S.T.A.L.K.E.R.: F.E.A.R. of approaching Nightcrawler   作:DAY

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Interval 15 Yantar

 例の湿地帯とやらは工場から出てマンホールのあった森を、更に西に抜けたところにあった。

 

「おお、やっぱり生ハム野郎がうようよ居るな」

 

 近くの丘の上から湿地帯を見下ろしていたユーリが気楽そうに言う。

 フィアーも見たがそこは湿地帯というよりは小さな沼と言うべきものだった。ただその沼には一面に人の背よりも高い葦が生えて、外から様子を伺うことが全く出来ない。何が潜んでいてもまったくわからないだろう。

 そして沼の岸で豚が変異した肉塊のミュータント―――fleshの群れが水浴びをしていた。あんな姿になっても豚が持っている清潔好きという習性は消せなかったようだ。

 フゴフゴと鳴きながら水際で仲間と戯れている姿は確かに豚を思わせる動きだ。あの造形でなければ、微笑ましいと言って良い光景かもしれないのだが。

 ミュータントの数はおよそ十数頭と言った所か。大したことのない数だが手持ちの弾薬が少ない今は戦いたくない相手だ。

 出来れば湿地帯自体迂回したいところだが、この辺りはアノーマリーの巣になっていて、あそこを通るのが安全らしい。

 

「多分湿地帯の中にも別のミュータントがいるな。だが岸側よりは少ないはずだ。気配を殺して湿地帯の中を歩いていけば戦闘を回避できるかもしれん」

 

 ミハイルが続ける。それに対してフィアーは疑問を唱えた。

 

「それでも湿地帯の中で敵と鉢合わせしたら?」

 

「その時は戦えばいいだけさ。湿地帯の中でドンパチやれば外からは見えん。岸にいる肉塊共は銃声に怯えてパニックて暴れるのが精々だ。気にしなくていい」

 

 セルゲイが続けた。

 

「この湿地帯にはたまにブラットサッカーやスノークが出る。不意打ちには気をつけろ」

 

 スノーク。

 確かシドロビッチのガイドブックでは、人間が変異した四足歩行のクリーチャーでZONEの危険地帯には大概これが居ると言われているらしい。

 ただ写真も無く、詳しくは書いてなかったのでそれ以上の事は分からないが。

 それをストーカー達に言うと彼らは笑ってこう答えた。

 

「流石は作者がシドロビッチなだけはある!随分と役に立たないガイドブックだな」

 

「全くだ。一番肝心要の外見が書いてねえ」

 

 そう言ってミハイルとユーリが笑いつづけていたが、肝心の情報については教えてもらえないようだ。

 仕方なくセルゲイに振ると彼も笑って、

 

「見れば分かるさ。ちょっと驚くかもしれんが、キメラからすれば雑魚みたいなもんだ。あんたなら問題ない」

 

 フィアーは溜息を着いて、この件の追求を諦めると湿地帯へ入る準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

 この湿地帯は『ゴミ捨て場』ほどきつくはないが、毒を発生させるアノーマリーが湧いているようで毒を軽減させるアーティファクトも必要になってくる。

 フィアーは有害化学物質を分解するアーティファクトのMeat Chunkを装備していたし、他の三人組もそれなりのアーティファクトを有しているのと装備してるスーツの耐性でどうにでもなるとのことだ。

 湿地帯には入る際のフォーメーションはフィアーが先頭に立ち偵察し、続いて火力の無いミハイルと片手のセルゲイ、殿をAKを持ったユーリにして進むことにした。

 

 フィアーが最初に湿地帯の中に脚を踏み入れた時、なんとも言えない違和感と不快感が襲った。彼の脳裏によぎったのはヒルの存在だ。有害化学物質が発生している沼にそんな生き物が居るとは思えないが、ここから出たらブーツの中をチェックしようとフィアーは誓った。

 底なし沼ではないと聞いていたし、実際水深は脛ぐらいしかない。だがこの状況下ではスローモーを使った高速移動は難しい。しかも背の高い葦のせいで視界も最悪だ。

 ミュータントが現れたら、有無をいわさず一瞬で片を付けなければ、体当たりか牙で吹き飛ばされることになる。

 

 とりあえずライフルの銃口にナイフを着剣し、それで葦を薙ぎ払って一歩一歩進んでいく。

 この湿地帯の中では葦が生えている部分を道代わりにするのが一番いいそうだ。

 不自然に葦が生えていない場所は毒のアノーマリーが水の底に発生していたり水深が深かったりするらしい。

 確かに一部水面が緑色に発光し、泡立っている部分があった。地下施設で見た毒のアノーマリーと同じものだろう。

 凡そ20分ほど葦を切り分けて進んだ所、唐突に銃剣で切り裂いた草の中からガスマスクが現れた。

 

