機動戦士ガンダム00 The human race's reformation   作:K-15

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第12話 リジェネの誘い

アリオスはユニコーンに抱えられる。

バナージはプトレマイオスのスメラギにアレルヤが無事だったと報告をする。

 

「こちらバナージ、アレルヤさんを見つけました。今から帰艦します」

 

「よかった、無事なのね。他のみんなにはこちらから連絡するわ。注意して戻ってきて」

 

「それから敵のパイロットを一人救助しました」

 

「パイロット?」

 

「はい、アレルヤさんの知り合いです。こっちに危害を加えてくる事はありません」

 

「……まぁ、いいわ。話はまた聞きます。今はとにかく戻ってちょうだい」

 

「了解、帰艦します」

 

通信が終わりスメラギは救助されたパイロットについて考える。

 

(アロウズのモビルスーツパイロットと言う事は相当な訓練を受けて居る筈。艦に入れたら厳重な体制を取らなければ何をされるか分からない。でもアレルヤの知り合いらしいし、無理やり戦闘を強要されていたのかしら?)

 

考えられるパターンはいくつもあるが結論はバナージが戻ってくるまで分からない。

 

「フェルト、ティエリアとロックオンに帰艦命令を出して」

 

「分かりました」

 

指示に従いコンピューターのパネルを操作し帰艦するようフェルトはマイスター達に通信を送った。

 

///

 

「そうか、アレルヤが見つかったか。」

 

その報告はすぐにティエリアに届いた。

バナージとはまた別の島の捜索をしていたティエリア、連絡を受け隠してあるガンダムに引き返した。

セラヴィーは光学迷彩で周囲の景色と同化させ見えなくし高台に隠してきた。

この島に人が居るとは思えないが用心に越した事はない。

それに上空から敵に発見されるのも防げる。

だがらこの場所にガンダムがあることを知られる可能性は少ない。

 

「!?」

 

だがその場所にアイツは居た。

 

「誰だ!」

 

素早く拳銃を抜き相手の額に狙いを定めるティエリア。

太陽の逆光で顔がよく見えない。

相手も銃を構えているのを見えて居る筈なのに臆する事無く前に進んできた。

そして近づくにつれて段々と顔が見えてくる。

 

「なっ何故だ!?何故、僕と同じ容姿をしている!?」

 

「それはDNAが同じだからさ」

 

「まさか、キミは!?」

 

「イノベイター、リジェネ・レジェッタ」

 

「イノベイター!?」

 

『そうさ……』

 

「頭に声が!?」

 

GN粒子を触媒とした脳量子派での感応能力、それを使ってのヴェーダとの直接リンク、遺伝子操作とナノマシンの老化の抑制、それらは全てイオリヤ・シュヘンベルクの計画に必要な存在だった。

そしてその為に彼らは、ティエリアは造られたのだから。

知ってはいたがティエリアはその存在を認めたくは無かった。

 

『どうやらキミにはヴェーダによる情報規制が掛かってるみたいだね

 

「そんな!?」

 

『なら教えてあげる。この計画の第一段階はソレスタルビーイングの武力介入を発端とする世界の統一、第二段階はアロウズによる人類意思の統一、そして第三段階は人類を外宇宙へ進出させ来るべき対話に備える事』

 

 

リジェネの言う事を信じたくは無かった。

だが心の何処かでそれを信じてしまいそうな自分が居る。

 

「そう、宇宙環境に適応した僕達イノベイターが人類を新たなフロンティアに導くのさ」

 

「違う!!!」

 

「人類が新たなステージに進むには大きな波が必要になる。」

 

「っ!?」

 

それは4年前、自分達がした事と同じだ。

ティエリアの考えは脳量子波を通じてリジェネには簡単に読み取れた。

 

「そう、変革と言う波がね」

 

「だからアロウズの卑劣な行為を黙って見ていろと言うのか!!!」

 

「変革は痛みを伴なう、キミ達だってそうして来たじゃないか」

 

「っ!?」

 

「キミ達はイオリアの計画の障害となった。いいかい、僕達の存在意義は計画を遂行しそれを完遂する事。キミは自分の存在を自分で否定している」

 

