覇王とイチャイチャしたい   作:初音 茜

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遅くなりましたが新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

新年1発目の小説ですが楽しんでくだされば幸いです。
それではどうぞ


26:砕けえぬ闇

【翌日】

 

Side 未來

 

昨日未来組が来るという波乱な1日を終え清々しい朝を迎えた今日は未来組が帰る方法を見つける為の日である。

なのだが俺はアースラへは行かずにプレシアさんにアインハルト達の同行をお願いした。

不思議がられたので自分なりに調べてみると言うと納得してくれたので海鳴市内を一人で歩いている。

 

「(キリエはともかくアミタなら情報収集の為に彷徨ってそうなんだが当てが外れたか?)」

 

そう思いながら歩いていると商店街にたどり着いた。帰るときにこの辺で何かしら買っていこうかとお店を何気なく見ているとアイスクリーム屋に一際目立つ赤い髪をした女を見つけた。

これがちびで三つ編みならヴィータなのだが生憎その女は成人並の身長。何よりその服装は明らかに日本人のそれではない。これは当たりだろう。

そう判断して俺はバレないようにアイスクリーム屋を離れアイスを食べながら歩くアミタの後をつける。そしてアミタがアイスを食べ終わり人通りが無くなった時点で結界を張った。

 

「!?」

 

さすがに結界を張れば否が応にも気づく。逆に言えばそれをされる迄尾行に気が付かなかったという事でもあるが。

 

「(結界!?まさか尾けられていた!)」

 

そう思ってそうな勢いでアミタがこちらに振り向いた。

その顔は思いっきりこちらを警戒している。まぁ当然か。

なので場を和ませる事にした。

 

「やぁ始めまして未来人さん。幸せそうな顔でアイス食べてましたねw」

 

「な、なんで私が未来から来たと!?それに幸せそうになんて食べてません!」

 

「あなたの格好見りゃすぐにわかるさ。何より既に未来からこの時代に来てる人らがいるんだからな。それに幸せそうに食べてない?これを見てもそう言えるの?」ニヤニヤ

 

バオウに撮らせた画像を見せる。するとアミタの顔が茹で蛸のように赤くなる。

 

「わ、私達以外にも!?まさか...いや、その前にけ、消して!その画像消してください!」

 

「いいじゃん別に。むしろこれをあのお店の宣伝にしたらめっちゃ人気出そうだぞ。あ、そうしよう。じゃあ今から行ってくるわ。では♪」

 

「逃がしません!」

 

ちっ!先回りされた。てか結界解除してないんだからどのみち行けないのにそれに気づかない程恥ずかしいらしい。

まぁさすがに宣伝は冗談だが話をさせる種は出来たのでそれで良しとしよう。

 

「ちっ!まぁいい。それじゃあ未来人さん。話を聴かせてもらおうか。何のためにこの時代に来たのかをね」

 

「…〜〜!///。わ、わかりました。実は...」

 

 

※アミタ説明中

 

 

「...という訳です」

 

「なるほど。エルトリアの復興の為に闇の書の中にあったシステムU-Dの核であるエグザミアを手に入れる為ね。それがあれば本当に君達の故郷は救われるのか?」

 

「ええ。それは間違いありません。長年調べてきたんです。唯一の望みですから」

 

「なるほど。ただ一つ残念な知らせがある」

 

「?。なんですか?」

 

「この時代にはもう闇の書はないんだ。だから当然エグザミアもない」

 

「!?!?。そ、そんな!?嘘です!私達はこの時代に闇の書がある事は突き止めてるんです!だから・・」

 

「・・もう一度言うぞ。闇の書は『もう』無いんだ」

 

「なぜ・・です・・か?」

 

唯一の希望を失いたくないという顔をしながら問いかけるアミタに闇の書事件の話を聞かせた。そして話し終えた後アミタは虚ろな目で黄昏ていた。

 

「そんな...管制人格を救うために闇の書を破壊したなんて...。新生夜天の書にはエグザミアは入っていない。私達は何のために頑張ってきたのか...」

 

星を救うというのがどれほど大変な事なのか未來にはわからない。だからこそアミタの努力に未來は何も言うことは出来なかった。

あの時はGOD編の事など露にも考えてなかったしリインフォースを消滅させないという事しか頭になかったから。今となってはどうしようもないのだが。

沈黙が2人を包み時間だけが経過していく。

そして夕暮れとなった頃にせめてアミタだけでも家に連れていこうかと未來が思ったその時頭上から声が聞こえてきた。

 

「貴様ら 子鴉を知らんか?」

 

「「え?」」

 

声のする方を見ると前髪以外の先端を黒くし髪の色を灰色にしているはやてがいた。いや、はやてじゃない。まさか...