 最初はそれは投棄されたガスマスクか、或いはガスマスクを被った遺棄された死体と思った。それは余りにも泥と土にまみれて、目を覆うゴーグルはひび割れ、口のフィルターに至っては欠損している。

 だがそれは勘違いだった。それは投棄などされていない。ましてやその持ち主は、死んでなどいない。そのひび割れたゴーグルの下から血走った眼光がちらつき、マスクのフェルターがあったところからは長い舌と獣臭い息が吐出されたからだ。

 

 咆哮が上がる。

 かつて人間であり、ストーカーであった証である朽ちたガスマスクを被り、かつてはストーカースーツであったであろう襤褸を纏う怪人が、葦の中から飛び出した。

 眼前にいる人間を自分のいる死と狂気の世界へ誘うために。

 

 「スノークだ!包囲されてるぞ!」

 

 後ろからミハイルの声と銃声が聞こえてくる。

 これが件のスノークか。まさしく人間の成れの果てであり、見れば分かるとはよく言ったものだ。

 フィアーは飛びかかってきたスノークに、銃剣による刺突を送り込んだ。銃剣はスノークの左肩に突き刺さる。

 だがスノークは刺されたことなどお構いなしに突っ込んできて、フィアーを押し倒した。予想外のパワーだった。

 マウントポジションを取ったスノークは、獲物の肉の味を想像したのか、破損したマスクから長い舌を出して舌なめずりする。

 

 マウントポジションを取られたことでフィアーは初めて、スノークの全容を理解した。死んで尚、異形となって、ZONEを彷徨う哀れなストーカーの成れの果てを。

 元は服と思わしき襤褸切れの隙間からは皮膚ではなく、骨と筋肉と内臓がその顔を覗かせている。靴は奇形化して大型化し、獣のようになった足によって内側から破られている。

 手足の指は鉤爪へと変形しており、素手で人間程度なら解体できそうだ。

 この様になっても尚、このミュータントがガスマスクを外さないのは、怪物と化した彼の中に残っている一片の人としての心がそうさせているのかもしれない。

 

 もっともガスマスクの下にある牙の生えた口で、こちらの喉元に噛みつかんとするその姿からは凡そ人間らしさは見いだせなかったが。

 そしてフィアーもまた彼の食事になるつもりはさらさらなかった。

 自動拳銃を引き抜き、こちらを喰らわんと大口を空けたスノークの口腔内部に銃を突きこむと、鉛弾を数発ほどご馳走してやる。

 怪物化してもその肉体の構造は人間に準ずるようで、口腔内部から9mm弾で脊髄と脳髄を破壊されたスノークは大きく痙攣した後、力尽きた。

 

 こちらに飛びかかってきた時のパワーには驚かされたが、元が人間ということもあるせいか9mmの拳銃弾でも充分通用する相手のようだ。

 立ち上がって後ろを振り向くと、後ろのストーカー達もスノークを牽制しつつ、こちらに向かって走ってきていた。どうやらあちらが本命だったようで数も多い。

 スノーク達は四足歩行で這う様に移動しており、それが外見と相まって異様な雰囲気を醸し出している。しかも早い。

 彼らに追いつかれて殺されるぐらいならまだいい。最悪の場合は自分も理性を剥ぎ取られ、彼らと共に獣となってZONEを彷徨うことになるのではないかとすら思わせる悪夢のような光景だった。

 ミハイルが叫ぶ。

 

「もう十数メートルも走れば小さい島がある!そこで化け物共を仕留めるぞ!ユーリ!ちゃんと足止めしとけよ!」

 

「畜生!損な役回りだぜ!先頭になっとけばよかった!」

 

 AKを乱射しながらユーリが毒づいたが、その場合彼がスノークを熱烈なハグを受けることになっていただろう。

 ともあれ一行はユーリの奮戦のかいもあり、全員が小島に辿り着くことに成功した。

 20メートル程の南北に長い小さな小島だ。ストーカー達がキャンプに使うのか、キャンプ用の資材や焚き火の跡がいくつかある。

 小島の南から上陸した一行は、小島の北に布陣して各々の武器を構える。この長い小島を一種の通路に見立てて、上陸してきたスノークを迎撃しようという作戦だ。

 

 小島の南と北は、まるで入り口の様に葦が生えてない部分があるが、それ以外の場所は他と比べても背の高い葦に覆われているので、動きが制限される。

 スノーク達が小島の南に上陸したら、キルゾーンと化した小島を渡らなければ、こちらに着くことは無いというわけだ。

 彼らに人間並みの知能があれば回りこむと言った戦術もしてきてもおかしくないが、ストーカー達によればスノークにそんな知能は無いとのことだった。

 

「よーしよし、こい化け物。腹一杯ご馳走してやるぞ……」

 

