結局子供の性別は女の子で、予定日より二日遅れて生まれてきた。すごく元気な子だった。
生まれてきた時に赤ちゃん同様、彼も泣いていた。優しい涙だった。退院してからは彼がより優しくなった気がする。
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娘が生まれて数ヶ月後のこと。
夜帰ってきた彼がご飯を食べながら言った。
「あー、雪乃?俺さ、会社の健康診断引っかかったんだけどさ、来週ちょっと病院に行ってくるわ。」
「え?」
「心配すんな、どうせただの健康診断だ。なんかのミスだろ。何もねぇよ。」
笑いながら話す彼。
健康診断に引っかかる。よく聞く話だ。
病院には一応行くが、何も無かったという人が周りにもいた。
「そうね。せっかくの休日なのに残念ね。」
「おう、ごろごろしたかったんだけどな。」
「ふふっ、そうね。」
「おう。」
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土曜日。
今日は3人で買い物。その後一色さんと葉山くんの家にお邪魔することになっている。
買い物は娘のおもちゃや服、オムツなんかを買った。
お昼は一色さん達の家で食べることになっているので、そちらへ向かう。
インターホンを鳴らすとすぐに出てきてくれた。
「ゆきのん先輩、せんぱい、いらっしゃいですー!!」
「雪乃ちゃ.....比企谷さん、比企谷、いらっしゃい。」
「おう、久しぶり?なのか?」
「いや、そうでも無いだろ。」
「そうだな。」
「赤ちゃん、やっぱ可愛いですねー!」
「当たり前だ。雪乃の娘だからな。」
彼は人前でも堂々と私のことを可愛いと言ってくれる。そんな彼が好きだけど、恥しい。
「あれぇー?ゆきのん先輩ー?顔真っ赤ですよー?」
「うっ、うるさいわね。そんなことないわよ。そんなことよりあなた達は結婚しないのかしら?」
「しますよー。ね?」
「はは、したいな。まあここじゃなんだし、中どうぞ。」
「お邪魔します。」
「悪ぃな。お邪魔するぞ。」
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男2人は呑気にワインを飲んで喋っている。
私は一色さんにプロポーズの時の話とか、新婚生活について色々聞かれていた。
彼が私達にも話題を降ってきたので、会話に参加する。
「そう言えばさ、俺健康診断引っかかったんだよな。」
「え?そうなのか?」
「明日病院なんだよな。めんどくせぇ。」
「どこが悪かったんだ?」
「え?その腐った目じゃないんですか?」
「ちげぇよ。」
「じゃあその捻くれ過ぎた性格ですか?」
「あなた、精神科の健康診断を受けたの?」
「何でそうなるんだよ。」
「ふふっ、冗談よ。」
「まあ大したこと無いだろうけどな。」
「まあせんぱいの腐って目には病気も寄ってきませんよねー。」
「なんでそんなに酷いこと言うのん?俺のこと嫌いなのん?」
「冗談ですよー。」
「さいですか、、、。」
「はは、比企谷、へこむなよ。」
「へこんでねぇよ、俺には雪乃がいるからな。」
「ふぇ?」
不意打ちでそんなことを言うなんて、、、彼は一色さんよりもあざといのではないかしら。
「ふぇ?って、お前からもそんな声がでるのな。」
「なによ、私だって本気を出せば余裕よ。」
「本気を出さなきゃいけないんですねー、、、」
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楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。
帰宅した私達は夕飯を食べた。寝る時も娘は大人しく、あまり泣き叫んだりしない。人見知りもあまりないし、可愛い。
こんな日がいつまでも続けばいいのに。本当にそう思う。彼のそばにいれば本来の自分出いられる。明日の朝食は何にしようか。そんな事を考えて眠りについた。
明日、平穏が崩れることになるなんて知らないまま。
ありがとうございました。
いろはす、はるのんのやつもちゃんとかんがえてます。
塾で忙しかったです。
それでは、また次回お会いしましょう。