BLEACH~魂を導く先導者~   作:Shirasagi

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お久しぶりです。
続いてしまった、第二話・・・・・。

今回は十番隊隊長とアイチが出会います。
そして、アイチの分身も登場します。


できるだけ、早く投稿できるよう頑張りたいと思います。


デアイ と 目覚めたチカラ

ーーグオオオォォォ・・・・・

 

 

真っ暗な闇の中から、ナニかの鳴き声が聞こえてくる。

岩の影に隠れるように蹲って眠っていた僕は、その鳴き声に目が覚めて目元を擦りながら辺りを見回す。

まだ、日は昇ってなくて、辺りは真っ暗な夜の闇と静けさに包まれていた。

 

「今の、なに?」

 

先程、聞こえた鳴き声。その正体が何なのか探してみるが、目が少しずつ慣れてきたとはいえ、この生い茂った森の中では見通しが悪くてよく見えない。

 

ーーグオオォォォ・・・・・

 

再び聞こえたその声は、僕が知っている動物でも、ましてや人の声でもない。

“化け物”ふと、僕はそんな言葉を思い浮かべ、こちらにどんどん近づいてくる足音を聞きながら岩影に隠れた。

あまりの恐怖に僕の目元には涙が浮かんでいた。

 

バキバキバキッーーーー

 

木々を薙ぎ倒し、真っ暗な闇から現れたのは、白い仮面のようなものをつけた大きな化け物だった。

 

「ひっ・・・・・!」

 

「グオオオォォォーーーーー!!!」

 

思わず悲鳴を上げそうになって僕は慌てて両手で口を塞いだ。

恐怖で体全体が震え、今すぐこの場から離れたいけど足が思うように動かず、立つことすらできない。

化け物は僕が隠れている岩のすぐ向こう側で僕のことを探しているのだろうか、辺りをキョロキョロと見回している。

岩影から顔を覗かせて様子をうかがっていたが、化け物が岩の方へ首ごと視線を向けた。

 

「・・・・・っ」

 

慌てた僕は顔を引っ込ませて、小さな体をさらに縮こまらせ、心の中で『早くどっかに行って』と念じながら必死に気配を消して隠れた。

けど、そんなことをしても化け物には通用しないことを僕は知らされた。

 

『マイヴァンガード!後ろ!!』

 

誰かの声が僕の頭の中に直接叫んできて、僕はその声に従いうまく動かせない足を叱咤し、這うように岩から離れた。

僕が岩から離れると同時に化け物は毛むくじゃらの大きな手を振り上げると、勢いよく拳を振り下ろして岩を粉々に破壊する。

 

「あっ・・・・・あっ・・・・・」

 

あまりの衝撃に尻もちをついてしまった僕は、茫然と今までいた場所をじっと見つめていた。もし、あの時聞こえた声に従ってなかったら、今ごろ僕は化け物にやられていたかもしれない。

 

「グオオオァァァーーーー!!!」

 

隠れていた場所を失い、僕を守ってくれるものはなくなってしまい、化け物が僕のことをじっと見つめながら吠える。

 

ーーダメだ・・・・逃げなくちゃ・・・・・!

 

「ひっ・・・・・!」

 

青い瞳いっぱいに涙をためて、僕は駆け出して化け物から少しでも襲われないように、ただひたすらと逃げることだけを考えた。

真っ暗な夜の森、たくさんの木々と地面に張り巡らされた太い根っこに何度も躓きそうになり、僕は何とか堪えて逃げることだけに専念する。

 

誰かに助けを求めようにも、こんな夜の森に来る人なんているのだろうか?

さっき聞こえた"声"も、あれ以来聞こえてこない。あれは僕の聞き間違いなのかな?

