こんばんわ。北郷一刀です。
いやぁ華琳は何着ても似合うとは思っていましたがここまでとは・・・。
正直、どっかの軍師様みたいに鼻血噴出しそうでした。
え?トントンする人が居ないからやめろって?それ以前にできませんあんな事。
あと親友が訪ねてきました。
来たのはいいんですがね?
「・・・。」チーン
「もう・・・たっちゃんったら・・・。」プンプン
「日鞠あなた、見かけによらず力があるのね・・・。」
「うわぁなにこのカオス。」
屍となってしまった及川。
その状況にあまりにも似つかわしくなく、可愛くプンプンと頬を膨らませる日鞠。
日鞠の必殺アイアンクローが飛び出た手をマジマジと観察する華琳。
この状況はいったいなんだ。
しかしこのまま寝かせておくのもなんだと思い起こしにかかる一刀。
「シニカr」
「今度それを言ったらその口を縫い合わせるわよ?」
「すいませんでした。」
修羅を前にして漢北郷、神速の土下座。
この速さを目の当たりにして神速と言われた張遼も膝から崩れ落ちたという。笑いながら。
復活の呪文、失敗。
「・・・・。」
「・・・・。」
「・・・ツンツンツンt」
「・・・殺すわ。」ニコッ
「ほんとすんませんでした。」
笑顔とは時に武器になる。いろんな意味で。
触らぬ魔女っ娘に祟り無しである。
だが親友を起こさないと話は進まない。
「あっ、日鞠ちゃんが例のDVD持ってる。」
「嘘やろ!?あれは厳重に隠しておいたはずや!?」
「・・・たっちゃん・・・後で・・・お話し合いね・・・?」ニッコリ
あらこわい
みためはてんしで
なかみしゅら
ほんごう、心の句。
え?季語?無理無理。考えらんないって。
「・・・で?一刀。この男は?」
「あぁ、こいつが及川だよ。何回か話したことあるだろ?」
「あぁ、あなたがろくでもない事してるときにいつも出てくる男ね。」
「ちょっとぉ!?かずピー俺の事どう説明してるん!?」
「厄介事を持ち込む天才。」
「んなアホなぁ!?」
ひどいと言わんばかりに涙目になる及川。
この後更に泣く事になるのは別の話。
「えぇっと。お見苦しいところ見せてすんません。及川 佑っていいます。初めまして、えぇ・・・とぉ・・・。」
「乃嶋華琳よ。よろしくね及川。あなたの事は一刀からよく聞いてるわ。」
「あぁ、じゃあ自己紹介は不要っちゅうわけやな。」
「女の後を付回すのが特技なんですってね。」
「かずピーぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
「・・・。」ニッコリ
まるで焚き火にガソリンを豪快にぶちまけるが如く日鞠が再燃。
「たっちゃん・・・ちょっと・・・お部屋でお話・・・しよっか・・・?」
「ひいぃ!かずピー助けて!今度こそワイ死んでまうわ!!」
「人間限界がある。」
「かずぴぃぃぃぃぃぃ!!」
「じゃあ・・・華琳さん・・・またね・・・。今度は・・・お買い物でも・・・一緒に・・・行こうね・・・?」
「え、えぇ。楽しみにしてるわ。」
若干及川に悪い事をしたと思いつつ苦笑いする華琳。
「じゃあ・・・かずくん・・・おじゃましました・・・。」
「うん。また来てね。」
「え?うせやろ?ワイの存在無視?」
ズルズルと引きずられてゆく及川に合掌。
嵐のような男が去っていった。
「・・・悪い事したかしら・・・。」
「あっ、平気平気。いっつもあんな感じだし。」
「そうなの?今度お詫びに料理でも振舞おうかしら。」
「あいつ泣いて喜ぶと思うわ。」
そう笑いながら話す二人。
「せっかくだし、ちょっと買い物行こうか?」
「もうお店閉まってるんじゃないかしら?」
「日用品売ってる店程度ならまだ全然開いてるさ。」
そう言い華琳の手を引く一刀。
当の華琳も初めての日本の世界に期待を膨らませる。
「あっ、日鞠ちゃんブーツも持ってきてくれたんだ。」
「えぇ、大きさもぴったりで安心してたわ。」
体格などもほぼ一緒だったらしく、ほとんどの服を着ることができたとか。
日鞠ちゃんに感謝である。
「んじゃあ、行こうか。」
「えぇ。」
ガチャリと扉を開ける一刀。
初めて見る日本の世界の夜。
華琳は驚く他無かった。
「・・・・・・。」
「華琳、大丈夫?」
「・・・えぇ、ごめんなさい。驚いてしまって。これが夜なの?」
「基本夜はこんな感じかなぁ・・・。」
「こんなに明るいのね・・・松明なんて比にならないわ・・・。」
「これが科学の力ってやつだよ。」
決まった時間に街頭がつき夜道を照らす。
魏に居た頃では考えられない世界。
無数にある住宅の窓からも明かりが漏れる。
夜がこんなにも明るいとはと驚きを隠せない。
「・・・あの速いのは?」
「あぁあれが自動車だよ。」
「馬も居ないのに走れるのね・・・。」
見るもの全てが新しいものばかりでキラキラと目を輝かせる華琳。
「これから何処に行くの?」
「え~と・・・ドラッグストア・・・薬屋かな?」
「庶民が薬を売っているの?」
「市販薬っていうのがあって、その手の薬は誰でも買えるんだよ。比較的価格も安いしね。」
「・・・。」
唖然とするしかない華琳。
疫病や流行病で薬が手に入れられずに亡くなるなんて良くある話だった。
しかし、ここには薬もあるし治療法も確立されている。
まさに天と地の差。どうあがこうと魏ではできない事がここではあっさりできる。
華琳はただただ驚く事しかできなかった。
「・・・しょうがないよ。あの時代じゃ科学なんてほとんど無かったんだし。条件が違いすぎるんだよ。」
華琳の顔を見てさしたのかフォローをする一刀。
そもそもの前提条件や設備が違うのだから当然の事だと言う。
「わかってはいるけれど・・・こう見せ付けられると悔しくも思うわね。」
「・・・華琳らしいや。」
「・・・さぁ!早くどらっぐすとあ?とやらに行くわよ一刀!」
「あはは、店は逃げないよ華琳。」
2人は笑いながら夜道を歩く。
その姿は中睦まじい恋人同士に他ならなかった。
次回
華琳様、ドラッグストアへ行く。