機動戦士ガンダム00 The human race's reformation   作:K-15

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第34話 囚われのアニュー

わずか4発のモビルスーツによるビーム射撃で艦が4隻沈んだ。

モビルアーマーか余程重武装していなければ4隻も破壊するなど考えられない事を突然現れたユニコーンガンダムはやって見せた。

でもユニコーンガンダムはモビルアーマーでもなければ重武装で固めているわけでもなくマニピュレーターが握っているライフルで容易くやってのけた。

初めは20隻居た巡洋艦も既に13隻にまで減っており目を瞑れる被害ではない。

 

「指令、角付きです!白いヤツが現れました!」

 

「噂をすれば、か。角付きをフィールドの中へ追い込め。たかが1機だ、確実に落とせ」

 

艦艇の真下から迫るユニコーンにモビルスーツ隊による包囲網がすぐに敷かれる。

武装したアヘッドがこれ以上寄せ付けまいとビームライフルやNGNバズーカで弾幕を張る。

無数に飛び交うビームをシールドでボディーを守りながら回避行動に移るユニコーン。

カードリッジを装填したビームマグナムのトリガーを引き大出力ビームがバズーカの弾頭を突き抜ける。

ビームは弾頭を突き抜けるも威力は変わらずNGNバズーカを構えていたアヘッドの左脚部を破壊した。

脚部がビームのエネルギーで爆発するのと同時に機体も余波で爆発してしまう。

 

「何が起こった!」

 

「敵のライフル攻撃です。ですがこれは見たことがありません!」

 

「当たらなければいいんだろ!」

 

「威力が強すぎます!デカルト中尉!」

 

一撃で巡洋艦を破壊出来るビームマグナムはモビルスーツに対して使うにはあまりにも強力だった。

通常なら損傷しただけで撃破などされるはずのないと考えが根底から覆される。

見たことのない性能の武器にやられてアロウズ隊員は怯んだ。

デカルト・シャーマン中尉はそれでも怯まずに闘争心を燃やして目の前の敵に攻める。

 

「だったら援護しろ。俺が白いヤツに仕掛ける!」

 

デカルトが搭乗するジンクスはビームライフルを発射しながら単機で攻めるがユニコーンは見透かしたかのようにビームにかすりもしない。

 

「バケモノめ!」

 

攻撃を避けながらデカルトのジンクスへと迫る白い機体、ビームライフルを投げ捨てるとサーベルを抜き敵に目がけて振りかぶる。

だが1対1の状況でニュータイプの反応速度にデカルトでは遠く及ばない。

シールドの裏からハイパービームジャベリンのビーム刃が現れジンクスの右腕は宙を舞う。

 

「何だコイツは!?ぐぅっ!!」

 

頭部から放たれるバルカンにメインカメラを破壊されコクピットでは何も見えなくなる。

戦闘力のなくなったジンクスを蹴ると殺そうともせずにデカルトを無視して過ぎ去って行った。

メインカメラからの光が奪われた機体の中で彼は苦虫を潰した表情で自分の力のなさを悔やんだ。

 

「クソッ!俺では勝てないのか」

 

戦闘不能になったデカルトには意も返さずユニコーンは本陣へと進む。

 

「角付きは第3小隊を突破しました」

 

「待機させている他のモビルスーツ部隊も廻せ!なんとしても白いヤツを止めろ!」

 

グッドマンは部下に怒鳴りちらすも変わりつつある戦況を見守るしかなかった。

途中から現れたガンダムに奇襲攻撃を仕掛けられ混乱した部隊を統括させなければ戦況が変わる事も有り得る。

そのことに一番焦っているのは司令官のグッドマンである。

 

「これだけの大部隊を用意しておいてたかが1機のモビルスーツに邪魔されてなるものか!フィールド内のガンダムどもはどうなっている!」

 

「モビルスーツ部隊のNGN兵器で殲滅に掛かっています」

 

ガンダム殲滅に戦力を廻しすぎたせいで本陣の防御力は完璧とは言えない。

だがモビルスーツ1機で突破出来るわけがないと考えていたが既に巡洋艦が4隻も破壊されている。

本陣がやられては元もこうもないとグッドマンは嫌でも守りに慎重になる。

 

///

 

奇襲に成功はしたがこのまま単機で戦っていたのでは圧倒的な戦力差ですぐに建て直されれて最悪やられれるかもしれない。

バナージはようやく合流できたソレスタルビーイングのプトレマイオスと連絡を取るとスメラギに作戦指示を伺った。

 