 

未來とアミタが何も言わずにいると声をかけてきた人物は苛立しげに再び問いかけてきた。

 

「貴様ら聞いているのか?子鴉を知らぬかと聞いておるのだ!」

 

「王。それでは通じません。まずその子鴉というのが誰かを説明しないと」

 

そう言って茶髪に黒いBJを着たなのは似の女の子が宥めるように言う。

 

「そうだよ王様。シュテるんの言う通りだよ。オリジナルの事を知っていないとまず言えないしそもそもそれ名前ですらないじゃん」

なのは似の女の子に続いて髪の先端を黒くし水色の髪色をしたフェイト似の女の子が喋る。

 

「ええい、やかましい!我にだけ通じればよいのだ!それにレヴィ!貴様も名前で呼ばすオリジナルと言っているではないか!」

 

「僕は別に誰かに聞く時にそれを言ったわけじゃないもん」

 

「ええい!減らず口を!」

 

ぎゃあぎゃあと叫ぶはやて似の女の子の戯言を聞き流しつつ名前を聞いて確信した。いや、正直言うとアインハルト達が来た時点で展開は分かっていたのだがいざその場面が来て固まってしまったらしい。

とうとう物語が動くかと思いながら話し始める。

 

「闇の書を破壊したから現れぬと思っていただけに驚いたぞ。闇統べる王(ロード・ディアーチェ)星光の殲滅者(シュテル・ザ・デストラクター)雷刃の襲撃者(レヴィ・ザ・スラッシャー)

 

こちらが名前を言うと騒がしくしていた3人の動きがピタリと止まりデバイスを起動して俺に向けてきた。

 

「貴様。なぜ我らの名前を知っている?それに闇の書を破壊しただと?ならば子鴉はどうしたのだ?」

 

「俺が闇の書に吸収された時にちと調べたから知ってただけだよ。子鴉ってはやてのことか?はやてなら今管理局に身柄を拘束されてるさ」

 

「なるほどな。では子鴉をここへ呼べ!王の命令だ!」

 

「え?やだよめんどくさい」

 

ドヤ顔で言い放つディアーチェに即答で拒否を出すとシュテルとレヴィは口を手で抑えて顔を背け笑いを堪えていた。そしてドヤ顔したディアーチェは顔を赤くしてプルプル震えた。

 

「貴様・・!王の命令を拒否するとは命がいらんらしいな」

 

「俺からすれば君は王でもなんでもなくただ痛い中二病の子なんだが」

 

「中二っ!!」

 

「「ブフォォォォ!!」」

 

(あ、シュテルとレヴィが吹き出した)

 

「崇高なる王である我を侮辱するとは万死に値する。今から貴様を処刑してやる!それとシュテルにレヴィ!貴様らもなぜ笑っている!」

 

「王よ。何を言っているのですか?私は笑ってなどいません」

 

「今更澄ました顔をしても遅いわ!そこになおれい!」

 

「ブフォ!王様が中二病。プププ♪」

 

「よし。レヴィ動くな。貴様から処刑してやる。決して我は中二病ではないと思い知らせてやる」

 

「いや、どう見ても中二病だよ」

 

ギラッ!

 

鋭い眼光をして未來にデバイスを向け魔法を唱えた。

 

「死ね!小童が!アロンダイト!」

 

直進的な砲撃を放つディアーチェ。未來はそれに対して動くこと無く激突した。

 

「ふん!我を馬鹿にするからそうなるのだ。行くぞシュテル、レヴィ。まずは子鴉を捕獲することから始める。奴が闇の書を持っていようといまいとな」

 

臣下を連れてその場を去ろうとするディアーチェだが呼ばれた2人はある一点を見つめたまま動かなかった。

 

「どうした?」

 

「王。あれを見てください」

 

「なんだと言うのだ?・・なっ!馬鹿な!我の魔法を食らって無傷だと!」

 

3人の視線の先にはディアーチェの攻撃を受けた未來がその場に佇んでいた。周りの地面が抉れている事から当たった事は明白。なのに未來自身には傷は一切ついていなかった。

そのあまりの事実にディアーチェは震える指で未來を指さしながら問いかけた。

 

「き、貴様今何をした?我のアロンダイトは無傷で要られるほど優しい攻撃ではないのだぞ!」

 

「何をした?って聞かれてもただ当たる少し前に気合いで相殺しただけだが?」

 

「気合いで?馬鹿を言うな!そんなもので我の魔法は・・・」

 

「はぁ...とりあえず話進まないから君には寝ていてもらおう」

 

「やれるもんならやってみるがいい。だが決して我は「じゃあお言葉に甘えて」・・何!?ガッ!!」

 

ディアーチェの背後に周り首に軽く手刀を加えると気を失ったので抱き抱える。そして残りの2人に向き直るとシュテルは目を大きく開かせ動揺していた。レヴィは目を大きくさせていたのは同じだがなぜか目がキラキラしていた。

 

「王がたった1発で?そんな馬鹿な!」

 

「凄〜い!王様がたった1発で負けた!ねえねえ今のどうやったの?」

 

「質問は後だレヴィ。とりあえず俺の家に移動するぞ。シュテル。アミタって人も捕獲しといて」

 

「・・わかりました」

 

「ちょ、ちょっと待って!捕獲って私は!」

 

「問答無用!じゃあ行くぞ!」

 

「待っ・・!」

 

アミタの言葉を聞かずに俺は全員を連れて家に瞬間移動した。

 

Side end

 

Side アースラ

 

未來がアミタを見つけた頃アースラでは未来組の話を聞き終えたリンディが皆と話し合いを交わしていた。

 

「アインハルトさん達の話を受け改めて今回の事件を担当する事になりました。つきましてはそれに関する話し合いをしたいと思っています。クロノ!」

 

「はい艦長。皆これを見てくれ。これはなのはが会った人の画像だ。アミタという名前と彼女の妹がこの時代に来ているという事しかわかっていない。何の目的で来たのか?はたまた彼女達はどこから来たのか等少しでも思い当たる事があったら言ってほしい」