リジェネの言っている事が正しいのだとすればティエリアがガンダムマイスターである事はどうなる。

人類に新た英知を授ける、そのためのガンダム、そのための変革。

イオリアの計画を実行する為ソレスタルビーイングは造られ、そして世界の敵となった。

変革の為に戦い続けた今までの事はすべて序曲に過ぎない。

やがては人々の意識を統一し来るべき対話に備える。

それがソレスタルビーイングの役目だったはず。

そう思っていた、疑いもしなかった。

だがリジェネの言葉でそれはもろくも崩れていく。

 

「ティエリア・アーデ、共に人類を導こう。僕と同じイノベイターとして」

 

(リジェネの言う事がイオリアが本当に望んだ事、今の僕は計画の障害になっている。だとしたら僕は何の為に戦っていけばいい)

 

リジェネの言葉に心を翻弄されてしまい、揺るぎない決意が揺らいでしまった。

 

「答えは急がないよ、また会いに来る。キミと僕はいつも繋がっているのだから」

 

///

 

プトレマイオスに帰艦したティエリアはリジェネの事を言うべきか迷っていた。

僕達は世界に必要ない、この戦いは無意味だと。

だが言えるはずもなかく自室で一人どうするべきか考えていた。

そして自分の存在する意味を。

 

「僕は、どうすればいいんだ、ロックオン」

 

『そんなウジウジ悩んだってしょうがないだろ。四の五の言わずにやればいいんだ。自分の思った事をがむしゃらにな。俺達は、イオリアのじいさんにガンダムを託されたんだぜ』

 

「ロックオン……そうだな。」

 

マリー・パーファシーはスメラギの指示で身体検査を受けていた。

いくらアレルヤの知り合いだとしてもアロウズのパイロットをすぐには信用する訳にはいかない。

でも話によるともう戻る気は無いらしい。

今後の彼女の扱いをどうするべきか。

 

「アノ人は優しい人です。敵対するような事はしません」

 

 

振り向くとブリッジにはバナージが来ていた。

彼もまた同様、完全に信じる事はまだ出来ない。

 

(どこで製造されたのか分からないモビルスーツ。研ぎ澄まされた戦闘能力。彼は一体……)

 

一切の素性が判明しないバナージに謎は深まるばかりだった。

それでも今は一緒に戦う仲間、すべてが明るみになるまでは信じるしかない。

 

「バナージ君、体は疲れていないの?」

 

「俺は大丈夫です。それよりもマリーさんは?」

 

「今は身体検査を受けてもらっているわ。特に問題が無ければコチラで保護するつもりよ」

 

「アレルヤさん、喜びますよ」

 

検査には少し時間が掛かるがそれは分かってくれるだろう。

それよりも今は損傷したガンダム2機の修理とこれからの行動だ。

いくら機体の性能が高くてもたった3機では厳しい。

 

「スメラギさん、王留美から暗号通信です。アロウズの上層部が経済界のパーティーに出席、後日その調査結果を送られて来ます」

 

「そう、なら報告が来るまでは待つしかないわね。フェルト、他のみんなもブリッジに集合させて。これからについて話したい事があるの」

 

「分かりました」

 

数分後にはブリッジに全員が集まった。

スメラギが前に出るとこれからの方針について話し始めた。

 

「まず、イアンには宇宙に行ってダブルオーの支援機がそろそろ出来る頃だからそれを受け取りに行ってもらいたいの。その間はミレイナにガンダムの整備をしてもらうわ」

 

「はいです」

 

「後、王留美からの確定情報でアロウズの上層部が近く、経済界のパーティーに出るそうなの。彼女からの調査結果が来るまではこのまま身を潜めるわ」

 

集まったメンバーの中で一人、ティエリアの目の色が変わった。

 

(上層部、つまりは僕達が本当に戦うべき相手。その場所に本当の敵が居る)

 

ティエリアはリジェネの言葉が気になっていた。

そしてその真偽を確かめる為にも自らが動かなくてはならなかった。

 