 キャンプ用の資材をバリケード代わりにし、AKを構えたユーリが呟く。

 ミハイルとセルゲイは万が一のために側面や背面からの奇襲に備えている。

 フィアーもまたユーリに習って、近くにあった鉄のスタッシュの上に銃身を預け、依託射撃の姿勢を取っていた。

 弾数は少ない。一撃で撃ち殺さねば。

 10秒も待つと次々とスノーク達が上陸してくる。

 四つん這いで這いずるように移動するため人間よりは狙いにくいが、この状況なら問題ない。

 フィアーはスコープ越しにこちらに向かってくるスノーク達に次々とヘッドショットを決めていった。

 人間の頃の性質を色濃く残している彼らは、やはり脳を破壊されることには弱いようで、ヘッドショットなら一撃で死ぬ。

 隣のユーリもヘッドショットとは行かないがしっかりと胴体に当てて仕留めている。

 胴体に当てた場合は、やはり10発近く撃ち込まないと倒れないようだが。

 

 一旦コツを掴んでしまえば、スローモーの使い手であるフィアーにとってスノークは最早、射的の的と大差なかった。小島の南にはスノークの死体の山が積み上がり、ミュータントの処刑場と化した。

 十数体ほどいたスノークは半分程が殺されて、ようやく勝ち目がないことを理解したようで、呻き声のような鳴き声を上げて逃げていった。

 それを見たユーリが小さく溜息をついた。

 

「あぶねえ所だった。残った連中が逃げ出さなければ弾切れになってたかもな」

 

「こっちも残弾の数がやばい。この規模の襲撃があと1回あればもう弾切れだぞ」

 

「ここを抜ければどうにかなるさ。あのスノークの足は科学者達の間で高値で引き取られてるから解体して持って行きたい所だが……」 

 

「そんな余裕はないな。さっさと行こう」

 

 そうフィアーが言い切るとユーリは残念そうにスノークの死体の山を一瞥した。

 その後は特に襲撃もなく、湿地帯を抜け出ることができた。

 湿地帯を抜けた後に一行は小休止を取り、フィアーはそこでブーツを脱いで足を調べたが幸いな事にヒルの類はいなかった。

 ブーツがたっぷりと水を吸って不快なのはこの際、我慢するしかあるまい。

 

 次の難所はアノーマリーだらけの崖下の道だった。

 狭い道には、触れたものを引きずりこみ圧縮する風のアノーマリーが点在しており、一歩足を踏み間違えるとこれに巻き込まれる事になる。

 崖下にはそこら中に四散した装備や人の骨らしきものが転がっている。自分も一歩踏み間違えると彼らの仲間入りだ。

 ストーカー達は先ほどの湿地帯に生えていた背の高い葦を一束程、切り取って持ち込んでおり、その葦を前方へ突き出して、アノーマリーの有無を確認しながら慎重に進んでいった。

 彼ら曰く、ここまで道が狭いとアノーマリー探知機よりもこうした原始的な方法のほうが確実だということだ。

 

「ボルトやナットは使わないのか?」

 

 とフィアーが尋ねるとミハイルは、

 

「ボルトを投げ込むとアノーマリーが活性化することがあるからな。開けた場所ならともかくこんな狭いじゃそれだけで危険だ。おまけにアノーマリーの種類によっては投げたボルトが弾丸みたいな速度で跳ね返されてくる時がある」

 

 と答えた。

 確かに葦でアノーマリーに軽く触れる程度なら、アノーマリーは活性化はしない。しかしその分異常の予兆がはっきりとは分からないので、この方法でアノーマリーを見分けるには経験が必要だ。

 このストーカー達はこういった難所を何度も行き来し、その経験を持っているのだろう。

 ここではアノーマリーのせいかミュータントの気配はない。その為フィアーはガイドに案内される客人になったつもりで、彼らの行動を学ばさせて貰った。

 そして1時間程、焦れったくなるような速度でアノーマリーの巣窟を歩き続けた後、崖が途切れ、目の前が一気に開けた。

 

「ここがヤンターか……」

 

 開けた視界には先ほどの湿地帯を更に数倍大きくしたような沼地が広がっていた。どうやらこの辺りは盆地になっているようで、盆地の底に水が溜まって湖になり、更に湖の水位が下がって沼になっているようだ。

 そしてその沼地の東側に科学者の基地はあった。

 ちょっとした運動場程の広さの敷地は全高3メートル程のコンクリートの塀で覆われている。内部には様々な資材やコンテナが無造作に置かれていた。

 それらの中心部に一軒家程の大きさの移動式シェルターがあった。

 あそこが科学者達の本拠地か。

 

「ようやく文明ってやつに近づいてきたな。シャワーを借りたいぜ」

 

 気が抜けたようにユーリが呟くと、セルゲイがその態度を窘めた。

 

「まだ気を抜くんじゃない。この辺のミュータントは得体が知れん。シェルターの手前でくたばってたストーカーを忘れてたか」

 

