ぼいろ。 作:みっくすじゅーす
「きりちゃーん!ウナさまが遊びに来たぞーっ!」
「兄さま、匿ってください。いいですね?」
休日。お向かいさんちの東北家から聞き覚えのある、元気ハツラツな声が響いたと思ったら、その家の三女が匿ってくれと我が家に来るという珍事が起きた。
うちは駆け込み寺じゃないんだけどね。
「し、しかたないじゃないですか。ウナちゃんと話してると、こう、押し切られて最終的にはウナちゃん曰くの宴に巻き込まれるんですから」
あー、うん。確かにあの子は人を巻き込むのが上手いよね。
「あれ、兄さまはウナちゃんを知ってるんですか?」
うーん、ゆかりさん経由で少し。まあそれはさておき。
多分私が知ってるウナちゃんなら……。
「きりちゃんいないかー。しょうがない!……ゆかねぇー!あーそーぼー!」
「わわわ、こっちに来ましたよ!?なんですかゆかり姉さんとも知り合いなんですか」
あー、まあ、あれだよ。昔の仕事の関係でね。
「?一体どういう」
「にいちゃんこんにちわー!ゆかねぇと遊びに来たぞー!ってあれ、きりちゃんじゃん。きりちゃんも遊びに来てたのかー」
「うえ、見つかりましたか。ええ、わたしは兄さまはと遊ぶので、ウナちゃんとは遊べないんですよ、ええ。いやー残念でしたねー遊びたかったんですがねー。先約がありましてねー」
きりたんちゃんは甘い。実に甘い。
「にいちゃんと遊ぶのか?ならウナとゆかねぇとも遊べるな!今日はノケモンでトーナメントしよう!」
「ぬっ」
ほら。しかしノケモンか。あれに関しては、ゆかりさん変な主人公力あるからなぁ。それでいいのウナちゃん。
「おう!今日こそゆかねぇに勝つんだ!」
「はぁ……主人公力?ですか?」
「きりちゃんは知らないかー。ゆかねぇ光鼠だけで6タテかますんだぞ」
「は?チートですか?あり得ないでしょう」
何故かゆかりさんが光鼠使うと攻撃回避するわ急所に当たるわで勝てないんだよね。なもんで、身内ルールでゆかりさんは光鼠禁止にしてるんだ。
「草生えますわ。あり得ないですよ、お二人ともわたしを担いでるんですかまったく。そんなオカルトあり得ませんって奴ですよ」
「いいのかー?そんな事言ってー?ねえにいちゃん?」
だね。というわけでゆかりさん。解禁です。
「え゛。いやいや待って下さい。いいんですか?光鼠だけでわたしのヤーティに勝てるとでも?」
「強いの弱いの人の勝手という奴ですよ、きりたん。さて、では久しぶりに……いけ、光鼠ッ!」
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今日の戦績。
ゆかりさん全勝。