ぼいろ。 作:みっくすじゅーす
ううむ、なんだろう。ひどく身体が重たいというか、寝たきりになってた気分というか。
ちょっとストレッチでもしてみるか。
……おお、すっごいバキバキいってる。
人の身体の何処からこんな音が出るのだろうか。
足も伸ばしてっ……と。
あ。
ぁ、やばい足がつりそう。
ゆ、ゆかりさーん。助けてゆかりさーん?
「はいはいなんですマスター。……なんでそんな前衛的なポーズしてるんです?罰ゲームか何かですか?」
ぁ、あし、あしつりそう。
「ああもうはいはい。ゆっくり椅子に座ってくださいねー。……すごい固くなってますね、それにこんなビクビクしてる。ふふ、我慢出来ませんか?ほら、ゆーっくり優しくなでなでしてあげますからねー。気持ちいいですかー?なでなでじゃダメ?じゃあもみもみ追加してあげますよー。はい、いち、に。いち、に。マスター、どうです?」
うん、楽になったよゆかりさん。あとその催眠音声的なのは何?
「サービスですよ、サービス。何かよく分かりませんが久しぶりにサービスしなきゃいけない気がしまして」
ああ、うん、サービスならしょうがないかな……よく分からないけど。
「ええ。けどなんでいきなりストレッチなんかしてるんですマスター。別に運動してないわけじゃないでしょうに」
うん、そうなんだけどね。
久しぶりに身体動かさなきゃいけない気がして。
「なるほど。久しぶりならしょうがないですかね。なら私も少しストレッチしましょうかね。……マスター、手伝ってくれます?」
このあとめちゃくちゃストレッチした。
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さて、今日も仕事でもしますか。
「あの、マスター。今更なんですけど。マスターって今は何のお仕事をされてるんですか?こう、今までの記憶を辿るといつも家にいる気が。在宅業務にしては仕事している時間があまりにも少ないですし。それでいてこの一軒家を維持していますし。いくらなんでも退職金だけでは無理ですよね?」
ゆかりさん。
それいじょういけない。
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いやぁ、凄い事になっちゃったね。
「まさか皆して今日遊びに来るとは。料理足りますかね」
「ならウチも手伝いますわー。手早く、量があるもの……粉モンやな!」
「ああ!お姉ちゃんが早口モードに!?」
「なら私はコーヒー使ったデザートかなー」
「では料理が出来るまで皆さんずんだ餅をどうぞ」
カオス。
だけど、何故か無性に懐かしく、暖かい光景でもある。
こうやってこの光景を見続けていたいなー等と感傷に浸っていたら、いつの間にかパーティーの準備は終わっていたらしく、ゆかりさん以外はリビングに居るらしい。
「ボーっとしてましたけど、マスター、大丈夫ですか?」
ん、ああ気にしないで。
ちょっと考え事してただけだから。
「そうですか?なら、早く行きましょう。皆さんが待ってますよ」
ああ、そうだね。
……ゆかりさん。
「はい?」
これからもよろしくね。
「……はいっ」