Fate/Brave   作:NeoNuc2001

4 / 5
前回のあらすじ
勇者部に入りたい!パソコンについて話し合いたい!国防でもいい!

改稿
2017/08/11 あとがきのミスを変更


02 プロローグ その二/双葉

時間を先に延ばして、学校で三時間目の授業で友奈ちゃんは睡魔と格闘していました。時にほっぺを伸ばしながら、時に実際に格闘しているかのような動きをしながら、時に敗北しかけた友奈ちゃんを私が起こして。

 

「ありがとう、東郷さん。」

 

「そこで何を喋っているんだね?」

 

「いいえ、何でもないです。いや、何でもなくはないんですけど。」

 

どうやら目は良くないが途轍もなく耳がいいらしい老齢の教師は友奈ちゃんの声に気づいて注意をしたようだ。これで友奈ちゃんの目が醒めるなら良いことなので見守ろうとしたが、

唐突に謎の音が響いた。

思わず緊張してしまうような、まさしく日常を終わらせ、非日常の始まりを告げる警報を思わせた。

そしてそれは大方間違いではなかった。

 

「結城、鞄の携帯が鳴っているぞ。むっ?東郷、お前もか?」

 

「えっ!うそ?おっかしい〜な?」

 

私も、えっ、と思った。電源は授業前に消した筈なのに。まさかと思いながらも真偽を確かめるために私は鞄を開き、

そこには単語が書かれていた。

樹海化警報と携帯に、派手な音を出しながらくっきりと写し出されていた。

 

「うーん?これ、これどうやって止めるんだろう?」

 

友奈ちゃんは止める方法を探しているらしく、これは携帯の機能の一つだと思っているようだ。しかし私は困惑していた。このような機能は全く知らない。文字と音の意味も全く知らない。改造する際にこのような機能は見たこともない。これは一体どういうことなのか。

 

「あっ、先生、鳴りやみました...あれ?」

 

携帯から突如、音と文字が消えた。しかしそこには新たに見たことのない画面が表示されていた。だが、それを気にするよりももっと大きな問題を抱えていた。

 

「あれ?皆どうしちゃたの?なんで東郷さん以外は動かないの?」

 

そう停止していたのだ、何もかもが。落ちている鉛筆も、消している消しゴムも、書いている途中のチョークも。ただ、私と友奈ちゃんの身の回りの物以外は。それはあまりにも不自然で、一つの場面を切り取ったようだった。そこではまさしく私と友奈ちゃんは読者か観客だろう。

 

「友奈ちゃん...」

 

私は思わず友奈ちゃんに助けを求めてしまう。

 

「大丈夫、私がついてるから。」

 

友奈ちゃんは私が落ち着くように不完全ながらも笑顔を作る。これで私は安心する。友奈ちゃんの笑顔にはそれだけの力がある。そして落ち着いた私はこの状況を知るために考え始めた。

 

「とりあえず、外に出て状況を確認しようね。」

 

「うん!そうだね。」

 

そう言いながら友奈ちゃんは最初に教室のドアを開けて、私の車椅子を押して外の廊下に出ようとする。そしてそこも静寂に包まれていた。

授業中であることから静寂は当然の様にも思えるが実際は違う。気づいた理由は動いた瞬間の違和感。廊下に出ることでそれは強い確信に変わった。

車椅子のタイヤを回すときに発生する摩擦音は聞こえる、だが友奈ちゃんの足音やドアを開ける際の音がまったく聞こえなかったのだ。

 

「...」

 

外ではこの異常な状況に関わらず無風であったので正確に変化を読み取ることはできない。しかし、だいだいわかってしまった。この世界においては私たち二人以外は誰も動いていないのだと。

 

突如として亀裂がはいる。外の壁の上で一瞬亀裂が入ったのだ。その亀裂はなくなったと思えば、そこから真っ白な光が浸食し始めた。奥行きが消えたかのように錯覚するほどの光、いやそれ以外のナニカだろう。

そしてここまで客観的に考えて気づく、ナニカが学校に向かっている事に。

そう、つまりここにいる私たちを飲み込もうと

 

