うぇるかむとぅ天の国   作:わぁい

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この手の小説って始めるのは簡単だけど終わり方を考えるの難しいですよね。


ご覧ください こちら覇王様でございます

拝啓 母上様

お元気でしょうか?私は体調を崩すことなく元気に学生生活を送っております。

さて、話は変わりますが本日布団を捲った所それはそれは心地よさそうに寝息を立てる覇王様が出てきました。

私は昨日に仕込んだ記憶はございません。どうかご助言をいただけませんでしょうか?

 

 

 

目の前にある現実に混乱しつつ一刀は引き算さえできれば入学できる高校に入ってしまった真面目な学生のような顔をして窓の外の世界に逃避していた。

 

 

「・・・華琳様でごぜ~ますか?」

 

 

目の前で自分のお腹あたりを枕にしながら静かに眠る覇王様に問いかける。

当然寝ているため返答など無い。

 

 

「・・・落ち着け北郷一刀。まだあわてるような時間じゃあない。」

 

 

自分にそう言い聞かせつつ天を仰ぎ視線を自分の腹辺りにもどす。

 

 

 

「・・・すぅ・・・すぅ・・・。」

 

 

「やっぱり華琳様じゃないけー。あんまりやっどこら。」

 

 

混乱がピークに達した一刀。唐突にどこともわからない方言が混じり始める。

 

 

 

「・・・本物ですよね?」

 

 

そういってほっぺたをツンツンしてみる一刀。

やや不機嫌そうに覇王様は身じろぐ。

 

 

「うん。本物ッスねこれ。」

一人納得する大学生。現在の時刻は7時半。30分間の自己議論の末出た結果である。

 

 

 

「夢じゃないよな・・・頼むぞ・・・。」

 

4年間片時も忘れることの無かった世界で一番愛した女の子が目の前で寝ている。

一刀がこの瞬間をどれほど夢見たことか。

 

「・・・うぅん・・・」

 

「あっ、起きた。」

 

覇王様、ご起床である。

寝起きで惚けきった眼で一刀を見つめる。

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

両者沈黙。しかし先に動いたのは覇王様であった。

 

 

「・・・んっ。」ポスン

 

「わぁ。」

いきなり胸に飛び込んで来たと思いきや両腕でホールド+胸板に顔をうずめてグリグリ。

 

(なにこの可愛い生き物)

 

思わずだらしの無い顔になる一刀。頭を撫でようと手が伸びるが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お願い・・・行かないで・・・一人はもう嫌・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀の中に残る覇王様の姿からは想像もできない弱々しい一言。

撫でようとする手が止まるには十分すぎるほど威力があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(はぁ・・・また一刀の夢を見ているのね・・・。)

 

(私も懲りないのか・・・惨めなのか・・・。)

 

何度同じような夢を見たのか。覇王は自らを悲観する。

 

 

(いっつもこれからって時に目が覚めるくせに・・・今日は長いのね・・・。)

 

(いいわ・・・今日は思いっきり堪能してやるんだから。)

 

そういってグリグリと目の前の幻想に頭を擦り付ける。

 

(私も愚かね・・・なんであの時もっと素直になれなかったのかしら・・・。)

 

彼が消えたあの夜を思い出す。彼が消えた後私に残ったのは悲しみと後悔だった。

 

もっと彼と話したいことがあった。

 

もっと彼といろんな場所に一緒に行きたかった。

 

もっと彼の隣を歩いていたかった。

 

もっと彼にくっついていたかった。

 

思い返しては繰り返される後悔の連鎖。

 

しかしもう彼はここには居ない。帰ってこない。

 

私は現実に絶望しかけた。

 

でも絶望など許されなかった。

 

私は誰だ? 魏の王 曹猛徳だ。 曹家の長女だ。

 

泣く事は許されない。ひざを突くことなんてもってのほかだ。

 

私が止まれば皆止まる。歩み続けなければ・・・。

 

 

 

 

 

 

消えた彼にも失望される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言い聞かせて歩んできたが心身ともに疲れ果てた。

 

そんなときだ。彼が夢に出始めたのは。

 

でも肝心なところで彼は消える。手を握ることもできない。

 

姿はすぐそこに見えるのに。近くに寄ると消える。

 

でも姿が見えるだけでも私は十分だった。

 

まだやれる。がんばれる。

 

そう言い聞かせて歩んできた私に神は褒美でもくれたのだろうか。

 

今日はまだ消えない。

 

彼の感触がする。彼の香りがする。

 

一生このままで居たい。離れたくない。

 

(わかってるわ・・・夢だものね・・・もうすぐ目が覚める。)

 

そういって私は目を閉じる。

 

「ありがとう一刀・・・また頑張ってくるわ・・・さようなら・・・。」

 

小さくつぶやくと私は彼の体からゆっくりとはなr・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところがぁ!ぎっちょん!」

 

「・・・はぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

覇王様覚醒!覚醒ですよ!!

何言ってんだこいつはといった顔でこちらを見上げてくる覇王様。

 

「あっ華琳おはよう。」

 

「・・・お、おはよう・・・。」

 

ぱちくりと一刀の目を見つめる覇王様。

いつものきりりとした目である。

 

「・・・冗談でしょ・・・?」

 

「いやぁ現実なんだなぁこれが。あっ今7時45分ね。朝だよ朝さわやかn(スパァン!)いたぁい!!」

 

のんきな回答にイラッとしたのか寝起きとは思えない威力のフルスイングが一刀に炸裂する。

 

「華琳・・・痛い・・・。」

 

涙ながらに訴える一刀。4年越しの感動の再会はフルスイングビンタであった。

 




はい、続きます。
次回も私と駄文に付き合ってもらおう。
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