 

情報協力を求めるクロノだが当然名乗りを上げる者はいない。

少しばかりの沈黙が続きやはりダメかとクロノが思ったその時。

 

「!?。艦長!クロノ君!海鳴市内に結界を感知!この魔力反応は未來さんです!」

 

「なんですって!?」

 

「未來さんが!?」

 

「どうやら未來は見つけたようね」

 

親子が驚く中未來が動いていた事を知っているプレシアが言葉を放つ。

 

「プレシアさん。見つけたってまさか?」

 

「そのまさかよ。おそらくなのはちゃんが会ったというアミタって子をみつけたんだわ。それで逃げられないように結界を張ったってところね」

 

「な、ならすぐに応援を派遣しないと!」

 

「やめておきなさい」

 

「何故ですか?」

 

「情報が少ないのに無闇に部隊を動かして何かしらあったらどうするの?執務官さん。こういう時こそ指揮する立場である貴方がどっしりと構えないでどうするのよ」

 

「っつ!し、しかし!」

 

「安心なさい。未來が上手くやってくれるわ。その時になったら話を聞けばいいのよ」

 

「・・わかりました」

 

「提督さんも何か質問とかあるかしら?」

 

「いえ。プレシアさんにそう言われてしまったら私としても何も言うことはありません。現状行き詰まっている以上未來さんに託すことにします」

 

「了解よ。おそらく捕獲したら連絡来るでしょうからその時まで待ちましょう」

 

「そうですね。皆!今はしばし休んでいて」

 

リンディの言葉により各々が張り詰めた空気を打ち消し和気藹々とした雰囲気になった。

そしてリンディ達もそれぞれの持ち場に戻っていった。

 

Side end

 

Side 未來

 

家に着いた俺は驚いた顔をしているメンバーを引き連れリビングへと向かった。

プレシア達がアースラにいるため家には誰もいないと思っていたのだがリビングの扉を開けるとアニメを見ているアリシアがいた。

 

「あ、お姉ちゃんおかえり〜」

 

「あれ?アリシアなんでいるんだ?てっきりプレシアさん達とアースラに行ったと思ってたのに」

 

「私も最初はそうするつもりだったんだけどお母さんが《 私達がいない時に未來が帰って来た時の為にお留守番お願いできるかしらアリシア?》って言われたから待ってたの」

 

「なるほど。出迎えてくれてありがとうなアリシア」ナデナデ

 

「フニャ~」

 

気持ちよさそうに目を細めるアリシアだが後ろのメンバーを見て首を傾げた。

 

「あれ?ところでお姉ちゃん。その人達は?」

 

「赤髪の人がシャンk…じゃなくてアミタ、そして高町さんに似てるのがシュテル、フェイトとアリシアに似てるのがレヴィ、そしてこの気を失ってるのがディアーチェって言うんだ」

 

「ねぇ、今私を誰と間違えそうになったの?」

 

「初めまして」

 

「よろしく〜♪」

 

「は、初めまして。アリシア・テスタロッサと言います。でもなんでその子だけ気を失ってるの?」

 

「話をしようにも喚いてうるさいから気を失わせたんだよ」

「なるほど。ならその人以外にはお茶が必要だね。私が入れてくるからお姉ちゃん達は座ってて」

 

「え?アリシアが?お茶入れられるようになったのか?」

 

「今はお茶よりもさっきの事について教えてくれる?」

 

アミタがなんか言ってるがスルー。

 

「私だっていつまでも何も出来ないっていうのは嫌だもん。お母さんに教えてもらいながらできるようになってきたんだもんね。だから座って座って!」

 

「わ、わかったよ。それじゃあ皆どうぞ」

 

「「「お、おじゃましま〜す」」」

 

アリシアがキッチンへと向かい未來は連れてきたメンバーをソファーに座らせる。

そしてアリシアがお茶を持ってきたタイミングで話し合いを始めた。

 

「さて、とりあえずアミタさん。今後君はどうするつもりなのかな?少なくとも君達の時間移動でに巻き込まれた人が少なくとも2人はいるんだが」

 

「...巻き込んでしまった方々には本当に申し訳ありません。ですが先程も述べた通りエルトリアを救うためにはこうするしかなかったんです」

 

「そうか。まぁ俺に謝っても何の意味もない。だからその2人が帰ってきたら謝ってくれ。それともう一つ」

 

「わかりました。え?まだ何か?」

 

「君は人間ではないな。気を感じるには感じるが極わずかだし...戦闘機人ってとこか?」

 

「...そのとおりです。戦闘機人その物ではありませんが似たような物です。...まさか会ってすぐにバレるとは思いませんでしたが」

 

「会った時から不思議な感覚はしてたしな。それで妹と連絡は取れるのかい?」

 

「無理です。完全に通信を遮断しています。今どこにいるのかすらわからなくて」

 

「と、なるとサーチャーとかで探すか、もしくはおびき寄せるかだな。まぁそのへんは考えて行こう。さて、次は君達だな。レヴィとシュテル。俺は確かに闇の書が破壊されたのを確認している。だから本来であれば君達は出てこないはずなんだがなぜいるんだ?」

 

