連載版 僕のヒーローアカデミア~希望の娘と絶望の転生者~   作:アゲイン

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どうもアゲインと申します

脳無打倒のため、走れヒーロー
そんな三十五話でございます

募集いたしましたSSの話が決定いたしました
話の都合上、USJ編が終わるころの掲載となります

それと一応章管理しました
あくまで自分が分かりやすいようにですが


とどのつまりは人間力

 緑谷が発案の作戦は、簡単に言ってしまえば希の砲撃、『サイクルエンド』による脳無の撃破である。

 

 類い稀な再生能力、オールマイトに匹敵するかというような怪力、打撃に対する耐性。

 

 まさしくオールマイトを打倒するために用意された怪人と言える。

 それでも出来ることがあるとするなら、彼女の一撃を信じて少しでもこいつの動きを制限することだと、飛び交う光線と豪腕による突風の中で緑谷は動き続けていた。

 

「(・・・まだ、なのか!?)」

 

 しかし、いくら体作りをしてオールマイトの個性、『ワン・フォー・オール』を受け継いでいようと発現できる力は制御が効かず、使えば体を破壊する。

 素の身体能力だけでは避けきることはできず、相澤と伊留御のフォローによって辛うじて直撃を逃れていた。

 それで緑谷は諦めない。彼は背後にいる仲間を信じ、必死に足を動かし続ける。

 

 

『緑谷君、いけるよ』

 

 

 そしてその時はきた。事前に渡された通信機から聞こえたのは準備を終えたという希の声。

 

「っ先生!!」

「わかってる!!」

 

 それを合図にして前衛の二人は動きを変える。緑谷は正面から脳無へと駆け出した。

 

「おおおおおおお!!!!」

 

 腕を振り上げながら向かっていく様はさながら無謀な突撃。脳無もそう感じたのか迎撃の姿勢を見せている。

 全ては緑谷の思い描いた通りであった。

 

「---ここだぁああ!!」

 

 個性によって発動したのは足の指先、右の親指に発生したそれにより緑谷は低空を高速で跳ぶ。それは脳無の一撃を完璧に避け、怪人の背後に飛び出す。

 目標を失った脳無の拳はそのまま地面に砕いて止まる。その一瞬の停滞を伊留御は逃さなかった。

 

「くらえや!!」

 

 その僅かな時間で出せる最大威力によって脳無のいる地面を破裂させる光線を放つ。光の速度に対応できない脳無は爆発に吹き飛ばされ空中へと投げ出される。

 

「はっ!!」

 

 すかさず脳無の腹に巻き付いたのは相澤の拘束布、回避した緑谷もそれを持ち足の痛みに耐えながらもある地点に脳無を引き落とす。

 

「二人とも! 頼んだぁああああ!!」

 

 それは密かに戦いの様子を伺っていた、しかし作戦に組み込まれていた伏兵。

 

「しっかりね、峰田ちゃん」

「う、うおりゃぁあああああ!!」

 

 『蛙』の個性を持つ娃吹 梅雨の背に乗り、脳無の視界に入らないようにスタンバイしていた峰田は脳無の着地点に向かって頭の『もぎもぎ』を連続で投げつける。

 それは先程緑谷たちの危機を救った粘着性の高い球体だ。目的は一目瞭然、敵の拘束だ。

 

 

 希は伊留御の光線に紛れるように小型のスピーカーを娃吹たちのもとへと寄越していた。それによって作戦の内容を教えられてた彼女たちは息を潜めてその合図を待っていた。峰田も恐怖に震えていたがなにより真っ先に助けに入った緑谷の姿を見て覚悟を決めていた。それでも体は震えていたが。

 

 体の中心、胴体のほとんどを地面に接着された脳無はまずはそれを剥がそうとした。しかし弾力と粘着により腕の動きがさらに阻害され、それに気づいた伊留御は牽制を止めて溜め込んでいた光の弾を脳無の四肢へと叩きつける。

 

「威力は足らねぇだろうが、押さえ込むくらいはできるんだよぉおおおお!!!!」

 

 それは脳無を倒すための布石。ここまでやらなくては回避を許してしまうという思考によっての行動。確実に決着をつけるために彼は自身の限界まで個性を使用していた。

 

 

 

「---電飾、よくやった」  

 

 

 

 そしてそれは実を結び、大きな好機を産み出して彼女へとバトンが渡される。

 残った片足で跳躍し、脳無の上空へと躍り出る。展開された砲身にはエネルギーの輝きが溢れて打ち出されるその瞬間を今か今かと待ち望んでいる。

 

「塵も残さず消し飛ぶがいい」

 

 容赦のない物言いはまるで悪役のようだが実際彼女は正義を目指す少女なので安心してほしい。この敵に対してそのような甘いことは言っていられないだけである。

 

 そして、それは放たれる。

 

 

「限定解放、サイクルエンド!!」

 

 

 損傷により巨大ロボを撃墜したときほどの威力が出せていないが、それでも人型のものを消滅させるのに十分なだけの力をもって脳無の肉体を蒸発させていく。

 

「お前を葬るのに、罪悪感なし!

 散滅すべしっ! 脳無!!」

 

 止めさすべくなけなしのエネルギーを込めていく希。このままいけば脳無を倒せる。そう誰もが思った。

 その時だった。

 

 

「---そこまでです」

 

 

 空中にいる希の背後、そこから響く声が聞こえたときには遅かった。振り返ることもできない希をその影は容易く飲み込んだ。黒霧がその役目を放棄し、死柄木の手助けをするために現れたのだ。

 

「希望ヶ峰!!」

 

 叫ぶ相澤。自身の生徒の度重なる危機に脳裏を最悪の結果がよぎる。

 だがしかし、彼女の天命はここで尽きることはない。なぜなら---

 

 

「---DETROIT! SMASH!!」

 

 

 突如吹き荒れる暴風が霧を晴らし、そこの隠された少女の姿を露にする。落下する彼女を腕に抱えながら、その巨漢は現れた。

 

 

「すまないみんな・・・・・・わたしが、来た!!!」

 

 

 オールマイト。

 怒りを携え、ここに参上。

 

 




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