第20話:救出作戦
遠山家には親が子に伝承していい技には限りがある。
その数100。
その100を超えた分の技は一代限りで破棄しなくてはならない決まりだ。
なぜそんなシステムがあるかというと、それは簡単。
悪に染まった身内を一族内で殺すためのシステムだ。
強い奴でも『基本同じ技ができる上に知らない技も使う』一族で一斉に襲えば大体殺せる。
兄さんは攻め、俺は守りのように兄弟でも得意分野が違うことがあるので別々の技を教えてもらうこともある。
これも片方が悪に染まった時にもう片方が殺せるようにするためだ。
しかし、俺は思い知ることになる。
このシステムは………
『女』を奪い合うためのものでもあると。
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『絶対殺す』
俺の思考はそのドス黒い感情で埋め尽くされている。
俺が見たのは一枚の画像。
武偵高がある学園島の隣にある空き地島、そこに映る2人の男女。
彼らがキスする一歩手前の写真だ。
男の方はあのフェイスペインティングをしたジーサードと呼ばれる男。
そして女の方は銀色の髪を持つ銀華だった。
(許せない…)
(奪い返せ…!)
というような声が俺の中心・中央の奥底から聞こえる。
久しぶりにお目覚めだ。
ヒステリア・ベルセ。
女性を『守る』通常のヒステリアモードと異なる『奪う』ための力。
俺の銀華を取る気か、お前。
それなら殺してでも奪い返すしかない。
銀華も銀華だ。
なんでそんな男にホイホイとついていき、キスなんかしてるんだ。お前は俺のものなのに。
奪い返した後にお仕置きだ銀華。体に俺のものということを刻み込ませてやる。
残りの写真と動画も衝撃的なものであった。
写真は血まみれのアリア・白雪・理子・レキが彼女たちの鹵獲された武器のように、折り重なって無造作に積まれていた写真。
そして動画はジーフォース1人で彼女たち4人を倒す動画であった。
敵の2人は……俺が今まで経験したことのないタイプだ。
ジャンヌやパトラの『魔女』、ブラドやヒルダの『怪物』でもない、この映像から見てジーサード・ジーフォースは………
(科学…!)
おそらく先端科学兵装と呼ばれる新兵器の使い手だ。
一部の武偵や犯罪者たちは研究所で開発されているレベルの技術を大金を積んだり、盗んだりしていち早く武器化したりする。
そしてそれを使って古い武装の敵を蹴散らしてしまうのだ。
テスト試験を通さずに使われるため信頼性は低いが、うまく機能すると手も足も出ない。
動画のアリアたちのように。
だが、それがなんだ。
銀華を奪い取り、アリアたちを傷つけたあいつらを許してはおけないだろ。男として。
俺はこの状況で一番役に立ちそうなやつに電話をかける。
アリアたちを助けるための衛生武偵であり、先日師団に入ってくれたワトソンだ。
『トオヤマ?』
すぐにワトソンは出てくれた。
「今すぐ、男子寮に車で来い」
『ト、トオヤマッ!?リハビリはしないんじゃないのか!?それにいきなりだと…ボ、ボクは心の準備がまだ……』
「それは今度だ」
俺はワトソンにヒステリアモードの俺ですら把握しきれていない、この緊急事態を
銀華の写真も含め、アリアたちの写真と動画を送るとワトソンも初めは言葉を失っていたが
「わ、わかった。映像の分析はボクが君の家にいきながら手を回そう。君は10分後男子寮下に武装してきてくれ。一緒にアリアたちを救出するぞ!」
男より男らしい勇敢さでそう返してくるのであった。
俺はベレッタ、DE、ナイフ、そして背にはスクラマ・サクスを帯剣した後、
「ハイマキよくやった。お前の主人の仇は俺が取ってやる」
ハイマキの治療を救護課の宗宮つぐみに電話で依頼した。ほとんど話したことはないが武偵高に獣医スキルがある生徒は4人しかいない。なんなら
「トオヤマ、乗れっ!」
俺が男子寮を降りると同時にワトソンの車、911カレラ・カブリオレがちょうど到着する。
アクション映画のようにキキッと半回転しながら止まった車に俺はベルセの反射神経で乗り込む。1秒も無駄にしたくはない。
「まずは……」
「ジオ品川に行くぞ!銀華はわからんがアリアたちはそこにいる!」
「ああ、捕まってろよ。トオヤマ!」
オープンカーなので赤色回転灯を幌のフレームにつけたカブリオレだが、台場からすごい速さで車をかわしながら品川へ向かう。
『ワトソン、こちらジャンヌだ。トオヤマもそこにいるな?』
ジャンヌの焦りを僅かに感じるも冷静な声が聞こえてくる。
映像分析のためにワトソンが情報課のジャンヌに連絡してくれたらしい。
「ああ、今合流したところだ。あの強姦野郎をぶっ殺す」
『落ち着け遠山。気持ちはわからなくもないが…冷静にならないと勝てるものも勝てないぞ』
「お前…銀華が襲われてアリア達が傷つけられて冷静でいろっていうのかよ…!」