「私達に聞かれてもわかりません。昨日の夜突然蘇ったんですから。ですが私達が蘇ったという事はシステムUーDもあります。なのでそれを見つける事が私達の使命です」

 

「見つける?居場所はわかってるわけではないのか?」

 

「わかりません。私達も長い時間探していますが発見には...」

 

「ふむ。となれば今のところ誰も居場所がわからないわけか。情報が少ない以上無闇に動いてもあれだしほっておきすぎると目覚めて暴走してしまう危険性もあると」

 

「一応見つけてしまえば私のマテリアルとしての力でシステムUーDを制御する事は可能です。暴走したら厳しいですが」

 

「なら...『 pipipipi』っとちょっと失礼。はい。もしもし?」

 

『 未來!今貴方どこにいるの!?』

 

「あ、プレシアさん。今は家にいますが」

 

『 ならすぐにアースラに来てちょうだい!』

 

「...何かあったんですね」

 

『 ええ。座標は送ってあるわ。すぐにお願いね』

 

「わかりました」

 

通信を切り向き直る。

 

「聞いてた通りだ。すぐに転移するぞ」

 

全員が頷いたのを確認し転移魔法でアースラへと飛んだ。

 

【アースラ】

 

アースラの管制室に着くとすぐさまプレシアがやってきた。

 

「お待たせしましたプレシアさん」

 

「急にごめんなさいね未來。それでこの子達は?」

 

「自己紹介は後です。今は説明を」

 

「そ、そうね。まずはあれを見てちょうだい」

 

プレシアが指さした先にはメインモニターがありそこには先端が尖った黒い柱がありそれらに支えられるかのように真ん中に黒い球体が鎮座していた。

 

「あれは......」

 

俺にとっては初めて見る物。だがすぐにあれがなんなのかわかってしまった。ふと横を見るとマテリアル達の視線も鋭くなっている。アミタだけは分からなそうな顔をしているが。

 

「あれはまさか......システムU-D?」

 

「...ええ。間違いありません。まさかこんな形で見つかるとは思いませんでしたが」

 

「あれが僕達がずっと探していた......」

 

「え?あれがそうなの!?私達が調べた時はあんな姿じゃなくて......」

 

それぞれの反応をしているとプレシアはやはりという顔をした。

 

「やっぱり未來は知っていたのね。そこの子達まで知ってるのは予想外だったけどもあれはなんなの?」

 

「この子達はマテリアルと言ってあの球体とは元々一つだった存在です。そしてあれの名前は砕けえぬ闇。別名システムU-Dと言って闇の書の主や管制人格ですら気が付かない程一番奥にあった物で闇の書の暴走の時と同様の状態になっていますがやばさはあの時よりも数段上です」

 

「それはどうしてなの?」

 

「まずシステムU-Dが自身の力を制御できないこと。そして時間が経つにつれて力が高まり全てを破壊し尽くすんですがそれを止めようにも防御もとてつもなく硬いんです。高町さんのSLBでも傷一つ付けられないでしょうね」

 

「...確かにそれはやばいわね。となると目覚める前に倒してしまうのが得策かしら?」

 

プレシアがそう言った瞬間アミタが大声で異議を唱える。

 

「ダ!ダメです!!あれが無くなったら私達の故郷を救う手段が!」

 

「では貴方はその為にこの時代の人間が死んでもいいと言うのね?言っちゃあなんだけど私は見ず知らずの人の故郷の危機よりも家族を守る事を選ぶわ。私達はこの時代を生きているのだから」

 

「..................」

 

アミタにとってプレシアの言い分はもっともだと感じた。だがそれは自分にとっても同じこと。故郷を救えたなら例え自分が死んでも構わないとすら思っているのだ。

そんな2つの想いが入り交じり声を出すことができないアミタだが目には力強さが宿したままプレシアの目をまっすぐ見ていた。

そんな緊迫した空気が流れる中エイミィの声が響く。

 

「艦長!あの球体が周囲の魔力の吸収を開始しました。おそらく復活する為の最終段階ではないかと」

 

「...まずいわね」

 

リンディが深刻な顔になりどうするべきかを必死に考える。

 

「(アルカンシェルならまず間違いなくシステムU-Dを破壊できる。けどさすがに地球でやるにはリスクが大きすぎるわね。かといって宇宙空間に転移させるとなるとあの物量は大きすぎるし)」

 

リンディが考えていると奥からぞろぞろと人が集まって来た。そしてその先頭にいる人物はリンディへと話しかけた。

 

「リンディさん。ウチらが出ます。時間を稼ぎつつできるだけ宇宙空間に誘導してアルカンシェルで消滅させてください」

 

「「私達も行きます!」」

 

「やっと見つけたのだシステムU-D。必ずお前を我が臣下に加えてやる!」

 

「負っけないぞ〜♪」

 

「待っていてくださいシステムU-D。必ずや貴方を救って見せます」

 

「艦長。僕も行きます」

 

「私も久しぶりに実戦に加わろうかしら」

 

はやてや守護騎士、なのは、フェイト、クロノ、プレシア、マテリアル達が名乗りを上げる。てかディアーチェもいつの間にか目を覚ましていた。

 

「じゃあ俺も...」

 

「いいえ。貴方は待機してなさい未來」

 

「え?何でですか?プレシアさん」

 

「いつまでも貴方に頼るわけにはいかないもの。私達だって強くなった。だからそれを証明する為にもこの戦い任せて貰えないかしら?」

 

