僕のヒーローアカデミア PLUS ウルトラマン   作:リューイ

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今回はUSJ編です。 




第7話 ヴィラン来襲!! ヒーローの危機

 二体目、三体目と二体の怪獣の同時出現は今まで怪獣の存在に懐疑的だった者達にもその存在を認知させるには十分だった。

 

 日本中が騒然となり、信たちも関係各所から連日事情を聴かれた。だがそんなお祭り騒ぎのような状態も10日もするとだんだんと収まっていく。

 

 その間に雄英高校に不審者が侵入したり、1-A組でクラス委員長に飯田、副委員長に八百万が決まるなど、様々な事があった。

 

 そんなころヒーロー基礎学で新たな授業が開始される。

 

 昼休みが終わり、教室で1-Aの生徒が席に着き授業の開始を待っているとぼさぼさの長髪に黒ずくめの服装、いつも通りのイレイザーヘッドが教室へとやってきた。

 

 「今日のヒーロー基礎学はレスキュー訓練だ。」

 

 「訓練場へはバスで行く、各自コスチュームに着替えて駐車場に集合だ。」

 

 イレイザーヘッドは生徒たちに簡潔に必要事項を告げ、コスチュームが収納されている棚を開ける。

 

 生徒たちは新しい訓練にワクワクししている様で和気あいあいと友人達と楽しそうに話をしながら準備を開始した。

 

 そんな生徒たちを見てイレイザーヘッドはバンと大きな音を立てて机を叩き生徒の視線を集める。

 

 生徒たちに「人命救助において1分1秒が人命を左右する。ゆえに現場到着までの時間は災害救助において重要なファクターだ。」と言い、一通り生徒たちの顔を見渡し教室を出ていった。

 

 イレイザーヘッドの話を聞いた生徒たちの顔にいい意味で緊張感が生まれ、皆黙々とコスチュームを取り着替えに行く。

 

 イレイザーヘッドの真意は生徒全員に伝わっていた。確かに災害現場に出動するのに友人と話しながらノロノロ準備するものなどいようはずがない。もう授業は始まっている、すべてがヒーローになる為に糧とすべきものなのだと。

 

 生徒たちは素早く着替えを済ませ駐車場のイレイザーヘッドのもとに集合した。

 

 「7分か2度目の演習としてはまぁマシな方か。」

 

 「詳しい説明は演習場に着いてから行う。全員バスに乗車しろ。」

 

 イレイザーヘッドの指示に従い生徒たちは速やかにバスに乗車する。

 

 全員がバスに乗車し終わるとすぐにバスは出発した。バス乗って少し気が緩んだのか雑談を始める。その話題に上ったのは先日の怪獣と巨人の事だった。

 

 「ねぇ、緑谷ちゃん。」

 

 蛙吹に呼びかけられた緑谷は突然呼びかけられたからか、はたまた女生徒との会話に不慣れだからなのか、びくっと体を強張らせ彼女の方を向く。

 

「え!? ハイ!? 蛙吹さん。 どうしたの?」

 

「私の事は梅雨ちゃんと呼んで。」

 

「呼び方を変えるのは追々でいいとして、話したかったのはあの怪獣と巨人のことよ。」

 

 蛙吹たちが怪獣と巨人について話そうとした時、切島の興味深そうに話しに入ってきた。

 

「そういやぁ、梅雨ちゃんたちは直接怪獣と巨人をみたんだって? 実際どんなもんだったよ?」

 

「とにかくすごく大きかったよMt.レディの2倍以上あったよ、怪獣の方はとにかく強くてオールマイトさえ苦戦していた。」

 

 緑谷のその言葉に皆驚いていた。まだ皆深くクラスメートの事を理解しているわけではないが緑谷がオールマイトの大ファンであることはすでに1-Aの生徒にとっては周知の事実だったからだ。それだけに〝緑谷が苦戦した″と言うのはよっぽどのことだと皆、分かったからだ。

 

「まじかよ……  それじゃぁ巨人は?」

 

「巨人の方は、私は遠くからしか見てなかったけど、怪獣を凍らせたり、抱えて空をとんだりとすごかったわ。」

 

 蛙吹の話に皆、興味津々で聞いているがそんな中で信だけは積極的に話に加わらず、われ関せずといった態度で窓から景色を見ていた。

 