 確かにここから科学者のキャンプ地まで徒歩ではまだ30分はかかるだろう。

 植物がほとんどないせいか、この一体の視界は開けており、ミュータントの奇襲は受けにくいだろうが、この沼地にはなんとも言えない嫌な気配が漂っていた。沼地の湿気のせいだろうか。

 心なしか空も普段のZONEよりも更に薄暗い色合いをしているような気がする。

 キャンプに向かって歩いてる途中、フィアーは遠くに人影を見つけた。だがどうにも動きがおかしい。まるで夢遊症者のようにフラフラとさまよっているように見える。

 一応他のストーカー達に警告しておく。するとミハイルが慣れた様子で答えた。

 

「あの動きはゾンビだな。距離も離れてるし近づかなければ大丈夫だ」

 

「ゾンビ?」

 

 余りといえば余りな言葉に思わず聞き返す。

 

「ブロウアウトやらなんやらで脳をやられたストーカーさ。頭がイカれちまって近づくものを無差別に攻撃してくる。……ああ、銃も一応使ってくるから気をつけろよ」

 

「そりゃ知的なゾンビだ。大学も出てるかもしれんな。……噛み付かれたらゾンビ病が伝染ったりはしないだろうな?」

 

「それは大丈夫だ。要はミュータントの一種みたいなもんだ。あのスノーク共と同じさ」

 

 そう言ってミハイルは遠くに見えるゾンビを気にすること無く、先に進み始める。

 その対応にフィアーは改めてこのZONEの異質さを感じ取っていた。

 過酷な環境だけではない。その環境に完全に対応しているストーカー達への違和感だ。

 戦場では人の命が軽く見られることはよくあることだし、その程度ならフィアーも理解できる。

 しかしそれと人間が怪物となって、同じ人間を襲い始めるということは全くの別物だ。

 

 あのゾンビも先ほど撃ち殺したスノークも、元は自分達と同じくZONEの探索者だったはずだ。

 その末路が怪物となることに対して、ストーカー達は何の感慨も抱いていないように見える。

 彼らは果たして自分がいつかこのZONEの地で倒れ、あのようなミュータントになる結末を受け入れているのだろうか?

 自分の友人や仲間があのような怪物になった時、躊躇なく銃の引き金を引けるのだろうか?

 

 ……恐らく引けるのだろう。

 それが出来るからこそ彼らはストーカーとしてここに居るのであり、出来ない者はZONEから逃げ去るか、ああして哀れな怪物として生きていくことになるのだ。

 

 フィアーは今まで仕事だから、敵対しているから、こちらに危害を加えてくるから、という極めて職業軍人的な理由で大勢の敵を殺してきた。

 それについて特に思うことはないし、これからも思い悩むことはないだろう。

 それでも戦場に立つものとして、死はあらゆるものに訪れる唯一の平等だとフィアーは思っていた。

 しかし死して尚、亡霊となりその力を振るい、生者を呪い殺すアルマ・ウェイドにパクストン・フェッテル。

 そして死ぬことも許されず怪物となって、この世を彷徨い続けることを強要されるZONE。

 どうやらフィアーが思っているよりも死というものは絶対的な物ではないのかもしれない。

 そしてその事実を受け入れて尚、ZONEに留まり生きていくストーカーという人種。

 彼らもまた間違いなくこの異常な世界の住民としての資質があるのだ。

 

 何事もなかったのように進んでいく三人組の背中をフィアーは暫く見つめていた。

 

 

 

◆   ◆

 

 

 

 科学者のシェルターは近くで見ると予想以上に堅固な作りになっているのが理解できた。

 複数のユニットを組み合わせて作られたそれの外殻は全てが頑丈な装甲板で覆われ、更に自前の発電機に大気が汚染された時に備えてか、空気清浄機まで備えている。

 屋根の上はヘリポートになっている上、いざという時はヘリで釣り上げて移動できるようになっているようだ。

 

 核爆発にも耐え切れるであろうこの堅固なシェルターはまさに人類の英知の結晶であり、同時に人類のZONEに対する恐れを体現しているようにも見えた。

 もっともそんな感想を抱いたのはフィアーだけで、ストーカー達は純粋に何の障害もなくこの場所に辿りつけたことを喜んでいた。

 ユーリが手慣れた様子で、シェルターのドアの脇に付けられたコンソールを叩いて、内部の科学者を呼び出した。

 

「ハロー、サハロフ博士。ハンターのお帰りだ。土産を持ってきたから入れてくれ」

 

 ユーリがコンソールについたモニターと一言二言交わすと、圧縮空気の音と共にシェルターのドアが解放される。

 ドアの内部はエアシャワールームとなっており、シェルターへ入るものは一旦ここで塵や埃を払い落とさなければならないようだ。その上で初めて、この部屋の奥にあるシェルターへと繋がる扉が開くようになっているのだ。