「その任務、僕にも行かせて下さい」

 

「ティエリア」

 

「この目で本当の敵を確かめたいんです」

 

「なら俺がバックアップに回る」

 

「刹那まで。仕方ないわね、そのかわり私の指示に従ってもらうわよ」

 

2人は王留美とパーティーに潜入する事となった。

その為にスメラギは2人に作戦プランを伝えるがその顔は不気味に笑っていた。

イアンは一人、軌道エレベーターのリニアトレインで宇宙へ上がる。

それは新しく製造されているダブルオーの支援機の受け取りの為だ。

宇宙に着くまでは時間があり予め送られてきていた機体のデータを見ていた。

 

「まさかツインドライブの粒子放出量に機体が悲鳴をあげるとは。だがオーライザーがあればそれもカバー出来る。いや、現存するどのガンダムをも凌駕する機体になる」

 

手に持った端末にはオーライザーの設計図が映し出されていた。

ダブルオーとドッキングする事によりツインドライブがより安定して稼動させる事が可能になり、今までは出来なかったトランザムも使えるようになる。

性能は実験をしてデータを取らなければ詳細は分からないが、もしコレが成功すればダブルオーは他のガンダム、いや、どのモビルスーツにも負けない性能を発揮出来る。

だが、一つだけ例外がある。

未だに解析の進まないユニコーンだ。

 

///

 

パーティー会場に潜入したティエリアと刹那。

刹那は会場の外の車で待機している。

場内のティエリアは鋭い目線でアロウズの上層部たる人物を探していた。

 

「我がアロウズの開発主任です」

 

「ビリー・カタギリと申します」

 

「アナタがカタギリ主任の、優秀だと伺っていますよ」

 

「いえ、そんな」

 

このパーティーに主席している人物は業界での大御所など金持ちばかりだ。

社交辞令が交わされ皆が楽しそうに笑っている。

だが本心から笑っている者など一人として居ない。

出世欲や金に心を縛られた醜い人間ばかりだ。

 

(あの3人はアロウズだが直接指揮を出してはいない。一体誰が……本当の敵は何処に居る!!)

 

///

 

「何故私をこんなパーティーに」

 

綺麗なドレスを身に包んだその姿はとても可憐で年相応の乙女にしか見えない。

任務でこの会場に出席するよう命令されたルイスは主催者であるリボンズ・アルマークの元へと向かった。

リボンズもまた紳士服を身に着けていた。

 

「あなたはハレヴィー家の頭首だ。ココに集まっている人々は統一世界による恒久和平の実現の為に尽力している。彼らの強力が必要なのですよ。もちろん、ガンダムを倒す為にも」

 

「……挨拶が終わったら仕事に戻ってもよろしいでしょうか?」

 

「もちろん、それとお詫びと言っては何だけどソーマ・ピーリスが乗っていたアヘッド、あなたの乗機となるよう手配しておきました」

 

(私から家族を奪い尊敬するピーリス中尉を殺したソレスタルビーイング、ガンダムが憎い!!!アイツラを殺せるのなら私は何だってやる、やってみせる!その為に中尉の機体を乗せてもらえるよう上層部に頼んだ。乗りにくい機体だが他と比べて性能は高くなっている。これぐらい出来なければならない!)

 

4年と月日が経とうとも彼女の憎しみは消えてはいない。

家族を殺された悲しみと怒りは増幅し、ルイスの心を蝕んでいる。

 

「感謝します」

 

リボンズに一礼すると部屋の扉を開けて部屋から出た。

扉が閉まると両手の手袋を外し会場の外へ出る為歩き出す。

廊下を歩き角を曲がるとそこにはアンドレイが待っていた。

 

「早かったな、VIPに知り合いでも居るのか」

 

「ちょっと縁があって」

 

アンドレイの視線が彼女の体をじっと見つめていた。

 

「何か?」

 

「いっ、いや、別に」

 

ルイスに言われ急いで視線を外す。

やはり彼女の格好は乙女にしか見えなかった。

2人はそのまま進むが壁側の窓で急にルイスが立ち止まった。

窓の向こうに見た事のある人が居る。

 

(あれはたしか?)

