この世すべてに愛を   作:紫藤 霞

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「んでまぁ、オルランドゥ伯に会いに来たのは良いとして、だ。何故か牢獄の中に居て私達戦う事になったんだけど」

「ため息ついてないで、敵が来るよシーラさん!」

 

 シーラのため息にラムザの檄が飛ぶ。

 オルランドゥに会いにきたラムザ一行

 だが話は厄介な方向に進みよりにも寄って投獄されているオルランドゥに会いにきてしまったのであった

 その為、北天騎士団を疑われさらには暗殺者だとまで言われてし合う始末。

 出来れば戦いたくは無いのだが

 

「降りかかる火の粉は、払いのけるのが道理って事か。ラムザ突っ込むから援護宜しく」

「うん、任せて。其れと突っ込むのは忍者、弓使い側で進撃ルートを確保して」

「任された!」

 

 シーラがひょいっと壁を登っていく。

 この辺りは騎士なのに何の問題も無いのが不思議である。

 そして騎士の投げてくるアイテムを剣で弾きながら聖剣技を繰り出していく。

 一方反対側にはアグリアスが既にエバンズ共々制圧しルートを確保していた

 

「アグリアスさん、こっちは後任せて反対側に行ったほうがよいと思うぞ、敵の動きがあっちに集中しているみたいだしな」

「ん?そうか、ならばすまんがここは任せた」

「任されよう」

 

 アグリアスがそちらに向かうと此方もこの位置から狙える相手を狙っていくエバンズ

 騎士に向かって銃を放つも盾により防がれてしまう

 最も、アグリアスがラムザたちと合流すればそれで決着する程度の敵ではあったのだが

 

「両軍が激突する前に何とかしなければ…!!」

 

 ラムザのその言葉

 どうにか両群を止めたいのだが如何する事も出来ないのも事実。

 何時に無く、焦っているラムザ。

 このまま両軍が激突してしまえば其れこそ死者は半端なものではない。

 だが、だからといって両軍のど真ん中に躍り出て止めようとした所で意味は無い。

 万事休す、と言うのはこの事かと悩むラムザ

 

「ちぇい」

「いたっ、なにするのシーラさん?早くしないと」

「えぇい、如何にかしないといけないのは分かったから一旦落ち着け」

「落ち着いていられないよ、このままだと」

「分かってる、様は戦えないようにすればいいんだろうが」

 

 シーラがラムザを叩いて目を覚まさせる

 焦っていてラムザは視野搾取の状態だったのだから答えが出なかっただけだ

 

「何時ものお前さんなら出来るだろうが。ラムザ、焦るな慌てるな。まだ両軍は激突して無いんだぞ」

 

 その言葉を聞いて漸く焦りを抑え始めるラムザ。

 だが、この瞬間にも両軍は激突してしまうのも事実。

 後は如何すればよいのか

 

「そうだ、水門だ」

 

 と、叫ぶラムザ

 

「水門?そんなのがあるのか」

「うん、このべスラ要塞には水門がある、その水門を空けて身済みの水を下流に放出すれば水浸しになって戦いどころじゃなくなるだ」

「よっしゃ、ならばその水門を開けに行くしかないな」

「猶予は殆ど無い、か。敵が居ない事を祈るばかりだが」

 

 そのまま、急いで水門に向かうラムザ一行。

 途中

 

「っ!ラムザ足止めて息を止めろ!他の皆もだ!」

 

 シーラがそう叫んだ。

 一体何事かと思いながら息を止め、足を止める。

 するとラムザにも其れが何を意味するのか理解する。

 毒が、漂っているのである。

 あの神殿騎士が本当に狙っていたのは此処だったのだ

 

 どうする?と目でラムザに問いかけるエバンズ。

 このままだと先ほど同様に毒にやられてしまう

 かと言って、このまま足を止める事は出来ない。

 それならば、無理矢理にでも通るほか無い

 

「緊急事態だから強引に通る。クラウディアさん、全員にリジェネを。毒を中和しながら強引に進もう」

「?! ……了解よ、森羅万象の生命を宿すものたち 命分かち 共に在らん!『リジェネ』」

 

