罪を犯したエルフをファミリアに誘うのは間違ってるだろうか(凍結)(メインタイトル関係なし)   作:伊つき

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第15話

ラングレーの家は小さな酒農家だった。

年中酒造りに専念し、それに生涯を費やす。

そんなところに産まれた二人の女の子。

それがミレニィアとシルヴィアという姉妹だった。

彼女達も両親などの教えに沿って小さい頃から酒を造る。

最初こそ何もできなかったが、仕事を覚えるとその才はどんどん発揮された。

しかし、才能があったのは姉のミレニィアだけ。

妹のシルヴィアには酒造りの才能がなかった。

酒を作れないからといって家庭で迫害に合うことはなく、寧ろ彼女達の両親はミレニィアにもシルヴィアにも平等は愛を注いだ。

酒造りも強制してきたやけではなく、姉妹にやらせてみた結果やりたいのならばやらせてあげるだけ。

愛に酒造りは関係なかった。

だが、問題は周囲の人間(エルフ)だった。

ラングレー家の酒はそこそこ有名で、そんな名家にいながら酒を作れないシルヴィアはよく馬鹿にされた。

 

ボンクラ。偽物。失敗作。姉妹のダメな方。

 

時には差別も受け、虐めにもあった。

エルフの里の外れ付近に住居を構えていたため、誇りの高いエルフはそう多くなかった。

弱くて染まりきってない異端者に石を当然のように投げる。

遂に耐えられなくなったシルヴィアは精神が弱る。

そんな時に姉のミレニィアはよく守ってくれたが、それも虚しくシルヴィアはエルフの里の外に出て快楽に溺れてしまう。

ギャンブルだ。

石を投げてこない迫害をしてこないお金は好める。

貯まると嬉しいし、裏切りもしない。

シルヴィアはギャンブルに熱中してしまった。

その結果、多額の借金を背負うことになり、ラングレー家は破産。

姉妹の両親は過労で弱ったため病に陥り、死亡した。

取り返しの付かないことをしてしまったシルヴィアは自分を責め、迷宮都市オラリオに移住。

だが、そこでさらに発展した賭博場(カジノ)の魅力に取り憑かれさらに借金を積む羽目になった。

これにはミレニィアもどうすることもできずに姉妹は絶望する。

そこで現れたのが【ソーマ・ファミリア】だ。

【ソーマ・ファミリア】はシルヴィアの借金を肩代わりし、シルヴィアの身柄を買った。

シルヴィアは借金返済のため、【ソーマ・ファミリア】として水商売でお金を返そうとした。

だが、シルヴィアにはとても払える額じゃない借金。

姉のミレニィアは妹を救うことを決心して冒険者となったのだった。

 

「と、ここまでがラングレー姉妹の出生だ」

 

木造建築の本拠(ホーム)にて。

ミレニィアについて説明を終えたレン。

早々にルシアの手が上がった。

 

「待ってください。何故【ソーマ・ファミリア】はシルヴィアさんの借金を負担したのですか?」

「ん?あぁ、それは…ミレニィアを手に入れる為だ」

「ラングレーさんを手に入れる為…?」

 

レンの返答に次はリューが顔を顰める。

リューの反応にレンはただ頷いた。

 

「ミレニィアは酒造りの才能がある。そして、【ソーマ・ファミリア】は酒造りに力を入れているファミリアだ」

「主に主神であるソーマ様の作る神酒(ソーマ)が有名ですね」

「あぁ。それでそのソーマなんだが…なんでも自分の作る酒に溺れる人間が多くて失望し、塞ぎ込んだらしい」

「なっ…。それほどまで神酒(ソーマ)は人を虜にすると?」

「……確かに【ソーマ・ファミリア】の団員は神酒(ソーマ)に取り憑かれたようになっています」

 

ルシアも共感したことで信憑性が高まる。

それが事実だと思わざる負えない。

神酒(ソーマ)

