比企谷八幡を追いかけて…   作:電柱人

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どうも電柱人です。

結構な時間が空いてしまいました。

次からは、早く更新できるようにしたいです。

それではどうぞ


第8話 私と彼の夏休みへのカウントダウン

 

 

 

梅雨があけてからどんどん気温が高くなる。

ああ、夏がもうそこまで来ているんだ、と肌で感じつつ日常が過ぎていく。

衣替えも終わっているのでみんなワイシャツにスカートもしくはズボンと薄着になっている。

一部の人は体育着で登校しているけどね。

だから暑いと言って無防備になる女子も増えている。

それに釘付けになる男子もちらほらでてくる。

えっ?私はベストを着てるよ?

だってあまり見られるの好きじゃないもの。

 

さてさて、期末テストも近づいている今日この頃。

私は今本屋に来ている。

勉強はどうしたって?

朝に終わらしてきたさ!

あまり集中できないから夜には少ししかしないのだ。

私はテストが終わったあとに読むご褒美としての本を探している。

私としては本を結構読むのでジャンルなどは気にしない。

漫画も読めば文学、ラノベなども読む。

まあ、他の人に話しても通じないからあまり話さないんだけどね。

とりあえずぱぱっと決めてしまおう。

私の決め方はいたってシンプル、「タイトルで決める」だ。

タイトルでビビッときたものは大体自分好みだったりする。

店内をぐるりと周り、本を探す。

一周し終わって探しだした本は3冊。

どれもタイトルからして面白そう。

私は会計を済ませて店をでる。

私は帰ろうかと考えたが、せっかく外に出たのだし甘いものを食べようと近くのカフェに向かって歩き出す。

 

歩いていると、特徴的なアホ毛が私の視界を横切る。

これは比企谷君に間違いないと思い、私は進行方向を変えて彼の方へ歩き出す。

あとちょっとで彼の背中だ。

私は手を伸ばして彼の服をつかんだ。

 

「比企谷君」

「ぐえっ」

 

おっと、襟をつかんだので比企谷君は変な声をだしてしまった。

 

「ご、ごめん、大丈夫?」

「ごほっ、ごほっ…なんだ?…って日代か」

「うん、ごめんね?」

「いや、大丈夫だがなんのようだ?」

「えっとね、歩いていたら比企谷君が見えたから声をかけようと思って」

「なるほどな。俺にはできない行動だな」

「…流石比企谷君」

「おい、やめろ、そんな目で見るなよ。悲しくなるだろ…」

 

比企谷君と会話を繰り広げていると、

 

「あのー、そろそろ私を忘れないでもらえると…」

 

比企谷君の隣からこんな声が聞こえてきた。

 

「あっ、ごめんね?えっと…」

 

そういいつつ、私は隣に視線を向ける。

この女の子は比企谷君と反対で明るそうな感じだ。

比企谷君と一緒にいるってどんな関係だろう。

もしかして彼女?

 

「えっとですね、私は比企谷小町です。隣にいる兄の妹です」

 

彼女?と思わしき人が自己紹介してくれた。

…って妹!?彼女じゃなかったのか…。

そういえば似ている。

主に頭の上のあれが。

 

「ところでお兄ちゃん、この人は誰?」

「えっとだな…」

「あっ、じゃあ私から。私は日代白。比企谷君とはクラスメイト以上友達未満かな」

「ほほぅ、お兄ちゃんを気にかけてくれるクラスメイトですか~。よろしくお願いします」

「うん、よろしくね」

「もしかしてお兄ちゃん、最近よく出かけてたのって日代さんと?」

「…ああ」

「ほうほう。これはお兄ちゃんに春が来たのか?」

 

最後の方が聞こえなかったけどなんだったんだろう。

 

「ところで日代さん」

「白でいいよ、私も小町ちゃんって呼びたいから」

「わかりました。それで、白さんはこれからお暇ですか?」

「?別に暇だけど…」

「なら小町たちとお茶しませんか?白さんのこともっと知りたいですので」

「私は平気だけど…比企谷君は?」

「えぇー…じゃあ俺はかえ…「お兄ちゃん?」りません!喜んでお供させていただいます!」

 

わーお、力関係がみてわかるね。

 

「それじゃあ向かいましょう!」

 

小町ちゃんの一声で私たちはカフェに行き、入る。

ぱぱっと注文して、運ばれてくるのを待つ。

来たのを確認してから、待っていました!という感じで口に運ぶ。

 

「ん~おいし~い」

「はい、おいしいです!」

「そうだな」

 

したつづみしつつ、トークが始まった。

 

「白さんはいつから兄のことを知っていたんですか?言ってはなんですが、こんな性格と腐った目なので気にかけることなんてないと思いますが…」

「ちょっと小町ちゃん?腐った目は余計だと思うの…」

「お兄ちゃんは黙ってて」

「アッハイ」

「えっとね、実は中学のときから知ってはいたの」

「ふむふむ」

「でね、比企谷君がいつもひとりでいる理由が知りたくて話してみたいと思っていたんだけど…、中学のころの私は勇気がなくてね、話しかけられなかったの」

「なるほど」

「だから高校で話しかけようと思ってここに来たの。それで運よく話す機会があってね、そこから話すようになったかな」

「へぇ、そんなことが…」

 

なんか恥ずかしい。

ちょっと顔が赤いかも…。

比企谷君を見てみるとそっぽを向いて頭をかいていた。

比企谷君も恥ずかしいらしい。

 

「いやぁ~、正直に言うとビックリですね。兄にこんなかわいい女子の知りたいがいたなんて。家にいるときにスマホしょっちゅう触ってるのみて自作自演かな?とか思ってしまったので」

「えっ、それ初耳なんだけど…」

「だって言ってないし」

「…」

「まっ、まあこれで比企谷君のことがわかったからいいんじゃない?」

「まあ、そうだな」

 

この流れで2時間ぐらい質問されました。

あと、私の連絡先が一つ追加された。

 

さあさああの日から数日、何事もなく過ぎた。

私は今この瞬間、期末テストが終了した。

長かったよ…。

しかも今回は範囲広かったし。

まあ、もうテスト終わったからいいけどね。

残すはテストが返ってくるのを待つだけ。

クラスメイトもそう考えているのかみんな騒がしい。

 

「よっしゃー!終わったー!」

「夏休みどこ行く?」

「どこにしようかなぁ」

「プール、夏祭りとかは外せないよな」

「確かに!」

「それは外せない」

 

などと私のいるグループも浮かれている。

私は聞き流しながら比企谷くんのことを見ていた。

比企谷君は夏休みどうするのだろう。

帰ったら聞いてみよう。

 

「日代さん」

「ん?何かな?」

 

話しかけられたので思考を中断して顔を向ける。

 

「日代さんもプール行くよね?」

「そうだね、日にもよるけどたぶん行けるよ」

「了解。じゃあ計画しておくね」

「うん、よろしくね」

 

返事だけしてまた思考を開始する。

比企谷君をどうやって誘おうかな?

比企谷君外にでないからなぁ。

夏休みまであと何日かなぁ。

そんなことを考えているだけで私は嬉しくなってしまった。

ああ、きっと楽しい夏休みでありますように。

そう思いつつ、私は日にちをカウントしていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………………………ちっ」

 

…楽しい夏休みが始まる?

 

 

 

 

 

 

 

 

 





いかがでしたでしょうか?

次から夏休みとなります。

ではまた次回

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