プレシアの言葉を受け周りを見渡すと全員が真剣な顔で頷いた。

 

「はぁ......わかりました。ですがやばい時は問答無用で参戦しますからね」

 

「ええ。それで構わないわ。ありがとうね未來」

 

そしてシステムU-Dを倒す...いや、止めるための作戦会議が始まったのだった。

 

 

《 海鳴市 上空》

 

4本の黒い柱に支えられ中央に鎮座するシステムU-Dの球体は時間が経つにつれてどんどんと大きくなっていた。

地球には魔法文化はないとはいえ空気中には魔力は存在している。量は少ないが蓄積していけばそれ相応な量となるだろう。

その蓄積した魔力を己の復活に回す。そしてその魔力で今すぐにでも復活しそうなのは誰の目にも見えて明らかだった。

そんなシステムU-Dから十数メートル離れた位置に未來を除く闇の書事件の時の関係者が勢揃いしていた。

はやては生まれ変わったとはいえ自身が所持していた前闇の書が招いた事件ということで大いに気合いを入れている。

 

「はやて。今回の敵はナハトヴァールの時とは比べ物にならん。油断するなよ」

 

「わかっとるでクロノ君」

 

クロノの言葉に返事を返すとはやてはまた黙ってシステムU-Dを見据える。

そして幾分か過ぎた頃球体に罅が入り割れると1人の金髪幼女が現れた。

 

「あ、あれがシステムU-D?我らが探し求めていたものなのか?」

 

「ほぇ〜初めて見た」

 

「...これが...砕けえぬ闇」

 

マテリアルズは自分らが長年探し求めていた物に対する言葉を述べる。そしてその当の本人は空を1度見上げた後自分を見つめる者達へと視線を向ける。

 

「...私を目覚めさせたのは貴方方ですか?」

 

「いいえ。貴方を目覚めさせたのは私で〜す☆」

 

U-Dの質問に横から答えたのはピンク色の髪をしてアミタと同じ服を着た少女だった。

 

「キリエ!」

 

「あらお姉ちゃん。随分と遅いご到着で。まぁその方が私にとっては好都合だったけどね。それはそうと見てよお姉ちゃん。とうとうエグザミアを私は手に入れたのよ♪これで博士も喜ぶわ」

 

嬉しそうにベラベラと喋るキリエ。そしてそれを側で聞いていたシステムU-Dは体を紅くし、不定形の煙の様な物体で翼を出現させた。

 

「貴方が私を......眠りなさい」

 

「え?ガフッ!」

 

出現させた翼でキリエのお腹を貫くU-D。その顔には憎しみの表情が浮かんでいた。

 

「キ、キリエェェェェェェェ!!」

 

慌ててアミタがキリエの元へと向かう。そしてそれを見たUーDはアミタにむけてキリエをぶん投げた。

アミタは驚きつつも高速で迫ってくるキリエをキャッチ。すぐさま傷の状態を確認する。

 

「ひ、ひどい...」

 

お腹の穴は貫通しているためその穴からはバチバチと電気が起こっていた。人間で言えば内臓を損傷し血が大量にでている状態だ。当然放って置けば命に関わる。

 

「アミタ!すぐにアースラに行ってキリエを診せるんだ!」

 

クロノの指示が飛ぶ。

 

「は、はい!「ガフッ!」キリエ!しっかり!」

 

辛うじて意識があるのか目をあけてアミタを見るキリエ。

 

「ご、ごめんねお姉ちゃん。まさかこんな事になるなんて...」

 

「いいから!いいから今は喋らないで!すぐに見てもらうから!」

 

「無理よ。この時代で私を治すなんて不可能だわ。これもお姉ちゃんの忠告を聞かなかった私の罰ね。ゴホッ!」

 

「キリエ!「いいから早く行くんだ!」は、はい!」

 

クロノに叱責され慌てて転移魔法でアースラに飛ぶアミタとキリエ。

そしてそれを見送ったクロノはエイミィに連絡を取る。

 

「エイミィ」

 

「わかってるよクロノ君。既に医療チームは手配してるよ」

 

「わかった。後は頼んだぞ。こっちは任せてくれ」

 

「うん。気をつけてね」

 

「あぁ」

 

通信を切り相棒のS2Uを構えて砕けえぬ闇を見据える。

 

「まさか私と戦おうと言うのですか?やるだけ無駄です。時期に全て滅びます」

 

「させへんで!闇の書の後始末はウチらがつける!」

 

「あなたは?」

 

「ウチは闇の書改め夜天の書の最後の主 八神はやてや!」

 

「...そうですか あなたが...。ですが魔法に触れて数ヶ月であろう貴方が私に叶うとでも?」

 

「...確かにウチだけでは手も足も出んやろな。けどウチ《 ら》なら話は別や!」

 

その言葉と共に守護騎士やなのは達がそれぞれのデバイスをU-Dに向ける。

 

「...面白い。せいぜい貴方がたが足掻く姿を拝むとしましょう。かかってきなさい」

 

そう言うとU―Dは魔力が膨れ上がらせ翼をはためかせる。

 

「行くでみんな!ウチらの力見せつけたるで!」

 

そう宣言し周りが雄叫びを上げる中はやては先陣を切って向かっていった。

 

《 アースラ》

 

