ぼいろ。 作:みっくすじゅーす
おめでとうございます、イタコさん。
「タコ姉様、おめでとうございます」
「イタコ姉さま、おめでとうございます。記念のずんだケーキです、どうぞ」
「ちゅ!?な、なんですの突然に。何のお祝いですの?あたし、何かしましたっけ?」
いえ、イタコさん本人は関係ないのですが、イタコさん関連でおめでたい事が起きましたので。
「そ、そうなんですの?よくわかりませんが、まあ……あの、ずんちゃん?何故ケーキをホールのままあたしの前に置くんですの?切り分けなくて良いんですの?」
「あ、それイタコ姉さまの分です。私達のはまた別にありますので。いっぱい食べて下さい」
「ちゅ……」
さらっとずん子ちゃん、私達の分は別にあるって言ってたね……。
「兄さま、どうぞどうぞ。ずん姉様の特製ずんだケーキなんて滅多に食べられませんからね。私は普段から食べてますから、兄さまに全部差し上げますよ、ええ」
「ふふ、心配しなくてもちゃんと1人一つ作ってありますよ」
oh……。
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「さてさて気を取り直して、タコ姉様。こちら私からのプレゼントです。どうぞ」
Tシャツ……?あ、なるほど、普段から着物だから楽な格好をと言う事だね。
「まあ、きりちゃんありがとうですわー。……あの、きりちゃん?このTシャツ、なんですの?」
妹×兄。
堂々とそう書かれているTシャツ。
なにこれ。
「まあまあ兄さま。兄さまはちょっとそこで待機してて下さいな。タコ姉様はこちらへ……」
「な、なんですの?あーれー……」
きりたんちゃんに引きづられ隣室へ消えて行くイタコさん。
んー。
ずん子ちゃん、お茶のおかわりをお願いします。
「あ、はい。……どうぞ。随分落ち着いてますね?」
や、流石に東北家の方々との付き合いも長いしね。もう何が起きても不思議じゃないから、静観するのが一番かなぁと。
「ふむふむ……静観してられるといいですね?」
え。
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「お、お兄、ちゃん……どうですか、似合ってますか」
妹が。
妹が、そこにいた。
……いやいや待て自分。イタコさんがさっきのTシャツを着て私をお兄ちゃんと呼んでいるだけだぞ。
だけ、なのに。
妹で、あった。
完膚なきまでに妹。
「ふふふ、タコ姉様の様な銀髪ロングケモ耳巨乳キャラに妹まで過積載するこの暴挙。どうですかずん姉様」
「イイですね、実にベネ。何より彼にクリティカルヒットしているのが最高よきりたん。これなら東北家も安泰ね」
「は、はずかしいですわー……け、けど喜んでもらってますわね」
妹革命。
頭の中にその単語が浮かんだと同時に、興奮しすぎた為か私の意識は急速にブラックアウトしていくのだった。