通算UA1000突破ありがとうございます!記念回を今作っているのでもう少しお待ち下さい。
嬉しさがこみ上げてくるしょうぷー。です
誤字、脱字などがあれば教えてください。
「さぁリオン、話してください、今日はどんな冒険をしたのですか?」
ここはアイリスの部屋。アイリスの部屋は女の子の部屋にも関わらず可愛い物は1つもなく、しいてあげるのならば彼があげたパンダのぬいぐるみぐらいだろう。しかしそれも彼が魔法で作った物なので顔は少し大きく目は虚ろをむいておりここ最近は夜中になると歩きだすと言われている。けれど何故かそれをアイリスは気に入っておりクレアから君が悪いから捨てろと言われても一向に捨てる気配を見せなかった。そんな彼女の部屋ではアイリスが先ほどのパンダを抱えながら彼に今日の冒険譚を迫っている。
普段はその横にクレアが居るのだが今日はどうしても外せない用事があるらしく、サボってしまったらアイリスの立場を悪くしてしまうためなくなくその場に出向いている。
そして肝心の彼はというとこの場面から抜け出す方法を考えていた。
アイリスに話すはずだった冒険譚だが今回戦った《エンシェントドラゴン》は『デススティール』でほとんど倒してしまったのだ。幾ら話を盛ってもそれだけじゃあ10分も待たない。それではアイリスの喜ぶ顔が見れないので今日は撤退を試みているのだ。撤退の方法は至って簡単である。
アイリスに『スリープ』という魔法をかけるだけ。
アイリスは歳のおかげもあってまだ魔法耐性が備わっていない。つまりどんな魔法をかけても今のアイリスには効き放題なのだ。ただしそれは彼女がパジャマの時に限る。
それ以外の時は常に魔法耐性が備わっている服を装備しているので『スリープ』などの魔法は一切効かない。
そうして彼はアイリスに『スリープ』を唱え、アイリスが眠ったのを見ると自分の部屋に帰っていった。
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「起きてくださいリオン、もう朝ですよ」
その日も恒例のアイリスに起こしてもらっている。
「はぁ〜、おはようアイリス」
「おはようございますリオン、昨日も寝てしまってごめんなさい、ここ最近よく気づかない内に寝てしまうんですけどどうしてか知りませんか?」
「………」
使いすぎた、ここ最近はよく聞かれてめんどうだったので毎日、毎日『スリープ』使ってたからな。
確かに彼もアイリスの笑顔が見れるのならば頑張れるがここ最近のアイリスは彼の冒険譚を子守唄がわりに聞き寝てしまうのだ。自分の事を信じてくれるのは有難いがいかんせんその後の何ともいえない雰囲気が彼は苦手なのだ。
「どうしたんですか?」
「あっいや何でもねぇよ、それじゃあ朝ごはん食いに行くか」
毎日『スリープ』をかけている罪悪感から彼は少し早足で朝食の場に向かう。
ちなみに今、この場にクレアはいない。最近は特にアイリスにつきっきりだったので昨日の夜と同様今日も朝早くからせっせと働いている。
今日の朝食場でもリオンはアイリスと一緒に喋っていた。
「今日はリオンは1日どうするんですか?」
「今日は1日ダラダラ過ごすって決めてるんだ」
「昨日言ってた事本気だったんですか」
「当たり前だろ、お前は想像もつかなかったろうが、そのカミングアウトのせいで本当に耳が3つになっちまったよ」
そう言いつつ彼は自分の魔法で作った偽物の耳をアイリスに向けてまるで本物かのように説明する。それを見て
「本当だったんですか!?」と心の底から信じている様子でビックリしている。ここにクレアが居たのならばその耳が偽物だとアイリスに伝えるのだが今日はいない。
つまり彼女は明日クレアに話すまで、リオンはビックリすると耳が1つ増えるというトンチンカンな知識を植え付けたままになる。
その後も他愛のない話を繰り返して朝食は終わった。
今回はどちらにも嫌いな物はなく綺麗に食べ終わっていた。彼はそのまま自分の部屋に帰って寝ようとするが近くにいた騎士団団長に今回の戦いを手伝ってもらいたいと説得されていた。
アイリスはそんな彼を横目に早速午前の授業に向かった。
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遅い、アイリスが感じていたのはただそれだけ。
今日の授業は確か歴史についてだったとアイリスは記憶している。歴史を教えてくれる先生は非常に年老いており、見るからに歴史の先生ぽいとは彼が思ったこと。
そんなおじさんでも遅刻は一回もしていない。というか、
王女様に授業を受けてもらうのに遅刻してくるバカはいない。
そしてそれから5分も待ってもこないという事でそろそろアイリスが呼びに行こうとしたところでドアが開けられた。
そしてそこに現れた人物にアイリスは驚く事を忘れてしまう。そこにいたのは服装はいつもと同じだがチョークを持ち伊達メガネをかけ髪の色をねずみ色に近い色に変えた、
「それでは〜授業を始ます」
「リオン!?」
リオンだった。
「それでは教科書の…
「ちょっと待って!リオン何してるの?それにその髪とかどうしたの」
「このバカちんが!リオンではない、リオン先生と呼びなさい、あと質問する時は挙手するように」
アイリスは訳も分からぬまま言われた通りに手を挙げ自分に質問の意思がある事をリオン先生に示した。
「リオン…先生なぜここに…いらっしゃるんですか?」
「いい質問ですね、それは人生で一回だけ先生というものをやって見たかったからなんですね」