「スメラギさん、バナージです」

 

『バナージ君、無事だったのね』

 

「戦況はどうなっているんですか?」

 

『アンチフィールドでトレミーからの砲撃が届かないわ。みんなも脱出に手間取っていてすぐには行けそうにないの』

 

ユニコーンガンダムでも援護も何もなければこの状況でいつまでも持ちこたえるのは不可能。

悩むバナージに敵は時間を与えてくれなどしない。

ジンクスで編成された部隊がユニコーンに向かって襲い掛かってくる。

 

「数が多い、行けるか?」

 

メインスラスターを吹かし機体を動かしながら防衛網の先に居る巡洋艦にビームマグナムの狙いを付ける。

威力は高いが弾数の少ないビームマグナムを戦艦にのみ使いモビルスーツ相手には接近戦で倒そうと判断して行動に移る。

宇宙に出て飛躍するニュータイプとしての能力と重ねてきた戦闘経験がバナージの支えでもある。

トリガーを引いて発射されたビームに敵部隊は充分な距離を開けて回避するも、それは戻るべき艦を無防備にしたも同然だった。

モビルスーツが携帯出来る武器の威力とは常識を逸しており戦艦の主砲のように強力なビームは防衛手段のない巡洋艦を貫いた。

誘爆を始める巡洋艦は船員が脱出する間もなく崩れていく。

一撃で艦を破壊するビームマグナムにアロウズパイロットの大多数は恐怖した。

それでもこの作戦に失敗など許されない、パイロットは目の前に立ちふさがるユニコーンを撃破するしか生き延びる道はない。

 

「敵が来る。カートリッジは9発」

 

ビームマグナムのEパックが新しく装填されエネルギーがなくなり要らなくなったパックを排出する。

飛んで来るビームをシールドのIフィールドで受け流しライフルを向ける。

避ければ一撃で戦艦を破壊するビームマグナムの対処法は撃たれる前に接近戦を仕掛けるしかない。

 

「当たってくれよ」

 

アロウズの待機していたモビルスーツ部隊が来るよりも早くビームマグナムの2発目が撃たれた。

避ける事の出来ないビームにアヘッドが2機直撃コースから逃げようともせずにシールドを構えた。

強力なビームエネルギーをモビルスーツで防ぐなど不可能で2機は容易く破壊され赤いGN粒子をまき散らす。

2機ものモビルスーツが犠牲にはなったが破壊する為にエネルギーは消費され巡洋艦に直撃しても損傷は軽微で済んだ。

 

「囲まれた」

 

「これ以上の損害を許すな!何としてもここで仕留める!」

 

隊長機を中心としてユニコーンの周囲を一個小隊が囲い込む。

不利な状況に陥ろうともバナージの精神は安定しており冷静に対処にかかる。

時間差で3機のアヘッドが赤く光るビームサーベルを振る。

 

「沈めぇぇ!!」

 

「遅い!」

 

シールド裏のハイパービームジャベリンを起動させつつスラスターとアンバックで機体を制御するとビームサーベルに接触するギリギリで後退する。

空を切るサーベルにわずかではあるが機体制御の為の隙が生まれてしまう。

白いシールドからビーム刃しか現れていなかったハイパービームジャベリンがグリップを延長させて今までよりもリーチが伸びる。

 

「伸びた!?うぉぉぉ!!」

 

振り上げたビーム刃に肩ごと切断されるとコクピットにバルカンの弾が直撃しパイロットは炎に包まれた。

ユニコーンはビームマグナムを手放しマニピュレーターで装甲を掴むともう動かないアヘッドをパワー任せに投げ飛ばす。

時間差で攻める筈だった2機目に目がけて飛んでいく隊長機は邪魔でしかなく攻撃対象を視認出来なくなる。

 

「隊長の機体をよくも!」

 

怒りを燃やすパイロットだが次にユニコーンを視界に捉えた時はビームマグナムをこちらに向けていた。

回避行動を取る時間すらなく強力なビームは機体を吹き飛ばした。

 

「これで2つ。まだ来る」

 

敵意を感じ取るバナージはハイパービームジャベリンのグリップを折りたたむと機体を振り替えさせると同時に一閃する。

3機目のアヘッドのビームサーベルと鍔迫り合いとなり閃光が両機を照らす。

 