オラリオで売られている多くは失敗作で、完璧な神酒(ソーマ)はファミリア内で功績を残した者に主神ソーマが報酬として与える。

そのためファミリア内競争が多く、【ソーマ・ファミリア】の団員は傍から見ても常に必死に見える。

ただ失敗作でも人を魅了する効果がある程に神酒(ソーマ)は恐ろしい。

 

「神ソーマがそれほどのお酒を作れるならば何故ラングレーさんを取り込んだのでしょう…」

「ミレニィアさんのお酒で儲けようとしたか…【ソーマ・ファミリア】はお金に困っている様子はなかった気がしますが」

 

【ソーマ・ファミリア】についてレンが集めた情報を聞いても彼等があれほど回りくどいことをしてミレニィアを手に入れたい理由が分からない。

だが、既にレンは答えを導き出していた。

 

「ソーマは自分を超える酒が欲しかったんだ。人を虜にするのは自分のものだけではないと知れば失望も少しは冷めるから」

「なるほど。ですが、ミレニィアさんのお酒は…」

「そこまでには至らなかった」

 

ルシアの言葉の先をレンが言い切る。

彼等の言う通り、ミレニィアはソーマの期待には応えられなかった。

彼女の酒は確かに美味で人々を魅了するが、神酒(ソーマ)には遠く届かない。

 

「それが分かった途端、ソーマ(あいつ)はミレニィアに興味を無くしたらしい」

「らしい?もしや会ったのですか」

「あぁ」

 

すんなりと頷くレン。

一方リューは衝撃の事実に目を見開いた。

 

「計画的に手を回してあの姉妹を苦しめた癖に奴のやってることは胸糞が悪い」

「「……ッ!?」」

 

ほんの一瞬。

レンから信じられない程の重圧を感じたリューとルシア。

彼の威圧的な()()は彼女達の身の毛から特徴的な耳まで奮い立たせた。

 

「で、乗り込んだ訳だが意味はなかった」

 

だが、殺気は刹那の時だけ。

二人の瞬きの間にレンはいつも通りの雰囲気で溜息を付いた。

先程の殺気にまだ驚きながらもルシアが質問する。

 

「い、意味がなかったとは…何かあったんですか?」

「ん。まあな」

 

少し言葉に震えが混じってしまったルシアは何故か本能的にやってしまったと焦ったが、レンは軽い感じで返す。

何やらいつも通りに戻ってしまったレンにルシアだけでなくリューもさっきの緊迫感を拭いきれない。

そんなこと気付きもせずレンは話を続けるのだが。

 

「奴の本拠(ホーム)に殴り込んだがあいつは大体のことを団員に任せて話を聞かない。それにあそこの団長が――」

「待ちなさい。【ソーマ・ファミリア】の本拠(ホーム)に乗り込んだ?」

「レン様…」

 

さっきまでのビクついた様子はどこへやらリューが目を吊り気味にしてレンを見やる。

ルシアも呆れたとばかりに溜息をつく。

 

「あ、いや、それは」

「知っていると思いますが、他ファミリアの本拠(ホーム)の無断侵入は立派な犯罪だ」

「まさかそんなことになっていたとは…。普段からレン様を注意深く見ておくべきでした」

「だー!そんなことはいいんだよ!ソーマも後から許可したし」

 

思わぬところに矛先が向かい、頭を掻きむしるレン。

これには二人の眷属も呆れ混じりに苦笑いし合う。

 

「とにかく、それは置いといて!話を進めるぞ」

「はぁ。分かりました」

「レン様。うちにもお金の余裕はないのでご注意ください」

「分かってる分かってる。で、ソーマに会って分かったことが二つある」

「二つ?」

「一つはあいつとどうしても話したいと言ったら神酒(ソーマ)の原液を飲まされた。それを飲んで尚、尋ねるのであれば答えるってな」

 

レンは何を思い出したのかその時のことを苛立ちげに話す。

 

「飲んで酒に呑み込まれればあいつは跳ね除けるつもりだった。そして、実際そうなった。俺に神酒(ソーマ)は効かない筈なんだが、油断したんだ…クソ」

「…そうですか」

「……」

 