 

逃げる僕の後ろを白い仮面の化け物がその巨体から想像できないほどの身軽さで木々の間をジャンプをしながら迫ってくる。

白いドクロのような仮面の、ポッカリと空いた目の部分の中からギロリと黄色い光のような目(?)が僕を見て、

 

 

 

ニタァーーーー

 

 

 

そう嗤ったような気がした。

それを見た僕は、ある確信を幼いながらも得た。

 

あの化け物は、僕をわざと追い詰めて・・・・・遊んでいるんだ・・・・・。

 

どんなに早く走っても・・・・あんなに身軽で素早いのだ。

 

ーー逃げられない・・・・・。僕は、あの化け物に・・・・・やられちゃうの?

 

"死" ーーーその一文字が、僕の脳裏をよぎった。

 

 

「あっーーー!?」

 

それと同時に、僕は地面から突き出た根っこに躓いてしまい投げ出されるように転んでしまった。

 

「いっ・・・・・」

 

早く立ち上がって逃げなければいけないのに、立ち上がろうとした瞬間、右足首に激痛が迸った。

僕は右足首を抱えながら立ち上がれる地面に横たわったまま踞る。どうやら、転んだ拍子に足を挫いてしまったみたいだ。

痛みを我慢して、なんとか立ち上がろうとするが、足を地面につけた瞬間に再び激痛が走り、これではもう走って逃げることもできない。

 

 

ドスン、と木から化け物が飛び下りて地面に踞る僕の様子をまるで品定めするかのようにジロジロと見つめている。

化け物の右手が僕の小さな体へと手を伸ばしてきて、そして、

 

 

僕は、あっという間に化け物の手に捕まってしまった。

 

 

「グオオオオォォォォーーーー!!!!」

 

目の前で吠えられ、僕は耳の鼓膜が破れそうになる。耳を塞ぎたいけど、両腕は胴体ごと、ガシッと捕まれて抵抗することもできなかった。

 

僕を掴んだ右手が白いドクロの仮面の前まで持ち上げられ、薄目を開けると、化け物が口を大きく開けていた。

 

 

まるで、僕を食べようとするかのように。

 

 

いや、違う。

この化け物は、僕を食べるのだ。これから。

 

 

何で、こんなことをするのかそんなの化け物の考えることなんて僕には分からない。

 

「やだ・・・・・食べないで・・・・・」

 

体を捩って化け物の手から逃れようと試みるも、強く握られていて、その手が緩む気配はみられない。

そんなことをしても、もう僕の"死"は決まったも同然だった。

 

 

「いやだ・・・・・死にたく・・・ない・・・・」

 

 

 

こんなところで、僕は・・・・・死んじゃうの?

 

化け物に、タベラレテ・・・・・?

 

 

 

瞬きをすることを忘れてしまった大きく見開いた瞳から涙が溢れ出てくる。化け物の顔が見えなくなり目の前が真っ暗になった。

 

 

 

『マイヴァンガードッ!!!!』

 

 

 

あの時、化け物が近づいて来てることを知らせてくれた"あの声"が悲鳴を上げるように僕の頭の中で叫び声を上げる。と、同時に僕の着物の懐から蒼白い輝きが放たれ、その光は僕を護るように僕の全身を包み込んだ。

 

「ーーーー!!?」

 

今、僕に何が起こっているのか頭が状況を理解しようとフル回転させるも答えに至ることはなく、分かることはただ一つ・・・・この光がすごく暖かくて、なんだか眠くなりそうなほど気持ち良いことだけだった。

僕の小さな頭を食べようとしていた化け物は、突然放たれた光により動きを止め、苦悶の声を上げる。

 

「グオオオォォ!!??」

 

「わっ!」

 

苦しそうに暴れる化け物の右手の力が緩み、僕は地面に落下するように化け物に食べられるという事態から逃れることができた。けど、落ちるように逃れた僕だったけど、持ち上げられた高さはそれなりに高さがあって、このままでは地面にたたき付けられて大怪我をしてしまうだろう。

しかし、僕は地面に落ちても先ほど怪我した右足首以外は怪我一つ負うことはなかった。

 

 

それは何故かーーーー?