「コイツ!?」

 

「これで!」

 

ユニコーンはパワーで押し返すとビームマグナムの銃口をコクピットへと向ける。

トリガーを引こうと操縦桿に力を込めようとすると音声通信が割り込んできた。

 

『死にたくなければポイントE-51に行け』

 

「女の人の声?はい」

 

寸前でトリガーを引くのを止めるとメインスラスターを吹かし言われたポイントに向かう。

奇襲攻撃に為に接近した敵本陣だが結果としては離れていく行為だがバナージは気にしなかった。

逃げるユニコーンを追いかける本陣のモビルスーツだが遮るように放たれた砲撃に防衛網は次々と崩壊していく。

巡洋艦による艦隊砲撃は防御の薄い本陣には致命的な打撃となり陣形の崩れた本陣に絶え間なくビームの雨が降り注ぐ。

 

「この攻撃は?」

 

『白い角付き。損傷はないな?』

 

「アナタはカタロンの人なんですか?」

 

『今はそんな事を話している暇はない。我々はお前の味方だ、こちらの指示にも従ってもらう』

 

高圧的な女性の声は有無を言わさずバナージを黙らせる。

そんな彼にフォローに入るようにまた別の回線から通信が送られてきた。

聞こえてきた声は以前に地球で聞いたことのある声だった。

 

『聞こえるかバナージ。クラウスだ』

 

「クラウスさん!カタロンも宇宙に来たのですか?」

 

『あぁ、俺達も加勢する。手伝ってくれるか?』

 

「わかりました。お願いします」

 

状況を理解したバナージは返事を返すと1人で戦っているのではないと気持ちが込み上げてくる。

 

///

 

『グッドマン指令、我々はこれ以上アナタに従いはしない』

 

「マネキンだと!キサマ、これがどういう事かわかっているのか!」

 

『恐怖による世界統治はもう終わりだ。世界をキサマらアロウズに渡しはしない。これからの未来は市民の総意によって決めるべきだ』

 

大型ディスプレイに映し出されたのは味方であったカティ・マネキン。

怒りに顔を歪ませるグッドマンは彼女の顔を睨みつける。

 

「笑わせるな。この程度の戦力で私に勝つなど出来る筈がない!」

 

『戦力ならもう1つある。とびきりのがな』

 

「ソレスタルビーイングのガンダムがアンチフィールドを突破しました!」

 

通信兵が叫んだのはアンチビームフィールド内からガンダムが脱出したという事実、フィールド内に居る間に物量で撃破する作戦が本陣への奇襲を含めて失敗に終わってしまった。

この後に待つのは部隊の撤退か壊滅、統率力のなくなった部隊に生き残る道は少ない。

激しく歯ぎしりをしながらグッドマンが選んだ選択は逃げる道。

 

「全部隊に通達せよ。この戦域を離脱する。マネキン准将、このままで終わると思わない事だ」

 

『キサマはここで終わらせる。世界にはびこる毒は一掃する』

 

「黙れ!反政府勢力に加担する輩など消え失せろ!戦力を立て直したらキサマなど―――」

 

「高熱源体が来ます!これでは!?」

 

「なにぃ!?」

 

カタロンとアロウズの艦隊を大出力のエネルギーが通過していく。

両者を巻き込んで巡洋艦もモビルスーツも光に飲み込まれると宇宙の塵と消える。

敵だけでなく味方までも損害を生んだ巨大なエネルギーが飛んできた方向を見てもそのような大型兵器はどこにも見当たらない。

 

『各員、状況を報告せよ。どこからの攻撃だ!』

 

形成を立て直すべくマネキンは声を飛ばす。

困惑する戦場で真の敵が姿を表そうとしていた。

 

///

 

プトレマイオスは強力なエネルギーの発生場所を特定しようと艦を潜行させる。

陣形に崩れていたアロウズに追い打ちを掛ける攻撃は決定打となりすでに部隊としての機能はほとんど残されていない。

 

「フェルト、ガンダム各機は無事?」

 

「損害状況を確認。問題ありません」

 

「ロックオンに繋げて」

 

プトレマイオスで狙撃の為に待機しているケルディムガンダムにフェルトは通信を繋げると大型ディスプレイにヘルメットを被ったロックオンが映る。

 

「ロックオン、ポイントE-86の方向にビームを撃って」

 

『いくらコイツでも見えもしない程遠くの相手には狙えねぇよ』

 

