クラウ「これは久々に面倒な相手ですな」
ヒューム「ふん、面白い」
2人の前には仮面の男が首にしていた小刀を手に“無傷”で立っていた。
そして仮面から唯一見える目の片方、右目が燃えるように赤く染まっていた。
「これを使わしたのはお前らで2人目・・いゃ2人いるから3人目か」
赤い右目を細めながら男は言う。
ヒューム「その腰にある刀は使わなくていいのか?」
「ふっ、使わせてみろ」
そう言って男は“消えた”。
ヒューム「!?」
咄嗟に体をズラす、目に見えたわけではない、本能がそうさせた。
小刀が空を切る。
「よく躱した」
そう言ってまた男はまた消えた。
クラウ「させません」
男が消えた周りにワイヤーをはる。
スパンッ!
クラウ「ッツ!これは厳しい相手ですな」
こうも簡単にワイヤーを斬られては意味が無い。
「邪魔なワイヤーだ」
クラウディオの目の前に男があらわれる。
クラウ「っく!」
斬撃が襲い掛かる。
クラウディオもヒューム同様、本能で避ける。ワイヤーを使いたい所だが回避に集中しなければ首がとぶ・・それ程の斬撃。
ヒューム「っふ!」
拳を放つヒューム、躱されるのは分かっている。
クラウ「助かります」
男が回避行動をとった隙にワイヤーをはる。
「またか・・」
ワイヤーが体に巻きつく、さっきと同じ状況。
ヒューム「オラぁ!」
もう一度、拳をはなつ。
「・・桜花幻影」
バシュンッ!
クラウ「やはりですか・・」
ヒューム「ッチ」
目の前に桜の花びらが散る、男は“いない”。
「斬月」
そう聞こえた瞬間、月型の衝撃波がクラウディオに迫る。
ヒューム「ふん!」
衝撃波がクラウディオを襲う前に蹴り落とす。
ヒュームの足から血が流れる。
クラウ「なんという威力・・・」
だが驚くのも束の間、クラウディオは周りにワイヤーを張り巡らす。
準備は整った。
男が消える、そしてワイヤーが切れる。
ヒューム「そこか!」
男がいるであろう場所に蹴りを放つ。
ガキンッ!
それを男は小刀で受ける。
しかし、ヒュームの蹴りは止まらない。
クラウ「これどうです」
男にワイヤーを伸ばす、狙うは首。
「桜花幻影」
クラウ「(きた)」
男が消え、そして。
ップツン・・あらわれる。
ヒューム「ジェノサイドチェーンソー!!」
すかさずヒュームが蹴りを放つ。
「竜巻!」
男は高速回転し小刀で周りをなぎ払う。
ヒューム「ぐぁ!」
ヒュームが吹き飛ぶ。
クラウ「ヒューム!」
ヒューム「ッチ・・大丈夫だ(威力を流しきれなかったか・・)」
口はそう言っているが、体中から血が流れている。
クラウ「(しかし私の予想が正しければ・)」
「そう、桜花幻影は連続使用できない」
クラウ「!?」
「ワイヤーが通じないのにワザワザ張り巡らし、消えると分かっていての攻撃」
クラウ「頭も良いとは・・内に欲しいですね」
「戯言を・・だが隣のオッサンを見て分かったろ、俺には勝てない」
クラウ「(打開策が見つかりませんね、それにまだ・・)」
ヒューム「たわけ小僧!」
ヒュームが飛び出す、蹴りの連打。
クラウ「やれやれ、帝様達が不在で良かったですな」
クラウも戦闘に参加する。
帝様達の不在、現在九鬼の上層部の人達はみな海外で仕事中。
残っているのは紋白とヒューム、クラウディオ、その他の従者達だけである。
~とある部屋~
窓の外から聞こえる小さな音。
紋白「何じゃ?あれは」
そして銀色に光る何かと、小さな赤い光が漂っていた。
~九鬼邸前~
「そろそろ任務完了時間だ、九鬼紋白はどこだ?」
クラウ「答えるわけが・!?」
「斬月」
ヒューム「小賢しい!」
衝撃波を蹴り上げる、先程の油断は無い。足に気を纏わせ傷つかないようにする。
「斬月」
しかし斬月は止まない、それどころか。
ヒューム「(威力が増してきている!?)」
ヒュームの気を持ってしても足に傷が出来始める。
すかさず衝撃波を消す、から回避するに切り替える。
ヒューム「なに!?」
避けたはず、しかし腕から地が流れていた。
クラウ「厄介な技ですね」
ワイヤーを男に放つ、隙を作らせるため。
「(来たか)斬月」
ワイヤーを切り刻む。
ヒューム「オラぁ!」
すかさず攻撃にうつるヒューム。
「(これで)竜巻!」
ヒュームは攻撃をやめクラウディオの所まで戻る。
作られた竜巻が収まるのを待つ。
クラウ「キリがないですな」
竜巻が収まる。
ヒューム「何か手は無いのか?そろそろ紋様が・・?」
そこに男はいない。
ヒューム「ッツ!?後ろだクラウ!」
ヒュームは竜巻の威力を分かっている、故に竜巻の中から出てはこないと、確信では無いにしろ思っていた。現に今迄あの技の後にはその場に残っていた。
クラウ「!?」
だが、男は今クラウディオの真後ろにいる。
それは小さな油断。
「遅い・・竜巻!(終りだ)」
今までに無い威力で竜巻を放つ。
クラウ「があぁぁ!」
真上に血を巻き上げながら吹き飛ぶ。
ヒューム「くそ!」
近くにいたヒュームは真横に吹き飛ぶ。
「一人目」
そしてクラウディオに追撃をかけるため地面を蹴る。
ヒューム「させるか!」
咄嗟に体制を立て直し男に掴みかかる。
「桜花幻影」
男の消えた先は。
クラウ「ぐっ・・ヒューム、紋様を頼み・・」
クラウディオの目の前。
「桜花乱舞」
ズバンッ!
それは一瞬の出来事、しかし切り刻んだ回数は無限に等しい。
ドサッ・・
クラウディオが地面に落下した。
意識は無い。
次で決着です。
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