ARMORED CORE Verdict day ~Before the emblem~ 作:エーブリス
今回は黒い鳥の一人称です。
「おいおい…大掃除なんざしなくてもいいだろ」
「何言ってんだファットマン。コレやんねえとまたゴキ共が沸くだろうが」
「勘弁してくれよ。もうテキパキ動ける年じゃねえんだ…」
「あんなアクロバティックに大型ヘリ動かしておいて何言ってやがるアグレッシブジジイ」
最近ゴキブリがしょっちゅう出る様になったので隠れ家の掃除をすることにした。
生活スペースは多少ごちゃごちゃしているが、広いとは言えない程なので1日以上かける事はないハズだ。
にしても、ゴキブリか…
マギーが居た頃は一緒にビビってたっけ?…って俺は別にビビってませんけどね!
「痛たたたたた…腰が…」
「はいはい手を休めないー」
「冗談じゃ、ねえ!もう、腰が、こしが…」
「大丈夫大丈夫、ファットマンまだ若い、60はまだ若いよー。
それに晴れるまで仕事辞めないって言ったんだからこれぐらいで音を上げるなー」
「お前なあ…!!――――――ん?」
「どした?」
「コイツ、こんなとこにあったぞ。ホレ」
ファットマンが金属製の何かを投げ渡した。
「コイツってなんだ………!?」
よく見るとACの模型…の成れの果てだった。
別にボロボロになったとかそう言う訳ではなく、ただ様々なパーツが滅茶苦茶に組み合わさりACとは言えない風貌と化したんだ。
なんで頭にカラサワがムーンライト宜しく刺さってるんだ…当時の自分は何考えてたんだ…
「ああこれ…!!懐かしいな…」
――――――回想――――――
「おーい、マギー。ついでにファットマン」
「ついでって何だよ…」
「何か用?」
「いや…模型いじってたらよくわかんないことになって…」
【例の模型(笑)】
「お、おい…何をどうすればああなるんだ…」
「いやwww寝ぼけてたらついwww」
「いや何処が笑えるんだよ…これがウケ狙いだったしたらやりすぎだ。もう笑いとか通り越して禍々しいわ…
だろ?マギー…――――――」
「ぶふッ!!あっはははははははは!ははははははあははは!あはひィ!なwww何これwwwナンダコレwwwww」
「えぇ…」
「ナンダコレ…ナンダ、コレ…NANDACORE…
ファットマン、小さいホワイトボード持って来て」
「え?ああ…ほらよ」
「さんきゅ」
「一体何を…」
【NANDACORE -for Answer-】
「はぁ?お前…トチ狂ったか?」
「NANDACORE………ナンダ、コア…いや、ナンダコレ…――――――
あ!ああwwwwwwなるほどwwwwっぶッ!ぶわっはっははははははははははは何それwwwwあはっははははははwwww!」
「因みに-for Answer-に意味はない」
「あっはははっはははは!意味wwwwwwwwwないのwwwwねwwwちょ、お腹痛いwwwwwあははは!」
「ナンダコレ」
――――――回想終わり――――――
そうそう、これでマギー大爆笑したんだった。
んで、地面を狂ったように転げまわって戸棚に頭ぶつけて気絶したんだっけ…アイツのツボっておもしろいな思ったわ。
「あはは…俺はむしろマギーの笑いのツボが可笑しいことに腹抱えたわ」
「そうかい…年寄りの俺は恐怖と戸惑いしかなかったね」
「へえ…俺も40年したらビビりになっちまうのか…」
「は?お前そんな年じゃな…」
「違いますぅ!オレまだピッチピチの20代ですぅ!決して老け気味の40後半とかじゃありませーん!」
「お前…まだ年齢詐称してたのか…いい加減気持ち悪いぞ。
あ、それ片付けたら最後だ」
「おーう」
最後の箱を棚に置き、これで一休み――――――というタイミングでメールが入った。
「おい、お前が見て来い。俺は疲れた」
「嫌だねファットマン。アンタが見て来い」
「少しは年寄りに親切心をだな…って事で見て来いカルロ」
「カルロじゃありませーん。二十代のジンちゃんでーす…
――――――はいはい!見てくりゃいいんでしょ私がア!」
ああもう…メンドくせえなあ!
「あー、えーっと…あ、依頼だコレ。
なに…ああ、また護衛ね。
場所は…ANDYR CITY、2週間前とご近所じゃねえか!
まさかとは思うが…」
「おい、何があった?」
「前回の依頼メール…あった。
…ファットマン、また同じトコからだ」
「は?それって…」
まあ、そういう事だな。
2週間前…あの気味の悪い生物兵器擬きと戦った任務。
あんな奇怪なモノ扱う奴らこの世界に一つしかねえ…!!
「間違いなく、財団だ」
「オイオイ…あのイカレ野郎まだ生きてたのか」
「なんかそんな気してたけどな。
んで、今回は身元を隠す気が無いらしい…」
メールに奴らのエンブレムが張り付けてある。
「今度は一体何を…」
突然、PCの画面が乱れた。
冗談じゃ…奴らハッキングを仕掛けてきたか…!
「おい!なんかやべぇぞ!」
「ああ分かってる!でも…何かおかしい…」
『やあ、久しぶりだね』
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何の悪戯か、ラジオは嫌いな「月光」を流した。
本当に、この曲にはいい思い出がない…息子は、たったの5歳でこの曲を半ば完璧に演奏した。
それで息子を何処か疎ましく感じていた…それがあの大事故につながったんだ。
もう一度、仲直りできるってなら…神さんよ、本当にいるってならチャンスをくれよ。
次の話で最後にしようかと思います。