火影が斬る!   作:白だるま

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少し長めの外伝です…

やってみたかったお風呂回ですが…そんなエッチくないです…
(それやったらアウトですけどね…)

今回はサヨの視点です。




番外2(本編3.8)

ホカゲさんは本当にお世話になっている…

 

私は今日も地獄のような訓練の後、温泉に入りながら今日の疲れを癒していた…

 

この温泉もホカゲさんが見つけ療養として入って欲しいと言ってくれたのはありがたい事だった…

 

昨日、第一試験が終わったという事で一対一の訓練をしていたけど数分しか持たないのが悔しく思う…

ホカゲさんからもらったこの力は本当に凄いもので、それをハンデとしても勝てない事は本当の化け物だと感じたが、ホカゲさんは基本的にその道具を一切使わず体術だけで私たちに勝っている事だ…

 

イエヤスに対してもそうだ…

〈鉄丸〉の弱点を指摘しながらその上をいく対応法で戦っていくのに、その技術を基礎から教え、ついに試験の時にイエヤスにくらわせた鎧崩しを超厳しく教えられて涙目だったが…そのおかげで強くなれている実感があるとイエヤスも言っていた…

 

そんなイエヤスも〈鉄丸〉を使用してもホカゲさんに鎧通しと言われる、好きな位置だけに衝撃を伝えることができる技で腹を殴られ数分間悶絶していたのを思いだしてみると…本当に容赦のない特訓だけどこの人だけで帝国を滅ぼせるんじゃないかと思うほどだった…

 

そんな考えをしている時に、視線を感じたけど…まさかとは思うけどイエヤスが覗きをしてるんじゃ…

 

「どうしたの?怖い顔しちゃって…あの訓練の後で私の顔が見たくないのは分かるけど…ちょっとショックだわ…」

 

ごめんなさい…ホカゲさん…いつも気配消して襲いかかるから想定外だったわ…

こうした入浴中にも警戒を怠らないように、気配を隠して背後から襲われる事が多いから本当に困るけど…

背後から胸を触られたり…お尻を触るなどで済んでいるけど、その内私の初めてを奪われるんじゃないかと恐怖している…

 

「違いますよ!!ただイエヤスが覗きをしてるんじゃないかと思って…」

 

「あら?いいじゃない見られても減るもんじゃないし…それに…こんな事言いたくないけど、昔こんなふうに入浴中にバカな男共に襲撃された事もあったわ…何もかも無い状態での戦闘は怖いわよ…その前に気分よく入浴中の事だから本気出しちゃって鮮血風呂にしちゃったのはやり過ぎちゃって反省してるわ…」

 

気に障ったこと無く笑顔で話してくれるけど、ホカゲさん…何かとんでもない発言したけど…冗談ですよね?

 

ホカゲさんは私の体を見ると今日の訓練で大きな怪我がない事と、あの時の拷問の傷痕が無い事を確認してくれているみたいだけど…

本当に面倒見が良い人だと思う…あの時の酷い言葉が嘘みたいに思える。

 

「それにサヨも容姿もいいんだし…色仕掛けで油断させてのだまし討ちは可能よ…私も以前そうした事もあるけど一部しか効果が無いのは立証済みだけどね…幼女趣味の奴には気をつけてね…本当に外道だから…」

 

色仕掛けって…私が言うのは何だけどホカゲさんはかなりの美人と言える…

長い少し色素の薄い茶髪はすごく綺麗だし…悔しいけどお湯に浮かぶ私以上に立派な物が印象的…

そして、強い…何が目的に帝国を変えようとしているのか分からない…

白面さんとも話す事があるけど、少し不気味な点もあるのでどうゆう経緯でホカゲさんと行動を共にしているのかを聞けなかったけど…

 

「その疑問なら主に聞けばいい…我は主のおかげで此処いる…」

 

二人にどのような過去があるのかは知らないが、白面さんは意外に色々とホカゲさんの事を教えてくれた…

 

本来はこんな事はしないで放浪の旅をしたい事や、お金や名声に全く興味が無い事…

絶対的な自由を愛し束縛される事を嫌うと聞いた時に、ある疑問があった…

 

「ホカゲさん…聴きたい事があります…」

 

「何?コイバナとかだったら無理だけど?私まだ処女だし…参考にならないわよ?」

 

この人分かって言ってるのかな?