クリーンルーム並みの厳重さだが、着ているものを脱げと言われないだけマシかもしれない。

 

「ハローハローハロー、ようこそ我がエコロジストのラボへ」

 

 壁に埋め込まれたスピーカーからどこかのんびりした初老の男性の声が聞こえた。科学者達は自分達のことをエコロジストと自称している、とミハイル達から聞いたことを思い出した。

 

「皆元気なようで安心したよ。そっちの兵隊さんは初顔だね?」

 

 フィアーの事を言っているのだろう。

 ミハイルが答えた。

 

「彼は俺達の命の恩人だ。調査していたキメラの巣にいた個体数は2、3頭どころか、10頭を超えていた。おまけに群れのトップは雷キメラだったよ。偶然この彼が手助けしてくれなければ、俺達は全員キメラの餌になってた。そんなわけで彼にもラボの施設を使わせてあげて欲しいんだ」

 

「雷キメラ!実在したのか……。ふむ中々面白い話がきけそうだな。いいだろう。とりあえずそのエアシャワーで消毒してこちらに入って来なさい」

 

 その言葉とともに狭いエアシャワールームの側面に、複数空けられた直径十数センチの穴が

大気を吐き出し始めた。ユーリはこれを楽しんでるようで歓声を上げている。

 エアシャワーで全身が粉塵を落としたと確認されると入り口とは反対側にある、ドアのロックが解除された。

 ようやく中に入れるようだ。

 

 ラボの内部は予想以上に狭く、薄暗かった。床も壁も天井も全て金属板で覆われいる。

 まさに科学者の悪の秘密基地を連想させた。電球も今どき白熱球だ。

  三人組は勝手知ったるなんとやらで奥の方に進んでいく。追いかけて行くと奥にはいくつかの小部屋に分かれている。一番奥にあるのは例によって装甲板のカウンターと、防弾ガラス製の仕切りがあった。まるでシドロビッチのカウンターだ。

 非力な科学者だからこそ守りを徹底的に固めるということなのだろう。

 

 そしてカウンターの向こうにある研究機材の山の影から、白衣を来た背の低い白髪の初老の男がやってきた。

 年の頃は60歳は超えてそうだ。彼がここの主、サハロフ博士か。

 早速ユーリが言った。

 

「久しぶりだサハロフ博士。クルグロフはどこにいる?あいつの為にたっぷりキメラの爪持って帰ったのに。ほれ雷キメラの分まである」

 

「彼は今は外で調査中さ。それにしてもすごい量の爪だな。これが例の希少ミュータントの爪かね?うむむ実に興味深いものだ。ヘルマン教授辺りが喜びそうだが」

 

 そこにミハイルが割り込んだ。

 

「博士、見ての通り我々の装備はボロボロだ。あんたらがくれた巣のキメラが2,3頭という情報を元に攻め入ったら3倍のキメラと雷キメラと殺しあう羽目になった。報酬の増額を要求するよ。ただでとは言わない、代わりに雷キメラの爪や体組織はあんたらに優先的に売ろう」

 

「うーん。報酬自体はエコロジストの規格に従った分しか出せないな。しかし君達には随分と世話になったし、僕の裁量で出来るだけの支援はさせてもらうよ。そちらの要望があるなら言ってくれ。用意できるものならこちらで用意する」

 

「とりあえず必要なのは回復用のアーティファクトと最上級のメディキットだな。見ての通りセルゲイが腕を折られたし、俺も肋骨を折られた。後はスーツと銃もボロボロになっちまった。ここの設備でその辺りを直せるか?」

 

「ふむ。とりあえず回復用のアーティファクトなら今極上のを研究してた所だ。それを君たちに貸してあげよう。骨折程度なら一晩で治るはずだ。それとスーツに関しては素人修理でよければやってみよう。と言ってもスーツに開いた穴を塞ぐ程度しかできないが……」

 

「充分だよ博士。それと銃が欲しい。セルゲイの自慢のドラグノフは今もキメラの巣の中だ。俺もレミントンを真っ二つにされてしまった。ここには科学者の護身用として銃をいくつか置いてあるんだろ?それを譲って欲しいんだが」

 

「銃と言っても旧式のアサルトライフルとショットガンしかないがね。しかもこれらはこのラボの備品で勝手に部外者に渡すわけにはいかないんだ……。しかし君らの頼みだ。紛失したということにして一丁ばかりミハイル君に譲るとしよう。……たった一丁と責めないでくれよ? ここの管理は厳しいんだ。代わりと言っては何だが弾薬については備蓄がそれなりにある。そっちの方は必要なだけ持って行きなさい」

 

 その言葉を聞いて今度はフィアーが割り込んだ。

 

「サハロフ博士。このラボには6.8×43mm弾の在庫は置いてあるか?」

 