「先生、それ多分違う人だと思います」
そんなアイリスの言葉を完全に無視してリオン先生は次の話にすすむ
「それでは今日は転校生を紹介したいと思います」
「転校生!?」
「それでは入って来てください」
「え?」
そのまま誰も入ってこず、リオン先生が先ほど自分が入って来た扉の方に戻り誰かを説得している。何かが何かを叩いた音が聞こえるとリオン先生は頬を赤くしながら戻って来た。そうしてそのままもう1度教壇に戻った。
「それでは転校生を紹介したいと思います、どうぞ入って来てください」
「………」
「それでは自己紹介をどうぞ」
「………」
「そうですかでは得意な科目は何ですか?」
「………」
「ではあの金髪の女の子のとな…
「リオン先生、何があったか知りませんがゴーレムに話かけても何も返事をしないと思います」
「バカやろー!!」
その言葉に激怒したリオン先生はアイリスに向けて手に持っていた白いチョークを投げつけた。そのチョークはアイリスの頭の横をかすめそのまま後ろの壁に衝突した。
「なっ何をするんですか!」
「先生はあなたにそんな事を言えと教えた事はありません、いいですかアイリス、“人“という字は…“人“という字は…この世界にありません!」
折角いい事を言おうとしたのだが“人”という字がない事を見落としていたリオン先生。そんな訳わかない様子のリオン先生に混乱するアイリス。
「先生意味が分かりませんし転校生のゴーレムさんが砂に戻りました」
「えー、それでは教科書の適当なページ開いてください」
「自分に都合の悪い事は無視するんですね」
「アイリスもこんな人間にならないように注意してください」
「今の時間でそれだけは学べました」
そのままリオン先生の授業が開始した。
当初は不安だったアイリスもリオン先生の授業は実際に凄く楽しいものだった。なぜなら彼の授業は授業というにはお粗末でしかし遊んでいるのかと言われれば真面目な様子で語っていた。要するに彼はこの時間にアイリスに自分の冒険譚を聞かさていたのだ。しかしそれだけではない、彼はその経験からその時による適切な対処の仕方も教えていた。そういった事を踏まえながら授業の時間は刻々と過ぎていき昼ご飯を食べた後も続いた。
そして終わりを迎えそうになる頃にはもう太陽が殆ど沈みかけていた。
しかしリオン先生が普通に終わる訳もなく「短時間校外学習だ」といいはり、アイリスを城の屋上まで連れっていた。屋上といっても屋根の上に座っているだけなのだが。
彼は即席の魔法の椅子を作るとそこにアイリスを座らせて
上空に大きな魔法陣をつくった。それはいつかの魔王軍と戦った時に使った魔法陣とは異なりただ大きな魔法陣だった。
彼はカッコをつけて指をパチンと鳴らすと魔法陣から1つの小さな赤い球が打ち出された。それを更に上空にいき見えるか見えないと言えるほどまで打ち上げると大きく膨れ上がり、爆発した。しかもそれは一回だけではなく絶え間なく魔法陣から排出されていった。
「いいか、アイリス。お前もあれぐらいビッグになるんだぞ」
中身がこもっているのかよくわかない迷言を放ちアイリスの顔を見る。そんな彼にアイリスは言いたいことがあるのか今まで閉ざしていた口を開く。
「…先生……」
「どうした?」
「うるさくて迷惑です」
勿論帰って来たクレアにめっちゃ怒られた。
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翌朝彼は昨日の罰として奉仕活動に取り組んでいた。
せこせこと草むしりやゴミ拾いをする姿は普段の彼からは想像できない。1日かけて終わらし何とか夕食には間に合わなかった。終わるまで飯抜きと言われていた彼はお腹が空いたせいで足はふらふらとふらつき壁に寄りかかりながらも進んでいる。普段からリッチな生活を楽しんでいる彼からしたら朝飯と昼食が無かったことが相当堪えていた。
何とか夕食を食べ終わり風呂に入ってもう寝ようと部屋に戻っている中、たまたまお風呂上がりのアイリスと出くわした。アイリスは自分も奉仕活動に参加すると言い張っていたのだがクレアや大臣達に止められ申し訳無さそうに彼に謝っていた、100%彼女は悪くないのに。
そんな事があったせいで彼に会うなりもう1度謝ってきた。
そして彼女は昨日から疑問に思っていた事を打ち明けた
、どうしてあんな事をしたのか、
すると彼は少し照れたようにそしてぶっきらぼうにこんな事を呟いた。
「あの授業を聞いてどう思った?」
その言葉を聞いてアイリスは自分の正直な心を伝えた。
、確かに聞いていて楽しかったしワクワクもしました、だけどどこか物足りなかったです、と
彼はそれを聞き終えると彼女になぜ物足りなかったかの答えを教えた。
彼女は教えてもらった事でどこか胸のつっかえが取れたのか、彼に「ありがとう」と伝えるとそのまま自分の部屋に戻っていた。その笑顔こそ彼が求めていたものだった。
それから彼女は「おてんば姫」なんて呼ばれるようになった。
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補足。
なぜか彼の頬が赤くなっていたかというと、彼は転校生役のお願いをメイドのメアリーにお願いしていたのだが、制服が彼の欲望丸出しのものだったのでビンタされてしまい
しょうがないからゴーレムをつくって代用した。
文字数が減ってきているので次の投稿は遅くなっても5000文字は超えるようにします