『今日は本当にどうしたのだ、遠山?そうではない。その熱い思いは大事だろう。しかし、戦いの時に冷静さを欠くと格上どころか、格下にも負ける。それがわからないお前ではあるまい』
ベルセを知らないジャンヌは氷の魔女らしく俺に冷静さを取り戻すよう言ってくる。
ジャンヌの言ってる事もわかる。
実際、嫉妬に狂った世界最強の魔女であろう、ベルセの紅華も俺に負けた。
ベルセは攻撃一辺倒なため隙がでかいのだ。
『それにあの画像はその…口付けのギリギリであった。本当なら口付けをしている瞬間の画像を送るのではないか?お前は興奮して気付いてないかもしれんが、北条の手には手錠がかかっていた。もし仮にしたという事実があろうと、彼女の意思ではない可能性が高い』
「そうだよトオヤマ。君のことになると狂う紅華・イステルが浮気するわけないよ」
「そうだな。俺は少し熱くなり過ぎてしまっていたようだ。ありがとうお嬢さん達」
お嬢さんと言われて電話の向こうで喜びながら……達?と疑問符を浮かべるジャンヌとヒントを出してしまった俺を無言で殴るワトソン。
あー……このどこでも女の子をくどいちゃう感じ血流は5割ベルセ5割普通のヒステリアモードってところか。横のワトソンが男装をしていても可愛いせいだ。
でも2人のおかげで俺は冷静さを取り戻せた。
ありがとう、ワトソン・ジャンヌ。
ジオ品川はバブル期に着工されたが、その後工費が捻出できなくなり、大地を逆円錐形に大きく掘った状態で長らく放置されていた。
昔の学園島や今の空き地島のように第三セクターの破綻によってできた巨大な穴であったのだが、その内側に再開発と称して半ば無理やりに街が作られたのだが…
ここは地下道や廃ビルが多い関係上都内屈指の治安の悪さとなっている。
「まるでブルックリンみたいなところだなここは」
「ジオフロントは『見つかりやすく逃げにくい』からな。アジアのあちこちから無法者が引っ越してきてるらしい」
ここはハッカーや非合法の無線の巣窟でもあるので電波台風とあだ名される違法電波が飛び交っている。そのためジャンヌとの無線も途切れ途切れになってしまい、中断せざるえない。
「ここだ、この7階だよ」
そこらにある廃ビルとは違う、贅の限りを尽くした外装のビルの前で車を止めた。
「行くぞ」
「さっきみたいに熱くはなるなよトオヤマ。第一目標はアリア達の救出だ」
比較的自分も短気なワトソンがそう俺に釘を刺してくるのだった。
ビルは休館日だったので2人でワイヤーを使い2階のテラスから侵入して7階まで階段で移動する。
「ここだ。行くぞ」
暗くてマバタキ信号が使えないため、ワトソンがシアターの扉付近で囁いてきた。
音を立てないようそっと重いドアを開くと……
屋外劇場は舞台の上だけに屋根があり客先は露天だった。
周りのビルの明かりやネオンサインなどが差し込んでくるので暗闇ではないが照明を消されている。
薄暗かったが、ここまできた廊下より明るかったので、舞台の上に見えた。
アリア達が。さっき送られてきた画像と同じように倒れている。
他には………誰もいない。GⅢもGⅣも。
「アリア、白雪、理子、レキ…!」
「トオヤマ、冷静になれ。僕が診断する。キミは周囲を警戒しろ」
と言ったワトソンが4人の容態を確認し始めたので、俺は5人を守るように……そして銀華を探すように周囲を見渡す。
「銀華はどこだ…!」
と1人呟いた声に
「俺が貰った」
突然客席の最前列あたりから返事があった。
「北条銀華。Sランク武偵。まァランクなんて飾りだが、ヤツの本当の姿は紅華・ホームズ・イステル。インターポールにもA級国際犯罪者として登録されている、長年捕まえられなかった女だ」
紅華のプロフィールをいうその声には、まるで魔獣の唸り声のような凄みがある。
「ッ!?」
振り向くと、前から2列目の中央の客席に、さっきは間違いなく、誰の姿もなかったのに、さっき映像で見たジーサードが座っていた。
その目は全てを見抜くかのように俺に向けられている。
「気をつけろトオヤマっ!近くにもう1人いるかもしれないッ!」
「あたしのこと?」
今度は上、舞台上に渡された照明用レールの上から声がした。
「ジーフォース…!」
さっき送られてきた映像でアリア達を全滅させた少女。
マットブラックに塗装されたプロテクターに蛍光ブルーの光があちこちに見える。
俺をみる顔はどこか狂気を帯びていて、まるで好物を近くで見せられたケダモノのようだ。
「キミたちは何者だ!」
「喜べ、俺たちも極東戦役、てめえらの遊びにつきやってやる」
質問に答えないジーサードを俺が、そしてジーフォースをワトソンが警戒する。
「今のキンジはおそらくベルセってところだ。フォース、こいつでなら、なれそうなんだな?」
ベルセ…?こいつらヒステリアモードのベルセのことを知っているのか!?