っていうか!!この前、性的に襲われた時に凄い手慣れてたから…その手の経験は豊富かと思っ…って違うでしょ!!私が聴きたいのはそんな事じゃなくて…

 

「ホカゲさんの目的って何なんですか?名誉や莫大な富にも興味が無いと白面さんから聞きました…束縛を嫌うとも聞きましたけど…帝国に留まり暗殺者として活動しているのは前に話してくれた約束の為ですか?」

 

ホカゲさんは少し沈黙した後に「つまらない話をしてあげる」と少し不機嫌そうに言った後に話してくれた…

 

「私は前にも言ったと思うけど、今すぐでもこの土地を離れてのんびり放浪の旅に行きたいと思っている…だけどね…このまま帝国の闇をほっとけば全世界に及ぶ大戦争につながると思ったから留まった事もあるけど、本当の理由はサヨの言っていた約束を守る事が私が此処に居る理由よ」

 

「なんでその約束を守ろうと?」

 

「私の昔話になるけどね…ある国に気のいい知り合いがいたの…小さい子供たちの教師をしている人と、そこで治安維持を手伝っていた軍人の偉い人がいてね…この二人には本当にお世話になっていたの…」

 

ホカゲさんは、少し表情が曇っているのでいい話ではないだろうと思っていた…

 

「教師をしていた人は綺麗な人で優しい笑顔があう美人だったわ…軍人さんも真面目で部下からも慕われるほどの信頼の厚い人でその二人はお互いに意識しあっていて、理想の恋人と言ってもいいほどだったわ…

そんな二人を見ていたら故郷に戻りたくなったから…戻るついでに手紙を預かったのよ…お互いの家族に対してね

私も二人がくっつくのも時間の問題と思っていたし、部隊の人達と学校の同僚も応援してたしね…幸せになるなって思っていたわ」

 

「思っていた…って!!まさか!!」

 

「…その学校が地元の反乱軍によって襲撃されて二人は殺されたわ…子供達も見せしめに殺されたそうよ…」

 

思っていた以上の気分の悪い話に怒りが湧いてくるが…

 

「先に言っておくけど、帝国と革命軍は関係ないわ…私の遠い故郷での話よ…

この時、なぜその学校が襲撃されたかの理由は分かる?」

 

私は分からないと言った時に、ホカゲさんが言った理由は本当にバカげていた…

敵国の知識と援助を受けたからの警告と要人を殺された報復の為にやった…それが理由で他国の介入があり殲滅されたと言ったけど、ホカゲさんの話は続いた。

 

「本当にバカげてるわ…二人から受け取った手紙を渡した時に皆、泣いていたわ…

軍人のおじさんは娘さんがショックで一時期大変だったみたいだったわ…教師の方の彼女の遺族も大変だったわ…彼女の妹さんが泣き崩れちゃって困ったわ…本当に…」

 

ホカゲさんは悔しそうに言った。

 

「私はこんなに無力だと思った事は無かった…現実から逃げただけの私を迎えてくれて、再び現実に向かい合えるように立ち直れるまで見守ってくれた二人に…何も出来なかったわ

この力があれば何でも出来るんじゃ…と思ったら何も出来なかったけどね…」

 

苦笑しながら話してくれたけど、今のホカゲさんだったらどうにかなるんじゃないかと聞いてみたけど返した返事は意外だった。

 

「結局、力なんてあっても守れるのは小手先の物しか守れないのよ…それを理解しちゃって他人なんてどうでもいいなんて考えは嫌だったから…大切なその小手先の物を守る為なら、なんだってやってやろうと思ったのが私の戦う理由かな」

 

ホカゲさんは…優しい笑顔を見せてくれた事に私は少しホッとしてしまう。

 

「それに私1人じゃ帝国をどうにか出来る力は無いわ…

経済を動かす才は自信ないし、武力だけの私に出来る事は、穏便に帝国と革命軍との戦争を終われせ…そして今の帝国を治安を安定させ、今の状態を終わらせる事…それがあの人との約束を果たせる…そう確信してるわ」

 

ホカゲさんと約束をした人に関しては気になるけど…私は詳しく理由を聞いた時思った事は帝国軍の事だった。

 

