どんな人生でも好きなことして生きられれば最高さ 作:はないちもんめ
今回はちょっと短めです。
「やれやれ。まさかこんな展開になるとは予想外だな」
せっかく臨時収入が手にはいるチャンスだったのに、あいつが来たせいで台無しになってしまった。
おのれ、あいつは何時も何時も俺の邪魔ばかりしやがって。
まあ、もともと無かったはずの収入だ。無かったものと思えば良い。
問題は…
「お前何でついてきてんの?」
「あなたを捕まえるためです!じっちゃんの名に懸けて!」
ヴィヴィオとか呼ばれてたガキが俺についてきたことだ。
あの爆発でこじ開けられた下水道の入り口から学園を脱出したのだが、何故だかこいつがついてきていた。
意味わかんねぇ。さっさと帰れよ。
「お前のじっちゃん何か知らねぇよ。それが通じるのは金田○の世界だけなんだよ。こんなSSで言ったって誰にも響きはしねーんだよ」
「そんなことありません!私知ってますから!金田○が面白いって!そりゃあ、コ○ンには負けてるかもしれませんけど狙ってる年齢層が、痛い!?」
「うるせーよ。金田○の何なんだお前は」
無駄に熱くなってるガキにデコピンを喰らわせた。痛かったようで涙目になっているが、全く怖くもないし、罪悪感も湧かない。嫌なら戻れば良いのだ。
てか、こいつ誰なの本当に。原作に出てくる人物なのかもしれないが、俺はストライカーズの前半くらいまでしか見てないし、その知識もこの20年でかなり曖昧になっているので、主人公クラスならともかく、モブキャラ何て覚えていない。
でも、こいつモブキャラに見えないんだよなぁ。オッドアイで美少女で、金田○のことを熱く語れる。加えて、ティアナとかの知り合いとか絶対にストーリーに関わってるキャラだろ。どういう風に関わるのかは知らないけど。
「んで、コ○ン。何処が一番早く地上に出られる出口か分かるか?」
まあ、いいや。こいつが誰だろーと俺には関係ないし。
「いや、何で私がコ○ン何ですか?」
「サイズ的にコ○ンだろ、お前。金○一じゃなくて」
「バーロー、何言ってんだ、そんなわけありませんよ」
「似せてきてるだろ。完全に意識してんじゃねーか」
本当何なの、こいつ。無駄にノリが良いし。
あ、馬鹿なこと言ってる間に出口だ。
「たく、こんなとこまで着いてきやがって」
「待って、おじさん。誰かいるよ」
何処からか持ってきた眼鏡を掛けながらそんなことを言う幼女。というか、誰がおじさんだ。誰が眠り○小五郎だ。
そもそも、そんな気配は…あるな。あー、めんどくせー。追手かよ。まあ、ティアナじゃなさそうだし、何とかなるか。
とはいえ、楽な相手じゃなさそうだ。気配がほとんどない。かなりの使い手ってことか。思わず刀を握ってしまう。
「やれやれ。臨時収入がパーになった代わりに臨時戦闘ってか?神様とやらは優しくないらしいな」
「あの状況からここまで逃げられたんだ。それだけで神様に感謝して良いと思うぞ」
突如頭上から聞こえる殺気混じりの声。条件反射でガキを突き飛ばし、刀を振り上げる。金属と金属がぶつかる嫌な音がした。
「「…っ!!」」
何とか耐えられたが衝撃で地面が割れる。こいつ、何て馬鹿力だよ!?
