僕の彼女達は可愛い   作:羽沢珈琲店

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皆さま、初めましてΣ5です。

さて、バンドリ作品3作目です。今回の主役はポピパで、これはアニメ版でおたえのヤンデレを見た時に思いついた作品です。結構前ですけどね。

今回は甘々な展開にしていこうかなと思います。若干キャラ崩壊しそうかもという勢いですが、迷わず進んでみようと思います。何卒よろしくお願いします。


僕の彼女達

 皆さん、ハーレムって実在すると思いますか?大半の人はそんなもの、漫画の世界だけだと思うでしょう。一人の男に対して何人もの女が好きになって、カレカノ関係になるなんて事現実ではありえない、と。でも、もしそれが本当に実在していたら、皆さんはどんな反応をしますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私、君のことが好き!世界で一番だーいすき!」

 

 そう、彼女から言われたのは十年前くらいだった気がする。明るくて元気が良くて、兎に角何事にも笑顔が絶えなかった彼女の告白は心にグッと来た。

 

「私ね、貴方の事が好きみたい。この気持ち、受け取ってくれる?」

 

 そう、彼女から言われたのは五年程前だと思う。家族思いで誰に対しても優しくて気がきくお姉さん的存在の彼女の告白は印象に残った。

 

「私、貴方の事が好き。他の人よりもずっと」

 

 そう、彼女から言われたのは二年前ぐらいだった気がする。言葉数があまりなく、天然であった彼女からの告白は新鮮だった。

 

「え、えっと!私……貴方の事が好きです!」

 

 そう、彼女から言われたのは一年前だった。小動物のようにおどおどしているが、根は強い彼女からの告白はキュンときた。

 

「別に、お前の事なんか嫌いじゃねぇし、仕方なく付き合ってやるだけで。か、勘違いするなよ!」

 

 そう、彼女から言われたのはつい最近のこと。常に強気で人と関わるのが苦手だけだ、デレたら可愛い彼女からの告白は嬉しさでいっぱいだった。

 

 それが、彼女達の五人からの告白。バンドを組んでいる彼女達と僕との話が今、始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん。こんな感じかな?」

 

 僕の名前は柊奏多(ひいらぎかなた)。都内の男子校に通う高校生。現役バリバリの一年生さ!夢はプロの小説家になることで、今も新作の第1話目を書いていたところなんだ。

 

「プロローグはこれでいいけど、この後の展開をどうしようか……」

 

 今作のメインは恋愛もの。今まで笑いあり涙ありバトルありの異世界ものを書いてきたけれど、今度は現実に戻って高校生達の日常を描くものだからな。

 

 ひたすら唸り声を上げている僕の元に忍び寄る影が一人。

 

「かーくん!」

「うおっ!」

 

 不意打ちをついて僕に抱きついて来た一人の少女。そして、僕の彼女でもある戸山香澄。猫耳っぽい髪型が特徴的でとにかく笑顔が絶えない子。

 

「香澄早かったね。でも今、新作のプロットを練っていたところだったから急に抱きつかないでね?」

「ご、ごめんなさい」

「分かればよし」

 

 俺は頭やあごなど、まるで猫を撫で可愛がるかのように香澄と同じようなことをする。

 

「く、くすぐったいよ奏多〜……」

「香澄が可愛いからついね」

「えへへ……」

 

 可愛いと言われた香澄は頬を緩みに緩みまくる。そんな時、もう一人の影が奏多の背後に忍び寄って来ていた。

 

「香澄だけずるい。私も」

「はいはい。おたえも可愛いな〜」

 

 忍び寄って来た少女にも香澄同様撫でる。彼女の名は花園(はなぞの)たえ。みんなからおたえと呼ばれており、僕のもう一人の彼女だ。

 

「あ、また香澄とおたえが抱きついちゃってるよ」

「いいなぁ……私も撫でて欲しい」

「ていうか、勝手にうちの蔵に入るな奏多」

 

 その後に続いて三人に少女が階段から降りてくる。因みにこの三人も僕の彼女達だ。順番に山吹紗綾(やまぶきさあや)ことさーや、牛込(うしごめ)りみことりみりん、市ヶ谷有沙(いちがやありさ)ことあーちゃんだ。

 

「僕は悪くないよ。有沙のおばあちゃんが快く迎えてくれただけだよ?」

「それでもだめだ」

「そっかー。じゃああーちゃんだけ撫で撫で無しね。さーや、りみりんこっちこっち」

「は?」

「ふえぇ!?い、いいの……?」

「いいに決まってるよー。僕はみんなに平等で優しくするんだから」

「おいちょっ……!」

「ほら、さーやも早く」

「えぇ?私はいいよ」

「遠慮しないでいいよさーや。僕は君を撫でたいから撫でたい。それだけだよ」

「……じゃ、じゃあちょっとだけ」

 

 さーやは恥ずかしながら僕に頭を差し出す。りみりんもびくびくしながら頭を差し出してくれて、動物を愛らしく撫でるようにすると、段々らみりんの表情も和らいできた。りみりんが一番動物っぽい気がしてきたかも。

 

「………なぁ奏多」

「いやー、それにしても僕の彼女達は可愛いな。ホント、いつまでも撫でていられるよー」

「おい、奏多」

「もし、僕じゃない男だったら卒倒して押し倒してそうな可愛いさだよ」

「私は押し倒されても構わないよ?寧ろ、カモンって感じ?」

「ふええぇぇ!?おたえちゃんほ、本気!?」

「あはは。おたえの気持ちは嬉しいけど、それはもっと大人になってからかな。本当に歯止めが効かなくなったら分からないけど」

「奏多、りみがショートしてるからその辺でね」

 

 確かに、りみりんが燃え上がるように顔が真っ赤になっていた。流石にジョークが過ぎたかな。

 

「聞けよ奏多!!」

 

 とうとう痺れを切らしたのかあーちゃんが怒鳴ってしまった。

 

「どうしたの、あーちゃん?あの日が来ちゃった?」

「うるせぇ!!そうじゃねぇ!」

「じゃあどういうこと?」

「そ、それはその……わ、私だけ仲間外れにすんなってことだよ……」

「うーん?聞こえないなー」

「ぐっ……!だ、だから私だけ仲間外れにすんなって言ったんだよ!」

「うん。よく言えました」

 

 恥ずかしさで一杯のあーちゃんはプルプルと震えていた。やっぱりツンデレはこうでなくちゃね。あーちゃんのデレを発動させるには思いっきり褒め称えるか、ちょっと嫉妬させる場面を作れば大抵出てくるからね。

 

「ハメやがったな……!」

「別にはめていないよ。あーちゃんにちょこっとだけイタズラしたかっただけ」

「なお悪いわ!!」

「はいはい。そんな怒ると大切なお胸が育たなくなるよ?」

「胸は関係ないだろ!!」

 

 と言いつつ、頭を撫でられて満更でも無さそうなあーちゃん。ホント、素直じゃないんだから。

 

「有沙だけずるい!かーくん、私も撫でて!」

「お前はさっきまで撫でてもらってただろ!」

「有沙、独占欲のかたまり?」

「誰が欲のかたまりだぁ!!」

「あはは……」

「有沙ちゃん、落ち着いて……!」

 

 これが、僕の彼女達。みんなとっても仲良しで大切な彼女です!


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