ぼいろ。 作:みっくすじゅーす
「お兄さんお兄さん、今ゆかりさんと話していたんですが、無人島に一つだけ持って行けるなら何がいいですか?」
昼食も終わり片付けも終わったお昼過ぎ。
葵ちゃんが遊びに来たのでゆかりさんの世話を押し付け、有意義な時間を過ごそうとした矢先。
唐突に葵ちゃんがそんな事を聞いて来たのであった。
いやしかし無人島ね、定番の質問だ。
何かの心理テスト?
「いえいえ別に、そういう訳ではないですよ?気になっただけです。ちなみにゆかりさんはマスターと一緒なら何もいらないそうです。ひゅーひゅーお熱いですねー」
「ち、ちょっと葵さん!?何で言っちゃうんですか!」
……ゆかりさん。
「マスター……」
「おおっとお邪魔ですねボクはこれで失礼しますよ後はお二人でごゆっくり」
今度は何が欲しいの?後、葵ちゃんはどうやって買収したの?正直に言ったら考えてもいいよ。
「Steamでやりたいゲームが有るんですがPCスペックが足りないので買い換えたいなと。葵ちゃんはオススメゲーム爆撃です」
「ゆかりさんっ!?」
正直でよろしい。ちゃんと家事手伝いをしたら考えよう。
あ、葵ちゃんはちょっと待ってね?茜ちゃんの電話番号はっ……と。
「ちょ!?お姉ちゃんにチクるのは卑怯ですよお兄さん!大体ゆかりさんには甘口過ぎてボクにはセメントすぎませんか!?ほら、こんな可愛い妹キャラですよー?泣いちゃいますよーう?」
いや、妹キャラはきりたんちゃんだけで間に合ってますんで。
……あ、茜ちゃん?お宅の妹さんがね?
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葵ちゃんが茜ちゃんに教育的指導を受けている間、暇なのでマキちゃんの所にコーヒーを飲みに行く事になった。
「あの、マスター?そもそもなんで茜さんは私達の家で葵さんを折檻しているのでしょうか?」
ああ、それは色々道具が揃ってるからね……っと。こんにちはー、コーヒーしばきに来ましたー。
「あのマスター道具って一体。いえ、薮蛇薮蛇。……マキさん、私にはキャラメルマキアートを」
「2人ともいらっしゃい。いつものでいい?後はゆかりちゃんはスタバに行くといいんじゃないかな?」
私もそう思うが、ゆかりさんはメニュー覚えられないからねぇ。それに普通のは苦手だし。
この前も1人で行けますって自信満々に出掛けたのに、帰ってきた手元には砂糖ミルクマシマシのコンビニコーヒーだったし。
「マスター何言ってますか違いますよあれはですね、新発売のお菓子を見に行ったらコーヒーが割引きしてて思わず買っただけです。ええ、それだけですよ?」
「ああ、この前のお菓子?あれ美味しかったねー。ゆかりちゃん、食べ過ぎてご飯食べられるかわからないとか言ってたもんね」
「マキさんっ!?」
なるほど。帰りが遅いし夕ご飯いらないとか言い出すから、てっきりスタバで心折れたのかと思って優しく接したのに。
あの日は何を要求されたんだっけかな。なんだっけゆかりさん?
「あぅ、えーとその、マスター。流石にマキさんの前では」
「……言えないような事をねだったのゆかりちゃん?」