 だがそんな信をじっと見つめている人物がいた。

 

 その人物は八百万である。

 

 八百万はあの巨人が信ではないかと半ば確信に近い疑いを抱いていた。なぜならばあの巨人の姿は成長していたが幼い頃見た信が変身した姿と同じだからである。

 

 だが彼女は信に真実をたずねる事が出来なかった。それは信が頑なにあの姿についての事を口にしないこともあるが八百万が信に引け目を感じていることが大きい。

 

 もしあの巨人が信なのであれば雄英入学前に出現した怪獣を何とかしたのも信である可能性が高く、自分は信にオールマイトにあれほどの傷を負わせるほどの怪獣と戦う様に嗾けたのも同じであると、八百万は思わずにはいられなかったからだ。

 

 そしてその思いが八百万に口をつぐませ、信が巨人かもしれないことを誰にも打ち明けられず、彼を黙って見つめているしかない今の状況を作り出していた。

 

 

 

 

 

 バスが演習場に着き生徒たちがバスを降り最初に目に下ものは、東京ドームよりはるかに大きいドーム状の建物だった。建物の前でまっていた宇宙服の様なコスチュームをまとう雄英の教師である13号に案内され生徒たちはドームの中に入る。

 

 そこには多種多様な施設があり、その光景に生徒たちまるでテーマパークかよと騒いでいる。

 

 そんな喧騒をよそに13号は生徒たちの前に出て授業の説明を始めた。

 

 「ここは僕があらゆる事故や災害、事件を想定し作った演習場です。 その名も……」

 

 「ウソの災害や事故ルーム」

 

 13号が説明をしているとイレイザーヘッドもやってきて授業の説明に加わった。

 

 「本当は我々とオールマイトの3人で授業を行うはずだったが諸事情により我々だけで授業を行う。」

 

 「今日は半分ずつに分かれて俺たちの指導のもと実際に救出訓練を行う。 詳しい説明は13号がしてくれるからしっかりと聞くように!!」

 

 イレイザーヘッドはそう言い終わると13号に生徒の前の場所を譲り脇によって13号と生徒たちを眺めている。

 

 13号の説明を耳にしつつ生徒たちを観察していたイレイザーヘッドは視界の端に真黒い霧の様なものを捉えた。顔を向けると黒い霧が急激に広がりはじめていた。

 

 その黒い霧の中から手の様なものを体中のいたるところに着けている男が出てくる。

 

 その人物を見た時の言い知れぬ不快感とこれまでの経験から黒い霧から続々と出てきている者たちが敵であることに気づいた。

 

 「全員一塊になって動くな! ヴィランだ13号、生徒を守れ。」

 

 イレイザーヘッドが首に掛けていたゴーグルを目に掛け直しヴィランたちを睨む。

 

 だが黒い霧状の男と手の飾りを付けた男はイレイザーヘッドや13号の事は眼中にないという態度で喋りだす。

 

 「おやオールマイトはいないようですね。」

 

 「まぁ いい。 生徒たちを殺していればその内来るだろう。 なんたって平和の象徴さまだからな。 クックックッ」

 

 その悪意に満ちた言葉が引き金であったかのようにイレイザーヘッドは階段をかけ下りて行く。

 

 「13号、学校へ連絡と生徒の避難を開始しろ!!」

 

 「先生!! イレイザーヘッドの個性を消してからの捕縛と言う戦闘スタイルではあの人数に正面戦闘は不利です。 僕も行きます。」

 

 そう言って緑谷もイレイザーヘッドに続こうとするが13号に止められる。

 

 「大丈夫です。イレイザーヘッドに任せておいてください。今は貴方たち生徒が人質に取られ事が一番危険です。」

 

 「さぁ皆、避難を開始しますよ。 いいですかちゃんとついてきてください。」

 

 13号が皆に号令をかけ一斉に出口へと走り出す。

 

 だがそんな13号と1-Aの生徒たちの前に黒い霧の男が突然現れて1-A全員を黒い霧に包みこんだ。そして次の瞬間13号と黒い霧の男を残し1-Aの生徒全員が消えさってしまう。

 

 「生徒たちをどこに連れて行ったんです!!」

 