「6.8×43mm……? いや申し訳ないがその弾薬の規格は初耳だな。ここにおいてあるのは西側の5.56x45mm NATO弾と7.62x51mm NATO弾。それとAK用の5.45x39mmと7.62mm×54R。後はショットガン用の散弾に拳銃用の45口径弾や、9mmパラベラム弾、9x18mmのマカロフ弾ぐらいなものだ。我々はこんなに複数の武器を使わないんだが、ここに来てくれるストーカー達の為に弾薬は多めに置いてあるのさ」

 

 つまりはこれらのラインナップが、このZONEに置いてオートドックスな弾薬だということだろう。

 こうなるとますます背中の高性能アサルトライフルが、邪魔な存在になってきそうだ。

 すると二人の話を聞いていたユーリが割り込んできた。

 

「なんだフィアー。お前のライフルは6.8mm弾なんてもん使うのか。それならここじゃなくてBARのトレーダーに弾を注文したほうがいいぜ。あそこなら50口径の機関銃弾だってリボンを付けて届けてくれる。俺のマグナム弾もあそこのトレーダーに頼んで仕入れて貰ってるからな」

 

 どうやらBARのトレーダーはよほど優秀らしい。フィアーは一旦ここでVESアドバンスドライフルの弾薬調達を諦めると、代わりのものを要求した。

 

「なら45口径弾を150発程頼む。あと手榴弾を5つばかり」

 

「ああいいとも。45口径なら在庫は十分ある。だが手榴弾は2つで我慢してほしい。こっちは貴重なんだ」

 

 そう言ってサハロフ博士は箱に入った新品の45口径弾と、今まで何度も世話になった旧式のロシア製手榴弾を2つ、カウンターの隙間から差し出してくれた。礼を言ってそれを受け取りバックパックに入れる。

 45口径弾は廃工場の戦いでサブアームとして活躍した、イングラムM10短機関銃の弾薬だ。

 あの戦いで全ての弾薬を撃ち尽くしたとはいえ、戦闘後に戦場を点検した際、三つの予備マガジンは全て回収してる。

 

 あの戦いで接近戦なら対人だろうとミュータントであろうと充分に渡り合える性能だということは実証された。

 BARに着くまではこれをメインアームにして、背中のVESアドバンスドライフルは狙撃用の武器として使っていくしか無い。

 手榴弾が少ないのも残念だがゼロよりはマシだ。

 

 フィアーとサハロフ博士の話し合いが一段落したとすんで、再び話はミハイルの事に戻った。

 彼らは譲渡する武器やキメラの体組織の売値等、商売的な話になったためフィアーは、一足先に休むことにした。

 ユーリはこういった交渉はミハイルに任せているようで、彼もフィアーに付いてきた。

 隣に並ぶとシェルター内部をいろいろと案内をしてくれた。

 

「トイレはそっち。外に出る場合はサハロフに一言声をかけな。休むんだったらこっちの部屋だぜ。俺達のようなストーカー用に寝室代わりに部屋を一つ開けてくれてる。コンセント付きだから電子機器があるなら、そこで充電しときな。そしてそっちの部屋にはなんとシャワーが付いている! ここに来たら一度は使っておいた方がいい。ZONEで熱湯のシャワーが使える拠点なんてここぐらいしかないからな。じゃあ俺は先にひとっ風呂浴びてくるぜ」

 

 一人で騒々しく設備の紹介すると、ユーリはシャワールームへと入っていった。

 しばらくしてその部屋から水の音が聞こえてくる。本当にシャワーを浴びているらしい。

 彼の事は放っておいてフィアーは、寝室としてあてがわれた部屋に入った。ワンルームのアパート程の部屋には左右の端に二段ベッドが二つ据え付けられていて、しっかりとした毛布も用意されている。

 空調も完璧で間違いなくZONEに入ってからの一番上等な寝床だろう。

 

「なかなか悪くないところだろ?」

 

 その言葉に振り返るとセルゲイがいた。

 

「交渉はどうだ?」

 

「悪くはない。とりあえず回復用アーティファクトについては話が決まった。ようやくこの不自由な右手ともおさらばだ。腕が二本使えればMP5Kでも十分やれる。片腕だとリロードもままならないからな」

 

 腕が治る見込みが出たのか、セルゲイは珍しく饒舌だ。この際なのでフィアーはこの施設の科学者達の事も聞いてみることにした。

 

「エコロジストはウクライナ政府から派遣された科学者の集団だ。一応政府公認の組織だから正規軍に対して様々な支援を要求できる。……ただ、ここ数年で正規軍の士気はガタ落ちになったし、元々与えられた権限もそれほどのものじゃないからアテにはできない。だから彼らは俺達みたいな現地のストーカーや傭兵を使うのさ。彼らは世間知らずな所もあるが、地獄に行っても死人から金巻き上げてそうなトレーダー共に比べれば随分マシな人種だからな」

 