リューも気付いた。

横目でルシアを見るが彼女は首を振る。

尋ねるべきではないと。

それにこれ以上レンの話を止めると機嫌を損ねる可能性がある。

今は彼の愚痴兼情報を聞くべきだ。

 

「もう一つは【ソーマ・ファミリア】の団長だ。確かザニスとか言ったか。多分、今も尚ラングレー姉妹が苦しんでるのは奴の仕業だ」

「ザニス・ルストラ。Lv.2の上級冒険者。そして、彼は色々と裏でしてることがありましたね」

「確かに怪しい…」

 

ルシアの所持情報とリューの睨みにレンはまた頷く。

目付きを険しくして、声のトーンを落とした。

 

「あぁ。ザニスはソーマから殆どのことを一任されている。そのことを利用し、奴は立場を使って団員達を意のままに操っている。あんなことやこんなことをするためにな」

「裏工作。密輸。密売。かなりの犯罪に手を染めています」

「仮にもファミリアの管理を任される責任者がやることではない。そのザニスという男の話をもっと聞かせてください」

「そう焦るな。今から全て話す。とりあえず今回のことだけな」

 

エルフの性質故か、昔のファミリアの影響故か、リューの中に残る本人は否定する正義。

それがザニスという卑怯な男に矛先を向ける。

レンもまたそれを否定はしなかった。

 

「黒幕はソーマとザニス。ソーマはミレニィアに興味を無くしたみたいだが、ザニスは違う」

「まだ分からないことが多い。彼女を救うには……足りない」

「はい。とにかく今は何らかの理由でザニスが手回しをしてミレニィアさんの邪魔をしたいる可能性があることはハッキリしています」

「お前らの言ってた魔法の話か」

 

レンの言葉にルシアが無言で頷く。

リューとルシアが知っていること、予測していることは全てレンに話してある。

ミレニィアの魔法について、彼女のステータスの偽造のことは完全にルシアの予測なのだがそれもレンには伝えた。

 

「ステータスの偽造を含め俺とルシアで調べる。いいな?」

「了解です」

 

千里眼は必ず必要になる。

理解したルシアは素直に従う。

 

「あの、私は…」

 

一人、指示を貰えなかったリュー。

勝手に動いていいとも言われていないため確認を取ろうとする。

 

「リューにもやってもらいたいことがある」

「やってもらいたいこと…?何でしょうか」

「あぁ。それは――」

 

レンからリューに的確な指示を与えられる。

一つ、ラングレー姉妹を監視すること。

一つ、シルヴィア・ラングレーの捜索。彼女の居場所はルシアが知っていた。

一つ、ダンジョンで資金集め。交渉の時のために念のため用意しておきたいからだ。

一つ、今回の件とは関係なく改装工事の様子を見に行ってほしいとのこと。実は【レン・ファミリア】の新本拠(ホーム)としてルシアの邸宅を改装している。仮の本拠(ホーム)としてある木造建築の古い家を売り、そのお金とダンジョンでの資金で行ったことだ。

ちなみに改装工事のことは予めリューもルシアも知っている。

 

「……確かにやることは多いですね。ラングレーさんのことも気になりますが、私は私のやるべき事をしましょう」

「任せたぞ」

 

計四つの頼み事をされたリューは全てを承諾し受け持つ。

ミレニィアのことが気になるが、レンから言い渡された謎の監視で少なからず様子見はできるので不満もない。

敢えて言うなら何故監視するのかだが、レンに何か考えがあると睨んでいるリューは素直に従う。

これで今後の方針はある程度決まった。

そこで、ルシアがレンに頼み事をする。

 

「レン様。私はミレニィアさんの魔法の指導をしてあげたいのですが、よろしいでしょうか?」

「魔法の指導?訓練相手になってやるということか」

「大方合っています。あのまま魔力爆発(イグニス・ファトゥス)を起こし続けると命を落としかねませんから」

「分かった。そこは任せる」

「ありがとうございます」

 