 「安心して下さい、このドーム内にいる部下の所にワープさせただけですから。 今はまだ生きてますよ。 今はまだね。」

 

 「ですが貴方は部下たちでは手に余りそうなのでこの私がお相手しましょう。」

 

 「あぁ、そうそう 自己紹介がまだでしたね。 私はヴィラン連合の黒霧と申します。」

 

 「それでは生徒共々殺されてオールマイトをおびき出すよい餌になってください。」

 

 そういうと黒霧は13号を攻撃するために自らの霧を13号の方へ広げる。

 

 「僕たちも生徒たちも殺されるわけにはいかない!! あなたを速攻で倒して生徒たちの救援に向かわせてもらいます。」

 

 13号は右の手袋の人差し指についているキャップを外して黒霧へとむけて個性を発動した。

 

 「ブラックホール!!」

 

 13号の個性のブラックホールはなんでも呑み込んで塵にしてしまう個性である。そして彼はその個性で黒霧を吸い込んで行動不能にしようとしている。

 

 13号のブラックホールに自身の霧を吸い込まれてピンチのはずの黒霧は依然として不適な態度を崩さない。

 

 「我々はあなたの事もちゃんと調べてありますよ。 貴方は災害時などに活躍するレスキューヒーロー、故に戦闘経験は一般ヒーローに劣る。」

 

 黒霧は13号の前とすぐ後ろをつなぐゲートを発生させる。そしてそのゲートのよって13号は自分で自分を吸い込んで背中を塵にしてしまった。

 

 「ほぉら 自分で自分を吸い込んでしまった。」

 

 倒れた13号を嘲笑うかの様に黒霧は「さて次は生徒の誰かの首でも取ってきましょうかね。」と言いその場を立ち去ろうとした。

 

 「そうは……いきませんよ。」

 

 息も絶え絶えな13号は生徒を守るという意思を糧に何とか立ち上がる。

 

 「生徒たちのもとにはいかせません。」

 

 「確かにもう死んでいるかもしれませんし、行く必要はないかもしれませんねぇ。」

 

 黒霧が13号の戦意を折るためそんな戯言を口にするが13号はもはや黒霧を止めることに集中しているのか全く聴いていなかった。

 

 「ブラックホール フルパワー!!!!」

 

 13号は指のキャップ全部外し黒霧を吸い込みにかかる。

 

 「まったく学習しないひとですねぇ。」

 

 黒霧は先ほどと同じようにゲートを発生させるが今度はゲートごとブラックホールに少しづつ引張られていった。

 

 「なんだと!! 確かに13号の後ろにゲートをつなげているのに!!」

 

 黒霧のゲートは確かに13号の後ろにつながり13号のブラックホールは彼を少しずつ塵にして呑み込んでいるがそのゲートの許容量以上の吸引力でゲートごと黒霧をもすいこもうとしていた。

 

 「クッ 認めましょう13号貴方は他とくべて遜色ない、いや凄いヒーローだよ。」

 

 「だが隠し玉ぐらい私にもある。」

 

 黒霧がそういうと今度は13号の足下にゲートをだして13号の足を呑み込ませるとそのままゲートを閉じて13号の足を引きちぎった。

  

 「ぐわっ」

 

 13号は片足ではもはや立つこともままならず倒れこみ、意識をなくしてしまった。

 

 「ふぅ 少し13号を見くびりすぎましたかね。 まぁ役目は果たせましたし死柄木の所へ戻るとしましょう。」

 

 黒霧は13号ごと自らの作り出したゲートへと消えていった。

 

 

 

 

 

 階段を駆け下りるイレイザーヘッドは今から行う戦闘のために広場にいる敵を観察していた。そして敵の中でも厄介そうなヴィランたちを転送してきたと思われる黒霧が脳をむき出しになっている様な姿の大男の影に隠れイレイザーヘッドの個性から逃れ自らを転送したのを確認した。

 

 「クソッ 厄介そうなやつを逃がしたか。」

 

 「それにしても俺の個性を知っている様なあの動き、相当俺たちの事を調べたみたいだな。」

 

 イレイザーヘッドは一人逃がしたことを一瞬悔やんだがすぐに気持ちを切り替えて目の前の敵に集中する。

  

 イレイザーヘッドが階段を下りきったと同時に遠距離攻撃能力を持ったヴィランたちは彼の目の前に出て攻撃をかいしする。

 