 

「准尉、どうした?」

 

「すみません、ちょっと外へ行ってきます」

 

そう言うとルイスは走り出しアンドレイはその場に残されてしまった。

 

スメラギの指示でティエリアは女装している。

あの時不気味に笑っていたのはこの為だった。

長髪のカツラを被り淡い紫色のドレスを纏っている。

元からの容姿もあり誰が見ても女にしか見えない。

 

「えぇ、」

 

出席者の中年の男に笑顔を浮かべその場を取り繕う。

だがその目は鋭く光っている。

するとホールの中央から一人、こちらに歩いてくる。

そのまま彼は真っ直ぐティエリアに近寄ってきた。

 

「失礼」

 

「おぉ、アナタは!?」

 

観衆がその男の登場を見て騒ぎ始める。

男はその中でも平然とした態度のままホールを横切って歩く。

 

「はじめまして、リボンズ・アルマークと申します。一曲いかがですか?」

 

(この男、このパーティーにいる他の人とは違う!おそらく、この男が)

 

心の中では疑いながらも表情には出さずに相手を見た。

 

「えぇ、よろこんで」

 

ティエリアは差し出された右手を掴むとそのままホールの中央に歩いていった。

2人の為に周囲で踊っていたペアが外へ避けていく。

演奏も一度止まり、また別の曲が流れ始める。

2人は音に合わせて軽快なステップを踏みダンスを踊った。

踊りながらリボンズが話しかけてきた。

 

「まさかそんな格好でやって来るとは思わなかったよ」

 

「マイスターは男だと知られている。戦術予報士の指示に従ったまでだ」

 

「キミもよくそこまでやるものだね」

 

「リジェネ・レジェッタを差し伸べたのはキミか?」

 

「まさか、僕だって振り回されっぱなしだよ」

 

「イオリアの計画を実行していると聞いた」

 

「信じられないかい?なら、今すぐキミに返してもいいよ」

 

リボンズはそっと耳元に顔を寄せた。

そしてささやくようにこう言った。

 

「ヴェーダへのアクセス権を」

 

「!?」

 

ティエリアは驚いてしまい足のバランスを崩してしまう。

リボンズは咄嗟の判断で腕を強引に引っ張り上げ体制を戻した。

 

「アクセス権!?キミが掌握しているとでも言うのか?」

 

だが彼は応えない。

そうしている間に演奏は終わりリボンズの体が離れていく。

周囲からは拍手が喝采しホールを包み込んだ。

 

「少し場所を替えようか。ここでは聞かれたくない事もある」

 

「……」

 

鳴り止まぬ拍手の中2人は移動していく。

 

別室に移動した2人、部屋の暖炉の火が2人を照らす。

 

「ヴェーダを掌握していると言うのは本当なのか?」

 

「身に覚えがあるはずだよ」

 

「ではあの時、スローネとの戦闘でトライアルシステムを強制解除したのはお前か?それに国連軍に擬似GNドライブの情報を流したのも!!」

 

「ソレスタルビーイングの壊滅は計画に入っていたからね。本来ならキミ達は4年前に滅んでいたんだ」

 

「そんな筈はない!!!僕達はイオリアに託された。ガンダムを、GNドライヴを、トランザムシステムを!」

 

「……」

 

「イオリアにガンダムを託された僕は思う。キミ達は間違っている。そして僕は自分の信じた道を進む。愚かだと言われようががむしゃらなまでに!」

 

「キミは僕の思った以上に人間に感化されているんだね。あの男、ロックオン・ストラトスに心を許しすぎた。計画遂行より家族の仇討ちを優先した愚かな人間に」

 

「キサマァァ!!!」

 

ここまで彼を愚弄されて許せる訳がない。

ティエリアは隠し持っていた銃をリボンズに突きつけると引き金に指を掛ける。

だが引き金を引くよりも早くに銃声が響いた。

それはティエリアの銃を弾き飛ばし、弾丸がすぐ傍の鏡に当たりヒビが入った。

 

