質落ちてるかも(もともと底辺とか言わないで)
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「…桜庭さん…これめっちゃ重いんですけど…」
…重い。さっきまであんなに軽かった刀が鉛のように重い。それにかなり疲れた。どのくらい疲れたかと言うと、中学校の頃に経験した3000m走を全力で走った時ぐらい疲れた。
「…15分か。まぁ、初めてにしては良いんじゃないか?それに、刀を手放していない所を見ると一応適正能力は発動しているみたいだしな。」
と桜庭さんは言う。さっき赤海君があんなに疲れていたのと、桜庭さんが「大変なのはこれからだぞ?」って言ってたのはこれか…
「…刀置いていいですか?」
「駄目だ。せめて30分経過するぐらいまで耐えろ。」
と桜庭さんは厳しめの口調で言った。
「30分て…沖原もあんなに疲れてるのに、桜庭さんも鬼だな…」
と赤海君が呟いたのが聞こえてきた。そっちをチラッと見ると、宮内さんと智東さんも頷きつつ何か話していた。
「さ、頑張れ。」
と桜庭さんが言った。
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「も…無理…」
僕は刀を手放し、地面に倒れ込んだ。
「沖原君!」
と智東さんが駆け寄ってくる。
「僕は大丈夫…」
気を失ってはいないが、疲れた。寝たい。猛烈に寝たい。
「30分、耐えたな。よくやったぞ、沖原。」
と桜庭さんが声をかけてくれた。僕も眠気を抑えながら、仰向けの状態に移行した。
「そして、他の者にも説明したいのが今の沖原の状態に関することだ。」
僕はこの説明のためだけに30分間適正能力を使わされたわけじゃないよね?
「さっきの赤海もそうだが、適正能力を使っていると疲労がたまってくる。しかし適正道具も人それぞれだから、疲労の溜まり方も人それぞれだ。例えば沖原は刀だから、持っているだけで能力発動。即ち、刀を持っているだけで疲労がたまるということだな。」
と一通り説明して、桜庭さんは次に赤海君を指した。
「赤海は投げるたびに能力を発動するから、投げるたびに疲労がたまる。持っているだけでは能力は発動されないから、持っている分には疲れないぞ。」
「なるほど…了解です。」
と桜庭さんの説明に赤海君は答えた。そして、次に宮内さんを指す。
「宮内は、確か適正道具が玩具で、玩具をを実物にする能力だったな?この能力だと、玩具を実物にしている間はずっと疲労がたまり続けるから注意だ。」
「はい…分かりました。」
と宮内さんも答える。そして次はやはり智東さんを指す。
「智東は確か適正道具が指輪で能力が魔法…ならば、魔法を発動している間はずっと疲労がたまるだろうから注意だな。」
「分かりました。」
と智東さんは答えた。
「そして、この疲労というものは身体的な疲労とは直結しないようで…この辺はまだあまり研究が進んでいなくてすまないが、適正能力による疲労は他の疲労、例えばさっきも言ったように身体的な疲労や精神的な疲労とは関係ない。つまり、適正能力を使ったときだけに感じる特有の疲れだな。もっとも、感じ方は身体的な疲労と同じようだが…」
と言い終えた後、僕を指した。
「このように適正能力を長時間使うとこの疲労が溜まり、最悪気絶するようだ。沖原の場合はもうちょっと長くやってたら気絶していたかもしれないな。」
マジかよ…
「この気絶するまでの時間、つまりは疲労の限界は、適正能力を使っているうちにだんだん上がってくるようだ。つまりこの特訓は、適正能力を強化するほかに適正能力を長く使えるようにする特訓でもある。」
と桜庭さんは言い終えた後、
「ちなみにさっきから言っているが、身体的な疲労とは関係ないから基礎体力トレーニング等をしても無意味らしいぞ。」
と補足した。
「さて…次は智東だ。」