秋の新人戦を控え、監督の竜崎はさっそく校内ランキング戦を実施することに
夏の全国大会の死闘を終えたリョーマたちだが休む余裕などなく、新体制で臨む新人戦に向けて練習に打ち込んでいた。
桃城「オラオラ」
荒井「桃の奴気合入ってんな」
池田「そりゃ、今やあいつがうちの副・・・」
海堂「口喋る余裕があるのかお前ら?」
荒井「げっ! 海堂・・・いや」
リョーマ「あーあ、先輩たちうちの部長は、誰になっても鬼ですよ」
荒井「お、おい、越前」
海堂「てめーら校庭三十周だ」
荒井:池田「ひえー」
堀尾「海堂先輩、手塚部長以上だぞ」
カチロー「でも、これからって感じはしてきたよね」
カツオ「うん。そうだね」
堀尾「へっ、お前ら甘いな。 そう簡単にレギュラーになれると思ってんのか?」
カチロー「堀尾君が自慢することじゃないと思うよ」
カチローとカツオは、渋い表情で堀尾を見つめる。まあ、いつもの上から目線と思えば大したことではないのだが・・・
(チャイム)キーン・コーン・カーン・コーン
桃城「もう時間かよ。よし、朝練はここまでだ」
リョーマ「お疲れ様っす」
リョーマは、練習を切り上げ部室に戻ろうとした時、コートのネット越しから多大な視線をリョーマは感じた。
「キャー越前君がこっち見たよ」
「かっこいい」
「越前くーん」
青学の女子生徒たちが大勢集結し、リョーマに声援を送る。何でも全国大会決勝でシングルス1を務めた天才(イケメン・カワイイ系)の彼を先輩、同級生関係なく女子生徒のハートを鷲掴み(本人自覚なし)にされないはずがない。
桃城「おいおい越前、いけねーな、いけねーよ」
リョーマ「桃先輩痛いっす」
堀尾「たく、越前のヤローちやほやされやがって」
カチロー「気持ち分かるけどな」
カツオ「うん。だって同じ一年生でも次元が違うもん」
そんな時、その集団の一部からリョーマはある気配を感じた。
桃城「どうかしたか越前?」
リョーマ「今、誰かに見られた気が?」
桃城「そりゃー見られてるだろ。このモテ男」
部活を終え教室に戻ったリョーマと堀尾。堀尾の愚痴にリョーマは、相手にもしない。
担任が教団に立ちホームルームが始まるや否やリョーマは一瞬にして目の色を変える。
担任「ええ、今日うちのクラスに転校生が加わる。自己紹介してもらうが、みんな仲良くしてやってくれ」
新堂「今日から青学に転校してきました新堂颯と言います。よろしく」
少年は、リョーマに負けずとも劣らぬイケメンで身長もリョーマより恵まれている。クラスの女子も目を輝かせながら彼を見つめる。
担任「じゃあ、新堂の席は・・・」
新堂「先生、彼の横が空いてるんですが?」
担任「そうだな。越前、隣いいか?」
リョーマ「構わないっすよ」
リョーマの隣に座る転校生は、テニス用のバックを置くと机に道具をしまう。そんな彼に堀尾がさっそうと話しかける。
堀尾「なあお前、もしかしてテニスやっての?」
新堂「うん、まあね」
堀尾「言っとくけどうちのテニス部に入るのはやめておいた方がいいぜ」
新堂「え、どうして?」
堀尾「そりゃ、次期レギュラーのこの堀尾様が・・・」
リョーマ「そいつの言うことは、ハッタリだから気にしなくていいよ」
堀尾「おい越前。そりゃあどういう意味だよ」
リョーマ「とりあえず、放課後一緒に竜崎先生の所に行ってやるよ」
新堂「随分と変わったじゃないかリョーマ」
その会話に堀尾が唖然とする。
堀尾「今、越前のことを呼び捨てにしたよな?」
リョーマ「別にいいんじゃないの幼馴染だし」
堀尾「何~!」