「...始まりましたね」

 

「そうね。ここからは彼女達に託すしかないわ」

 

エイミィとリンディがそう話しているのを尻目に俺はアースラの医務室へと足を向けた。

 

「未來さん。どちらへ?」

 

「...決まっているだろう。キリエとか言う女の状態を見に行くんだ」

 

「彼女は貴方とは接点が無いでしょう。それに貴方が何かしらできるとでも?」

 

「さぁな。まずは見て見ない事には始まらん。状況が変わったら知らせてくれ」

 

「...わかりました」

 

リンディの返事を聞き管制室を出た俺は案内板を見ながら医務室を目指した。

そしてものの5分もかからずに到着すると医療スタッフが慌ただしく動いていた。

見渡すとガラスの壁を隔てた先でキリエが横たわっていてキリエの側には主治医らしき人物が立ち何かしらしているようだが遠目から見てもお手上げ状態なのがわかる。

そんな主治医から目を離し医務室を見渡すと椅子に座ってひたすら祈っているアミタの姿があった。

部屋に入ってきた俺に気づかない程必死に祈りを込めている。なのでそんなアミタをスルーし近くのスタッフに話しかけた。

 

「すみません。少しいいですか?」

 

「な、なんだ君は!?ここは関係者以外立ち入り禁止だ!すぐに出ていってくれ!」

 

「そんな決まりは今はどうでもいい。彼女の状態を教えてください」

 

「言ったところで君に分かるはずが...「イイカラオシエロ」ひぃっ!あ、あの子は人間ではなく体のほとんどが機械で作られている。そして貫通された時に中のケーブルやらなんやらが切断させていてどこを治したらいいのかわからない状態なんだ!」

 

お決まりの役人言葉を放つスタッフを威圧するとビビりながらも詳しく話してくれた。まぁその内容は予想通りだったが。

そしてその気の放出でようやく全員が俺の存在に気がついた。

 

「な、なんだ貴様は!」

 

「あ、み、未來さん!キ、キリエが!」

 

ほかのスタッフの怒号を無視しアミタと向かい合う。

 

「...アミタさん」

 

「お、お願いします未來さん!キ、キリエを助けてください!」

 

「あぁ、任せろ」

 

必死に頭を下げるアミタにそう返す。すると...

 

「何を言ってるんだ!我々ですら手の施しようがないのだ。子供は引っ込んでろ!」

 

「ここは命に関わる現場だ!君は命の重さを知っているのか!?」

 

スタッフの怒号が飛ぶ。だがまた俺はそれらを全て無視しキリエのいる部屋へと入り主治医の横に立つ。

 

「...君はこの子を治せるというのか?」

 

「えぇ。でなければここには来ません」

 

「わかっているとは思うが彼女は人間じゃない。だから輸血とか人間にできる施術はできないがそれでも治せると?」

 

「はい」

 

「...わかった。なら君に任せる。頼んだぞ」

 

「任されました。すみませんが部屋の外に出ていて頂けますか?」

 

「あぁ」

 

主治医が部屋を出るのを確認した後バオウからナギの杖を取り出す。そして西洋魔法の魔法陣を出現させ詠唱を開始する。部屋の外ではなんだ!あの魔法陣は!?的な声が聞こえるがそれは無視だ。

 

「ハル・インク・アルハルド 高天原爾神留坐 (たかまがはらにかむづまります)神漏伎神漏彌命以 (かむろきかむろみのみことをもちて) 皇神等前爾白久 (すめがみたちのまえにまうさく) 苦患吾友乎 (くるしみうれふわがともを)護惠比幸給閉止(まもりめぐまひさきはへたまへと)藤原朝臣近衛木乃香能 (ふじはらのあそみこのえこのかの)生魂乎宇豆乃幣帛爾 (いくむすびをうづのみてぐらに)備奉事乎諸聞食 (そなへたてまつることをもろもろきこしめせ)

 

氣吹戸大祓 (いぶきどのおおはらへ)

 

詠唱を終え杖をキリエと向ける。すると膨大な魔力を擁した治癒魔法がキリエの全身を包みみるみる傷口が塞がれていった。そして全てが終わった時には寝息を立てるキリエが横たわっていてそれを見たアミタはキリエが寝ているにも関わらず見事なダイビングヘッドをお見舞いしキリエはまた別の意味で眠りにつくのだった。

 

 

アミタが落ち着きキリエが目を覚ました後すぐに状態を確認する。

 

「うん。傷口も完全に塞がってるな。これなら動いて大丈夫だろう」

 

「ありがとうございます未來さん!本当にありがとうございます!」

 

ペコペコと頭を下げるアミタに対してキリエはずっと黙って俯いている。

 

「ほらキリエ!あんたもお礼を言いなさい!」

 

「......どうして私を助けたの?」

 

「何?」

 

「私達は初対面よ。いくらお姉ちゃんのお願いがあったからって治療するなんて何かしらの狙いがあるんじゃない?そうじゃなきゃおかしいわよ!」

 

「ちょっとキリエ!いい加減にしなさい!」

 

「お姉ちゃんは黙ってて!さぁ何が狙いなの!?まさかシステムU-Dを奪おうって腹じゃ無いでしょうね?」

 

物凄い威圧感を出して俺を睨んでくるが正直プレシアよりも全然怖くない。なのであっけらかんと答える。

 