「確かにここのトレーダー達に比べたら財布の紐は緩そうだな」

 

 ZONEの奥地でこれほどのシェルターを持込、維持するとなるとかなりの金額になるだろう。

 そういう意味ではエコロジストの予算はかなり潤沢に思える。

 セルゲイは頷いた。

 

「金払いのいいクライアントはZONEじゃ貴重さ。ただし彼らも報酬に見合った仕事の成果を求めてくる。その中には危険度の高いものも多いが、それでも彼らの仕事を求めるものは多い。なぜかわかるか?」

 

「……シャワーが使えるからか?」

 

 その答えはセルゲイから笑みを引き出す事に成功した。

 

「そんな馬鹿はユーリぐらいだろうが……、確かにそうだな。彼らのバックアップを受けれるというのはなかなか心強いものがある。シャワーだけじゃなくて飯も美味いしな。

 だがストーカー達の目的は彼らに正式に雇われることにある。

 そうすれば政府からエコロジストのエージェントと認められて、ZONE滞在の公認許可書が貰えるのさ。そうなればもうストーカー共を目の敵にする軍にビクビクしながら、移動することもなくなる。誰に憚ることなくこのZONEを探索できるのさ」

 

「アンタ達はその許可書を貰えたのか?」

 

「いや、まだだが、この調子で任務をこなしていけばいずれそうなるだろう。今回の件はかなり肝を冷やしたが結構な成果を上げることができた」

 

 その時だった。シェルター内部に圧縮空気が抜ける音と入り口のドアの開閉音が響き渡ったのは。

 反射的に腰の拳銃に手をやるフィアーをセルゲイが制する。

 

「誰かが帰ってきたんだ。外に出ていたエコロジストだろう」

 

 その言葉を裏付けるように、エアシャワールームから二人の人間が姿を表わす。

 フィアーは一瞬そのエコロジスト達の姿に呆気に取られた。彼らのスーツが余りにも個性的な外見をしていたからだ。

 頭部は視界を広く取るために卵型のヘルメットを装着しているが、ヘルメットの前面は全てスモークガラスになっている。全身を覆うスーツは柔軟性を重視したようで、化学防護服のようなビニールを思わせる素材と形状になっていた。おまけに胸の部分にはコンソールらしきものが付いている。極めつけにスーツの色も一人一人分けられていて、一人は緑一色、もう一人が派手なオレンジ色だった。

 

 まさしくSF映画の中からやってきたような出で立ちだ。もっとも彼らがその手に携えていたのは光線銃ではなく、極普通の自動小銃だったが。

 まるで戦闘には向きそうにないスーツだが、ZONEという異常な環境に対してはこれはこれで適しているように見える。

 

 彼ら―――いや本当に男かどうかは外見からでは分からなかったが―――はこちらを見ると手を上げて挨拶してきた。

 

「やあセルゲイ。キメラ狩りはうまくいったのかい? そちらの人は初めて見る顔だ。新しいメンバーかい?」

 

「お帰りクルグロフ。お陰様で予定の三倍のキメラを相手にすることになったよ。彼はフィアー。俺達を助けてくれた腕利きの傭兵だ」

 

 するとクルグロフと呼ばれた緑色のスーツを着たエコロジストはこちらに向き直り、右手を差し出してきた。

 

「はじめましてフィアー。僕はクルグロフ。ここじゃ教授をやっている。後ろのオレンジの彼が助手のセミョーノフ。僕の友人達を助けてくれて感謝するよ。ゆっくりここで休んでいってくれ」

 

 こんな礼儀正しい対応をしてくる人間に出会ったのは久しぶりだったので、フィアーの思考は一瞬止まった。

 が、直ぐに再起動してぎこちなく差し出された手を握手する。

 

「よろしくクルグロフ教授。それとセミョーノフ」

 

 幸いというべきか、後ろの助手のセミョーノフはクルグロフ教授よりは人懐っこくはないようで、握手はせず、互いに一礼するだけで終わった。

 ZONEでは初めてタイプの人間にフィアーは少し戸惑っていた。このクルグロフ教授も先ほどのサハロフ教授にしてもそうだが、フィアーの想像よりかなりまともな人間だ。

 こんな所に来て科学の研究をするのだろうから、エコロジストと言う連中はマッドサイエンティストのような連中を想像していたのだが。

 

 そんな思考を断ち切るかのように背後からドアの開く音とともにユーリの声が響いてきた。

 

「おっ! 帰ってきたかクルグロフ! セミョーノフも生きてるな!」

 

 シャワーから出たばかりのようでユーリは下着姿だ。ボサボサの長髪と無精髭が水滴で濡れていた。

 

「そちらも無事だったみたいだねユーリ。セルゲイから三倍のキメラの相手をしたって聞いたが、話を聞いてもいいかい?」

 