レンの許可を得たルシアは満足そうに礼を言う。

その様子にレンはふんと鼻を鳴らして、主神として命令した。

 

「これから俺達はミレニィアを救う。お節介かもしれない。だが、知り合ったよしみ、胸糞悪い【ソーマ・ファミリア】は見逃せない」

 

主神のお言葉に表現の汚さはあれどもリューもルシアも真剣そのもので耳を傾ける。

彼女らの心にもミレニィアを救いたいという強い思いがあるから。

 

「一応言っておくが、これは正義じゃない。ただの私情だ」

「……」

 

敢えて正義を否定するレン。

名指しされた訳ではないが、リューは心の奥で何度も訂正を掛ける。

 

「だが、私情万歳だ。俺達が助けたいから助ける。理由なんてそれで充分、だから、迷うな!例えお節介だとしてもお前らの気持ちは俺が肯定する」

 

正義なんてない。

感情はある。

それは余計な手出しかもしらない。自分達は部外者かもしれない。

だが、そのことを指摘され石を投げても気にしてはいけない。

 

「貫け!そして、絶対に救い出す」

「えぇ。これ以上の悪事は胸糞が悪い」

「はい。ミレニィアさんの苦しむ顔は見たくありません」

 

それぞれの思いを胸に、ただそれは決して誰も異ならない一つのもので。

【レン・ファミリア】は始動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕焼けに染まる市壁。

そこで二人の少女が対峙していた。

 

「本当に良いんですか…?私なんかに付き合ってもらって…」

「こら。リューさんに自虐言動は止めなさいと言われた筈ですよ」

「ご、ごめんなさい」

 

杖を持った二人のエルフの少女。

一方はハーフエルフのルシア、彼女に叱られて俯き加減なエルフはミレニィアだ。

そんな二人は夕焼けに染まる市壁にいる訳だが、ルシアだけでなくミレニィアも自身の身の丈を超えるほどの長い杖を持っている。

どちらを見ても魔道士に見えた。

 

「あの、魔法の訓練なのは分かったんですが具体的には何を?それにこの杖は…」

「ミレニィアさんの魔力爆発(イグニス・ファトゥス)の原因が詠唱の不足だとすれば本来なら短文詠唱ではなく、長文詠唱になる可能性があります」

「えっと…それが?」

 

ルシアの言葉を一言聞いただけではピンとこないミレニィア。

まだ首を傾げている彼女にルシアは瞼を薄く開けて、付け加える。

 

「長文詠唱になるということはその分魔法の威力が高くなる筈。威力の高い魔法に必要な魔力量は絶大です。それを維持するのにはきちんとした杖が必要不可欠なのですよ」

「なるほど…。勉強になります。私、短文詠唱だと思ってたので魔法剣士かと思ってたんですけど…そんな凄い魔法が使えるなら魔道士向きなんでしょうか?」

「さあ。それは魔法が判明してからでないとなんとも。まだ詠唱が不足していると確定した訳ではありませんから」

「は、はい。すみません、早まりました…」

「いえ、そんなことで謝らなくてもいいのですよ。とにかくミレニィアさんには魔法が不可欠です。そのような軽装備なら尚更。まずは詠唱不足が原因と仮定して訓練していきましょう」

「わ、分かりました!お願いします!」

 

杖をギュッと握り、ミレニィアは覚悟を決める。

つい最近会ったばかりで迷惑も掛けたというのにここまで親切にしてくれるルシアにミレニィアは泣きそうになるくらい感謝し切れなかった。

だが、せっかく教えてくれるのだから泣いて邪魔をしたりはしない。

彼女の気が変わらないうちに教われることは教わろうと思った。

 

「では、まずはミレニィアさんの知ってる詠唱で唱えてください。魔力の動きを見ます」

「は、はい」

 

ルシアに指示を受け、応えるミレニィア。

杖を掲げて詠唱を始める。

 