「うん、うん!なれる!じゃあいい?」
「やってみろ」
ジーサードとジーフォースがそんな会話をした直後━━━
「トオヤマっ!」
頭上のジーフォースが動く気配があり、ヒステリアモードのスーパーセンサーで探ってみるに鷲のように舞い降りてこようとしてくるところだった。
俺めがけて!
転がるようにしてジーフォースの両足を避けると彼女が着地した床の一部が破片を散らして破壊される。
「会いたかったよ、お兄ちゃん!」
稲妻のようなローキックがジーフォースから繰り出されるが…ごめんね。脚技が得意な相手とは慣れてるんだ。
かわせる速さだけどあえて受ける。
この前のヒルダ戦で完成した減速防御技の橘花を使って。
「え?」
確かに蹴ったはずなのにあまりに手応えがなくてはてなマークを浮かべるジーフォース。
そこそこ強力なキックだけど、普段全体重をかけた亜音速に近い蹴りをしてくる
「フォース、相手はHSSだ。全部使え」
「わかったよ。サード」
俺から距離をとったジーフォース達はそう話すと背から1.5mほどある、ギョッとするほど長い刀を抜く。
その刀は日本刀や超大型のナイフのように見えるが違う。
あれはおそらく先端科学兵器。
奴らが送ってきた映像ではレキの銃槍や歩道橋、自販機などをケーキでもきってるかのように簡単に切っていた刀だぞ。
それにプロテクターのあちこちから出る長方形の真珠色の布。あれも動画で見た感じ自動で拳銃弾などを防いでくれる布状の盾みたいなものだ。
「
そう呟いたジーフォースは刀を構えた。
右足を引いて、俺に対してほとんど横を向いたスタンス。
刀は地面と水平に構え、顔とほぼ同じ高さに上げている。
柄を握る両手は後ろに大きく開いており、右脇を大きく開けたアクティブな姿勢だ。
こんな姿勢は見たことがない。どんな教則本にも載ってない構えだろう。
だが直感的にわかる。
これはジーフォースの持つ刀が刀や盾で受けることができないことを前提とした構え。
おそらく無視できるのだろう。常識を凌駕するほどの切れ味を持つあの先端科学兵器ならば。
そしてかわされて反撃されたとしてもあの白い布で自動的に守ると。ずるいなあそれ。
「お兄ちゃんが生意気だからどこか斬っちゃうかも。くふふ、でも安心して、あたしがつきっきりで介護してあげるから」
俺を見る表情は燃えるような欲望の色がある。
年齢よりも大人ぽい情念を含んだ顔で、俺のことを見るジーフォースからダークで異常な、ある種の狂気を孕んだ雰囲気が伝わってくる。
「介護されるのは君の方かもねジーフォース。望みなら俺が看病してあげるよ。俺の大切な人を取り返した後にね」
おそらく年下の女の子を口説き始めた俺だが、効果はあったようで自分の看病されている姿を想像したのか、じわぁと顔を赤らめていき、
「な、なんて……背徳ぅ…!今すぐHSSになっちゃいそう…!」
とても喜んだような顔になる。
よし…
気味が悪いぐらい何もわからなかった奴らだが、フォースは不用意なのもあり今の発言で分かったことが2つある。
1つ目は奴らはヒステリアモードのことを知っている。
先ほどサードもベルセについて話していたりフォースからもHSSという言葉が出た。
そして2つ目は……このジーフォースと呼ばれる少女もヒステリアモードを持っているということだ。
しかし銀華のようにそれを上手くコントロールすることは出来ていない。
先ほどの発言で『こいつでならなれそうか』と話をしてたということはまだ一回もなれていない可能性が高い。
しかし、ここで疑問が生じる
なぜジーフォースは女性版ヒステリアモードになりたいかがわからない。
女性版ヒステリアモードは男性版と違い……
『弱くなる』
戦闘力で言えば0になってしまうものだ。
戦闘中になる理由がない。
しかし、そんなことを考えている場合ではない。
アリア達を倒した、この先端科学兵器を使う少女を攻略して、高みの見物をしているサードをぶっ飛ばし、銀華を取り戻さないといけないのだから。
「ジーフォース、でも君にはお仕置きしてあげなきゃならない。君はやってはならない悪事をしたから」
「悪事?」
「そこの華麗な女の子4人、そして銀華を傷つけた。どんな理由があろうと女の子を傷つけることは許せないんだ」
