比企谷八幡を追いかけて…   作:電柱人

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電柱人です。
今回は短いです。


第18話 私と彼の始まりの場所

元旦

それは一年の始まりである。

子供のうちはとても嬉しいことばかりが起きるこの日であり、私はとても気に入っている。

しかし…寒い。

目が覚めたはいいがとても布団から出たくない。

でもなぁ、待ち合わせあるし…。

と、何度かの葛藤の末に私は布団から出る。

顔を洗ってリビングに行く。

 

「明けましておめでとう、お姉ちゃん」

「あけおめ、妹よ」

「母上&お父さんは?」

「大晦日からそば打ちに行ったらしいよ。今日の夜には帰ってくる」

 

ほお、そういやそうだった。

 

「それよりも白、忘れてないよね?」

「覚えてるよ!10時半に神社でしょ?」

「うん」

 

現在時刻は8時。

まだ余裕だ。

新年からみんなに会えるのはいいことだよね。

そんなことを考えつつ私は椅子に座り、お姉ちゃんが食べていたおせちを一緒に食べる。

 

おせちを食べ終えた私は、待ち合わせの為に準備を始める。

私は初詣に行くのだ。

振り袖とかそういうのは着ないので、格好はラフな感じで行こうと思う。

やはり冬のパーカーは安定だよね!

なんて思いつつも準備を終える。

ガチャっとドアを開けると丁度お姉ちゃんもドアを開けて出てきた。

 

「おいおいマイシスター、元旦からパーカーとかあれやん。女子なんだからおしゃれしようぜ」

「おいおいマイシスター、ブーメランって知ってる?お姉ちゃんこそ女子なんだからおしゃれしようぜ」

 

目が合ったとたんにブーメラン投げてきた。

お姉ちゃんだってパーカーやん。

 

「私は明日から本気だすの」

「それ永遠に来ないやつ」

「あちゃー!ばれたわ~」

「まったく…」

 

お姉ちゃん、新年から変わらないなぁ。

…私もだけど。

 

「…白!そろそろでないとマズイ!」

「うわっ!ほんとだ!」

 

時計を見ると結構ギリギリだった。

ゆっくりし過ぎたな。

私たちはコートを着て外へ出る。

うーん、寒い!

 

「白、これ」

「おお、ありがとうお姉ちゃん」

 

お姉ちゃんがマフラーを渡してくれたので遠慮なく受けとる。

 

ちょっとばかり急ぎながら神社に向かう。

途中信号に捕まったりしたが、なんとか待ち合わせまでに神社につくことができた。

 

「白さん、藍さん、こっちです~!」

 

呼ばれた方を振り向くと、小町ちゃんと八幡がいた。

 

「明けましておめでとう」

「おめでとさん」

「おめでとうございます!」

「みんなあけおめ~」

 

私、八幡、小町ちゃん、お姉ちゃんの順にお正月定番の挨拶をする。

 

「とりあえず並ぼっか」

「「「そうだね(ですね)」」」

 

お姉ちゃんの一声でみんなに参拝の列に並ぶ。

やはり元旦だからそれなりに列が長い。

私たちは今年の抱負とか、テレビの話をしながら列が進むのを待った。

しばらくして私たちの順番が回ってくる。

私はあまりこういうのに詳しくないので、前の人を見てそれに習った。

そして願うことはただひとつ。

今年も、八幡の隣にいることができますように…と。

 

 

初詣が終われば、やることなどあまりないと思う。

強いていうならおみくじを引くぐらいかな。

というか引いたよ…。

結果は簡単。

 

小町ちゃん、お姉ちゃん→大吉

私→小吉

八幡→末吉

 

…。

ま、いいよ。

結果は気にしない気にしない。

おみくじを引いたあと、お姉ちゃんと小町ちゃんは私たちに気を使ったのか、先に帰っていった。

別にそんなことしなくてもいいんだけどなぁ。

けど、八幡に用はあったので、私は八幡の方を向く。

 

「八幡、ちょっといいかな」

「なんだ?」

「よりたいところがあってさ」

「おお、わかった」

 

了解を得たので私はある場所に向かう。

目的地はさほど遠くない。

駅を過ぎ数分、私たちは目的の場所につく。

 

 

「ここだよ」

「ここって…」

「そう、ここは私と八幡のきっかけの場所」

 

そう、目的地であるこの路地裏は私が八幡を知ることとなった場所だ。

 

「私はここで初めて八幡のことを知った。八幡だと知ったのはもう少しあとだけどね」

 

といいながら私は笑う。

 

「もう一年か…」

「うん…時間が経つのは早いね」

 

私たちは少しの間無言で路地裏を見つめる。

 

「でもまあ…お前に出会うきっかけになって、よかった」

 

八幡は頭を掻き、頬を赤色に染めながら言った。

 

「うん、ありがとう」

「おう」

「…じゃ、そろそろ帰ろっか」

「そうだな」

 

 

「あの…!」

 

不意に後ろから声をかけられる。

声のした方を向くと、一人の男性が立っていた。

 

「突然すみません。…比企谷さんですか?」

「?はい、俺がそうですが…あなたは?」

 

八幡が答えると男性は確信をしたのか、引き締まった顔になる。

 

「私は、一年前にここであなたに助けてもらった者です」

「「えっ」」

 

驚いた。

 

「今日、もしかしたらと思ってここに来たのですが…会えてよかったです」

 

と、男性は八幡に言う。

 

「あれは、俺だけの力ではないです。隣にいる、白がいてくれたからこそできたことです」

「そうなんですか!ありがとうございます!」

「っ、いえいえ、無事でよかったです!」

 

私にいきなり話題が来たので、焦りながら返事をする。そのあといくつか言葉を交わしたあと、男性は去っていった。

 

「驚いたね」

「ああ、まさかこんなに色々重なるなんてな」




いかがでしたでしょうか?
この回をもって高校一年の話を終わりにしようと思います。
次回から二年の話が書ければ…と思います。
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