「【星屑よ、穿て。標的を破滅せよ】」

 

この短い短文詠唱がミレニィアの知るもの。

もしこれが短文詠唱で正解ならば充分な杖を持つ今のミレニィアで、例え詠唱を間違えていても形にはなる筈。

だが、魔力爆発(イグニス・ファトゥス)を起こした。

 

「きゃああああああ!?」

「ミレニィアさん!」

 

目の前で爆発する少女にルシアはすぐに駆け寄る。

爆発はルシアも少し驚くほど規模が予想より大きく、それ故にルシアはあの短い短文だけでここまで膨大な魔力を必要としていることに気付いた。

 

「【生きる者よ、死にゆく者よ。我は其方等の生を救う、その命に咲く花を枯らさない。もし、呪われし我が身を受け入れるなら。其の身体を治そう。父の呪い、塔の呪い、龍の呪いを有した我が願う。花の魔術よ、命を咲かせたまえ】」

「詠、唱…?」

 

痛みと衝撃でぐらつく意識の中、ミレニィアは今まで見たこともない魔力を感じる。

そして、同時に詠唱の完成を悟った。

 

「【アヴァロン・リビヴァル】」

「……ッ!?」

 

ルシアが魔法を紡いだ。

それは分かる。

魔法は回復魔法で、ミレニィアの傷は一瞬で回復した。

跡も残さず痛みを抹消し、まるで最初からなかったかのように。

これ程の高威力の回復魔法はそう無い。落としてしまった命さえ吹き返すのではないか、そう思えてしまう程のとものでミレニィアも実際そうか感じた。

それもあるのだが、今はそれよりも心が奪われたものがある。

ルシアが魔法を行使した時、花弁が舞い、羽が舞散った。白い羽が。

 

「天使様…?」

「……」

 

今あること全てを忘れて見惚れたミレニィア。

視界の全てをその天使に奪われ、頬は勝手に紅潮する。

だが、天使に見えたルシアの表情は呟きのあと不愉快なものとなる。

それに気付いたミレニィアは慌てて身を起こして機嫌を損ねてしまったかもしれない彼女に許しを乞いた。

 

「ごめんなさい!何か気に触りましたでしょうか…天使様…」

「……」

 

謝りながらさらに地雷を踏み、ルシアの表情はさらに険しくなる。

 

「天使と呼ぶのは不愉快です。やめてください」

「え?あ、はい。分かりました…」

 

目に見えて少し肩を落としながら言うことに従う。

ルシアの溜息の後、ミレニィアは気を取り直して訓練の続きを求めた。

 

「そういえば次はなにを」

「……完全な詠唱を見つけます。さっきので確定しました。貴女の魔法は長文詠唱です」

「詠唱を見つける…?」

 

本来背中に刻まれたステータスに記されている詠唱。

主神に羊皮紙に写して渡され、やっと分かるそれをルシアは自力で見つけると言う。

さすがのミレニィアもそれには異議を唱えた。

 

「む、無理ですよ…」

「昔。神の恩恵(ファルナ)がない時代の頃は数々のエルフが自ら自分に合う詠唱式を試行錯誤を繰り返し、完成させたと言います」

「え!?凄い…じゃあその時代では魔力爆発(イグニス・ファトゥス)は…」

「よくあることでしょうね。それも乗り越えて昔は自ら詠唱式を発見しました。だから、今の時代でも出来るはずです」

「そんな難しいこと私に出来るでしょうか…」

「他ファミリアである限り私がオススメできる方法はそれのみです。それに、きっと魔法が必要になる時が来ます」

「魔法が必要になる時…」

 

淡々と告げるルシア。

断言する彼女にミレニィアはしばらく考えた後、杖を強く抱き締めて決断した。

 

「分かりました。私やります!」

「なら私も付き合います。ミレニィアさんの詠唱、必ず導き出しましょう」

「はい!」

 

こうして二人の特訓は毎日夕暮れ時に始まった。





原作キャラいたわ
ザニスが
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