「俺はあれには何の興味もない。持って行きたきゃ持っていけばいい。まぁそうだな。狙いというか理由をつけるとしたらお礼かな」

 

「...はい?」

 

「お、お礼ですか?」

 

「あぁ。アインハルトと会わせてくれたお礼ってとこさ」

 

「ア、アインハルトってあんたと一緒にいた碧緑の髪の子?あの子も確か未来の住人でしょ?なんでこの時代の

あんたがあの子の存在を知ってるのよ」

 

「そのへんは言えんな。ただその事があるから君を治した。それじゃ不満か?」

 

さすがに原作知識の事を言うわけにはいかない。そのため濁して質問をした。言われたキリエはまた俯いて考えていたがふと横を向いて小さい声で呟いた。

 

「...治してくれてありがとう」ボソッ

 

「フッ♪どういたしまして」

 

キリエのお礼を聞いたアミタはしょうがないなこの妹はみたいな顔をして俺は生暖かい目でキリエを見た。そして俺達の視線に耐えきれなくなったのかキリエは勢いよく立ち上がった。

 

「さぁ、とにかく今はシステムU-Dよ!なんとか暴走する前に手に入れなきゃ!行くわよ2人とも!」

 

「はいはい。まぁもう暴走はしてるだろうけどな」

 

「全く落ち着きがないわねキリエは」

 

苦笑いしつつキリエの先導の元管制室へと向かう。

そして到着するとリンディが出迎えた。

 

「あ、未來さんおかえりなさい。そちらの子は治ったのですね」

 

「えぇ。まぁそれは置いておいて現状は?」

 

「そうですね。現状としては大詰めってところでしょうか。なのはさん達の頑張りもあってもう一息で事件が解決できそうです」

 

「なるほど。さすがは魔お...高町さん。まぁプレシアさんやフェイトは最初から負けるとは思ってませんでしたが」

 

「...今なのはさんの事を魔王って言いかけませんでしたか?お願いですからそれは本人には言わないでくださいね」

 

「......善処します」

 

「何ですかその間は!」

 

「まぁまぁ今はそれよりも事件の方に意識を切り換えましょう」

 

そう言ってジト目で見てくるリンディをスルーしメインモニターへと視線を向けた。

 

【 海鳴市 上空】

 

なのは達の頑張りによってU-Dの体力、魔力共に大幅に低下させる事に成功した。

今のU-Dには最初にあった余裕な表情は消えていた。

 

「まさかここまでやるとは思いませんでした。今まで立ち向かってきた者は数多くいましたがここまで善戦した人達は初めてです。まぁこれから先はどうかは分かりませんが」

 

「善戦するだけじゃ意味が無いの!私達は貴方を止める為にここにいる!それを達成するまで何度だって立ち上がる!」

 

ボロボロになりながらもなのはは力強く宣言する。そしてその宣言に応えるように周りの面々も武器を握る手に力が籠る。

 

「なのはの言う通り私達は貴方を止める!バルディッシュ!」

 

『yes.sir』

 

「闇の書が絡んだこの事件。当事者のウチが止める!」

 

「我らもお供します!我が主!」

 

「行きますよU-D」

 

「必ず連れ戻すぞ!」

 

「逃がさないぞ〜」

 

フェイト、はやて、シグナム、マテリアル達が気合いを入れ直し魔力を貯める。そしてそれは周りも同様。自身が持つ最強の魔法をぶつける為に、何よりこの事件を終わらすために。

 

「アルカス・クルタス・エイギアス。轟雷せし雷神、今閃光のもと敵を薙ぎ払え」

 

「全力全開!スターライト〜...」

 

「響け終焉の笛 ラグナロク...」

 

「飛竜一閃!」

 

「ルシフェリオン〜...」

 

「アロンダイト!」

 

「これで決めるぞ〜!天破・雷神槌」

 

「ファイナル〜......」

 

「プラズマ〜...」

 

上からフェイト、なのは、はやて、シグナム、シュテル、ディアーチェ、レヴィー、アインハルト、プレシアがチャージし最後の攻撃が放たれた。

 

「プラズマかめはめ波〜!!」

 

「「「ブレイカー!!!」」」

 

「フラッーーシュ!!」

 

「スマッシャー!!」

 

オーバーキルと言える程の攻撃がU-Dに向かう。

 

「あなた方の最大魔法のオンパレードですか...。ですが砲撃魔法なんて私には無意味だという事を教えて差し上げましょう!『ヴェスパーリング』」

 

砲撃魔法を一方的に打ち消す攻撃を放つU-D。どれだけ束になろうとも打ち消してやると言わんばかりに。

そして中間で砲撃はぶつかり激しい拮抗を見せる。

 

「「「「「「グギギギギギギギ!」」」」」」

 

「な、なぜです!?砲撃魔法を打ち消すこの魔法で消せないなんて!」

 

初めての事態に戸惑うU-D。

 

「負けない!私達は必ず勝つ!」

 

「その通り!あなたの魔法が砲撃魔法を打ち消す物だとしても持てる限りの力を出し尽くす!レイジングハート!フルカートリッジロード!!」

 

『yes.my.master』

 

「うちらもや!リインフォース!」

 

『はい!我が主!』

 

「レヴァンティン!」

 

『yes』

 

「我らはカートリッジシステムはないが全魔力を捧げる!シュテル!レヴィ!」

 

「はい。王よ」

 

「わかってるよ王様!」

 

「私も全ての魔力を捧げます!」

 

「私もよ!」

 

カートリッジを積んでいる者達のデバイスから薬莢が飛び出す。すると魔力が何倍にも膨れ上がった。

 

「これで決めます!バルディッシュ!フルカートリッジロード!!」

 

『yes.sir』

 

ガシュン!ガシュン!ガシュン!ガシュン!