 

 

その答えは、僕を包んでいた光が人の・・・青年の姿となって僕を落下の衝撃から護ってくれたからだ。 

 

「だれ・・・?」

 

『もう、大丈夫ですよ。マイヴァンガード』

 

その青年は蒼白い光に包まれながら左腕で僕を大事そうに抱えて、もう片方の右手には白くて青い大きな剣が握られていた。顔は周りが真っ暗な夜であるためよく分からないけど、剣と同じ色の白と青を基調とし、さらに紅い宝石のようなものが埋め込まれた兜と鎧を身に纏っていた。

昔のことなんて全然憶えていないハズなのに、何故かこの鎧の人のことは知っているような気がする。

どこかで会ったことあるのかな?

 

「あの、ぼ、僕・・・・・」

 

「グオオオオオォォォォ!!!!」

 

この人が一体誰なのか尋ねようとする僕だったけど、青年の後ろで化け物が唸り声を発したことで僕の言葉は化け物によって掻き消されることとなった。

青年は化け物が再びこちらを襲うことを気配で感じると、表情はよく見えないが僕に優しく微笑むと、僕を左腕で抱えてその白い鎧で護り隠しながら、化け物と対峙した。

その瞬間、チャキッと右手から剣を構え直す際、金属音が聞こえた。

 

『大丈夫です。貴方のことは、私がこの身に換えてもお護りします。ーーーーだから、今はゆっくりとお休みください』

 

「あ・・・・・」

 

もう、大丈夫。その言葉を聞いた僕は心の中で“プツリ”と何かが切れた音がした。意識が朦朧としてきて、瞼が鉛のように重たく閉じようとしていた。

 

ーーこの声、もしかしてさっき僕を助けようとしてくれた・・・・・?

 

薄れていく意識の中、僕はこの声に聞き覚えがあることにようやく気がついた。

でも、気がついた時には僕の意識はほとんど闇の中へ堕ちかけていた。

 

青年の言葉を聞いて安心したことで今まで我慢していた疲労と、張り詰めていた緊張が途切れたことによるものだった。

 

『我が名はブラスターブレード。ユナイテッドサンクチュアリを守護する剣士であり、マイヴァンガード・・・貴方の分身でもあります』

 

ブラスター・・・ブレード・・・・・?

 

雲が晴れ、月の光が周囲を淡く照らし出す。その光は、森だけでなくブラスターブレードと名乗った青年の姿も照らしていたけど、僕がその姿を確認しようとした時には、僕の意識は完全に途切れた。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

「グオオオオオォォォォ!!!!」

 

夜の森の中を、虚の雄叫びが響き渡った。

 

「ちっ、ようやく追いついたか。あちこち、ちょこまかと動きやがって・・・・・!」

 

舌打ちをしながら瞬歩で、俺は虚を追跡していた。さっきまで副隊長である松本も一緒にいたが、虚との距離が縮まったのでこれ以上逃げられるのを防ぐため、挟み撃ちをするべく俺が今いる場所とは反対側に回っているのだ。

 

伝令神機からけたたましい音が鳴り響き、虚との距離がかなり近づいているのが分かる。

神経を研ぎ澄まし、虚の霊圧とすぐ側にいる、これは・・・・・魂魄の霊圧か?

虚は、どうやらこの魂魄の霊圧に引かれて現れたようで、あちこち動き回っていたのも、おそらくはこの魂魄が虚から逃れるため森の中を逃げ回っていたのかもしれない。

 

「ーーーッ、あそこか」

 

虚の霊圧を追っていくと、木々が無造作に薙ぎ倒された場所に出た。そして、数メートル先にそこらへんに立っている木ほどか、それ以上ありそうな巨大な虚が俺に背を向けて立っていた。

虚は俺に気づいていないのか、こちらに背を向けたままで、倒すには又とない絶好のチャンスだった。

霊圧を探ると、松本の霊圧も感じることができた。予定していた場所にちょうど到着したようだが・・・・・

 

「・・・・・?なんだ?」

 

背中に背負った氷輪丸の柄を握った瞬間、虚の動きに変化が生じた。

虚の白い仮面に一筋の縦線が生まれ、そして、そこから仮面がズレて、

 

「グオオオオオオォォォォ・・・・・」

 

