、4、とえーと、現在大好きな人に嫌われて超ブルー」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ネロは黙ったまま部屋の隅で落ち込んでいたが、更に妙にリアルな人生ゲームによる追い打ちで、更に落ち込んでしまった。
「さっさとあのアサシンに謝ったらどうだ?皇帝様?じゃねぇと何時までも許してくれねぇぞ?」
「・・・・・」サクッ
更にクーフーリンからの追い打ちがネロに刺さった。
「そうだよ?さっさと謝ればネロも気が楽になるんじゃないの?」
「・・・・・」サクッ
更に自分がやりづらい事を言う、アストルフォの言葉が刺さる。
「すまない。俺でも流石にこれは、フォローすることが出来ない。本当にすまない」
「・・・・・」ザクゥ!!
心配してくれているジークフリートの言葉がさらにネロに深く刺さった。
そして心身共に大ダメージを負ったネロは、半場泣きながら言った。
「なんだ‼なんだ‼余が悪いのか!!と言うかその妙にリアルな人生ゲームは一体なんだ‼リアルで当たり過ぎであろう‼」
そうネロは泣きながら言った。
それを聞いたアストルフォは、こう言った。
「まぁまぁ、だったらさっさと謝っちゃえばいいんじゃん?そしたら許してくれるかもよ?」
アストルフォはそう言ってネロを見た。
「それでも、許してくれなかったら・・・?」
ネロが心配そうに言ってきた。
「その時は、その時さ!!とりあえず、当たって砕けろ‼だろ?」
アストルフォは、ネロにそう言った。
するとネロは、
「・・・分かった・・・ソーマに謝ってくる・・・」
そう言って部屋を出ていった。
するとジークフリートは、アストルフォに聞いてきた。
「あれで良かったのか?」
「大丈夫だろ‼多分・・・」
アストルフォは、自信無さげに言った。
「大丈夫なんかねぇ?」
クーフーリンは、その様子を見ながら呟いた。
ネロは今、ソーマを探していた。
前の事を謝る為にソーマが何処に入るのかを探していた。
そしてソーマの部屋にたどり着いた時、ネロはどう言えばいいか考えていた。考えた答えが、普通に謝ればいいと答えが出た所でドアを開けようとした。
するとドアをネロが開ける前にそのドアが開いた。
目の前にはソーマの驚いた顔がそこにあった。
そしてソーマは、すぐに厳しい顔でネロに言った。
「何しにきた」
そしてネロは、ソーマに謝る為に言った。
「その、一昨日はすまなかった・・・・。余が悪かったからお願いだ‼許してくれソーマ!!」
そう言ってネロは、頭を下げた。
「反省はしているか?」
ソーマが言った。
「反省はしている‼マスターにも謝った‼お願いだ許してくれ・・・」
自分がマスターにも悪かったと謝った事を聞くと、ソーマは言った。
「・・・分かった、今回だけは許そう・・・だが!!次はしないと約束するならな」
「する!!ちゃんと約束は守る‼」
ネロは、そう言って顔をあげた。
「よし、分かった。だったらいいよ。ネロ、飛び込みたかったらこい」
「ソーマぁぁぁぁぁ!!」
そしてネロは泣きじゃくりながらソーマに飛び込みソーマの腕の中で泣き続けた。仲直りが出来た瞬間であった。
少しは先の壁の裏からアストルフォとジークフリート、クーフーリンがそれを見ていた。
「何とか仲直り出来て良かったなあの二人」
クーフーリンはそう言った。
そしてアストルフォがあの人生ゲームの事を思い出した。
「そう言えば・・・ジークフリート?確か次ネロの駒を動かしたの君だよね?何が出たの?」
「・・・・いや、特に何も」
「ふーん?そっかまぁいいや仲直り出来たからそれでも。よーし!!次はマスターを入れてやろう‼」
アストルフォはそう言ってマスターの所へ向かった。
クーフーリンもそれについていく。
ジークフリートは、ネロの駒を動かした時に書かれていたマスの事を、思い出していた。
(まさか現実で起きるわけがないだろうが、仲直り出来た後すぐに怒らせるなど言わなくて良かったのだろうか?)
ジークフリートはそう思いながらアストルフォ達の所へ向かった。
数分後、泣き終わったネロがソーマの服をグショグショにして怒らせてしまうのを知らずに・・・。
誤字、感想よろしくお願いします