「愛情」が貰えなかった男の物語。   作:幻想入り専門家

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今度は、1週間の間の魔理沙のエピソードとなります。
そして皆様お疲れ様です久しぶりですのー。

これはシリアス風味なあべこべだと思うので、お気をつけを。
あと、その次は魔理沙と霊夢の好感度を上げていきますよい。


主人公組の絆と一筋の希望

「おーい、、」

 

…誰か私を呼ぶ声がする。

その声は凛々しくて力強い声だった。

 

「おっきロー。」

 

その声の主を知っている分、声が出しづらく、ベビに巻きつかれたような束縛感が身体全体を襲う。

 

まぁでも、こんな軽い挨拶をしてくるとは思わなかったわね。

 

 

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あの後、自分はそのまま霊夢の部屋に向かった。何事もなかったと思うが、なんか虹色に光るオーブは見えたと思う。

 

…き、気にしないでおこう。(精神的に大変になるし)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーそんなわけで向かっていったは良いものの、

 

…起こしづらい。

けして霊夢が悪いわけではない。あの霊夢の話が真実であるのだとしたら間違いなく人里という場所の人間が圧倒的に悪。だが、その話を持ち出したのは他でもない(自分自身)である。

 

(でも、霊夢が泣いた姿は可愛いかった)

 

とはいえ、起こさないわけにはいかないので…

「霊夢さーん。朝ですよー。おきロー。コケコッコー」

と、言ってあげよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すいませんでした。」

「………」

 

本当、本当に突然だけどすまない、今見ている人達何があったかと思うでしょう…あの後ね、ふと気になってお面を見ていたらさ、バランス崩してしちゃったんだよ。

 

…床ドンを。

 

「…いやー。まさかだったからさ、、そろそろ機嫌を直してくれません??」

「……で、、起こしたのは何だったの?」

「(切り替え早いな。)ーーあーまぁ、そろそろ朝だしさ朝ごはん作ってあるし食べてもらおうかなと。それと、新しい能力を見つけたし」

 

「へー。新しいの能力を見つけたの?」

「まぁね。、、というか霊夢もなんかすっきりしてないか??。」

「…あれだけ泣けば私も落ちつくわよ」

 

「そうじゃなくてさ、なんか落ち着いた顔をしてるから。いいことでもあったのかなと。」

「…顔?今、、私お面つけてないの?」

「うん。つけてないけど?」

「…え?」

「え?」

 

霊夢は自分の顔をペタペタと触ると、だんだんと顔が赤くなったり青くなったりし始めた。(可愛い)

 

「うーん。初めて見たけどやっぱり霊夢って可愛いよね。お面の時に抱きついてきた時は分からなかったけど、泣いてる時に少し見えてたからどうなんだろうとは思ってたけどさ。」

「…醜いとは思わないの?みんなは気持ち悪すぎて吐く人だっているのに、、」

「まだいうの?俺は全然そんなことは気にしないってばさ。なんなら、もっと言ってあげようかー?可愛いって。」

「、、、いきなりそんなこと言わないでよ、、」

「ほっほほーい。」

 

ーーこんな他愛の無い会話が続く。それだけで俺は嬉しく感じた。どこか安心したようなそんな気持ち、そしてその中に新しい感情が芽生えてきていることに薄々感づいてきているのが分かった。

 

ーーこれは「喜び」だと。

 

いきなりこんな感情が出てくるのは有り得ないとは思うが、もしかすると昔の俺が感じているのだろうか。普通は楽しいという感情は誰でも知っているものの筈なのに、俺は知らなかった。

 

なんなのだろう

 

………

 

「やっぱり美味しいわね。ありがとう劦」

「どうもですよい。」

 

あの後すぐに料理を持ってきて食べ始めていた。最初は重たそうでちょいと複雑な顔を見せていたが、食べたらすぐに変わった。(腕には結構自信があるんでね。よかったよ。うん。)

 

「ーー劦はこれからどうするの?」

 

いきなりそれか。

まぁ、いいけど。でも、これに関してはなぁ、、少し悩み所なんだよね。霊夢みたいに男に対して怒りを持っているやつを男が近づくのもどうかと思うしな。魔理沙もそうなら魔理沙を助けてあげたいのもあるけれど、、そんな簡単に人の気持ちなんて変えられ無いし、、難しい。

 