 「大マヌケ!!!」

 

 「マヌケはお前たちだ。」

 

 だが最前列の出てきたヴィランたちはすでにイレイザーヘッドの個性により個性を消され、為す術なく彼が首に巻いている白い捕縛用の帯を巻き付けられ振り回され、他のヴィランへと投げつけられた。

 

 イレイザーヘッドはヴィランを投げつけた勢いのままヴィランの集団に突っ込んで行き、巧みに捕縛帯を使いヴィランたちを翻弄していく。

 

 イレイザーヘッドのゴーグルの所為で彼の視線がどこにあるのか分からないヴィランたちは迂闊に攻撃を仕掛けられなくなり、うまく連携が取れずイレイザーヘッドに各個撃破されていった。

 

 業を煮やしたヴィランの一人が「異形型の奴らで囲んじまえ!! いくらヒーローでも囲んで全方位から攻撃されりゃ一発だ!!」と指示を出す。

 

その指示に従い異形型のヴィランたちがイレイザーヘッドを囲もうとするが彼は完全に囲まれる前に包囲を抜けて今度は格闘術で異形型のヴィランたちを倒していった。

 

 「ヒーローはお前らみたいなゴロツキにやられるほどやわじゃねんだよ。」

 

 イレイザーヘッドは順調に階段の下の広場にいたヴィランたちを倒していく。

 

 広場にいたヴィランたちがあらかたイレイザーヘッドに倒された頃、今まで不気味なほど沈黙を保っていた死柄木、顔や体の至る所に人の手の様なアクセサリーを付けた男が攻勢に出た。

 

 それを察知したイレイザーヘッドはその男が異様な格好をしているが異形型のヴィランでないことから相手の個性を警戒し、個性を消した上での制圧を選択した。

 

 手のひらを向け突っ込んでくる死柄木の手をイレイザーヘッドは態勢を低くして手を躱して、そこから起き上がる力を利用して全体重をかけて肘を死柄木の鳩尾に叩きこもうとする。

 

 しかし死柄木はその肘を受け止めしっかりと掴んだ。

 

 腕を掴まれたイレイザーヘッドは振りほどこうと死柄木の顔面を殴打するが振りほどくことができなかった。

 

 「タイムオーバーだ。」

 

 そう死柄木が呟くとイレイザーヘッドの肘が崩れ始めた。

 

 このままではまずいと感じたイレイザーヘッドは無理やり掴まれた腕を振りほどこうとする。肘が崩れたことで出た血で滑ったのか今度は何とか振りほどくことができた。

 

 腕を振りほどき距離を取ったイレイザーヘッドを見て死柄木は不適に笑う。

 

 「無理するなよ、イレイザーヘッド。 お前の個性に時間制限があるのはもう分かってるんだ。 その時間が少しずつ短くなっていくこともな。」

 

 「だからどうした。残りはお前たちだけだ、どうとでもなる。」

 

 「それはどうかな。 ここに来ている仲間があれだけとは限らないよ。」

 

 「それにそろそろ黒霧も戻ってくるころだ。」

 

 死柄木が言うや否や彼の横に黒い霧のワープゲートが出現し、その中から黒霧と死に掛けの13号が出てくる。

 

 「遅くなって申し訳ありませんでした、死柄木。生徒たちは全員各所に飛ばしました。」

 

 「これは土産です。」と13号を死柄木の前に横たえる。 

 

 「13号!!!」

 

 瀕死の13号を見てイレイザーヘッドは13号を呼ぶが返事はない。

 

 死柄木は13号の頭に手お置いて愉快そうにイレイザーヘッドに忠告する。

 

 「生徒たちを探しに行ってもいいが、俺の個性を消していないとどうなるか、分かるよなあ。お前が俺から目を離す度13号が死に近づいて行くぞぉ。 ちゃ~んと見ていろよ ちゃ~んとな。」

 

 「きさま!!」

 

 イレイザーヘッドはもはや怒りも隠さぬまま死柄木に向かって行く。

 

 「やれ脳無」

 

 死柄木が命令すると先ほどまで一切動かなかった、真黒い体に鳥の嘴と脳がむき出しになっている様な頭が特徴的なヴィランが動き出した。

 