 

「「「「「「「いっけ〜〜〜〜〜!!!」」」」」」」

 

最初の何倍にも膨れ上がった砲撃がU-Dの攻撃とぶつかり打ち消した。

 

「そ、そんな!?き、きゃぁぁぁぁぁ!!」

 

全員の集大成の砲撃にU-Dは包まれ砲撃が収まると煙の中から地面に向け落下していった。

 

「U-D!」

 

あわててディアーチェが極わずかの魔力で飛行しU-Dを抱え込む。

 

「うっ...マテリアルD。私を止めてくれて感謝します」

 

「何を言っておる?我らマテリアルはお主と共にあるのだ。当然の事をしたまで」

 

「そうですよU-D」

 

「そうそう♪」

 

「マテリアルS、マテリアルL。貴方達や他のみなさんもありがとうございました」

 

ディアーチェに抱え込まれているため会釈程度しかできないU-Dに他の面々は気にするなといった笑顔を向けながら談笑の輪に加わる。

しばし談笑した後クロノがアースラに向かおうかと言おうとした時彼の耳に変な声が聞こえてきた。

 

「......カ......カロッ......ト......」

 

「ん?」

 

キョロキョロと周りを見渡すクロノ。そんな様子にそばに居たなのはが話しかける。

 

「ん?どうしたの?クロノ君」

 

「いや、今何か声が聞こえたような」

 

「そうなの?私は聞こえなかったけど?空耳じゃない?」

 

「そう...なのかな?ならいいんだが」

 

「カカ......ロッ...ト」

 

「!?。気のせいじゃない!誰だ!?」

 

あわてて周囲を警戒するクロノ。そして...

 

「あ、あれを...」

 

U-Dが指さす先を見ると黒い塊のような物が浮いていた。

 

「な、なんだあれは?あれがまさかさっきから聞こえる声の正体か?」

 

クロノがなんとか声を出すが答えは返って来ない。そして一方その頃アースラでは...

 

「あれは!?」

 

「艦長!あの塊から強力な生体と魔力反応を確認!その反応の大きさは...U-Dのよりも何倍も上です!」

 

「なんですって!?」

 

「提督さん!すぐに全員をアースラに避難させろ!」

 

「え?未、未來さん?」

 

「早く!早くしなきゃあそこにいる人達全員が殺されるぞ!俺は瞬間移動で現地に向かうから俺が着いたらすぐに彼女達の転送を!」

 

「わ、わかりました!」

 

「頼んだ!」フッ

 

今まで見たことないくらいの動揺を見せながら未來は瞬間移動で海鳴市に飛んだ。

 

【 海鳴市 上空】

 

シュン

 

「わ!お、お姉ちゃんどうしたの?」

 

突然現れた未來にフェイトが疑問をぶつけるがそれには答えず全員に聞こえるように話した。

 

「全員今すぐアースラへ向かえ!ここにいては危険だ!やつは俺に任せろ!」

 

「ま、待ちなさい未來!あなたはあれがなんなのか知ってるというの!?」

 

「えぇ。知ってます!そしてこの場にいたら皆はすぐに殺される事もね」

 

「「「「「「なっ!?」」」」」」

 

衝撃の言葉に全員の声が重なる。

 

「ま、待ってください未來さん。私も一緒に戦います!」

 

「...アインハルトさん。気持ちは嬉しいがダメだ。例え君が万全な状態だったとしてもやつには勝てんし最悪殺される」

 

「そ、そんな!?それにやつって誰なんですか?」

 

「それは......」

 

「カカロ...ット...」

 

だんだんと声もはっきり聞こえだし黒い塊にも亀裂が入り始める。

 

「やつは俺と同じサイヤ人であり、かつて俺の師匠とその息子達が死にものぐるいで倒した悪魔」

 

塊が弾け飛び中から上半身裸で金色のベルト、その下に赤い布を腰に巻くように付け、白い胴着を下半身に着ている男が現れた。

 

「やつの名は伝説の超サイヤ人 ブロリーだ」

 

「伝説の......」

 

「...超サイヤ人...」

 

超サイヤ人を知るプレシアとアインハルトがブロリーを見る。そんなブロリーはそんな彼らに気付かず己に佇む思いを爆発させた。

 

「カカロットォォォォォォォォォ!!」

 

叫ぶと同時に膨大な気が暴風を生み出し周囲を破壊する。

今最凶の敵が地球に降り立ったのであった。




いかがでしたでしょうか?

てか今更ですがトーマとその子と一緒にいる女の子も未来から来ていたと思うのですが自分は正直そのキャラを知らないので出していません。(顔は見たことあるんだけども)

U-Dとの戦いがほとんどないのは単に主がその戦闘シーンを覚えていないためです。
オリジナルで作ろうかとも思いましたがやめてその後の展開に戦闘シーンを費やそうかと思っています。
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