もし自分の生命が「あと1年」と言われたら…
あなたはどうしますか?
最愛の人、家族と最後まで一緒に過ごす…
自分の好きなことを好きなだけやる…
どうせ最後だから派手なこと(犯罪)をしてやる…
そんな事考えるけど私には家族はいないし、
趣味なんてない。派手なことする度胸もない。
ただ…もし出来るならあのひとにもう一度会いたい。もうすぐなくなる前に!!
私は親はなく親戚の叔父さんが経営しているのアパートの一部屋を借りて高校生ながら一人暮らしをしている。
私は誰かに頼りたくなく叔父さんにも「部屋だけ貸して欲しい、他になにもしなくていいよ」
と言った。
高校3年生の6月に入ってここ最近体調が悪く寝込んでいた
私を見かねた叔父さんが病院へ連れていってくれた。
その日は私にとって最悪な日でそしてあの人と出会う不思議な日だった。
病院についてレントゲンと診察を受け医者に言われた一言で私と叔父さんは愕然とした。「優さん、レントゲンの結果、癌が見つかりました…それも悪性です。それと大変言いにくいのですが長くてあと1年です」と…急過ぎることに私も叔父さんも言葉を失った
診察を終え帰るとき私は1人になりたく叔父さんに歩いて帰ることを伝えるととても申し訳なさそうな顔で頷いて車で先に戻る叔父さん。
それを見送りゆっくり歩き始める。
(なんで私だけなの…どうして…)そんなことを考えながら橋を渡りきったやあたりから[ポツポツ…ポツポツ…]
雨が降り始め、商店街の入口につくと[ザーーザーー]
大雨になっていた。
しかしそんなことはどうでもよかったこれから何をして残りの人生を楽しもうか。でも、私はなにもやりたいことが無い。考えれば考えるほど哀れになり気持ちが落ちていく…そんな時後ろから誰かが[バシャバシャ]走ってくる音が聞こえ、声をかけられた。「待ってそこの君ー!!」呼ばれた気がしたので、振り返った途端、傘を宙へ飛ばし、男の人が目の前で盛大に転んだのだ。
すぐさま駆け寄り「あの…大丈夫ですか?」と。
すると男の人は起き上がり「大丈夫だよ。ありがとう!それよりほら」落ちている傘を取り私に傘をさして「ずぶ濡れだと風邪ひくから家まで送っていくよ」と言われた。
普通なら歳も1回りも違う、それも男の人について行くなど考えもしないが、この時の私は気持ちが沈んでいたこともあるが、手を差し伸べてくれた事が嬉しかったのだ。私は彼と一緒にアパートへと向かった。
道中、私の家族のこと今日医者に言われたことをこの人に包み隠さず話した。彼はなんの文句も言わずただ聞いてくれていた。心の中に貯めていたものを出したことで閉じ込めていた感情(怖い)(死にたくない)(嫌だ)が一気に涙と一緒に溢れ出した。彼は一瞬戸惑った様子だったが泣きじゃくる私を落ち着くまで抱きしめてくれた。
ほんの数分抱きしめてもらっていたのだが私にはとてつもなく長く安心できる時間だった。その後落ち着いた私は彼に付いてきてもらいアパートに向かった。アパートが見えた途端、残念だなって気持ちがあった…でも…何でだろ?
そして着いてしまった。もう彼とはバイバイしなきゃ…そう思ったら彼から「あっ、君やっぱりここの人だったんだね(笑)」(えっ?どうゆうこと?)そう思っていると「おれもここに住んでるんだよ」と彼が指をさした先がまさかの私の部屋の2つ隣だった。
唖然としつつ一緒にアパートの階段を上り部屋前についたら「風邪ひかないようにね、またね」と言って彼は自分の部屋へ戻っていき私も自分の部屋へと入った。
部屋へ戻った私は、とりあえずシャワーを浴びドライアーで髪を乾かしてる最中にさっきの事を思い出すと恥ずかしくなり顔が赤くなる。「何であんなことしたんだろ!ほんと恥ずかしい(照)」と思いながらも彼とまた会える日を楽しみにしている自分がいた。(また会えたらいいな、会いたいな)
これから闘病生活の始まりに不思議な出会いをした優は残りの人生を楽しくやっていこうと前向きに捉えるのである。