連載版 僕のヒーローアカデミア~希望の娘と絶望の転生者~ 作:アゲイン
父の戦闘
そんな九話でございます
また、現在確認したところ、お気に入り数70件を達成いたしました。この短い期間の間に多くの読者様に評価いただいている現状に、とても感謝しております。
鋭意投稿いたしていきますので、今後ともよろしくお願いします
まず最初に殴りかかってきたのはこの集団の主力、オールマイトだ。こちらを確実にノックダウンして余りある威力が乗った拳が迫る。
「おっと、まずは挨拶か」
懐かしいなあ、よくこうやって拳をぶつけることで友情を交わし合ったものだ。今ではこんなことになってしまったが、あれは案外嫌いではなかったか。
さて、こちらもやりますか。
「脳力解放」
私の個性は娘とは違い、体に大きく変化が現れるものではない。それは主に私の脳に影響を与える。
「才能選択。武闘家、心理学、バレエ、軽音」
特殊な電流を脳に流すことにより、その活動をより活発にさせる。記憶野から経験、情報を身体にフィードバックさせ、神経伝達の速度を格段に上げることで擬似的に天才的な才能を体現させる。
ダンロンファンには『劣化版カムクライズル』みたいなもの、と言えば説明になるだろうか。
「悪闘拳、白刃流し」
迫る巨漢からの拳撃を、その側面を擦らせるようにして受け流す。
やはり才能は素晴らしい。パクリの技術であってもここまで再現できるとは。心理学で彼らの内心の驚愕が手にとるように分かるよ。
受け流した彼の攻撃は、勢いそのままにビルの屋上に突き刺さった。ドゴンとかバゴンとか、人体では出してはいけないような音と共にコンクリートの床を破壊する。
すかさず受け流した勢いを利用し、バレエのごとき回転をもって蹴撃を食らわせた。
「おいおい、こんなもんかい?」
「・・・!?」
飛んでいくオールマイトの表情に笑いが込み上げる。
そこまで驚いてくれるなよ。こんなもん、過去の再現だぜ? もっともっと打ってこなきゃいけな『っババン!!』
「っと。やれやれ、これはスナイプ君だね。まだ横入りは早いんじゃないかい?」
全く手癖の悪い。それはもう少ししてからやるべきだろうに。そんなんじゃ画面の前の皆様が君にヘイトしちゃうぞ。幸い聞こえていたから対処できたが。軽音部の才能は声や演奏技術だけではないのだよ。当然聴力だって天才級さ。
「余裕ぶってんなよ『モノクローム』。俺たちゃお前さんを倒すだけなんだからな」
彼の行動を皮切りに、控えていたヒーロー達が動き出す。なるほど、ここからが本番というわけか。
「よろしい、ならば私も更なる手札を切ろう」
たしかに数で劣っているのは事実。いくら私が天才だろうと覆せない彼らの長所だ。
「娘に託した伝言通りに一人で来なかったのだ。このくらいはやらせてもらうぞ?」
面接の時に娘がオールマイトに渡した手帳には、この時間に私がここにいる旨を記したメッセージカードを挟んでおいたのだ。それにより招待したのはオールマイト一人だったのだが、結果はご覧の通りだ。
私は懐からピンマイクを取り出す。そしてそれに勢いよく、よく通る美声で呼び掛けた。
「出よ、モノケモノ~~~!!」
音声認識により目覚めるは、生物を模した粛清兵器。かつて門番として立ちふさがった五つの機体は、この世界のトンデモ科学力によってその存在を復活させる。見るがいい、ウサギ擬きに倒され続けた悲しき兵器達のその姿を。蹂躙する側が蹂躙されるという一種お約束を体現する物達を。
「おい、なんだあれは!?」
「動物・・・? いや、機械だ!!」
ビルの影から出現し、彼らの周囲を取り囲むそれ。
「紹介しよう。私が自信をもってプレゼンする新しい武力。部下の努力の結晶。対人生物型自律兵器『モノケモノ』だよ」
虎。
蛇。
鳥。
馬。
人。
五つの生物の特徴を持った、モノでありケモノである新たなる脅威は、赤い眼光でヒーロー達をロックオンしている。
「さあ、少々早いが第2ラウンドだ。ついて来てくれよ?」
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