死神と呼ばれた少年   作:深海龍

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それでも死神は人間が大好きだった


居眠りと門番

 

「「……うわぁ……」」

 

俺とルーミアはほぼ同時にそんな声が出た。

屋敷に近づいて、改めてその全容を見る事が出来た。はっきり言おう、趣味が悪い。

その屋敷は全てが真っ赤だった。そう、外壁や屋根や門は勿論、窓から少しだけ見える内装も真っ赤と言う、度が過ぎて気持ち悪い程真っ赤だった。

 

「……ねぇ白、あれって……」

 

「あぁ、門番…だよな」

 

門の前にチャイナ服を着た赤髪の女の人が立っている…寝ながらだが…

 

「うーん……ちゃんと守ってますよ……ムニャムニャ……」

 

「器用だな」

 

「本当だね」

 

ルーミアが門番の頬をぷにぷにと触っているが、全く起きる気配がない。……大丈夫か?この屋敷……

 

「取り敢えず起こすか……おーい、起きてくれー」

 

「……もう……食べられませんよ……」

 

「起きんか!」

 

俺は門番の軽く叩いた。すると門番は身体がビグッとした後、ゆっくりと目を開けた。

 

「うーん…………えっと……貴方たちは…」

 

「私はルーミア、闇妖怪だよ」

 

「黒川白、見ての通り人間だ。あんたは?」

 

「私は紅美鈴、この『紅魔館』で門番をしてます。こう見えても妖怪なんですよ」

 

「へぇ…」

 

この屋敷は紅魔館って名前なのか……外見通りだな。

 

「それで、紅魔館に何か御用ですか?」

 

「いや、いきなりこんな屋敷が現れたんでちょっと見学に…と思ったんだが」

 

「すいません、今は少し取り込んでおりまして」

 

「そうか…じゃあ……

 

 

 

 

 

 

 

 

さっさとこの霧を止めてもらおうか」

 

「……え?」

 

美鈴は少し驚いた顔をした。

 

___________

 

私、紅美鈴は少しばかり驚いていた。

 

霧の発生源が此処だとばれた事ではない。お嬢様の予言が外れた事に驚いていた。

私はお嬢様から「博麗の巫女と魔法使いがこの霧を止めに来る筈だから、全力で止めなさい」と言われていた。

お嬢様は運命が見える。だからお嬢様が言った予言は外れない。だが、お嬢様が予期していない「ただの一般人」が霧を止めに来たのだ。しかも博麗の巫女や魔法使いよりも先に。

 

お嬢様の予言は自分の力より強い者に対しては発動出来ない。お嬢様自身が言っていたので、間違いないだろう。

 

その可能性を考え気を確認しても、大した霊力を持っている訳でもない。あってそこら辺の妖怪が持っている妖力と同じくらいだろう。

 

だが私は直感で感じた。

 

 

『彼は危険だ』

 

 

気が付くと私は白と名乗る男に対して構えていた。

 

 

___________

 

 

「……霧を止めたければ、私を倒して中にいるお嬢様を説得して下さい」

 

美鈴は武道の構えを取り、俺に対して敵意を見せた。確かに戦う準備はして来たが…

 

「(勝てる気しないんだよな…)」

 

俺だって霊力を操る能力を持っているので、美鈴の霊力、いや妖力がどの位有るのかは大まかに分かる。

 

はっきり言おう、ヤバイ。

 

隠しているつもりだろうが、多分本気を出せば藍、いやもしかしたら幽香ぐらいあるかもしれない。

 

「……ヤバ過ぎだろ」

 

そう言いながら俺は短剣を鞘から抜いた。

 

「ルーミア、暫く離れておいてくれ」

 

「…分かった」

 

ルーミアなりに何かを感じたのか、かなり離れた。

 

「……出来れば手加減して欲しいな」

 

「すると思っているんですか?」

 

「ですよね……」

 

 

 

 

俺と美鈴が地面を蹴ったのはほぼ同時だった。

 

 




Q.弾幕ごっこするの

A.この異変ではしません


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