「大丈夫、そこに敵の本体が居るはず。光学迷彩で隠れているだけだから直撃すれば全貌が見えるわ」

 

『黒幕の本拠地か。オーライ、狙い撃つ!』

 

高高度狙撃用大型ビーム砲をスメラギの支持した方向へ向けトリガーを引くと高密度の粒子ビームが一直線に突き進む。

ビームの障害となる物はなくまっすぐに進み続けると何もない空間で爆発が起こる。

 

『あれが敵の親玉か?』

 

「大きい……」

 

「スメラギさん、あそこにヴェーダが?」

 

「えぇ、そしてイノベイターも居るわ。アニュー、進路変更よ。ガンダムと合流しつつ側面から攻撃を仕掛けます」

 

全貌を表したイノベイターの本拠地、全長が15㎞にもなる巨大なと小惑星を複合した姿は艦より要塞と言う方が正しく見る者を圧巻させる。

光学迷彩が消えた事で待機していたモビルスーツが本拠地から発進してくる。

ロックオンは高高度狙撃用大型ビーム砲のスコープで覗くとモビルスーツの中に忌まわしき相手が居るのを見てしまった。

禍々しき赤い装甲に大型の実体剣、ソレスタルビーイングのガンダムと同じく追加武装を施されており性能が以前と変わっている。

 

「あの機体を見間違えるわけねぇ。あのガンダムのパイロットはアリー・アル・サーシェスだ!」

 

脚部を覆い隠すくらいに大きなサイドスカート、右肩にはGNメガランチャーを担ぎGNバスターソードは2本に増えている。

姿が変わろうともパイロットから溢れ出す憎悪をロックオンは感じ取る。

 

「ようやく俺の出番かよ。大将も焦らしてくれるぜ。行くぜ、ヤークトアルケーのお披露目だぁ!!」

 

「ヤロウ!アイツだけは俺が!」

 

覗きこんだスコープの照準を定めるとヤークトアルケーに躊躇なくトリガーを引く。

完璧にターゲットを捉えて引いた引き金だがプトレマイオスが突然加速を始め進路が変わったせいでビームの進路がズレてしまった。

ビームはアルケーの頭上を通り過ぎ敵要塞に2発目が直撃したがまるでびくともしていない。

 

「おいおい焦んなよ。心配しなくても俺が殺してやるよ!」

 

獲物を狩る野獣のようにヤークトアルケーはケルディムを喰らいに行く。

イノベイターとの戦いが始まろうとしているがロックオンは急に進路を変えたプトレマイオスも気がかりだった。

再び通信を繋げスメラギに連絡を取ろうとするがブリッジの様子は少し前とは一変していた。

 

「おい、何で加速なんてしてんだ。何か―――」

 

ロックオンの言葉を最後まで聞かずに通信は唐突に途切れた。

普通ではない状況が伝わってくるがモビルスーツに乗っている今では何も出来ない。

 

///

 

プトレマイオスのブリッジではアニューが銃を構えてスメラギとフェルトに向けている。

進路を変更し艦を加速させると銃で操縦桿やパネルを破壊した。

 

「アニュー、どういうつもり?」

 

「ふふふっ、これが彼女の役割だよ」

 

今までの彼女は雰囲気も喋り方も違いまるで洗脳されているように意識が読み取れない。

不気味に輝く瞳は焦点を定めておらずそれでも手に握る銃は2人を狙っている。

 

「アニュー、あなたは内通者だって言うの?今までも……」

 

「そうだよ、君たちの動きを探るために僕が潜り込ませたのさ。でもその役目ももう終わり」

 

彼女が発する声の奥に潜む黒い影の存在、アニューという媒体を通しても伝わってくる禍々しき気配は消せない。

スメラギもフェルトももう彼女の意識はここにはないと悟った。

 

「違う、アニューじゃない。アナタは誰なの!」

 

「僕はリボンズ・アルマーク、イノベイターさ」

 

「彼女をどうしたの?」

 

「アニュー・リターナーは道具に過ぎない。今までは君たちガンダムの情報をこちらに流すだけだったがもはや用はない。そしてそれは君たちも同じだ。一番簡単で確実な方法で君たちを葬ってあげる」

 

リボンズはアニューを使ってプトレマイオスの進路を要塞へと向けて加速させた。

このまま進むと要塞のビーム砲へまっすぐに突っ込んでしまう。

でもブリッジからではどうにも出来ない、それをフェルトは理解しており2人が話している間に格納庫のイアンとミレイナに現状を伝えようとしていた。

 

(バレてはダメ。お願い!!)