落ち着いて漸く相手の顔を見れば可愛い赤髪の女の子だった。女でこのパワーだぁ?力だけなら完全にティアナを超えてるぞ。
俺は見知らぬ女の規格外のパワーに驚いているが、女の方も攻撃を防がれたことに驚愕している。舐めんな、この女郎。
俺は衝撃を受け流し、体勢を崩した所に蹴りを入れるが、この女が蹴られる方向に同時に飛びやがったせいでほとんどダメージを与えられなかったが、即座に追撃し刀を振るう。
しかし、相手はそれに完全に対応してきた。なるほど、こりゃ本物だな。
何度目かの激突の末に、再び俺の剣と奴の拳が激突する。衝撃で下水道が半壊しかかる。外に出なきゃヤバイな。
「…これほどの…」
「ん?」
「これほどの力を持ちながら…何を誘拐なんて真似をしやがる!!」
「誰がロリコンだ!!!」
怒りの余りぶん殴ってしまったが、運良くそれで下水道の外に引っ張り出すことに成功した。
しかし、何を誤解してやがる。俺は誘拐なんてしちゃいねぇ。ロリコンでもねぇ。ただ、身代金が欲しかっただけだ。こいつに至っては帰れと言ってるのに来ただけだ。
外に出ると完全に体勢を立て直している女。流石ってとこか。
「やるねー、女。美人だし、気に入った。俺と良いことしない?」
「ほざけ、ぶっ飛ばしてやるから待ってろ」
「ぶっ飛ばされる覚えはないんだがねぇ…おねーさん、名前何て言うの?」
「犯罪者に言うわけねぇだろうが」
「まあ、そらそーか」
空気が殺気に染まる。来るか?身構えたその時
「あ、ノーヴェさーん。助けに来てくれたんですか?」
その空気はあっという間に霧散した。
声の方を見るとガキンチョが下水道から出てきた所だった。
再びノーヴェと呼ばれた女の方を見ると頭を抱えていた。あいつも苦労してるんだなぁ。
その瞬間素晴らしいスピードでノーヴェはガキンチョの所に移動し、思い切りぶん殴った。
「この馬鹿が!」
「痛い!?助けに来てくれたんじゃないんですか!?」
「そうだけど、何を普通に私の名前を言ってんだ!!空気読めよ!!あの空気作った私がバカみたいだろうが!!」
「いや、助ける以前に俺拐ってないからね。そいつが勝手に来ただけだからね」
「は?」
俺の言葉に理解ができないような顔をするノーヴェだが、暫くするとゆっくりとガキンチョの方を向く。
顔見えないから分からんけど、凄い顔してんだろな。あのガキンチョ震えてるもん。携帯のバイブみたいになってるもん。
「ヴィーヴィーオー?」
「ひぃ!?違うんです、ノーヴェさん!!これには事情が、ひぶっ!?」
何かを言おうとしていたようだが、無言のノーヴェの拳骨を受けて倒れこむ。
あーあ、痛そう。
「んじゃ、俺帰るから。後は家族でゆっくりとやってくれ」
「待てよ」
逃がさないと言わんばかりの声音で俺を呼び止める。振り向くとさっきまでと違い、再び戦闘モードに入っていた。
「確かに、ヴィヴィオのことは私の誤解だったみてぇだな。でも、それ以前にお前は犯罪者だろ?レイン」
「ほー、俺を知ってるのか。あんたみたいな美人に知られてるとは嬉しいねぇ」
「そりゃ、有名人だからな。あんたクラスのお尋ね者になれば顔くらいは覚えるさ」
知らん内に俺も有名になったもんだ。全く嬉しくないけど。
やり合う気はないんだがなぁ。どうやら、あちらさんは許してくれなさそうだ。
そんなことを考えている間にノーヴェは魔力を高め始める。…やるしかないか。
「やっとやる気になったか」
にやっと笑いノーヴェは続ける。
「ヴィヴィオが言っちまったからな。今更だが、しょうがねぇ。私はノーヴェ=ナカジマだ。お前を捕まえる女だぜ」
「ナカジマ…だと!?」
俺は驚愕の思いに染まる。まさか、この女が?
「へー、知ってるのかよ。ギンガかスバルと会ったことあんのか?」
知っているに決まっている。むしろ、日本人で知らない奴はいない。あの国民的アニメの究極の脇役を
「お前カツオ君の友達だったのか」
「そのナカジマじゃねぇよ!!」
え?違うの?
久し振りの投稿なのに短い。