虚は最期の断末魔を上げながら、左右真っ二つに斬られて蒼白い光となって消えていった。

 

「隊長、今のは一体・・・・・?」

 

瞬歩で反対側から移動して来た松本が現れ、今目の前で起きた事態について尋ねてきた。

 

「松本、気を抜くな。まだ、終わった訳じゃねぇみてぇだぞ」

 

「え?」

 

俺は氷輪丸の柄を握ったまま、虚がいた場所を睨みつける。虚の巨体で隠れていて分からなかったが、虚がいた場所の目の前に一人の青年が白い剣を地に突き立てて、静かに立ち尽くしていた。青年の姿を目にした俺も、松本も警戒をさらに強くする。

月の光に照らされ、青年が身に纏っている白い鎧兜が煌めき、松本はあまりの美しさに思わず見とれてしまっている。そんな副官の様子を横目で見ていた俺は、呆れて息をつくと、鎧を纏った青年を睨み付けるように静かに訊ねる。

 

「てめぇか、虚を倒したのは」

 

『ホロウ・・・・・それは、あの白い仮面の魔物のことか?』

 

青年は俺が言ってることを理解できていないのか、質問を質問で返してきた。姿は異様だが、どうやら言葉は通じるようだ。

 

「質問してるのはこっちだ。貴様は一体何者だ?虚でもなければ、魂魄でもない。そもそも、てめぇからは霊力も一切感じられない」

 

俺がコイツを警戒する理由、それは青年から霊力が全く感じられず、代わりに霊力とは違う"チカラ"を発している。

 

しかし・・・・と、俺はここである疑問を抱く。

 

虚は人の魂魄を狙い襲う習性があり、その魂魄の秘めた霊力が高ければ高い程、狙われやすくなる。しかし、この青年は魂魄のようではないし、虚が狙うであろう霊力も持ち合わせていない。それに、さっき虚とは別の、霊圧も感じたハズなのに今はそれが全く・・・・・いや、微かにだが、青年の鎧で上手く隠されてはいるが、左腕で小さな影を大切そうに抱えているのが分かる。

 

『私は、あなた方と敵対する意思はない。私の名は、ブラスターブレード。ユナイテッドサンクチュアリを守護する者。この姿は、マイヴァンガードのイメージの力を通して意識をこの世界に飛ばして映した、一種の幻影のようなものだ』

 

ブラスターブレード、ユナイテッドサンクチュアリ、どれも聞いたことのない名前だ。松本と目配せをするが、彼女もこの言葉に聞き覚えはないことを目線で知らせてくる。

敵対する意思はない、と彼は言っているが「はい、そうですか」と納得するほど、俺はお人よしではない。

 

「ブラスターブレード、それが貴様の名前か。敵対するつもりはない、と貴様は言ったが、それならばそれ相応の意思をこちらに示して貰いたい」

 

『・・・・・了解した。ならば、“我が剣”と、マイヴァンガードの身柄をあなた方に托す』

 

そう言いながら、ブラスターブレードは左腕で抱いていた一人の少年を俺らに見せた。その少年は、ボロボロの着物を身に纏っており、鮮やかな青色の髪を持ち、気を失っているのかグッタリと目を閉じている。年頃は、かなり幼いだろうと思われる。

 

「こども?」

 

松本は少年の姿を目にし、キョトンと目を丸くしており、俺は奴の覚悟を改めて確認し、目を細めた。

 

「それが、テメエの示す“意思”か」

 

『マイヴァンガードのイメージが尽きるとともに、私の意識はもう直、元の世界へと戻ることになるが・・・・・マイヴァンガードが望むのなら、私は貴方の“剣”として、この身を捧げましょうーーーー』

 

ブラスターブレードが言い終えるのと同時に、奴の全身が蒼白い光を放ちながら少しずつ薄れていく。

 

『マイヴァンガードを、アイチ様を頼む』

 

ブラスターブレードは慈しむような眼差しを少年に向けながら、托すように側にいた松本に俺よりもさらに小柄なその体を渡した。そして、ブラスターブレードは蒼い光となってこの場から消え去り、残されたのは地に突き立てられたままの白い剣と、松本の腕の中でスヤスヤと気持ち良さそうに眠る蒼い髪の少年だった。