 

ゆっくりとコンピューターのパネルを触ると一文字を何秒もの間を開けて打ち込んでいく。

武器を持った彼女に対抗出来ない以上今はこれしか方法が残されていない。

 

「ツインドライヴシステムのデータはこちらにもある。君たちだけがイオリアに選ばれたなんて思わない事だ」

 

「ダブルオーのツインドライヴは私達でも完璧には解析できていないわ。そのデータが一体何になるというの?」

 

「人間に出来るのなんてその程度さ。君たちは何も知らないままここで朽ち果てるんだ」

 

硬直状態のブリッジでもう1つの可能性が現れた。

待機していたケルディムガンダムから通信が繋がるとヘルメットを被ったロックオンがディスプレイに表示される。

 

『おい、何で加速なんてしてんだ。何か―――』

 

ロックオンの言葉を最後まで聞くことなくアニューはディスプレイに向かって引き金を引いた。

銃声が鳴ると映しだされていた画像はブラックに変わり突き抜けた穴からは煙が吹き上がる。

 

「今のはマイスターのロックオン・ストラトスか。彼の処理はサーシェスに任せよう。さぁ、スメラギ・李・ノリエガ。この状況で戦術予報士のキミならどう潜り抜ける?時間はもう少ない、このままビームに焼かれて宇宙の塵となるか、アニュー・リターナーを殺すか。どちらにしても時間と共にその確率は減っていくけどね」

 

このままプトレマイオスが巨大ビーム砲に破壊されてアニューが死んだとしてもリボンズには何の痛みもない。

彼の道具が1つ減っただけに過ぎない。

でもスメラギとフェルトにとっては一緒に戦ってきた仲間であり彼女を殺すなどと言う選択肢は選びたくない。

危機敵状況に陥ろうとも彼女たちは仲間の救出を諦めてはいない。

 

「アナタの思い通りになんてさせない。ここまで来て負けるわけにはいかないの。そしてアニューも返してもらうわ!」

 

「はははっ、戯言を!このまま宇宙の塵へ帰れ!」

 

///

 

危機敵状況のプトレマイオスだがそれは他のガンダムマイスターも同じだ。

敵要塞から現れたモビルスーツに苦戦しており手一杯で助けになど行けない。

アレルヤとマリーはリヴァイブのガデッサとヒリングのガラッゾに追われていた。

 

「マリー、その機体で接近戦は不利だ!」

 

「でも!」

 

マリーはGNアーチャーのビームライフルを連射して何とか接近させないようにするがガラッゾは持ち前の機動力とGNフィールドを匠に使いビームを避けてしまう。

一瞬で攻撃動作に移れるGNビームクローを振りかぶるガラッゾの前にマリーを守る為にアレルヤのアリオスガンダム・アスカロンが立ちふさがる。

ビームサーベルを引きぬき刃を交えると両者に閃光が弾ける。

 

「弱い弱い、そんなんじゃすぐに倒しちゃうよ!」

 

「僕は負けない!マリーと一緒に生きる!」

 

「戦場で女の心配なんかするから!お前はここで死ぬ!」

 

戦いの中でイノベイターの2人は脳量子波で互いに意思を伝達しコンビネーションを取る。

リヴァイブはGNメガランチャーの照準を合わせると脳量子波でヒリングへ伝える。

 

『そのまま押さえてください。GNメガランチャーで仕留めます』

 

『了解、タイミングは任せるよ』

 

トリガーを引くと絡み合う2機のモビルスーツに大出力のビームが容赦なく飛来する。

ヒリングはビームクローの出力を弱めるとメインスラスターを全開にしてこの場から退避する。

反応の遅れたアレルヤが寸前の所で回避行動に移るも機体の制御が完璧ではなかった。

撃墜こそされなかったものの通り過ぎるビームは肘から先の右腕とビームサーベルを持って行ってしまう。

 

「くっ!でも終わった訳じゃない」

 

「外しましたか。いつもながらしぶとい相手ですね」

 

「あんたらをリボンズの所へは行かせないよ!」

 

損傷したアリオスガンダムアスカロンとGNアーチャーでリヴァイブとヒリングとの最後の戦いが始まった。




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