その事を詳しく説明してくれたけど、私が思っていた以上に帝国内部は難航不落だった事だ。

ブドー大将軍が動かない理由は、革命軍の対応と皇帝を守るために、あえてオネスト大臣と牽制しているのが理由なのと、あくまでブドー大将軍は現皇帝の味方で、それ以外の統治者は認めない為に革命軍と意見が合わずに対立する事になっているらしい。

元凶であるオネストも警戒心が強く暗殺しようにも直属の暗殺機関によって返り討ちとなるので実行は不可らしい…ホカゲさんなら可能だろうと聞いてみたけど…

 

「あのクソデブ…意外にも体鍛えているのよね…言っとくけど多分今の実力でもイエヤスとサヨが二人掛かりでも相手にならないわよ…まあその前に大臣直属の4人の戦闘集団…『羅刹四鬼』に殺されるのがオチね…皇拳寺の最強クラスと言ったら分かるかしら…」

 

帝国最高の拳法寺の出身と聞いただけで理解した…

 

帝国を滅ぼせるんじゃないかと思っていけどそう簡単にいかないかと自分の浅はかな考えに自己嫌悪してしまった時に、それを分かっていたのか私にこう言ってくれた…

 

「サヨ…私といつか敵対した時に、自分の中の信念を貫き通す覚悟を持ちなさい…

今は恩人であっても、絶対の味方ではない事を頭に入れときなさい…

もし私が敵として現れたなら…自分で判断して私を殺しなさい…」

 

ホカゲさん…

そんな覚悟したくはありません…

貴方のような…優しいバケモノはもう会う事はありません…

だから私はこう言います…

 

「そんな事は無いと思います…だって私はホカゲさんの事を信じていますから!

貴方にも言いました『切り捨てられる覚悟があるなら雇ってくれる』と…

ここまで強くなれたのは貴方のおかげなのですから!!」

 

その言葉にホカゲさんは嬉しそうな笑顔を見せた後…私の背後に回り背中から抱き着いて来た。

 

少し意外なリアクションで困った…それに背中に当たっている物に少し不機嫌になりそうになった時に…ホカゲさんは恐ろしい事を言いだした!!

 

「私どうやら…女の子方が好きかもしれない…貴方の初めて貰っていい?」

 

そう言った後に私は…

この後の事は言いたくない…

言っておくけど初めては奪われていないけど…私も何か大切な物を失う寸前だったかもしれない…

でも…その行為の後、温泉でのぼせてしまって、気絶してしまいそうになった私を介抱してくれた時のあの言葉は…本当に嬉しかった事を覚えてる…

 

 

「ありがとね…私を信用してくれて…」

 

 

照れくさそうに声も小さかったけど…優しい感謝の言葉だった…

 

 

 




この時のイエヤス…

冒頭にて

「おっサヨの奴勘が鋭いな…ホカゲさんのせいで覗きにくくなったじゃねえか…
前に覗いた時にホカゲさんにボコられて死ぬかと思ったけど、アレを見ないと男が廃るってもんだ!!でもホカゲさんのおかげでどうにかなったぜ…二人とも見ごたえあっていいぜ…時に(エロトークの為削除)」

中盤にて

「アレ?ホカゲさんサヨと何話してんだろう…真剣に話しているけど…覗いてるのが悪くなってきたから此処でおさらばしようかな?」

終盤

「(ポタポタ…鼻血出しながら)良いモノ見せていただきました…夜のお共にちょう…」

「イエヤス…本当の地獄は此処から始まるわよ…覚悟してね」(良い笑顔で指を鳴らしている)

その後の事は憶えていない…ただ言える事は…覗きはほどほどにしないと死が待っている事が分かった事だ…




補足としてホカゲはなぜ夜の扱いに慣れているかの説明です…

特典である『烈火の炎のキャラクターの全スキル』で烈火の火竜の内の一つの塁の影響でそっちの方もこなせるようになったからです…
アカメ零が完結していたら、メラとそっちの対決で勝ち仲間になる設定も考えていました…(アナザーかリメイクで書いていこうかと考えています)

最後のあれは、ホカゲなりの愛情表現で、イエヤスの覗きも初めから気がついていましたが、日頃の辛さを忘れさせる為のご褒美として許していましたが…
流石にサヨとの絡みを見た事は許せなかった…と言う話です。









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