エスデスの父は笑顔で村を旅だった少女の事を思い出していた。
初めて会ったきっかけは、危険種が多く住む雪山で暮らす幼い少女がいる事を聞いたために、娘を連れて確認に言った事で出会った。
小屋にたどり着いた時に丁度狩りに行こうとしていたのか、髪の長い薄い茶髪の少女が出合い頭に会ってしまった。
穏やかに笑い「こんにちは!!おれに何か用ですか?」とここを訪ねて来た理由を聞いてきたが、こんな少女が一人で暮らしている事が意外で仕方なかった。
取りあえずホカゲと名乗った少女は小屋に入れてくれたが…此処で暮らしている理由を聞けば、天涯孤独の捨て子らしく運よく此処に流れ着きて暮らしていると言ったが…
この雪山で暮らしていくのは自殺行為だと思ったが、部屋に置いてある危険種の毛皮や骨細工などを見ると、かなりの実力者と見た。少女に聞いてみた時の返答は…
「趣味で骨細工は作っていますけど毛皮や肉は売りに行ってます…おれ一人だと食いきれないんで…」
と笑顔で答えてくれたが…実力も見て見たくなったので狩りを見せてもらったが…
その狩り方に驚く事しか出来なかった…その少女は、特別な道具を使って危険種を狩っていた…
見た目は只の棍棒のように思えたが、地面に突き立てた時に地面の岩石が腕となり危険種を殴り倒し狩っていた…
その道具は噂にでしか聞いていない帝具なのかを聞いてみたが、
「わかんないです…ここの奴ら狩るのに便利だから使っていただけだし」
とホカゲはにっこり笑って話したのだ。
その後、ホカゲとの交流は続き、娘であるエスデスとは、お互い認め合う親友となっていたが…
エスデスの性格が少し変わったように思えた事があった。
それは、狩りの時に傷を付けすぎてしまった為状態が悪く売り物にならない危険種を、エスデスが解体の練習をしたいと言って生きたまま痛めつける様に解体していた時に、それを見たホカゲが頭を潰しとどめを刺した後に怒りをあらわにして
「エスデス!!もう二度とこんな事しないで!!」
と言った時に、エスデスはどうすればよかったのかを聞いた時に、ホカゲがしたのは、埋葬だった…
「おれは、生きるために狩りをしてる…毛皮も骨も肉も明日を生きる為に使ってる…そんな狩りをして奪った命を冒涜するような生き方をしたくない…ただ強者だからって理由でこんな事をするのは…おれは納得できない」
ホカゲの言葉の意味を、エスデスは理解できていたのかは分からなかったが…その後、状態が悪く売り物にならない危険種を痛めつけるような解体をする事が少なくなった事は確かな事だった…
ホカゲも歳を十代になった頃には、乱暴な口調がなくなり好奇心の強い少女となっていた…
危険種を狩った後の宴の時に、近い内に長年の夢であった大陸の横断の旅に出る事をホカゲは報告した…
その事を一番に反対したのはエスデスだった…
ホカゲの決意は固くどんな言葉を言っても旅に出る…そう思ったエスデスがとった行動は…
決闘と言う名の…大喧嘩だった…
ホカゲもそこまで大きく拗れていたと思わなかったのだろう…
只、殴り合って納得したら終わりだと信じてホカゲだったが、エスデスは本性を表し痛めつける様に急所狙い始めたが、ホカゲも攻撃を捌きギリギリの負傷を避けており、貫手による目つぶしにも対応していたが…ホカゲはエスデスの足払いで転ばされその隙をつかれ…右腕を蹴りで折ったのだ…
ホカゲは苦悶の表情を出し後退したが、もう戦える状態ではなかった…
ここまでで終わりかと思った時…エスデスが戦闘中に傷つけ流したホカゲの血を舐めながら言った一言で…ホカゲの表情が変わった…
「もっと血を見せてくれ!!もっと良い声で泣いてくれ!!ここで屈服するなら爪はがしぐらいで許してやる」
「………っめんなよ…」
「ホカゲ…なんと言ったんだ?聞こえる様に…」
「なめんなって言ったんだ…こんなもんで屈服する俺じゃねーんだよ!!腕折ったくらいで調子に乗ってんじゃねーよこの戦闘狂が!!屈服させたいんだったら殺す気で来い!!」
目つきがいつもの明るさが消え、凶悪な目つきに換わった時、エスデスの父はホカゲの印象をこう思っていた…
この少女も…とんでもない化け物なんだと…
エスデスは、その言葉が弱体化による虚勢だと思っていたのだろう…それが命取りとなった…
ホカゲの折れた腕を再度拳で攻撃した時、その行動を見切っていたホカゲはギリギリで避け背後に回ってやったことは…折れた腕を使っての首絞めだった…
エスデスに肘で腹を殴られようがホカゲが力を緩めることは無く、そのままエスデスは崩れる様に倒れた…
決闘の後見人としてエスデスの父は二人の元に向かった時…この時ある事を知った…
ホカゲは首絞め攻撃をしていた時には、すでに気を失って戦闘不能となっていた事だ…
それを意味するのは…口調が変わった時には、自分自身が死のうともエスデスを倒そうとしていた事だった…
幸いにも、二人とも命を落とすことなく相打ちとなり、治療の為数ヶ月を待ってホカゲは旅だったのだ…
今まで世話になった礼として、ホカゲは三日月型の曲刀と、初めて会った時に使用していた棍棒をエスデスの父に預けた。
「これは狩りの時にでも使用してください…投げても使えますし便利ですよ!この棍棒も地面に突き立てた時に、自分が考えた物に自由に変形させて操作できます。」
出会った時と変わらない笑顔で答え、そして旅立っていったホカゲ…
エスデスの父は、娘に大きな影響を与えた少女に感謝した…そしてこの魔導具〈海月〉は後にエスデスの父の命を救う事になるのは…後の話…
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魔導具の説明
海月
月白が使用した魔導具
三日月形の刀でブーメランにもなる。
石棍
牙王が使用した魔導具
六尺棒の魔導具で大地に突き立てて岩石を自在に操る事が出来る
弱点は、核を壊されると能力が消失する事