「…うん。紫さんには悪いけど少し幻想郷巡りは後にして、、魔理沙と霊夢と話していたいと思ってる。」

「…そうなんだ。だとしたら、私も最初は何か盗もうとしてたから、、魔理沙もそんな風に考えてるかも、、気をつけて、」

「(まぁ、本当は霊夢が心を開いてくれるのを待つのが一番の理由でもあるんだけど、、)霊夢、昨日はありがとう。話してくれたのは凄く嬉しかったよ。」

「と、突然何?」

「いや、お礼を言いたかっただけだよ。」

「それなら、、」

 

霊夢が手を差し出す。その手は少し震えているのがすぐにわかる。それでも、差し出す勇気を持った霊夢は自分からみても凄いもの。尚更無下にはできない。

 

「改めてよろしくね。

「こちらこそ

 

 

ー劦」

ー霊夢」

 

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人というのは間違いをおかす生き物だ。生かして次に間違いをしないようにすることをできる人間とできない人間がいる。だがしかし、集団意識というものがあり、それが一般的に間違えていれば人は種に染まるというように、間違いしかしなくなる。

 

何が言いたいかというと、今の幻想郷にはそれが存在しているように感じるのだ。

ーー女性を差別化する。これはまさに先ほど言った通りである。平等という世界に差別化などはあってはいけないもの、それを集団意識で間違えていないとこの世界の住人は考えている。

 

ーーー果たしてそうなのか?

ーーー顔一つ才能一つで区別していいものなのか?

 

答えは「否」だ。

 

ならば。

 

ならば。差別化されていない人間が世界を。狂いに狂ったこの世界を変えるべき必要性がある。

 

…でもたしかに、劦がやる必要がないかもしれない。

 

 

ーーだがしかし、、

 

 

 

 

ー男がっ!!

ー泣いている女の子をほっておけるのかっ!!!

ー助けを求める声を無視するのか!!!

 

答えは「否」だ!!

 

…それに、、彼は一つとして。絶対に持っているものがある。

 

それは決意だ。

または頑固だとも言えるが、固めた決意はもう彼は変えない。彼が強くなりたいというのであれば本気で強くなるまで努力するだろう。

 

…それが自分の本質であろうと。

 

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…あれから1週間が経とうとしていた。魔理沙が来たこともあるが、前と変わらない雰囲気のまま帰っていくことが多かった。

 

霊夢と話し。魔理沙と話し。楽しかった日々が続く。その中で霊夢は何故かだんだんと、話し方も砕けていき、魔理沙に「なんか変わってないか?」と聞かれているほどであった。

 

具体的にとは言葉では言い表すことが難しいが、強いて言うなら自我をとり戻しているような、、そんな感じだった。でも相変わらず自分のことは卑下していたが。

 

そんなこんなを過ごしてい1週間目の朝のことである。

 

朝から魔理沙が来て、朝ごはんを食べさせてくれと頼んだ時のこと。

 

「…うーん??。なんか、、体が重たいわね、、」

「どうした??」

「いや、、なんでもない、、」

 

と、足を踏み出そうとした刹那。

 

「わぁっ!、」

「おっと!!」

 

足がもつれたのか倒れ込んで近くにいた劦の身体によしかかった。

 

「一体どうしたんだろ、、」

「ちょっと霊夢すまんお面外すぜ。」

 

魔理沙が偶然にもいたため、お面を見えない程度に外し頭に手をくっつける。

 

「…熱いな。風邪か?」

「そうなのかなー、、、」

「布団敷いてくるよ。霊夢を任せた。」

「おうよ」

 

幸いにも起きてすぐだったのか、布団は敷かれていた。少し布団の位置をずらした後魔理沙のところへ向かう。

 

 

「敷いたから霊夢を頼む俺は一応氷水とか作って持っていくから。」

「あぁ。わかった。」

「…あり、がとう、二人とも、、」

 

どんどん顔が赤くなっていくのに気づく。このままだと霊夢は倒れ込んでしまう。急ぐべきだと思い、魔理沙に任せて氷水を作りに厨房へと向かった。

 

………………

 

「………すぅ」

 

なんとかしてかき集めた氷水をビニールに包み、その下に布を引いて頭を冷やしている。

 

「…よかった。危なかった」

 

熱を出した霊夢を落ち着かせれたという気持ちが高鳴り、本気でそう思い安堵の息をつく。

 

「ちょっとこいよ。劦」

 

…その時。俺を呼んだ魔理沙目にはこの世のものとは思えないような目でこちらを睨んでいた。

まさしく、、「狂人」のような、、そんなような目で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……どうしたの。」

 

それを言った途端。

……何が通った。そして顔に鈍い鋭い痛みが走る。弾幕だと思われる、、。

 

 