「東郷さん!」

 

「友奈ちゃん!」

 

そう考えているうちに私たちは光に飲まれていた。

 

 

 

 

 

 

次の瞬間に目を開けたら、そう、私たちは、一つの光景を目にしていた。

大小様々な樹木に囲まれた世界を。

それは色鮮やかで虹を連想させるものだった。

赤、青、藍、水、虹、空、灰色だった。

樹木でありながらそのような様々な色を持ちとても幻想的で、美しくて、とても恐怖を感じる世界。既視と違和が重なり合う世界。そこに立つのは私と日常の象徴である友奈ちゃん。しかし、友奈ちゃんはこの世界では異物であった。そう、つまり私たちは非日常に引き込まれたのだ。

 

「東郷さん、ここ、どこかな...」

 

「...」

 

友奈ちゃんは私に質問を投げかけたが、こちらを見て少し残念そうになった。私が答えられないことでさらに不安になってしまったのかもしれない。これは私の落ち度だ。せめて、周囲の状況を把握して予想なり、なんなりを答えるべきだ。

そのように考えていたところ、後ろで草木がこすりあう音がした。

 

「あっ、よかったわ。なんとか見つけたわ。」

 

「ふ、風先輩!!!」

 

「ふう...スマホを手放してたら打つ手はなかったわ。」

 

どうやら動けるのは私たちだけではなかったようだ。それは不幸中の幸いとも言え、まさしく神樹さまの導きなのだろう。しかし、もう一つの気になる言葉があった。

 

「スマホ...。風先輩、なにか事情を知っているんですか。ここはどこですか。」

 

「...今から説明するわ。」

 

友奈ちゃんが私に投げかけた質問を風先輩に渡した。友奈ちゃんの疑問に答えるために。

 

 

 

 

 

 

「...というわけなのよ。」

 

という風に風先輩は現在の状況を説明した。ここが樹海という神樹によって作られた結界であり、さっき見たとおりに時間は止まっているので心配する必要はないと。神樹の行ったことだから問題はないだろう。しかしこのようなことをして一体なにが起きるというのか。

 

「お姉ちゃん、あそこ...」

 

「来たわね、足の遅いやつで助かった。」

 

樹ちゃんが指差した先には”異物”が存在した。見た目は丸みのある顔のような部品を持ち、何かの生物のように見えるが、あれは明らかに生き物ではない。色が、形が、質感があれが非生物だと証明している。しかし、生物のように動いても見せる。あれは、一体、なんなのか。

 

「あれはバーテックス。神樹様を、人類を、壊す敵よ。私たちの役目はあの敵を倒すこと。そうしないと世界が滅んでしまう。」

 

「そんな。あんなのと戦うなんて無理ですよ!」

 

私は思わず叫んでしまう。あんな異形と戦うというのか、私たちみたいな一般人が。そんなの...無理に決まってる。そのうえ、私はこんな、足も動かない体で、戦えるわけがない。あんな、モノ、と戦うと思うと前進が恐怖で震えてしまう。

 

「大丈夫、方法はあるわ。このスマホの機能を...」

 

爆音が響いた。私が最後に見たのは敵が火の玉をこちらに向けて打ったのと友奈ちゃんだった。




解説
バーテックス
原作と違い、風先輩が勇者システムを説明する前に乱入してきました。
これはバーテックスが原作より強化されているのを表します。
なんで強化されてるか?さぁ、どうしてだろう?

というわけでBraveの第二話です。やっとバトルが開始できそうでホッとしています。
東郷さんは冷静になれば強い女の子です。はい。

よく見たらBraveは二十日周期であがっています。これが私のペースでしょうか?遅い気がする。

挿絵(試作):https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=64245596

10分で作ったのこれという無駄行為。はっきり言って、作るべきではなかった。

というわけでこんな駄文を読んでくださってありがとうございます。できれば感想、評価してくださると作者のやる気が上がるのでよろしくおねがいします。今回もありがとうございました。


(誤字脱字、アドバイスがありましたら気軽に教えてください。)
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