堀尾の大声にクラスのみんなが反応した。実は、リョーマと新堂は昔馴染みの知り合い同志だったのだ。当然、クラスの女子たちはイケメンの二人が知り合い同志ということで盛り上がり休み時間の度に質問攻めにしてきた。
堀尾「越前、どういうことだ説明しろよ」
リョーマ「だから、幼馴染」
新堂「リョーマと僕は、両親が知り合いでアメリカに住んでた時からの付き合いなんだ」
リョーマ「お前がいるってことは、あいつは?」
新堂「当然・・・」
新堂が話をしようとした時、勢いよく2組のドアが開く
小坂田「堀尾ー」
堀尾「出たよ。じゃじゃ馬女」
小坂田「あれ、リョーマ様がいる! 堀尾やっぱいいわ」
堀尾「呼んでおいて用無しかよ」
小坂田「リョーマ様、ちょっといいですか?」
新堂「行こうぜリョーマ」
小坂田「あれ、リョーマ様この人は」
リョーマ「転校生だよ」
桜乃「リョーマ君おはよう」
リョーマ「竜崎? それにお前」
新堂「来たな嘉人」
小坂田「転校生さんのお知り合いなんですか? 彼、リョーマ様に合わせてほしいって」
リョーマ「大谷嘉人だよね」
大谷「覚えていたんだなリョーマ」
桜乃「リョーマ君の知り合い?」
新堂「正確には、僕とリョーマに、そこの嘉人の3人は幼馴染なんだよ」
堀尾「幼馴染・・・しかも3人?」
リョーマ「相変わらずだね。二人して同じ学校に転校するなんて」
大谷「まあ、新堂とはダブルスも組んでたからな」
桜乃「じゃあ二人もテニスを?」
新堂「ああ、元はアメリカのテニススクールで知り合った仲だからね」
その後、リョーマたちは新堂と大谷を桜乃の祖母であり青学の教師兼テニス部顧問のスミレの下に連れて行った。
竜崎「ほお、やはりリョーマの知り合いだったか?」
桜乃「お婆ちゃん知ってたの?」
竜崎「もちろんだよ。二人のご両親のことは、リョーマの父・南次郎から聞いていたからね」
新堂「竜崎先生は、リョーマの親父さんの恩師だって聞いております。僕らが日本でテニスをやるならと両親に相談したらこの学校を勧めてもらいました」
竜崎「それは、嬉しいね」
リョーマ「でも先生、こいつらこれから入部してランキング戦に出場できるんですか?」
竜崎「それに関しては、部長たちとの相談で決めることになるが、私はライバルが増えることは悪いことではないと思っている」
教師「竜崎先生、3年の白河君が来てますが?」
竜崎「ああ、すいません。こっちによこしてください」
白河「竜崎先生、校内ランキング戦の対戦表の原本をお持ちしました」
竜崎「おお、そうかい」
リョーマ「あれ、白河先輩が作ったんすか?」
白河「ああ、海堂も桃も練習に没頭して事務作業は忘れがちだから、書記会計の俺が代わりに」
リョーマ「へー」
竜崎「やはり数が半端になってしまうな」
竜崎は、3年生が引退した関係で対戦カードの数が半端になっていることを気にしていた。
白河「あと二人いれば、各ブロック5人になるのですが」
竜崎「まあ確かに実力の見合わない面子を入れて数を合わせてもな・・・ちょっと待てよ」
桜乃「どうかしたのお婆ちゃん」
竜崎「新堂と大谷、二人ともすぐに試合は出来るかい?」
新堂「問題ありません」
大谷「時差ボケ程度ならハンデにもなりませんよ」
白河「竜崎先生、もしや」
竜崎「そのまさかだ。二人を加えて校内ランキング戦を行う」
リョーマ「いきなりで先輩たちが納得するんすかね?」
竜崎「おやおやよく言うね。お前さんは、実力で黙らせた張本人じゃないのかい?」
リョーマ「ちぇ、大荒れになっても知りませんよ」