「…どうしたのじゃあないだろ??お前なんだろ。霊夢をあんなにしたのはさ」

「…そのどうしたのは霊夢に対してのことじゃない。魔理沙の豹変したのがどうしたのって聞いたんだ」

「へぇ、、初めはさ私は全て演技してるのかと思ったんだよ。霊夢はそれが得意だったからな。そうだろ?だって最初の仲よさそうにしたのは演技なんだからよ。…でもよ、、あんなに幸せそうな霊夢は初めて見たんだよ!!」

「…それが?」

「ーーーー本当なんなんだよ!!男なんだろ?!醜いから私達を憎んでるんだろ!?なんでそんなに優しくするんだよ!!」

「…初めは奪ってやろうと思ったさ、!、持ち物から何から何までな。だけど、、この1週間を見ているとそんな気すら起きねぇ、、」

 

…まさしく霊夢の言った通りだった。まさか、あんなに協力的な魔理沙であってもという悲しみが生まれてくるが、、こんなに心を汚した人里の奴が一許せなかった。

 

「なんで、、なんで劦みたいな奴が他にもいてくれないんだ、、、」

「魔理沙……」

「…私は男を信じられなかった。信じたところで裏切られるだけだったからだ。だから、、こんな世界いても仕方ないと思って、、し、死のうと思ってたんだ。」

「………」

「もう訳がわかんないぜ、、、、何をしたらいいんだよ…」

「言いたいことあるからちょっとキツイことを言うよ。

 

俺だって人間だよ。ましてや霊夢や魔理沙みたいに強くなんてないただの普通の人間。そんな人間だって出来ることはあると思う。何をしたらいいかなんて誰にもわからないし、自分がわかってないなら尚更だと思う。

 

 

でも、、今は霊夢が大変だ。そっちを助けてあげるべきなんじゃないのかな?」

「魔理沙。俺は君の気持ちはわからないけど、死のうとは言ってはいけない。大切な友達が親友が。「霊夢」が苦しむことを考えたらわかるだろ?」

 

「確かに、、な。」

「そうだろ?それに何回も何回も言ってるけどさ、俺は顔でなんて決めないよ。それに気づいて無いと思うから言うけどさ、?

 

お面外れてるよ」

 

 

なんなんだろうね。みんなが怒っている時ってさ、めっちゃお面が動いてるのか、外れてるんだよね。…気づいてないけど。あ、魔理沙の顔が林檎になった。

 

「ー!!!、、はあ、、なんなんだよ。…なんかお前と会ってから私の感情が変わりそうだぜ。」

 

みんな最近めっちゃ態度を変えるのにはなんかあるんだろうか。この前の霊夢といい、魔理沙といい。なんか可笑しなところがあるような気がする。

 

「まぁ、とりあえずは霊夢が良くなるまで少し待ってみようか。幸いにも薬はあるみたいだしね。」

 

「そうだな、。……本来なら永遠亭に行くべきなんだけどなぁ、生憎あいつらは男を毛嫌いする最悪の差マッドがいるから、、永遠亭入れないかもな」

 

え??そんなのいるん? というか、本当男嫌い深刻なんだな。

 

「あとは、、私が行く紅魔館だけども、うーん、、。」

 

これもダメなパターンだな。

 

「あとは妖夢のとこだけか、、まぁあそこはそこまで毛嫌いしてないし大丈夫だけど、あんまり行っても意味ないし。」

 

…どこも無理ってことがわかっただけありがたいわ。

 

「…それとさ、霊夢が楽しそうなのは劦がいるからなのかもな。私には分からないぜ、。」

 

この子も一人の友人のためにしたことが一番大切なことなんだろう。やっぱり、みんながみんな強いわけじゃないのが分かる気がする。こんなことを言われてもオレは何を返したらいいかわからないけど、、

 

「魔理沙、俺は約束を破らない。だから紫さんがいったことを絶対に成功させる。魔理沙がどう思うかはわからないけどさ、みんなを助けてあげたい」

「…くさいなぁ。まぁ、わかったぜ。私は劦をしんじてみるさ」

「ありがとう。」

「おうよ、だから頑張ってくれよ、、?」

「ああ。

 

 

 

 

 

 

ーーーもちろん。」

 

 

 

 

 

 

 

これで霊夢が熱で横になっている最中、魔理沙と仲良くなれたと思う。同じ目的があったからこんな話できたわけだし、こんなに心配な声をかけられたんだろう。

 

 

 

魔理沙と霊夢。仲良くなるのはまだまだ先かもしれない。

 

 

 

 

to.be.continued.......




数ヶ月間のはゆるしてください。
あと、すぐに修正入ります。

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