「まだ、そんなこと言うのお兄ちゃん。そんなお兄ちゃんにはお仕置きだよ。どこか飛ばしてあげる!」
ちょっとイラッとしたように爆発的な加速度でこちらに飛び出してきた。蹴った床が少し削れているぞ。
━━金丁
伏せ技名・金丁。五絶のうちの一つ、絶釘は一回見られればカラクリがバレてしまう技。
(チャンスは今回も一度っきりだ)
俺のどこかを切り飛ばすつもりのジーフォース。彼女の刀が最終コースに入った。
アリアたちを1人でボコる実力の彼女の狙いは俺の右腕。利き腕を封じようということなのだろう。刀から出る蛍光色が残像で糸を引き、地球に落ちる流星のように見える攻撃に
「絶釘」
1コンマ秒のズレも許されない超精密技、俺の絶釘が迎えうつ。
手の指先を鳥の嘴のような形に集めると中指か、薬指が最も突出した部位となる。俺の場合は薬指なので意識を集中するのは薬指の先端。
その点が真剣白羽取りの要領で刀に触れた瞬間━━
俺は体を『絶』の状態にする。
遠山家に伝わる絶とは絶牢の基礎をなすもので全身の筋肉を完全に固める行為だ。ヒステリアモードによる身体操作で体液や不随意筋にまでそれが徹底されると、肉体は金属塊の硬さに変わる。ほんの一瞬だけ。
それを回転扉にするのが絶牢だ。そして今回の絶釘は文字通り指先を先端とした巨大な釘になる技だ。
刀は金属で切り結ぶため硬い。しかし薄い。
刀は横からの攻撃に脆い。時々鍛造の時に折れるくらいだ。
やつの刀が先端科学兵器で普通の刀のそれより硬いだろうがその弱点は変わらない。
なので横から衝撃を与えると
「━━!」
ジーフォースが何かに気づいた次の瞬間。
キキンッ!
ガラスが割れるような音と共にジーフォースの持つ刀が破断した。バラバラに。
そのまま突っ込んできたジーフォースを抱き止めるように抱えると
「そんな…そんな…私の
ショックのあまり、狼狽えているだけだ。
あーこれあるあるだな。負けたことを理解できずに目から光を失っちゃうやつ。
「ありえないことは何もない。ジーフォース。可愛い女の子の前では男は不可能を可能にしてしまうのさ」
「…?」
俺の手で頬に触れられて、
「君みたいな可愛い子にね」
「…………っ………!」
囁かれて、きゅぅうう…!って赤面しちゃうのも対俺あるあるだ。
結局のところ、敵でも女の子は傷つけられなかったからこうするしかなかったんだけどね。
「背徳ぅ…!」
となって先ほどより少し
ということは
「遠山キンジ!面白いものを見してくれるじゃねえか!HSSの口調はきっしょいがな」
次はジーサードだ。目的の銀華は取り戻してないのだから。
「お前とは戦いたい。だけどよ、ここは俺たちに取っちゃ狭すぎる。次の機会に戦おうぜ」
立ち上がって楽しそうな顔をしたジーサードの姿が、ジジッ……と音を立てながら、消えていく。
透明になっていく。宣戦会議の夜見たのと同じように。
「光屈折迷彩…!実用化されていたのかっ…!」
それを見たワトソンが冷や汗をかきながら呻いた。
「逃げるのか!」
「逃げるんじゃねえよ。どうせまたお前とは会う。フォース、お前はキンジでHSSを使いこなせるようにしてこい。今から、作戦をプロセスγに移す。次は『双極兄妹』となったお前らと再合流する」
「銀華を返せ」
俺はほぼ消えかけているジーサードに向かってベレッタで不可視の銃弾を放つが、その弾は俺たちの間で火花を散らした。
発射動作は見えなかった。
だが起こった現象はスーパースローの世界で見えた。
やつは銃弾で俺の銃弾を弾きやがった。
やつも使えるのか、不可視の銃弾、そして銃弾撃ちを……!
「次は遊ぼうぜ。キンジ」
その声が聞こえた頃には━━
もう、その姿形は無くなっていた。
消えた、のだ。今確かに、そこにいたはずなのに……!
銀華どこに行ってしまったんだ……!
最新刊まで読んでる人少ないだろうから一応簡単原作解説
絶牢 カウンターの技(11巻)
絶閂 一歩もその場所から引かない技(30巻)
絶釘 武器破壊技(原作ではダイヤモンドを破壊)(37巻)
絶宮 相手の攻撃を地面の摩擦で打ち消す技。(32巻)
絶弦 体内でエネルギーをバウンドして攻撃を受け止める技(38巻)