 脳無が動いた次の瞬間、死柄木を注視していたイレイザーヘッドは脳無のその巨体に見合わない超高速な動きで頭を掴まれ地面に打ち付けられる。

 

 最初は死柄木を見ていたはずなのにいきなり視界が真っ暗にった。イレイザーヘッドは混乱したが顔面の激しい痛みが否応なしに床に顔を叩きつけられたのだと彼に理解させる。その瞬間13号の事を思い出し痛む顔をあげ死柄木の方を見ると13号のヘルメットが崩れかかっていた。

 

 13号を助けるためイレイザーヘッドは立ち上がり捕縛帯を死柄木の腕めがけ放つが脳無が死角から攻撃を受けて吹き飛ばされる。

 

 しかし脳無の攻撃に吹き飛ばされながらもイレイザーヘッドは死柄木から一切目を離しはなかった。

 

 何度打倒されてもイレイザーヘッドは立ち上がる、13号を助けるために、生徒の逃げる時間を稼ぐために。

 

 「何度も何度も仲間のために立ち上がる。かっこいいなあ かっこいいなあ ところでヒーローもし助けなきゃいけない奴が増えたらどうする?」

 

 「もし生徒がここにやってきたらどうする? どっちを犠牲にする?」

 

 死柄木はイレイザーヘッドに問いかけ意味深に広場の横にある水難ゾーンのプールの方を見る。

 

 イレイザーヘッドも死柄木から目を離すことなく死柄木の視ている方を見ると、そこには緑谷、蛙吹、峰田の三人がいた。

 

 「脳無、そいつはもういい。 ガキの方を殺せ。 あぁそうだ一瞬で死んだらつまんないなあ 腹でもさしてゆっくり殺せ。」

 

 脳無が死柄木の命令で動き出したと同時にそれまで死柄木から目を離さなかったイレイザーヘッドも生徒たちを助けるために死柄木から目を離し動き出しす。

 

 脳無が目の前に迫り腕を振り上げる様の迫力に緑谷たちは萎縮して動けずにいた。

 

 振り上げられた貫手が緑谷を引き裂かんと迫るその時、間一髪でイレイザーヘッドが緑谷と脳無の間に体を滑り込ませ貫手を自らの体で受け止める。 

 

 脳無の貫手がイレイザーヘッドの腹に深々と刺さり血があふれ出る様子を見て死柄木は愉快そうに笑みを浮かべる。

 

 「生徒を選んだね。 かわいそうな13号、見捨てられちゃったねぇ。」

 

 そう言い死柄木は13号を崩壊させようとするが個性が発動しないことに気づきイレイザーヘッドの方に目を向ける。 するとイレイザーヘッドも死柄木の方を見ており、目が合う。

 

 「両方、両方助けるなんて、何様だよ、お前ぇ。 あぁもう、いいや。 脳無とっととやちゃえ。」

 

 死柄木は苛立たし気に両手で首を掻きむしりながら喚き散らす。

 

 「お前らに生徒も仲間も殺させはしない!!」

 

 イレイザーヘッドは貫かれたままであるにも関わらず、最後の力を振り絞り捕縛帯を脳無の首に巻き付け壊れた方の腕も無理矢理動かし脳無の首を絞める。

 

 心配そうにイレイザーヘッドの名を呼ぶ生徒たちに「大丈夫だ。早く逃げろ。」とかすれる声で答えると残った力すべてをつぎ込んだ。

 

 脳無も捕縛帯から逃れようともがくがイレイザーヘッドも逃さぬように力の限り捕縛帯を引張る。しかしその間も腹部から血がどんどん流れており、何時気を失ってもおかしくない状態だった。 

 

 その攻防もついに終わりを迎えた、体から力が抜けて倒れこんだのは……イレイザーヘッドの方だった。

 

 脳無はまるで邪魔な空き缶でも蹴り飛ばすかのようにイレイザーヘッドを蹴っ飛ばして緑谷たちに襲いかかろうと近づいてきた。

 




今回主人公全く存在感ゼロでしたが13号とイレイザーヘッドが頑張ってくれました。
その分ひどいダメージを負ってしまいましたが。( TДT)ゴメンヨー

次も頑張って書くので感想&批評などいただけると嬉しいです。
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