連載版 僕のヒーローアカデミア~希望の娘と絶望の転生者~ 作:アゲイン
某所での投稿が一段落したので記念の投稿
娘、襲撃を受ける
そんな二十五話でございます
わたしとUSJ
電波的なものを受信したような気がした日から少し経ち、ちょっとしたトラブルが学校であったけど、教師たちの迅速な行動と飯田君の機転によって被害はそれほどでもなかった。
その結果クラスの委員長が彼に決まったのだけど、わたしは人をまとめるのに向いていないので丁度いい人選だと思う。
そして今日は離れたところにある災害再現場にて授業をすることになる。バスに乗って移動しながら友達とお喋りをして交友を深めていた。
「なあなあ、希ちゃんてさどうしてあんな強いわけよ?」
「なんつうかさ、頭のいい戦い方って感じだよな」
「あんたらとは違ってね」
「「うっせー!!」」
あの模擬戦以来こうして聞かれることが多くなった。アドバイスを求められて答えたりするが、この二人。切島君と上鳴君はなんというか、よく父が言っていた単細胞というタイプというか、同じ男子でも爆豪君みたいな一見粗暴な見た目に反して頭はいい人がいる一方で見たまんまというか。
まあ、あまり理解がよろしいほうではないので汗を流しながら瞳からハイライトを無くしたりするにで効果はあまりない。
そんな会話をしては相澤先生の注意を受けたりしながらもバスは進み、目的地に到着した。
そこはさながら遊園地。しかしそれは見せかけ。
実態は数々のシチュエーションに対応した、巨大研修場。災害再現に特化したここは雄英が保有する設備の中でもかなり大掛かりなものとなっている。
周りの設備にみんなの興味が移るなか、わたしたちを出迎えてくれたのは宇宙服を着た独特な教師の姿があった。
「始めまして。私がこの施設の案内をする13号と申します。
よろしくお願いしますね」
そんな挨拶から始まった事前説明は個性の使い方に始まり、その危険性について考えて欲しいということっだった。
みんな真面目に聞いていたのだけど、一度だけこちらに向いたその視線には僅かにだけど恐れのようなものが宿っていた。たぶん父と関わったことがあるのだろう。わたしには身に覚えがないので何かされたのだろうか。
そんな風に考えていたら、人だかりの奥、拓けた場所に黒い点のようなものが浮かび上がってきた。それは瞬く間に広がり闇色の円形のものになったかと思えば、
明らかに、敵、と分かる男が現れた。
その異常な風貌、一目見て理解できる悪性の淀み。
みんなはまだ分かっていない。まずい、あれだけで済むわけないのに対処に動ける人が少なすぎる!
「一塊になって動くな!!」
相澤先生の鋭い一声が飛ぶ。それでもまだまだ素人なみんなでは反応しきれない。弛緩した空気が危機をきちんと認識できなくさせている。雄英は安全だという、攻められる心配はないという無意識の油断をそれはもう上手く突かれている。
「何すか、これ? 訓練?」
もうすでに何十人という規模の様々な敵が姿を現しているというのに何を呑気な。見てわからないのか。そんなことあるわけないだろう!
「違う! 奴らは敵(ヴィラン)だ! 13号は生徒を守れ!」
ゴーグルを素早く下ろし戦闘態勢に移る相澤先生。
「オールマイトはどこだ? いないと殺せないじゃないか。平和の象徴・・・・・・」
視線を巡らせてこちらを探る敵の首魁と思われる男。呟きを拾えばこの襲撃の目的が漏れ聞こえる。
だけど、
「させない」
制止の声を掛けられるより速く、その男に襲いかかる。指示系統をこの男が握っているのなら、ここで終わらせて脅威を取り除く!
「(もうすぐ拳がとどっ!?)」
速度を優先し武装の展開をせずにいたけど、それが功をそうした。それは正確にわたしの両眼に放たれ、抉られようかというところで拳で打ち落とす。
「無駄っ!」
しかし、そのために突撃は停止させられ後退を余儀なくされた。こちらの意識、さらにはセンサーですら反応できないほどに巧妙な投擲。そしてこれは、
「釘?」
「ご名答」
地面に突き刺さるそれは十センチ程度の長さの鉄製の釘。そしてこちらへ言葉を掛けてくるのは先程まで集団の中にはいなかった男。
明らかに敵の集団とは浮いた格好の、まるで昔ながらの大工のような厳つい男は視界にこちらを納めたまま、警戒を解くことなく先頭へとゆっくりとした足取りで出てくる。
「お気をつけを。御息女は甘く見ていい相手では」
「うるせぇ!! ・・・それについちゃまだ納得してねぇんだよ」
「で、あるならば。先の役割は己らにお任せを」
助けた相手に罵声を浴びせる首謀者。それに全く動じずに応える大工風の男。
「お初にお目にかかる。己は才改学園一期生次席、
『御父上の命により、御相手致す』
その言葉に、わたしはこの襲撃に紛れる別の悪意の存在に、ようやく気付くことができた。
男、宮造は、父からの刺客であり、わたしを測りに来た存在だということに。
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