 その詠唱と共に淡い光に身体が包み込まれていく。

 これで毒を解除できるのである。

 といっても解除できるのはリジェネが聞いている時間だけ。

 時間切れとなれば毒に侵されてしまうのは目に見えている

 だからこそ時間との戦いだと駆け抜けて良くラムザ一行

 

「んで?! 本当に水門なんてあるのか!?」

「うん!この奥に湖をせき止める為の水門があるんだ!」

 

 そして、漸く其処にたどり着いたは良いが

 既に南天騎士団が配置していたのであった。

 

「ラムザ様!どうなさいますか?!」

 

 アリスの叫びに一瞬だけ周りを見る。

 それだけで、ラムザにとって見れば戦術を組むには十分であった

 

「皆!水門の両端にいる騎士に集中攻撃!後は僕が水門を開けるよ!」

「了解!」

 

 掛け声と共に二手に分かれる。

 ラムザ・アグリアス・アリス組

 シーラ・エバンズ・シンシア・クラウディア組

 どちらも敵を相当する必要は無いということを理解している。

 祖の為に騎士だけを遠距離から集中狙いする。

 無論、騎士に攻撃する為に南天騎士団の面々とやりあう事になるが其れは二の次である。

 ラムザが水門を開くまでの間、防戦となるシーラ達

 ……そう、普通ならば

 

「ふ~っはっはっはっは!ラムザに指一本触れてみろこちとらさっきの毒で頭に来てんだからなぁぁぁぁ~~~!」

 

 完全な八つ当たりである。

 毒を撒いたベッド砂漠であったあの名も知らぬ神霊騎士団のメンバーの1人

 そいつの残した毒を突入するのに無茶をやらされた八つ当たりを南天騎士団の面々にぶつけるシーラ

 

「思う所が無い訳ではないが、之も定めと諦めよ」

 

 アグリアスもまた、毒にやられてさらにまた毒の中を突っ切る事に抵抗があった。

 祖の為八つ当たり気味に2人の聖剣技があたりを激しく蹴散らしていくのであった

 

「何と言うか、女性陣怖い」

「待って、あの枠に私を入れないで」

「お2人とも、毒に強くやられていましたのでしょうがないですよ」

 

 シーラとアグリアスの2人だけで南天騎士団を吹き飛ばしていく様はまるで暴風に見舞われたかのようであった。

 そして敵を一掃したと同時にラムザが水門を抉じ開ける。

 それだけで下流に一気に水が流れていく。

 

「取り合えず、これで両軍の全面戦闘は避けられた形になったということか?」

「うん、その筈だよ」

 

 べスラ要塞に向けて移動していた北天騎士団

 べスラ要塞にこもっていた南天騎士団

 そのどちらもが被害と言った被害のないまま、戦闘を行えない状況になったのであった。

 

 そして此処でとある人物と再びである事になる

 

「ラムザ!」

「オーラン?!どうして君が此処に?」

 

 なんと、オーランと再びであったのである。

 いや、よくよく考えれば南天騎士団である彼と出会っても不思議ではない。

 だが、其れと同時に

 

「えっと、ディリータと一緒に居た女性となんで一緒に?」

「彼女が此処に義父上が居ると言う事を教えてくれたんだ」

「義父上って事は、お前さんオルランドゥ伯の息子?!」

 

 シーラが驚きの声を上げる。

 ラムザの味方となるといったその男。

 その男がまさか此処まで来て出会おうとしていたオルランドゥの息子だとは思っても見なかったからだ

 

「なら、急いだほうが良いだろう。ラムザと一緒に居ると面倒な事になるぞ」

「君達がラムザと一緒に旅をしているんだね。判った、彼女が義父上の事を知っているから」

 

 そう言うとバルマウフラに付き従いべスラ要塞の中を進んでいく。

 南天騎士団は水門が開いた事により大混乱をしている真っ最中で誰もラムザたちの事を気にも留めなかった

 そして、オルランドゥと合流したラムザ一行であった

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