 

「隊長、この子・・・・・どうしましょう?」

 

「どうするも何も、このまま、森の中に放置するわけにはいかねぇだろ。一先ず、コイツを連れて戻るぞ」

 

面倒なことになったーーーー俺は、密かに舌打ちしながら少年のことは松本に任せて、白い剣へと歩み寄る。

 

遠目でしか確認できなかったが、こうして間近で見ると俺の氷輪丸より、かなり大きいのが分かる。

この剣を、奴は片手で子どもを抱いたまま、虚を簡単に両断したのだ。

相当な剣の使い手だったのは、どうやら間違いないようで、あのまま戦っていたら、只では済まなかっただろう。

 

 

 

『我が剣を托す』とも言っていたし、とりあえず、この剣も持っていくことにしよう。あとで、十二番隊のところにコイツについて解析を頼むことにしよう(解析ついでに改造されるかもしれんが)

 

俺が白い剣の柄を掴んだ瞬間、突如、剣が光り出し、あまりの眩しさに俺は柄を握るその手を離しそうになった。

 

「なっーーーー」

 

「た、隊長!?」

 

少年を抱えて、松本が俺の傍に歩み寄ってきた。その頃には、光もおさまっており、俺は静かに目を開いた。

何がどうなってんだ?その理由を探るため、視線を剣に戻そうとするが・・・・・俺は、確かにあの白い剣の柄を掴んでいたのに、俺が手にしていたのは、死神が持つ、何の変哲もない、鞘に収まった斬魄刀だった。

 

「剣が・・・・・変わった?」

 

松本が驚きの声を上げる中、俺は鞘から斬魄刀を抜いて中身の確認をする。刃こぼれもくもり一つもない普通の斬魄刀のようだ。氷輪丸と比べると、刀身はやや短いがこれといって何の特徴もないただの斬魄刀にしか見えない。

現に、俺が試しに刀を振ってみても、先ほどの姿に変えることはなかった。

 

 

「隊長・・・大丈夫ですか?」

 

「ああ。何の問題もない。ーーーー瀞霊廷に戻り次第、俺は任務の報告と、そのガキのことを総隊長に報告する。この刀は十二番隊のところへ行って解析に回しといてくれ。・・・・・間違っても、絶対、十二番隊隊長と副隊長にはコイツを渡すなよ」

 

松本に指示を出し、特に最後の言葉の部分だけ強く主張したのも、十二番隊隊長が護廷十三隊の中で、最も危ない奴でヤツに渡したら最期、解析する名目でバラバラにされるか、改造される可能性があるからだ。副隊長も、一見、奴よりまともに見えるが、彼女に渡したとしても最終的に隊長である奴のもとに渡っていくのは目に見えていた。

 

松本も俺が何を考えてるのか何となく分かったようで、苦笑しながら頷き、そして、ずっと抱いたままの少年へと視線を向ける。

 

「はい、分かりました。・・・・・あの、隊長・・・・・。因みに、この子はどうしましょう?」

 

「とりあえず、四番隊に放り込んでおけば問題はないだろ」

 

白い剣だった斬魄刀を持ち、俺は瀞霊廷に戻るため歩き出す。

空を見上げると、月がいつの間にか傾いていて東の空が少しずつ明るくなっていた。

 

「行くぞ、松本。モタモタしてると、追いてくぞ」

 

「あっ、待ってくださいよぉ~~!たいちょーー!!」

 

俺の姿が消え瞬歩で移動するのを見て、松本も慌てて瞬歩で後を追うように姿を消した。

二人が瀞霊廷に戻ったことで森の中には再び静けさが戻り、朝の日差しが木々を照らし出す。

 

 

 

これが、少年ーー先導アイチと死神 日番隊冬獅郎との出会い。

 

 

この出会いを切っ掛けに、アイチが死神になることを目指すのだが・・・・・それは、別の話ーーーーー

 


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