「ああ、話してやるとも! 追いかけてくるキメラの群れ!そいつらを率いるのは伝説の雷キメラ! そいつらを俺のAKとマグナムでばったばったとなぎ倒し―――」

 

「雷キメラを始末したのも、キメラの大半をばったばったとなぎ倒したのもフィアーだろ」

 

 些か誇張された武勇伝を語りはじめたユーリの話に、セルゲイが笑いながら横槍を入れる。

 話の腰を折られたユーリは一瞬不満そうにしたが、構わず話すことに続けたらしい。

 そうなると暫くは止まらないのは、フィアーも廃工場の一夜の経験からわかっている。

 そのためセルゲイに先に休むと伝えると、一足先に寝室として宛てがわれた部屋に向かった。

 

 部屋のドアが閉まり、ユーリの声が小さくなる。

 天井を見ると白熱灯と小さな豆電球が付いていた。手探りで照明のスイッチを探り、白熱灯を付ける。

 フィアーは二段ベッドの下に腰掛けると、バックパックをベットの下に下ろして装備の点検を始めた。

 使用した銃火器を全て分解し、整備して、最後はマガジンに弾薬を入れる作業に移る。

 といってもアサルトライフルは予備の弾薬がないので、スノーク戦で使用した自動拳銃とつい先程譲ってもらった45口径弾をイングラムM10短機関銃のマガジンに詰める作業だ。

 クイックローダーを使って、手早く三つの予備マガジンに弾を装填していく。

 この作業が終わった後は彼は自らの電子機器のチェックに移った。

 シューティンググラス型のHMD。ヘッドライト。PDA。小型無線機。

 

 どれもバッテリーの残量は半分以下になっている。まだ予備のバッテリーはあるが、ここで充電させてもらうことにする。

 コンセントの規格を確かめた後、自前の電子機器にそれに対応した汎用コネクタを接続して充電する。

 問題なく充電が行われているのを確認すると、昼の小休止の際に口にしたビスケットの残りを口に入れる。

 最後にビタミンの錠剤と睡眠薬代わりの精神安定薬をミネラルウォーターで飲み込むと、フィアーは白熱灯を豆電球に切り替え、毛布を広げるとヘルメットとフェイスガードを外し、ブーツを脱ぎ捨ててベットの上に寝転がった。

 

 久しぶりの安全地帯での睡眠だ。眠りは上質な眠りの方がいい。

 精神安定薬のお陰か眠気は数分足らずでやってきた。

 完全に眠りに入る前に、シャワーを浴びとけば良かったなという考えが浮かんだが、それも直ぐに深い眠りと共に沈んでいった。

 

 

 




ZONE観光案内

 Agroprom Research Instituteの湿地帯。
 
 マップの北西にあり、盆地の中にある。
 背の高い草に覆われて湿地帯やその周りにはミュータントがよくウロウロしてる。
 沼の中には毒のアノーマリーが発生してるが、同時にアノーマリーから発生したアーティファクトが採取できる。軍人が脱走して逃げ込んだり、ストーカーに用心棒として雇われたりとイベントが多い場所。

 しかし作者が一番印象に残っているのはここの出口である。
 この出口は崖下に繋がりそのまま隣のマップのヤンター湖まで繋がっているのだが、S.T.A.L.K.E.R.二作目のClear Sky だとここに無数の人骨と装備が散らばっていたのだ。
 妙だなと思って暫く観察すると恐ろしい事が判明した。

 Clear Sky は派閥戦というのを採用しており、それぞれの派閥の拠点から自動的にその派閥の小隊がリスポンして誰もいない場所を制圧していくようになっている。
 前の話で作中でフィアー達が戦った廃工場はClear Sky に置いてはストーカー達の拠点になっており、そこからストーカーの小隊が次々とリスポンしていくのだが、大抵の場合彼らはヤンター湖を目指してこの出入口を通るのだ。
 そしてこの出入口付近にはアノーマリーが配置されており、彼らのAIはそれを避ける事も出来ずに自動的にアノーマリーに突っ込み全滅してしまう。
 これが死体ができた原因かと理解して、ああ~可哀想に、と思いながら死んだ彼らの死体を漁っていると更に恐ろしいことが起きた。

 派閥戦は小隊がアノーマリーで事故死しても、戦力が下がらない為、また新しい小隊をリスポンさせる。
 前の小隊が全滅したことで次の小隊がリスポンし、前の小隊と全く同じルートを通り全く同じように全滅する。
 おわかり頂けただろうか。

 つまりリスポン→行軍→アノーマリー死→リスポンのエンドレスワルツなのである。
 もはや作者は無限に生み出されてそして死んでいく彼らを見て、怯えながらも死体から装備を漁り、彼らを生み出したストーカー基地に持って行って、彼らの遺品を売りさばくことしかできなかった。
 お陰で稼がせてもらいました。濡れ手に粟やったで!(外道)

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