連載版 僕のヒーローアカデミア~希望の娘と絶望の転生者~ 作:アゲイン
娘、朝はこんなかんじ
そんな十五話でございます
わたしと朝の教室
頭のおかしいクラスメイトに対応した次の日。わたしは身だしなみを整えて自分の教室に向かっていた。
あの後数分姿が見えなかった理由を相澤先生に聞かれたので素直にあいつのことを教えてあげた。そしたら渋い顔をして教えた方向に向かっていった。おそらく雷を落としにいってくれたんだろう。
今日もざわつく通学路を通っているけど、短いなかでここまで注目を集めるのは少し鬱陶しいものがある。話しかけてくるわけではなのにこちらを見てザワつくのはどういう心境なんだろう?
周囲の反応に疑問を浮かべながらも脚は教室への道を進んでいて、いつの間にか目的地についていた。
「おはよう」
教室の扉から姿を現したわたしに、中にいたみんなの反応は少し分かれる。
「おはようございますわ」
「おっはよー!!」
「朝のあれ大変じゃない?」
一つは昨日のテストから顔を合わせていなかった百たちだ。彼女たちは結構友好的に接してくれる。
「おはよう。大丈夫慣れてるから」
席に向かえば囲むようにして会話を始める。それを遠巻きに見てはそれぞれ別のグループを作っている。
そういえばあの金髪はどうしているのだろう? 注意を受けただけならここにいると思うんだけど。
「ねえ。金髪来てる?」
「金髪、ですか? 爆豪さんであればあちらに」
百の指差す方へ顔を向けてみるが、そこにいたのは別の金髪。
「あんなにトゲってないヤツなんだけど」
でもすごいな彼。爆豪・・・確かに爆発してるみたいな頭だ。このクラスであの性獣と同じぐらい個性的な髪型。
「そんじゃ上鳴?」
今度は響香の声に反応して視線を移す。いたのは一目でチャラいヤツだとわかるような軽薄系。さっきの爆発君みたいなツンツン頭の赤髪の子と話している。
「見た目はそんな感じ。でも違う」
一応教室内を見渡してみたけど、どうやらあの金髪はいないみたい。説教だけじゃ済まなかったのかな。
「それじゃあ後は伊留御君かな!」
「ああ。あいつもそういや金髪だったね」
わたしが探しているあの金髪のことに、三奈が最初にたどり着いたみたいだ。それに響香も知っているみたい。
「そういえば。けして存在感がないわけでもないのにいないことに気付かないなんて・・・・・・。おかしいですわね?」
百に至ってはいないことに気づいていなくて初めから候補にすら上がっていなかったみたい。
でもそうかも。
あいつのことをきちんと気にしたのって話掛けられてからだったし。テスト中にあんな目立つ個性を発動させていたら話題に上がらないわけはないけど・・・・・・。
改めてあの時のことを思い浮かべてみて、そういえばあいつの個性ってああいう記録向けなものじゃないなと思い至った。
光を操ると言っていたけど、あまり融通が効くようには見えなかったような。攻撃にしか使えない個性の出番はあのテストではないのではないか。
「で? あいつに何か用があったの?」
「昨日相澤先生にしょっぴかれたと思うから、その後どうなったのか気になったの」
「エエ!? 彼何かしたの!!」
「初日からなんということを!」
あ、まずった。
もっとオブラートに言うつもりだったのに、これではわたしがいたこともバレてしまう。できるだけ見ていたってだけにしとかないと。
それからなんとか誤魔化して、今日最初の授業の時間になりおしゃべりは一旦おしまいになった。また追求されそうだけど、その時までちょっと言い訳考えとかないと。
それから教科担任の先生が来て授業が始まった。あの金髪はまだ来る気配はなく、彼の席だろう場所は空いたまま、時間は過ぎていくのだった。
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