「ヒリング、助かったよ」

 

「くっ!」

 

相手は2人、それに武器を持っている。

こうなっては逃げるしかない。

 

「帰る前にひとついい事を教えてあげるよ。あの白い機体、ユニコーンとか言ったね。あれには注意した方がいい。あれはGNドライヴの天敵になる。せいぜい、逃げられないよう首輪でも付けておくんだね」

 

ティエリアは一目散に外に繋がる窓へ走った。

そのまま助走を付けて窓をぶち破り外へと脱出した。

 

「あの……」

 

パーティー会場から出たルイスは運転手の男に声を掛けた。

4年も経ち背丈は伸びているがおそらく彼のはず。

 

「キミは日本に居た」

 

ルイスも刹那もこの出会いに驚いた。

4年前、紗滋の隣の部屋に住んでいた刹那、こうしてまた会えるとは思いもしなかった。

 

「ルイス・ハレヴィーです。刹那・F・セイエイ」

 

「俺の事を覚えているのか」

 

「珍しい名前だったから。今日はどうしてここに?」

 

「仕事で来た」

 

「どんな仕事?」

 

「軌道エレベーター関係」

 

「そう」

 

そっけない返事しか返さず会話が続かない。

そういえば昔も話しにくい感じの人だったなと、改めて思い出した。

 

「ねぇ、彼は元気?アナタの部屋の隣に居た紗滋・クロスロード」

 

紗滋はプトレマイオスで保護されているがもちろんそんな事を言えるはずもない。

だが2人とも互いの事を想っているらしい。

このまま何も分からないままなのも少し心が痛む。

 

「以前、仕事先で偶然出会った」

 

「本当に!?」

 

「あぁ、コロニーで働いていた」

 

「そうなんだ。紗滋は宇宙に」

 

彼に貰った指輪を撫でて想った。

夢を叶えた紗滋、このまま幸せになって欲しいと。

だが刹那は左手の薬指を撫でている仕草に疑問を感じた。

 

(確か怪我でもう左手はないと、沙滋は言っていた。なのに何故)

 

「その手は?」

 

「ちょっと事故でね」

 

「すまない、余計な事を聞いて」

 

「気にしないで」

 

夜の冷たい風がそよぐ。

会場からまた別の人が出てきた。

長髪でメガネを掛けた男、ビリー・カタギリだ。

ビリーは何も知らないまま2人の居る方向へ歩いていった。

 

「沙滋・クロスロードに会った時、こう想った。彼は今でもキミの事を……」

 

紗滋の想いを彼女に伝えようとした。

だが彼女は持っていたカバンを地面に落とし突然苦しみだした。

両手で頭を抱え、立てなくなったのかしゃがみ込んだ。

 

「どうした!」

 

苦痛で動けない彼女の背中をさすり何とか落ち着かせようとする。

苦しむルイスを見てそこにビリーも駆けつけてきた。

 

「どうしたんだい?」

 

「分からない、急に苦しみだして」

 

この男の声は何処かで聞いた。

背中をさする男の顔を見ると、その答えが分かった。

 

(忘れる筈もない、この男は!!)

 

「キミは、ソレスタルビーイング!!!」

 

「くっ!」

 

ビリーの声を聞き周囲の人が騒ぎ出す。

会場内から警備兵も集まって来ておりこのままでは逃げられなくなる。

彼女の事は心配だがここには居られない。

刹那は脱出ルートへ走り出した。

 

 

プトレマイオスへ帰艦する為ガンダムで移動する2人。

 

「すまない、俺のミスだ」

 

「いや、それよりも見つけたぞ刹那、世界の歪みを。僕達はガンダムで世界の歪みを破壊するんだ!」

 

「ところがぎっちょん!!!」

 

脱出ルートを飛行していると正面からモビルスーツの反応があった。

擬似GNドライヴの赤い粒子を巻きながら真っ直ぐこちらへ向かって来る。

それはアリー・アル・サーシェスの搭乗したアルケーガンダム。

 

「さあ、始めようぜ!ガンダム同士によるとんでもない戦争を!!!」




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